アルテルメギド 作:とある滅亡の終末宣言(カウントダウン)
よろしくお願いします。
死んだ。
死んだ。
死んだ。
死んだ。
死んだ。
地球上のありとあらゆる人が死んで、あらゆる動物が死んで、あらゆる生き物死んで、死んだ。
第三次世界大戦、平然と核兵器が使用されこの地球上からは俺以外のありとあらゆる生物のほぼ全てが消えた。
やったらやられ、やられたらやり返し、そうして戦火は広がってやがて近代的な大規模破壊兵器まで使われるようになった。
「……寒い」
この星を覆い隠すように舞った粉塵は太陽光を遮り、長い長い冬の時代が訪れた。
植物がまともに育たない為、ろくな食べ物も作れない。
生き物を育てている暇もなければ、野生の生き物なんてその殆どが死滅している。
外を歩ける生き物なんて俺くらいしか存在しないだろう。
「死ねない死ねないとは思っていたが…………。
まさか核爆弾が頭上で爆発してもこうして平然と生きてる事になるとはな……」
世界がこうなる前、幾度となく自殺を繰り返したがその全てで奇跡的に失敗したのはそういう事だったのかと今更ながら理解した。
はっきり言って遅すぎた。
仮にこうなる前に気が付いていたのなら俺は救世主にでも、神にでも、それこそなんでもなれただろう。
「コロニーでも探そうか?」
世界はこうなってしまったが意外と人類はしぶとい。
人工的な光を使って屋内で植物を育てたりと数百人から数千人という規模の人間が集まってコロニーを作って生き延びているらしい。
世界に核の雨なんてものが降り注いでから半年近く経った今更避難所かよとも思わないがやっぱ独りは寂しいものだ。
『奇跡的にすぐ側にあった』ラジオで『たまたま』今聞いたがこの近くにも避難所が1つあるようで歩いても1時間あれば余裕で行ける。
ラジオで話していた専門家が言うには核の冬は100年近く続く可能性があるとの事で、人類滅亡はほぼ確定との事。
まあ、俺がいるので最低でも奇跡的に1人は生き残る事になるのだが……。
だが核の冬が終わったとしても直ぐに文明が立て直せる訳では無いし、食料も燃料も徐々に無くなって滅ぶ。
最終的に生き残るのは小型の動物や寒さに強い植物と俺だ。
そうなると今度は本格的に独りぼっちが加速するわけで、もう数百万年は知性を持った生き物に合うことはできないだろう。
寿命で俺が死ぬとは思えないし、何となくだが奇跡的に放射線のおかげで老化しない体に遺伝子レベルで変化した気がするので老化も気にする必要は無い。
「……人類に会えるのは今のうち、か」
だいたいのコロニーは恐らくどれだけ足掻いても数年で詰む。
外で植物が育てられない以上、室内で育てるか保存食で食いつなぐしかない。
しかし、そういった保存食で一体どれだけ生き延びられるだろうか?
1年以上持たせるのは確実に無理だ。
そして外に出て数少ない食糧を確保しようとすれば間違いなくコロニー同士での戦争になる。
片方が勝てば片方が滅びる。
生存の為に協力なんて甘い言葉を述べる奴なんてどこにもいない世紀末の始まりだ。
いや、あの世紀末より何倍も酷い。
何度も言うが人類は詰んでいるのだ。
例え争いに勝ち抜いて生き延びたとしても、それはほんの少しの時間だ。
そもそも外に目を向けて「あ、これは人類滅んでるな」と錯覚する程に酷い光景が全地球上で発生しているのに、どこに食糧があるというのだろうか?
一つの都市を滅ぼすのに平均3発と昔聞いた気がするが、それは間違いだった。
滅ぼす?
違う、全くの間違いだ。
水爆を都市に3発もぶち込めば文字通り跡形もなく、完膚なきまでに灰燼に還す。
つまり、一万三千発も使用すれば主だった人類の主だった都市全てを灰にする事ができるわけで実際にそれが行われたわけだ。
その一発の中には俺の家の頭上付近に落ちたものがあり、そのお陰で俺はパソコンと溜め込んだ積みゲーとスマホを失った。
後ついでに家族も死んだみたいだ。
昼間っから寝転んでエロゲをしていると唐突に警報が鳴って核が落ちてきて、割とビビった。
……俺は案の定『奇跡的に無傷』の状態で終わったが。
「コロニー、行くか」
せっかくのこんな世界だ。
神様とやらになってみようじゃあないか。
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本名(真名)「アルテル」
種族:人間(遺伝子変質)
職業:自殺志願者
能力「
可能性分岐の際に自分の生存が確定している世界に意識が移動する。
拳銃を頭に突き付けて「ピザが虚空から出てこなければ自殺する」とすれば量子ゆらぎによって何も無いところからピザが出てくる。
物理的に不可能な事象であるならば「自殺」の方が確定的に失敗するが、物理的に不可能な事象でなければ大抵叶える事ができる。
核爆弾による爆風をトンネル効果ですり抜けたりも平然とできる。
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