旅人のダンジョン探索記   作:火取閃光

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第20話

8層に着いた俺たちは、各自修練に努めた。

 

ゲンは乱戦における盾を使った受け流しとシールドバッシュ、シールドプレスのコンボ攻撃の繋ぎ方を修行していた。

 

ストールは低く、素早くを意識して相手の同士討ちや相手を盾にする様に動く修練を行なった。それを行いながら相手の急所が何処になるかを見極める目とダメージを与えられる体づくりを行なった。

 

ラナティナはそんな2人の動きと相手の動きを見ながら情報を伝える指揮を行いつつ、2人に定期的にモンスターをラナティナに向かわせて近接戦闘の修練に努めた。

 

俺はそんな彼らに硬化呪文スクルトと回復呪文ホイミを定期的に使い見守りと魔石の収集、休憩時間の時に見張りをするなど戦闘以外の雑用を行いみんなが修練に集中出来るように努めた。また、俺はみんなの修練の為なので付与系呪文はスクルトのみにした。あまり付与系呪文を使うと修練にならないので俺はみんなが死なない様にサポートをした。

 

そんな時にパープル・モスが空中から毒鱗粉を撒き散らしながら3人の手の届かない位置に留まっていたので、鎌鼬を使い代わりに倒して、解毒呪文キアリーを唱えて解毒した。

 

「ありがとうっす、ラース。クッソ〜!あんな奴どうやって倒したら良いんすか!」

 

「そうだね。如何しようかなぁ。ねぇ、ラナティナ?」

 

「そうねぇ。弓が使えるならそれで倒せば良いのだけどそれじゃあ根本的な解決にならないわね。それに2人は遠距離攻撃の手段がないからそこも考えなくちゃいけないわね、ストール、ゲン君。」

 

3人は小休憩中に悩んでいたので、俺はヒントを提示した。

 

「俺から3人にヒントを教えるよ。3人の周りには何がある?それを考えれば答えは見つかるよ。」

 

俺はあくまでヒントとしての伝えた。答えを全て教えると自分で考えて戦う戦闘考察力が養えないから。

 

「周りっすか…ダンジョンの周りには壁や石があるっすねぇ。あっ!石っすよ。石を投げて当てれば倒せなくても怯ませて落とす事が出来るっすよ!」

 

「それと僕達小人族はその軽さと身のこなしで壁走りをすれば倒せたかもしれないね」

 

「またはゲン君にモンスターの所まで投げてもらってダメージを与えるのも良いかもよ」

 

俺はみんなの意見を聞いて満足した。

 

「みんな良い意見だね。その通りさ。これの正解は無いけど俺的には全部正解だよ。特に魔法とか無い物ねだりしても意味無いからねぇ。今あるもので何が出来るかを常に考えていくのが戦闘には大事なんだよ。まぁ、他にもこんなやり方があるから見てて。」

 

俺はそう言ってパープル・モス相手に六角棒を投げて倒した。

 

「武器を手放すって凄く無謀で危険な事なんだけど、それだけに相手の意表を付けるんだ。俺は別に武器がなくても戦えるから武器を手放す不利は攻撃力が落ちる事と手段が減る事くらいで致命的な隙を作る事にはならないんだ。みんなも武器が無くなった時のために格闘術を覚えておいて損は無いよ。」

 

「へ〜。ラースは良くそんな事が思いつくっすねぇ。確かに、武器を投げるって盲点っすわ〜。」

 

「確かに、普通は手放さないよね。危険だからね。」

 

「でも、その為の格闘術なのよね。私も覚えようかしら?」

 

「良いと思うけどラナティナさんはまず短剣術と指揮能力から身につけようね。複数同時にやって身につかなかったら、時間の無駄だしね。」

 

3人は自身の欠点や改善点についてその都度話し合いながら修練をした。何度も小休憩や食事休憩などを挟んでいた結果、過去最長、恐らく体感12〜16時間まで潜っていた。朝の割と早い時間に潜ったのにダンジョンから出てみると外は真っ暗だった。その為に俺たちは2日間休みにして体を休めた。

 

本日の稼ぎは驚異の87500ヴァリスだった。モンスターをドロップも多くあり武器強化の素材を抜いても、これだけになったのだから全部売っていたら100000ヴァリスはいっていたと思う。

 

内訳は俺2万、ストール、ラナティナ、ゲンの3人は2万2500にした。勿論みんな良い人だったから反発あったけど、今日は雑用くらいしかやっていないからこの内訳で押し通した。ちなみに俺、ストール、ラナティナの3人は各自その内の500ヴァリスをファミリア共通の貯金に回した。

 




劇場版ドラゴンクエスト ユアストーリーってあるんだけど、評価見ると低評価なんだよね。正直言って低評価とかあり得ないと去年映画館で見た自分としては納得がいかない。名作とは言わないにしても良作であると思う。酷評されているラスト10〜20分の内容は賛否分かれるのは仕方ないけど、あの発想は無かったし映画の伏線は回収されたしあれを見て酷評する人は重度のドラクエファンとしては許せないものがある。俺はむしろラストのシーンを見て子供の頃からの思い出が溢れ出して久しぶりに身震いして泣きそうになったくらいだしね。
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