旅人のダンジョン探索記   作:火取閃光

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第21話

休日1日目

昨日夜遅くに帰ってきて疲れが溜まっているはずなのに何時もの習慣で早起きしてしまった。その為に久し振りに二度寝を楽しんだ。二度寝から目が醒めると朝日が顔を出してティアマト様やストールさん、ラナティナさん夫妻も起き始めた。

 

「みんな、おはよ〜」

 

「おはよう、ティアマト様、ストールさん、ラナティナさん。」

 

「おはよう、皆さん。おはようティア。」

 

「おはよう、みんな。おはようトール。」

 

ちなみにストールさん夫妻はプライベートではお互いをティア、トールと言う愛称で呼んでいるらしい。普段ダンジョンに潜っている時は意識を切り替える為に愛称を使わないようにしているそうだ。

 

「みんなは今日は如何するの?俺は今日は散策と食べ歩きをするんだ。」

 

「昨日休みだったから私は今日、アルバイトよ。」

 

「僕達はまだ決めていません。これからティアと決めようと思います。」

 

「そうねトール。何しようかしら?」

 

2人はまだ予定を決めていなかったので俺は2人にある提案をした。

 

「それなら、新しい武具を買いに行ったら如何かな?資金の事は心配しないで。2万までなら俺が払うから予備の武器含めて買うと良いよ。」

 

2人の武具はしっかりした作りだが、その分年季が入っており少し心配だった。俺の高品質のお下がりをあげるのも良いが身の丈に合わないものは身を滅ぼしやすいのでLVUPしてからにした。

 

「ラース君、そんな良いわよ。昨日沢山稼がせて貰ったのに私達の武具まで支払わなくても…。」

 

「そうだよ、ラース君。そのお金は君自身に使うべきだよ。」

 

「俺は武具は揃っているから問題ないよ。昨日稼いだお金は貴方達の将来のお子さんの為に貯金して下さい。それに、武具の建て替えは上限2万ヴァリスまで1回限り建て替えられるファミリア間のルールにすれば今後入ってくる後輩の為にもなるんで是非利用して下さい。」

 

「あはは、そうかい?それなら利用させて貰うよ。」

 

「…。ええ、そうね。ありがとう、ラース君」

 

2人は顔を赤らめながら返事をした。どうやら利用してくれるようだった。今回入団したのが経験ある2人だったから良いものの、完全初心者が入団した時に装備を自分で手に入れるのは少し酷であると思う。ギルドで借金して装備を整える事は出来るが、見る限りそこまで品質が良いとは言えない代物だったからこのルールを作った。

 

「ティアマト様、相談せずに勝手にルールを作ってごめんね。」

 

「気にすることはないわ、ラース。貴方が団長なのだから貴方が決めなさい。」

 

「ありがとう。」

 

そう言って俺たちはそれぞれ行動した。

 

俺は朝食兼軽食にジャガ丸君を数種類購入して食べ歩きながらオラリオを散策した。怪物祭の爪痕はまだ残っているが出店もほとんどの店が出店している程回復傾向に向かっていた。そんな時に恐らく神様であろう長髪の美男子が薬を配っていた。

 

「おはようございます。私はミアハ・ファミリアの主神ミアハと申します。君は冒険者かな?」

 

「はい、そうです。」

 

「では出会った記念にこのポーションを差し上げよう。気に入ってくれたら是非私のファミリアで購入してくれると嬉しいなぁ」

 

そう言ってミアハ様はポーション配りをする為に他の人に声掛けをしていた。

 

「ミアハ・ファミリアかぁ。行ってみるか、暇だし。えーっとこっちか。」

 

俺は前にギルドで貰ったファミリアの拠点が書いてある地図を広げミアハ・ファミリアの店に行った。しかし、その店は閑散としていてあまり儲かっている感じではなかった。店番だろう眠そうな犬人族の女性にミアハ・ファミリアの位置が合っているかを聞いてみた。

 

「ごめん下さい。こちらがミアハ様の店ですか?」

 

「いらっしゃいませ。こちらがミアハ・ファミリアの拠点になります。本日はどの商品をお求めですか?」

 

「いえ、先程ミアハ様がポーションをタダで配っていたのでどんな所か気になって来ただけです。」

 

「………。はぁ〜。ミアハ様またですか…。店の宣伝の為に無料でくばるのはダメでしょう。」

 

「落ち込んでいるようですけど、大丈夫ですか?事情は分かりませんけど俺に話してみては如何でしょうか?溜め込みすぎると良くありませんしね。俺自身今日は特に予定も無いですしね。」

 

あまりにも参っていたのかポツポツと見ず知らずの俺に事情と愚痴をこぼし始めた。

 

彼女はナァーザ・エリスイスという犬人族の女性で銀腕の義手をしている。昔はミアハ・ファミリアも活気があってこんなに閑散としていなかったのだが、自分がダンジョンで怪我をした時に商売敵の所で高額の義手を勝手に購入したことで借金を背負ったそうだ。他の団員はそんなミアハ様に愛想をつかさて残ったのは恐怖でダンジョンに潜らない自分と多額の借金のみだったらしい。正直、家計は火の車で借金返済のために注意したい反面、自分のせいでこうなっている現状に憂鬱な気持ちになっている様だった。

 

「ごめんなさい。少しスッキリしたわ。」

 

「そうでしたか。それは辛いですね。ナァーザさん、提案があるんですが良いですか?」

 

「何でしょうか?」

 

「私のファミリアと契約しませんか?」

 

「え?どういう事ですか?」

 

「私のファミリアはティアマト・ファミリアと言い最近出来たばかりのファミリア何ですが、ポーション類を定期的に購入したいと考えています。」

 

「同情でも哀れみでも良いので、此方こそよろしくお願いします。」

 

「では手始めに今月分のポーション40本下さい。定期購入するので高品質なものをお願いしますね。」

 

「(ギクッ)何のことを言っているのですか?全て高品質に決まっているじゃ無いですか。」

 

「いや?貴方の持っているポーションの色を見たら素人目にも分かりますよ。何せミアハ様のポーションより色が薄いのですから。貴方の事情は理解できます。しかし、これとそれは話が別です。今回は見なかった事にします。」

 

「はぁ〜。ごめんなさい。改めて此方こそよろしくお願いします。ではお会計4万ヴァリスになりますが材料が現状足らないので前払いしてもらっても良いですか?」

 

「すみません、俺も手持ちが足らなかったので一度戻ってから払いますね。」

 

俺は急いでホームに戻り、貯金からお金を引き出して支払いに向かった。支払う時にミアハ様が帰って来ていた為に定期購入の契約について話し、無料で配るのはやめて割引券にした方が良い事を伝えた。ナァーザさんも同調した事でミアハ様も渋々納得されていた。

 

俺はファミリアのみんなが帰って来たからこの事について伝えた。現状、俺がいる時は回復できるけど、いない時の為に必要である事を伝えて納得してもらった。

 




前にも言ったが原作キャラの口調が分からん!
あとナァーザさんの過去語りは普通は言わないけど、うつ病なりかけの人が見知らぬ人にこぼす事も無いこともないと思うので強引に書きました。正直原作キャラと絡ませたかった。
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