私アイツの考え方嫌い……。みんなは人の気持ちを考えられる人でいようね
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気がつけばカイネはドームの中に閉じこもっていた。
外からは謝り倒すリザードマンの声が聞こえる。
先程の光景は夢だったのだろうか。……先程の?
それは何であったか。
なぜ、殴られてから不貞寝した間に何かを体験したような考えが起こったのか。
いや、思い出してきた。『夢だ。まるで実体験のような、現実味を帯びた夢。不思議なものである。』
とりあえずドームの外へ出て様子を伺う。
やはり多種多様なモンスターたち。
夢のように歓迎ムードである。
殴られたのは現実。ゆえに気を許してはいけないのだ。
夢で立てた作戦を今こそ実行すべきである。
失敗するとお思いだろうか。
だがしかし、今のカイネは1周まわったようなアドバンテージがあるのだ。同じミスを2度する彼女ではないのだ。
カラカラと笑いながらリザードマンが手を合わせて近づいてくる。
「いや、すまんなホント!オレっちはリド!見ての通りリザードマンだ。よろしくな!」
「……うん。……私カイネ。……よろしくね?」
手を差し出して握手を求めるカイネ。
それに快く握手を返すリザードマン。
緩い雰囲気が当たりを包み込む。
かに思われた。
「いでででででででででっ!!いってぇ!!いってぇっておい!?カイネ待てカイネおい!?潰れる!!手が潰れるぅ!!」
カイネはここぞとばかりに【ステイタス】をフル活用して思いっきり手を握った。
表面上はとても友好的な笑顔が浮かんでいる。
「……ねぇ、どうしたのリド?……どこか悪いの?……頭?」
「お前すげぇ失礼だなっあだだだだだだだだっ!?」
やはり無理だった。
何とかカイネの手を引き剥がしたリドは痛みでビクビクと痙攣している手に息を吹きかけながらすごすごと離れていった。
いつもであれば快活に笑いかけ、新人との距離を縮め、先達との架け橋となるのが彼の役目だが、今回ばかりは役目を果たせそうにないようだ。
カイネの目にはもはや嫌いなものを見るような色一色だった。
リドは泣いた。
「……シッシッ!……レイは?」
「ここにいマすよ」
本来であれば必要となる警戒心の解除は今回ばかりは問題ない。
ゆえにまずやるべき事は情報収集。
特に、ここは何階層か、出口はどこにあるのか。それが今最も重要な情報だ。
しかし、焦って出口を聞き出せば逃げ出す可能性を考えさせてしまうかもしれない。
そうなっては何階層かすらわかっていないため、上層か下層、どちらに逃げるべきかもわからない。
迷っているうちに数に押されて連れ帰られてしまうだろう。
それではだめである。
「……ここは、何階層なの?」
「ああ、ソういえば何も教エていませんデしたね。ここハ、ダンジョン20階層。そのウちの、人間にはマだ見つかっていない場所でス」
すぐに教えてもらったため、あとはどちらの方針をとるかが重要となってくる。
カイネには2つの選択肢がある。
ひとつは下層へ向けて進み、リヴェリア達と合流するという選択。
もうひとつは上層へ向けて進み、ロキの待つ拠点で待機するという選択。
それぞれデメリットを持つため、慎重に選ばなければならない。
下層へ下る場合、野営地としていた50階層、もしくは今回の遠征目標である59階層までの道のりを、ソロで進行しなければならないのだ。
いくらカイネがLv4であり、全能力値が限界突破していても困難を極める。
ましてや連れ去られた身。長期間探索に挑むための大量の冒険必需品など持っていようはずもないのだ。
それに団員達と合流するため、ここのモンスターたちと組む訳にはいかない。
鉢合わせれば必ず戦闘になる。
カイネは何やら現在宴会の準備をしている気のいい『
上層へ上がる場合、待機しているロキに会うのは確実である。
神々には嘘が通じない。
口下手な自分では『異端児』たちのことを口を滑らせる恐れがある。
団長であるフィンは自身の
日頃モンスターを狩って生活している冒険者が、モンスターと仲良くしていました、では信用がなくなるのは当然だ。
まず許されないだろう。
そうなるとこのことを隠して下層にいる団員達と合流するのがいいだろう。
感の鋭すぎる団長には
と、今後の方針を固め終わった頃、ガーゴイルから声がかかった。
「初メマシテダナ、カイネ。私ハ『ガーゴイル』ノ グロス トイウ」
「……ん。……よろしく、グロス」
「アア、ヨロシク。今カラオ前トノ出会イヲ祝シテ、宴会ヲ開ク。良ケレバ楽シンデクレ」
少々聞き取りづらいところはあったものの、カイネのために歓迎会を開いてくれるらしい。
しかし、殺したくは無いものの、モンスターたちに情が移ってしまっても困るため断ることにした。
「お、今回の
「……私はどこに座ればいいの?」
縫合少女カイネ。彼女は非常に
1日空いてしまって申し訳ない……
みんなはどっちが好き?
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