旅人のダンジョン探索記   作:火取閃光

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第3話

「さてと、ラース。これからホームに戻りましょう」

 

「ホームって何処なの?ティアマト様」

 

「付いてきて、ラース。こっちよ。」

 

俺はティアマト様に付いていくとそこには酒場があった。名前を豊穣の女主人と言い美人な女性達が給仕をしている人気の酒場だった。

 

「この酒場の上に従業員の宿泊スペースがあるのよ。そこで私はアルバイトをしているのよ。まぁ、人前に出ず料理担当なんだけどね。今日は休みだから今のうちに改宗しちゃおうね。」

 

「そうなんだぁ。それじゃティアマト様、ここの主人に新たにお世話になる身分として挨拶をしたいのですか?」

 

「う〜ん。今はやめておいた方が良いわ。この時間帯は開店前だから忙しくなるのよ。明日の朝にしておきなさい。」

 

「分かった。そうするよ。」

 

そう言うと俺たちは宿泊スペースに辿り着いた。

 

「それじゃ、これから改宗を行うから、上半身を脱いで。」

 

「あのティアマト様。大事な話があるんだ」

 

「何?まさか土壇場でやっぱり私の眷属は嫌?」

 

「それじゃ無いんだけど、俺はかなり特殊な人生を送っているんだ。改宗はそれを聞いてから行って欲しい。」

 

そう言ってから簡単にティアマト様に説明した。異世界から転移した事、実年齢よりかなり若返った事、異世界での冒険のことなどなど話した。

 

「ティアマト様、こんな土壇場で話してごめん。俺は異世界人なんだ。俺を眷属にするとそのやっかみとかで、ティアマト様に迷惑かけるかも知れなくて黙って居られなかったんだ。でも、この秘密は誰にも話せない事だから、改宗する今しかねえと思ったんだ。こんな俺でも良いなら是非あんたの家族にして下さい。お願いします。」

 

「ラース。話してくれてありがとう。確かにこれは誰にも言えないわね。信用してくれ嬉しいわ。でもね、ラース見くびらないで欲しい。どんな未来が待ち受けても、貴方のせいでやっかみや迷惑がかかっても貴方を眷属にする事にに後悔は無いわ。さてと、改宗を始めるわ。横になってね。」

 

ティアマト様は俺を受け入れてくれた。俺はその気持ちだけでもこっちの世界に来て良かったと思えた。おれがうつ伏せになっている時にティアマト様の血が背中から浸透していった。

 

「出来たわ。今写すからね」

 

バラスト・ウンディガーナ

LV.1

力:I 0

耐久:I 0

器用:I 0

俊敏:I 0

魔力:I 0

 

スキル

・嵐霊共鳴

魔力及び器用値の超高向上補正。水の中で呼吸が出来て水や氷、風に関わる攻撃を無力化する。水と風のオーラを操ることができる。

・勇気血脈

全項目に高向上補正。早熟する。魅了の無効化。

・勇者道筋

勇者の軌跡をたどる。改宗時にステータスのリセット。LV.11までステータスの自動更新。更新は10分以上の休憩を行うと更新される。

 

魔法

・契約呪文

自身が契約した呪文を使用できる。

 

 

「あら〜聞いていたけど凄いわね。」

 

「そうなの?今までステータスなんて見た事ねぇからわかんねーや。」

 

「ステータス見た事なかったの?今迄どうやって力を確認してきたの?」

 

「成長するときに変な感覚が有るんだけどその感覚と教会に行くと神父にお告げを聞くことが出来るんだ。お告げを聴くと次の成長時期を教えてくれるんだ。それだね。」

 

魔物を倒すと力や魔力などが上がる感覚があった。だから上がった後は体の調整が必要だった。どれだけ上がったか分からないから。でも今回からはそれが数値として見ることが出るみたいだからとても便利になったと思う。

 

「ティアマト様、それじゃあ明日ギルドにファミリアの申請と冒険者登録をしてくるね。」

 

「それは良いけど、ラース、武具は如何するの?ギルドから貸してもらえるみたいだけど。」

 

「いえ、持っているのでしばらくはそれで行おうと思います。」

 

「持っているって………何処にも身につけていないけど、何処にあるの?」

 

ティアマト様はおれの体を上から下にかけて武器が無いことを確認した。そう言えば簡単に説明しただけなので魔法の袋について説明し忘れていた事に気がついた。

 

「あー、そう言えば言ってなかったね。この袋何だけど一見すると只の小袋だけど実は使用者登録した人が使うと小屋1つ分の道具を仕舞える魔法の袋になるんだよ。」

 

「それは……凄いわ。」

 

「でも、こっちに来るときに魔法の袋の容量が増えたみたいで多分だけど、長屋くらいはあるんじゃないかなぁって思っています。」

 

「そうなんだ。まぁそれなら安心ね。」

 

「そんなんですが、ステータスリセットと背丈が子供の頃に戻った所為で魔王討滅戦に使った装備が諸々使えないんですよね。まぁしばらくは初期に使っていた装備でなんとかやりますよ。」

 

「ちなみに魔王討滅戦の装備って見せて貰っても良い?」

 

「良いですよ。こんな感じです。」

 

そう言って袋から俺の持ち得る最高の装備を出した。

 

兜:審判の兜

鎧:神話の鎧

盾:ウロボロスの盾

武器:奇跡の劔改

アクセサリー:

・雷光のイヤリング

・妖精の首飾り

・星降る腕輪・豪傑の腕輪

・闇和田のミトン

・理性のサンダル

・力の指輪・博愛の指輪

・パワーベルト

 

*ゲームの様アクセサリー装備に制限は有りません。戦闘の邪魔にならない程度で装備しなければ魔王には勝てないので。星降る腕輪は左腕に、豪傑の腕輪は右腕に装備しています。力と博愛の指輪も同様に装備しています。

 

「……。」

 

ティアマト様は装備品から発するプレッシャーに絶句していた。俺も改めて自分の装備を見るとこれくらい装備しないと倒せなかった魔王とは一体何だったんだろうと思った。

 

「これを装備して魔王討滅戦は苦戦したのよね。そっちの世界の魔王は如何なっているのよ。」

 

「あっ、ティアマト様もそれを思いました?実は俺もなんですよ。倒しておいて何だが一体魔王は何だったんでしょうね。まあ、それを倒した俺はアレフガルドで魔王と同じくらい恐れられちゃったんですけどね。」

 

俺はあの時の視線を思い出し苦笑いした。我ながら女々しいと思うが、未だにあの視線、あの孤独感は怖いのだった。

 

「安心しなさい、ラース。私は貴方を拒絶しませんよ。」

 

「!?ティアマト様にはお見通しだったかぁ。改めてティアマト様これからよろしくお願いしますね。」

 

「ラース、此方こそよろしくね。」

 

俺たちは互いに挨拶を行い、休んだ。ベットが1つしか無かったからティアマト様の提案で一緒に寝た。俺もティアマト様から懐かしい母の様な感じがしてぐっすり眠った。




魔王ってまじでなんなんだろ。
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