旅人のダンジョン探索記   作:火取閃光

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第16話

怪物祭当日、オラリオはいつも以上に活気があった。しかし、俺たちは朝飯を食べてからそんなイベントを無視してダンジョンに向かった。まぁ、その時に周囲からは不思議そうな視線や痛い奴らを見る目で見られたのは気にしない方向でいった。

 

「よし、それじゃ、ゲン早速6層に向かうか。今日は俺はゲンのサポートするから、メインの戦闘はゲンに任せるよ。回復や魔石の収集はやっておくから戦闘に集中してくれ。」

 

「おっす。よろしくっす、ラース。」

 

そう言って、俺たちはダンジョンに潜った。今日の俺の装備はこんな感じだ。気分は武闘家である。

 

兜:修練用バンド

鎧:

修練着上

修練着下

武器:

メイン:素手

サブ:六角棒

 

今日はゲンの強化と俺自身の耐久と俊敏を高める為なので、メインを素手にしている。また万が一の為に六角棒を保険で背中に置いているので、その時は対応していこうと思う。

 

ちなみにゲンの装備はこんな感じだ。

 

兜:呪鉄の兜

鎧:呪鉄の鎧

盾:呪鉄の大盾

武器:呪鉄の戦斧

 

重戦士の装備である。どうやら敵を一撃で倒すスタイルの戦い方をしているらしい。敵には向かってきてもらってカチ割ったり、薙いだりして倒し囲まれたら盾で耐えながら一体一体を着実に倒していくのでソロには向かないそうだ。また、装備も自作なので例に漏れず全て呪われている。本人もスキル発現後呪いの武具を装備できるようになったそうだ。

 

「よし、取り敢えず6層に着いたな。ここからはウォーシャドウ相手に連戦してもらおうと思う。ゲン、ヤバそうと思ったら直ぐに助けを呼べよ。」

 

「おっす!やるっすよ。」

 

「そんなに気負いせず、いつも通りやってくれ。何かあれば俺も助言するから頑張ろうな。っと早速お出ましだな。6体か…いけるか?ゲン。」

 

「6体は無理っす。3体お願いするっす、ラース!」

 

「了解した。んじゃ、サポートを行うぞ!"スクルト"!、"ルカナン"!」

 

俺は硬化呪文"スカラ"の全体系"スクルト"と軟化呪文"ルカニ"の全体系"ルカナン"を唱えた。これにより、俺たちは耐久値を少し上げて、相手の耐久値を下げた。ゲンも俺の掛け声と共に自身の体の変化に気がついた様で驚きの声を上げていた。

 

「っ、ラース!何かしたんすか!身体全体がポカポカしてるっす!」

 

「おう!スクルトで俺たちの防御力、つまり耐久を少し上げた!。んでルカナンで逆に相手の耐久値を下げてみたから戦いやすくなったと思うぜ。それじゃあ、戦闘開始だ!」

 

俺は手始めに目の前のウォーシャドウに右手で拳版疾風突きを放ち一撃で倒した。右隣にいたウォーシャドウが引っ掻きを行う為、その場にしゃがみ込んで避けて、左隣に居たやつに水面蹴りを放ちすっ転ばせた。その勢いを使い右側のやつに回し蹴りを放ち倒すと、起き上がった左の奴に左拳で裏拳を顔面に放った。左隣の奴はガードしたが、俺の方が力が上だからか裏拳でガードを弾き、がら空きの胴体に右拳で正拳突きを放ち倒した。その間凡そ10秒かからなかった。

 

ゲンの方を見るとウォーシャドウに囲まれていたが、足捌きと盾を上手く使いこなし攻撃をガードして1体1体を堅実に倒していった。俺は魔石を拾いゲンが倒し終えるのを見守った。戦闘開始凡そ5分後にゲンも3体を倒し終えた。

 

「ラース!お待たせしたっす。サポートありがとうっすよ。」

 

「おう!どういたしまして。サポートは役に立ったか?」

 

「おす。今までは一度に2体が限度だったんすが、あれなら4体も出来そうな感じがしたっす。」

 

「それなら良かった。あとさっきの戦闘の助言なんだが、その前にゲンは戦闘中あまり動き回らなかったんだが、その装備で動き回ることが出来るか?」

 

「流石に動きっ放しは無理っすが、ある程度なら出来るし、短時間なら走れるっすよ。」

 

「分かった。それなら"シールドバッシュ"と"シールドプレス"が良いかもしれないね。」

 

「シールドバッシュ?シールドプレス?なんスカ、それは。」

 

「シールドバッシュは相手を盾で殴る攻撃手段だよ。その呪われた大盾なら相手からしたらそれだけで脅威になるし、隙を作り易くなる。また、シールドプレスは盾を使い相手を地面や壁に押し付ける攻撃だ。壁に押し付けることが出来れば、相手の逃げ場を無くし攻撃の幅を広げられるんだ。」

 

「成る程っす。盾で攻撃っすか、考えた方ないっすね。確かにそれならオイラの装備でも集団戦が出来るっすね。」

 

「"攻撃は最大の防御"って言葉があるぐらいだからね。しかもシールドバッシュとシールドプレスは攻撃を繋げることがやり易いんだ。」

 

「そうなんすか?」

 

「例えば、同じくらいの強さの敵でも相手の攻撃の瞬間にシールドバッシュで攻撃を弾き、怯んだ瞬間にシールドプレスの要領でタックルを行い背中を壁に激突させる事が出来れば必ず隙を作れるよ。その瞬間に急所に戦斧の一撃を与えれば格上だった倒せるさ。」

 

「参考になるっす。それじゃ、ラース次からそれらを試したいんで次もお願いするっすよ。」

 

「おう。やったろうぜ。」

 

俺たちは途中互いに見張りをしつつ、昼休憩や小休憩を挟みながら鍛錬を行なった。ゲンも始めはぎこちなさがありイキナリ集団戦に使えないと思ったのか1対1から慣らしてきた。体感で6〜7時間やった頃には疲労感があるにも関わらず1対6のウォーシャドウ戦を戦えていた。ゲンが戦闘を終えた時に切りが良かったので今日の修練は終わりにして帰還した。

 

ダンジョンから出ると案の定夕方に近い時間帯だった。また、ギルドの様子がおかしかったので職員に話を聞いてみると怪物祭のモンスターが脱走したらしく少なからず一般人の被害が出たので半ば中止したそうだ。脱走したモンスターはロキ・ファミリアを筆頭にした高位冒険者が駆逐したと職員は安堵の表情で言っていた。

 

俺たちは今日稼いだ魔石を換金した15800ヴァリスを半分ずつ受け取り解散した。明日も潜る予定なので早めに寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




とことん原作に関わらない主人公でした。
でも実際原作に関わってもラースは避難誘導や裏方の雑用を行う予定でした。何故ならロキ・ファミリアがいるからですね。正義感のある弱者が前線にしゃしゃり出るとロクでもないことになる事を知っているからです。寧ろ正義感があるなら自分に出来ることを最大限に行い強者が戦い易い状況になる様サポートすると考えていたのでベル・クラネルの様な街中戦闘は無しにしました。
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