ホームに戻るとティアマト様がバイトから帰っていた。ティアマト様の側には小柄な男女の姿があった。
「ただいま、ティアマト様。」
「おかえり、ラース」
「ティアマト様、其方の2人の紹介をお願いしても?」
「勿論よ。2人は入団希望者よ。ストール、ラナティナ自己紹介をお願いするわ。」
「初めまして、僕はストール・グリスタと申します。小人族で今年23歳になります。よろしくお願いします。」
「初めまして、私はラナティナ・グリスタと申します。小人族で今年24歳になります。よろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくお願いします。私はバラスト・ウンディガーナと申します。ティアマト・ファミリアの団長をしています。気軽にラースと呼んでください。」
俺は挨拶をした彼らに失礼が無い程度に丁寧に挨拶を返した。しかし、彼らは俺の挨拶がおかしかったのか、何やら驚いた表情をしていた。
「えっと…、何か私の挨拶におかしなことがありましたか?何やらとても驚いているご様子ですが…。」
「い、いえ。丁寧に挨拶をして頂けましたが、私達小人族は見た目故なのか侮られる事が多くて、久しぶりにちゃんとした挨拶をしたなぁと思いまして。すみません。」
「僕も失礼な態度をすみませんでした。」
「そうでしたか…。ところで、お2人はご姉弟なのですか?同じファミリーネームでしたのでそうだと思ったのですが…。」
俺は少し気まずくなった空気を変えるべく話題を振った。しかし、ご姉弟にしては髪の色や顔つきがあまり似ていないような気がするなぁ。ストールさんは青髪青目だし、ラナティナさんは金髪金眼なのでぶっちゃけ義姉弟か夫婦のどっちかだと思っている。
「あっ、いえ、お恥ずかしいながら僕達は夫婦をしています。」
「そうでしたか、いえ、そうだろうだ思いました。では、お2人がティアマト・ファミリアに入団するまでの流れを聞いても良いですか?」
「はい。私達は冒険者をして今年6年目になります。私達はセト・ファミリアに所属していましたが、入団して直ぐにサポーターを行なっていました。入団のきっかけは怪物歳の時に同業者のゲン・ストラージュ君とダンジョン攻略をしていたのを見たのがきっかけでした。」
「彼のとても楽しそうな表情を見て僕達もサポーターでは無い冒険者としての夢を追いかけたいと思い、ティアマト様を探し入団を希望しました。」
「そうですか。失礼でなければ、あなた方の夢を聞いてもよろしいですか?」
「「僕達(私達)の夢はフィアナを超える英雄なる事です!!。」」
「そうですか。成る程。」
俺は正直フィアナが誰なのか分からなかったが、話の流れからして英雄の名前か何かだと思った。2人は興奮か恥ずかしさからか顔を赤めていた。正直なところ憧れは良い事だと思う。また、憧れを持ち続けてチャンスがある時に行動に移す様は好感が持てる。
「バラストさん、どうか僕達の入団を認めてもらえないでしょうか?」
「お願いします。私達を入団させて下さい」
2人は土下座する勢いで頭を下げて懇願した。
「ん?私は別に入団を拒否しませんよ。ティアマト様が私に貴方達を紹介したのですから拒否する理由はありませんので頭をあげて下さい。」
「「ありがとうございます!」」
2人は頭を上げてからティアマト様と別室で改宗を行なった。2人は嬉しそうな表情をしていたのでこっちも何だか嬉しくなった。
「「改めてティアマト様、バラストさんよろしくお願いします。」」
「よろしくお願いね。」
「よろしくお願いします。あと、ストールさん、ラナティナさん俺のことはラースで良いよ。言葉遣いももっと崩すので貴方達ももっと気楽で良いよ。」
「そうかい?それなら僕はラース君って呼ぶよ。よろしくね。」
「私もラース君って呼ぶわ。よろしくラース君」
俺は正直丁寧な言葉遣いが疲れるからやめさせる事にした。それから2人と一緒に2人が住んでいる宿屋に行き荷物を持ち引越しをした。引っ越しは早い方がお互いの為だからね。
それからティアマト様を交えて2人とこれからの事について話し合った。
「それじゃあ、入団・引っ越しの後で悪いんですけどダンジョン攻略における2人の事について教えて欲しい。何階層まで到達したのかや単独なら何を倒せる、武器、戦闘スタイルなどを教えてくれ。」
「僕からいくね。僕ら2人パーティの最高到達は8層で僕単独では7層だね。ウォーシャドウやキラーアントなどを倒した事があるけど倒すのに精一杯でまともに1人では8層に到達出来ないね。武器は双剣を使い相手を撹乱しながら倒すスタイルをしているよ。」
「私もストールと同じで7層か限度よ。武器は弓を使うわ。一応接近されても良いように短剣も使うわ。基本的に弓で相手を撃ち、接近されたら短剣で牽制しつつ距離をとって撃つスタイルだわ。」
「そうかぁ。俺は単独で9層に行っていて近いうちに10層に行く予定だ。でも専属契約したゲンを鍛えるために今はパーティを組んで7層で活動をしている。2人も一緒にパーティを組んで攻略しようと思うのだがゲンと一緒のパーティでも良いか?」
「私は大丈夫よ。」
「僕も大丈夫だよ。」
「それでは明日からよろしく。」
「「よろしくお願い(ね)(するよ)」」
俺たちは明日に向けて早めに休んだ。
〜ちなみに〜
「そう言えば、強くなるために俺とパーティ組むなら別に改宗する必要が無いと思うけど、なんで改宗までしたの?」
「実は…セト様は男女問わず自身のファミリアに日常的にセクハラをする男神でして、迷惑していると伝えても聞いて貰えなかったんだよ。」
「更にセト様は私達が他のファミリアから入団拒否されたりしたのを知っているから恩恵の継続の為に稼ぎの2割を納める様に強制するので機会があれば改宗したかったのよ。」
「うわぁ、それはまた変な神様も居るねぇ。」
2人はうんざりした表情で言っていた、
オリキャラ2人登場!
しかも小人族の若い夫婦!
どこかの金髪独身40代のおっさんショタ団長殿の当て付けで生まれたキャラです。果たして彼は理想を叶えられるのだろうか?彼こそダンジョンで出会いを求めた方が良いと思う。
また、この小説における小人族の立ち位置は冒険者に向かない、舐められる種族です。サポーターをしていることもあり舐められまくった彼らは卑屈になっています。