私の中の短編集   作:月舘

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はい。今回もインスピレーション受けました。

と言うか前回の話を書き終えたあとすぐ書き終わったんです。並行して書いていたので。

でも同日に出すのはどうかと思ったので1日置いての投稿です。


☆ピクルスは必要か否か。それが問題だ。

ピクルス──────それは、酢漬けあるいは自然醗酵によって作られる保存食。主に欧米諸国で好まれ、前菜や肉料理、サンドイッチに添えたり、カレーソースの薬味や、みじん切りにしてマヨネーズに加えタルタルソースにして食欲増進や味に変化をつけるために用いられる。

日本だと、代表的な保存食である梅干しがピクルスの一種だがそれを知る人は意外と少ない。

 

なぜピクルスの話をしたか。それは─────。

 

「俺の目の前に何故かピクルスと米だけが置いてあるんだよなぁ……」

 

いくら言い争いをしたからと言ってこのご飯は如何なものか、とこの状況を作り出した張本人を弱々しく睨みつける。しかし、彼女は「私なにかしましたか?」と言わんばかりに黙々と素知らぬ顔で味噌汁を飲む。いやなんで俺の分の味噌汁ないん?

 

 

「……あの。この食事の格差は何でしょうか……?」

 

「あら?何か問題でもあったかしら?私はあなたがピクルス大好きだって聞いたから出したに過ぎないわ。」

 

 

……誰が言ったんだそんなこと。俺は言ったことないはずなんだが。というかピクルスなんて好きでも嫌いでもないし。でもこれだけで米は食えねぇよなぁ……。どうすっかなぁ……。

とか思いつつ俺はひと口ピクルスを口へ運ぶ。すると程よい酸っぱさとあとから来るピリリとした黒胡椒の刺激。そこへ野菜の甘さが追い打ちをかけるように美味さを引き立たせてくれる。これは美味い。

 

 

「え?うまっ。こんなうまいピクルス初めて食べたわ。」

 

「あら?そんなに美味しかった?」

 

「いやほんとまじでうまいって。何?どこでこのピクルス買ったの?」

 

 

そんなことを言いながら白米にがっつく俺を見て彼女は微笑んでいる。お前は俺のオカンか、とか思いながら進む箸を止められないでいる俺を見て嬉しそうに真実を語る。

 

 

「自分で作ったのよ。あの子と一緒に。」

 

「あの子……?あぁ、妹さんね。仲良くなったじゃん。」

 

 

ちょっと前まで顔を合わせたら険悪な空気をこれでもかと言うほど周りに振り撒いていた姉妹だったと言われても信じられないくらいにまで仲が修復されていた。良きかな良きかな。

 

 

「それもこれもあなたとあの子の周りのバカな人達のおかげよ。」

 

「そんな事ないさ。君だってあの子だって心の中ではずっと君と仲直りしたかった。その気持ちがこの結果を生み出したんだよ。俺なんて少し手を差し伸べただけ。」

 

「でも、その差し伸べられた手に私は、私たちはすごく助けられた。これでも感謝してるのよ?」

 

「ならおかずを一品だけでも…… 。」

 

「ダメ。」

 

 

感謝してるのであれば少しくらいいいじゃないか。おかず一品くれるくらい。でもまぁ、前より当たりが優しくなったし妹さんと仲良くやってるみたいだしいいかな。

 

 

「それにしてもよく食べるわね。」

 

「美味いからさ。ついつい箸が止まらなくなるんだよ。これまた作ってくれないか?」

 

「嫌よ。自分で作ればいいじゃない。」

 

 

そう言って彼女は俺の目の前の小鉢からピクルスをひとつとって食べる。以前だったら考えられない行動。しかし、今回のピクルスは本人的にも上手く作れたようだ。一口噛んで微笑む。その表情が本当に─────

 

 

「……好きだなぁ。」

 

 

例え何に嘘をついてもこの感情に嘘をつく事はしないようにしよう。それが俺にとってとても辛い道になろうとも……。




今回は前回よりも元にした作品は分かりづらいかな?

わかった人でなおかつ同じヒロインが好きな人は私とおなじ趣味ですね。

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