東方ロストワード もうひとつの物語   作:八ッ坂千鶴

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巫女と魔法使い程度の第1話

――ブウォン

 

「着いたわ。どうだった、スキマを移動した気分は」

「なんか、良くわかんない気分だ。酔ったかもしれない」

 ふらつきながら目を開くと、石段の上に立っていた。

 違和感が残ったままの頭を、無理矢理持ち上げた先には、朱塗りの鳥居と奥にはその本殿らしき御堂。

 そして、つまらなそうに境内を掃除する赤いリボンの巫女だった。

 

――あれって、霊夢······だよな。うろ覚えではあるけど、合ってるはず

 

「霊夢、大丈夫かしら?」

 紫が、声をかけると、巫女がこちらに振り向いた。

「誰かと思えば、(ゆかり)じゃない。って、どうしてここにいるのよ。まあ、お隣さんがいる時点でだいたい予想はついてるけど」

「なら、話が早いわ。この子、龍夜を預かってほしいの」

「ども」

「今回は男の子なのね。珍しいじゃない」

 

――女なんだけどな

 

「それにしても、空が綺麗だ······」

平和······、と言いかけたその時、突然空が暗くなって

 

――ドスンッ

 

 箒にまたがった少女が、落下してきた。

「いたたたた。久しぶりに失敗したぜ」

「お、重い、それに箒くい込んでるんだが······」

「おっと、すまんすまん」

 そう言って、少女が立ち上がると、視界が回復する。

「大丈夫だった?」

 霊夢がそっと手を差し伸べてくれたので、掴むと、

「もう魔理沙ったら、危ないじゃない」

「悪ぃ、霊夢のとこ行こうと思って空飛んでたら、つい寝ちまって、起きたら通り過ぎる寸前。慌てて急ブレーキかけたら、箒が言う事聞かなくなって、真っ逆さまに······」

「言い訳は、いらないから、罰として境内の掃除を手伝ってもらいます。全く手をつけてなかったせいで、落ち葉が多すぎるのよね。そうだ、龍夜も手伝ってもらえる?」

「えっ、お、俺も!? ま、まあ、別に問題ないが······」

 

――これって、いつもの2人だよな······

 

「じゃあ、魔理沙と組んで裏手を掃除してきて。場所は魔理沙に聞けばわかると思う。私は、箒を持ってくるから、それまで待っててちょうだい」

 そう言い残して、霊夢は物置の方(多分)へ走っていった。

「昨日、夜更かしして研究してたせいだ」

 隣にいた魔理沙がぽつりと呟く。

 原作は、あまり見ないから、ほんとにこういう性格なのかはよくわかんないが、そうなのだろう。

「あの、魔理沙だったよな。初見だろ? 俺は龍夜、ここじゃないとこでは、いろいろと違うんだけどな」

 先に自己紹介を終えると、魔理沙が不思議そうに覗き込む。

「違うって、どこが違うんだ?」

「わからない、少し前まで共有してきたもう一人の自分がいないんだ」

 そう、数十分前までいたもう一人の自分を失ってしまったのだ。

「記憶もブロックされてるし、ここには情報源がない。つまり、俺を知ってるやつがいないんだ。今のところ頼りになりそうなのが1人······、あれ? いなくなってる」

 辺りを見回した時には4人だったのが、いつの間にか2人だけになっていた。

 霊夢は、箒を取りに行ったので説明がつくが、残る1人がいない。

「紫ならもう帰ったぜ。『霊夢、あとは任せるわ』だってさ」

「それ、本人いないから意味なくね」

「だな」

 そんなこんな話しているうちに、霊夢が箒を2本持って戻ってきた。

「はい、これ。終わったらまたここに来てちょうだい、そしたらお茶にしましょ」

 その言葉に、1度魔理沙と顔を合わせる。

 

――魔理沙、終わったらお茶くれるってよ······

――ならさっさと終わらせようぜ

 

「「了解」」

「じゃ、落ち葉掃除お願いね(それにしても、やけに仲良くなってない?)」

 

◇◇◇境内の裏手にて◇◇◇

 

――バサバサバサ······、ザザァァァァ······

 

「······にしても、落ち葉多すぎだろ?」

 落ち葉の海の上を滑りながら、箒を左から右へ往復させていた。

「それだけ、サボったんだろうな。同じ動きしかしてないから、だんだん飽きてきたぜ」

 一緒に箒を振っている魔理沙が突然、腰を下ろした。

「こうなったら、スペカでも使って一瞬で終わらせたいくらいだよ。ちまちまやっているよりはマシだ。まあ、保証はないが······」

「保証ないのかよ!! ほんと、俺にもなにか一瞬で終わらせる方法が·········」

 

――バサバサバサ······、ザザァァァ······

 

「そういえば、魔理沙は自己紹介してなかったよな?」

「確かに、龍夜だけが自己紹介しても、私がしてなかったらだめだよな。私は霧雨魔理沙、見ての通り魔法使いだ」

「とんがり帽子をしている時点でだいたいわかる」

「つまんね」

「それより、早く終わらせるんじゃなかったのか?」

「ハイハイ、わかったよ」

 

――バサバサバサ······、ザザァァァ······

 

「あと、1つ言い忘れてた。俺、女だから、霊夢に男と間違われた時はびっくりしたよ」

「まあ、そんな恰好だから間違われるのは当然だろ。私だって間違えそうになってたしな」

「は、はぁ············」

 

――バサバサバサ······、ザザァァァ······

  バサバサバサ······、ザザァァァ······

 

「「ふぅ〜〜」」

 いつの間にか、落ち葉で覆われていた地面が、顔を出していた。

「やっと、終わったぜ」

「魔理沙、おつかれ。ほんとすごい量の落ち葉だったよな」

「明日は、2人して筋肉痛だぜ」

「それな」

「「ハハハハハハハ」」

 

···············

 

「ちょっと、そこの2人。なかなか戻らないから来てみたけど、何仲良く話してるのよ」

「「霊夢?!」」

 突然、現れた霊夢に思わず棒立ちになる。

「ほら、終わったならさっさと来なさい。せっかく用意した、淹れたてのお茶が冷めてしまうわ」

 そうして、3人は、家の中に入った。

 

 




今回は、霊夢と魔理沙の登場です。

ちなみに、私は魔理沙推しです。
『借りた物は返さない』
この性格なんとかなりませんかね。本家さん。

そんな魔理沙が好きなので、私も同罪ですね(パチュリーに怒られるパターン)

てなわけで、次回もお楽しみに

第3話の事件解決に乱入キャラを入れたいので、乱入してきてほしいキャラに投票してください。

  • チルノ:花火会場を変に盛り上げるパターン
  • レミリア:花火会場で偶然出会うパターン
  • パチュリー:魔理沙を追いかけるパターン
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