モンスターが脱走した怪物祭の次の日の朝、俺たちは再びダンジョンに向かった。向かう途中モンスターの爪痕があったり壊された店があったらしていた。
(これは…弁償とかされるのだろうか?聞く話によると怪物祭はガネーシャ・ファミリアとギルドが共同で主催した祭らしいから、補償額とかどれだけなんだろうなぁ?)
「ラース…これって弁償や補償されるっすかね?」
「あっ、ゲンもやっぱ気になる?実は俺もなんだよ。弁償するにも補償額が出るにも額が凄いことになるよなぁ。多分出るだろ。寧ろ出なかったら抗議活動が起きているだろ。」
「そうっすね。」
「まぁ、俺らに出来るのはお金を使って商品を買うくらいだから、早速ダンジョンに行くか。」
「おっす!よろしくっす。」
俺たちは再びダンジョンの6層に着いた。向かっている時に気がついたのだがゲンの知っている速度が昨日に比べて早かった。その為6層に着くまでそう時間はかからなかった。
「そういやぁゲン、早速ステータス更新したのか?中々早くなっているな。」
「あっ、やっぱり分かるっすか?昨日の戦闘で手応えを感じたのステータス更新をしたら凄いくらい上がっていたんっすよ。なので最初は調整から入っても良いっすか?」
「その辺は任せるさ。俺もゲンにもう一つ教えたい事があるから準備が出来たら教えてくれ。」
「っ!?もう一つ教えてくれるっすか!直ぐに準備するんでちょっと待っていてくださいっす!」
「慌てんなよ。昨日よりも時間があるからのんびり行こうな。」
ゲンはウォーシャドウ相手に調整を行なった。始めは1対4だったが俺のサポートが無くても数十秒で倒した。俺も人の事を言えないが、上がりすぎてないか?そんな戦闘が4、5回行うと調整が済んだみたいだった。
「お待たせしたっす!それで何を教えてくれるっすか!?」
すっげえキラキラした顔で見てくる。ゲンってこんな奴だったっけ?もっとこう、幸薄い系真面目で語尾に"っす"が着く奴じゃ無かったっけ?
「落ち着けってな。俺がゲンに教えたい事なんだがな盾を使った防御の仕方だ。」
「"盾を使った防御の仕方"っすか?っえ?オイラの防御の仕方って何かダメっすか?」
「いや?寧ろゲンの防御の仕方は丁寧だがら良いと思うぞ。俺が教えたいのは"受け流し方"だ。」
「受け流し方っすか?」
「おう。そうだなぁ今は同格か少し上の敵を自分が受け持てる少し多い範囲で相手と戦っているが、今後自分より圧倒的な格上や逃げられない状況で受けもてないくらいの敵と戦うかも知れない。そうなった時に今の戦い方では善戦は出来ても倒すどころか生き残る事が出来ないだろう。その為の受け流しなんだ。」
「そうっすかぁ。でも圧倒的な格上との戦闘なら強くなってから戦えば良くないっすか?わざわざ無理して下層に行かなくても良いじゃないっすか?」
「まぁ、その通りなんだがな。最近聞いた話なんだが、ロキ・ファミリアが遠征帰りにミノタウロスを上層に逃がしてしまったそうだ。」
「上層にっすか!本当っすか!?」
「ロキ・ファミリアもまさかモンスターが敵前逃亡をするなんて思わなかったし、敵も全力で逃げたものだからそこまで行ったそうだ。もしそうなった時にゲンはミノタウロスと戦えるか?って話なんだ。」
「無理っす。とてもじゃないっすが今はまだ無理っす。それでそのミノタウロスはどうなったっすか?」
「俺の知人が5層だったかで襲われて逃げ回っているうちにロキ・ファミリアが討伐したそうだ。"冒険者は冒険をしてはいけない"この言葉はギルド職員に言われる事なんだけど、その状況を強制される事もあるんだ。」
「分かったっす。改めてお願いするっすよ、ラース。」
「おう。でも受け流し方はそこまで難しい事を教える訳ではないんだ。ただ、受け流す時のタイミングが少し難しいんだ。」
そう言って俺はゲンに盾を使った攻撃の受け流し方と足腰を使った攻撃の受け流し方を教えた。
「まずは、足腰を使った受け流し方だな。これはウォーシャドウの横に引っ掻く攻撃をイメージすると分かりやすいかもな。これは割と簡単なんだが、攻撃が盾に当たる瞬間後ろに飛んだり、どっちかの足を軸足にして攻撃の流れに逆らわず半回転して力の流れを殺す守り方なんだ。但し、行う時は周囲の状況を確認しないと流した先が行き止まりで、相手に隙を作らせる原因になるんだ。」
「成る程っす。分かりやすいっすね。」
「次に盾を使った攻撃の受け流し方だな。これは、さっきの流し方の注意点を改善したやり方なんだがタイミングが難しくてな。盾って攻撃を中心で受け止めているんだが、この受け流し方は攻撃が当たった瞬間に盾を使い攻撃を滑らせて流すやり方だ。勿論攻撃を滑らして流すのだからそこまで動かなくても良くなるんだ。慣れてくると受け流した後にシールドバッシュやシールドプレスなどの技につなげる事や走りながら、相手に近づきながらできるんだ。但し、流しに失敗すると大怪我の元になるから注意が必要だ。」
「どっちもどっちっすね。」
「まあ、だからこそこの2つを使い分けることが怪我せずに戦うことに繋がるのさ。さて、そろそろやっていくとするか。」
俺たちは昨日よりも少し遅い時間まで修練を行なった。モンスタードロップも多く出たのでほとんど換金せずにした。本日の稼ぎは27600ヴァリスだったので半分にして受け取った。帰り道は復興支援のつもりで買い食いをしながらホームに帰った。
どうにかオリジナルキャラクターをもう一人くらい作りたいと考えている。具体的にはベル・クラネルがLV2になる前に。種族や性別、能力とか考えるのがとても楽しみです。
最近小説のタグにダイの大冒険って入れたのですが、主人公の魔法って説明に自身の契約している呪文を使えるって設定なんですが、俺が知り得る限り呪文を契約するって設定はドラクエシリーズで後にも先にもダイの大冒険位なんですよね。