すごく難産です。
コツコツと足音を立てながらコンクリートで舗装された道を歩く。現在の時刻はだいたい朝の6時半位だろうか。季節ももう夏に入って、既に明るく街も少しずつ動き出している。そんな中俺は夜勤が終わり帰宅途中である。
「ただいま〜……」
そう言いながら家に入る。
帰宅してすぐキッチンへ向かい、一息ついたあと帰ってくる途中で買ったものを持ちながら寝室まで移動して同棲してる彼女に一言声をかける。
「…………」
「通販のやつ払ってきたよ」
「ありがと……」
彼女はまだ頭が覚醒してないのか身体を起こすどころか顔すらこちらを向けずに空へと生返事を返す。
日によっては起きている日もあるが、今日はどうやら眠気が勝った日のようだ。正直ちょっとやそっとじゃ起きないだろうし無理やり起こしたところでどうせ機嫌が悪くなって後でネチネチと言われるだけだ。
そんな俺にも今日は秘密兵器を用意している。
「アイス買ってきたよ」
「ありがと……」
「お前の好きなみかんのアイス買ったよ」
「食べる……」
「あっはっはっはっはっは!」
彼女はそう言うとまるで既に起きていたかのようにササッと身体を起こす。しかしまだまだ眠いようでまぶたはまだまだしっかりとは空いていない。
その矛盾した動きが何故か俺の中でツボに入ってしまい、現在時刻を考えずに大きな声で笑ってしまった。しかし彼女はそんな俺を気にもとめず俺からアイスの入ったレジ袋を奪い取るとアイスを開けようとする。
「うーん……」
「あっはっはっはっはっは!」
どうやら寝起きでまだ力がぜんぜん入らないようで、唸りながら袋を開けようとしている。その姿がさっきの俊敏な行動と全く違うものでさらに笑いが込み上げてくる。
「手に力が入らない……開けて……」
「あっはっはっはっはっは!」
「うるさい……」
さすがに今の自分では無理だと思ったのか俺にあけてほしいとお願いしてくる姿がまた先程の起きる時の姿と重なって少しだけ治まってきていた笑いの波が再び襲ってきて笑ってしまった。
そうしていると早く食べたいのかふくれ顔でアイスをこちらに突き出しながら怒る。そんな彼女が可愛くて、でもこれ以上機嫌を損ねてもこの後が大変なので笑いを堪えつつもアイスの袋を開けた。
「んふふ。美味しい。」
「それは良かった。じゃあ俺は風呂入って寝るわ。」
「は〜い。おやすみ〜。」
そう言って俺は部屋を出た。眠気を噛み殺しながら俺はお風呂へと足を進める。
今日は一体どんな日になるんだろうか。願わくは彼女に幸あらんことを。
ちなみに今回の話は私と私の親の間でこの間起きた出来事です。
恋人ほちぃ