Our lives are for the World   作:刀君

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昨今熱いBLEACH二次創作に感化されて勢いで執筆してしまったものです。

拙い作品ですがご覧いただけるとうれしいです。


Hello,my world
The Deathmandarinorange &The Death Iron


 尸魂界―十番隊隊舎―

「たーいちょー……あれ? 隊長は?」

「今朝から見てねぇ」

「また!? もー! 探してくる!」

 

 

 尸魂界―某所

「イヤー、ここのせんべいはいつ来てもうまいよなぁ」

「大鬼道長! また志波隊長来てます!」

「また!? もう来んなって言ったでしょ!」

「いやぁかわいい妹の働きぶりを……痛い! ハゲる!」

「うっさいわボケ! あんたのせいで乱菊ちゃんが苦労しちゃうでしょうが!」

「わかった! 戻る! 戻るから放して! 愛しのお兄ちゃんがハゲちゃうよ!」

 

 私は、兄—志波一心の髪から手を放し呆れながら彼を見る。

 

「どう思う鉄太(てった)。この馬鹿兄」

「そうっすね。やっぱちゃらんぽらんな家系なんだと思います」

 

 面倒臭そうに私の方を見ながら彼は言葉を返してきた。

 

「そーだそーだみかんちゃんだって働いてないときあるじゃんか!」

 

 兄は頭を押さえながら鉄太と私―志波みかんを見る。

 

 これは私と彼の物語

 

 

 

 

 私と彼が、霊王の呪縛から解かれる話。

 

 ─────────────────────────────────

 

 みかんはその後到着した乱菊にセクハラし殴られ連れていかれる一心を見送った後、自身の席に腰かけため息をつく。

 

 鬼道衆総帥大鬼道長志波みかん

 分家筋であるものの、五大貴族の一つ志波家現当主志波一心を兄に持ち、握菱鉄裁を師と仰ぐ鬼道の達人と呼ばれる才女である。

 

「はー……あのバカ兄貴、いつになったらちゃんと仕事するのかしら」

「確かに志波隊長は仕事せずによくさぼってウチに来るがよ、お前も偶にさぼって松本副隊長んとこ行くだろ」

 

 そうやってみかんの一声に呆れながら返すのは握菱鉄太。握菱鉄裁の一人息子にして副鬼道長を務める男である。

 

「兄貴と違ってちゃんと乱菊ちゃんとこ行くときにはその日の仕事終わらせてますぅー」

「業務時間内には変わらねぇだろ働けよ」

「だって~鉄太が終わらせといてくれるしぃ~」

「捻りつぶすぞ……まあ冬獅郎みてぇにそれを探す副隊長の分も仕事するよかマシか」

 

 鉄太はそう言いながら淡々と書類を整理していくが、その手が一瞬だけ止まる。

 

「どったの鉄太?」

「死体回収の仕事に行った奴居たろ、現世の事故死」

「あ~鳴木とかいうとこだっけ? 兄貴のとこの管轄の奴」

 

 鬼道衆の仕事の一つである死体回収。回道の専門四番隊と共に基本派遣され、死体となった死神の魂魄の完全消滅を防ぐ術を施し尸魂界に戻す。

 

「ああ……原因不明の事故死だった奴……また同じ原因不明の事故死が出たらしい」

「奇妙だねぇ……」

「確かにな。総隊長にでも話しておくか?」

「大丈夫じゃない? 乱菊ちゃんからメール来たし」

「あ? 『あんたのバカ兄貴仕事せずに一人で調査行きやがった』……この件のか」

「たぶんね、あの人こういうの見たら体反応するタイプだし」

「霊圧は確かにもう尸魂界にないな……あの人が行ったなら大丈夫か……」

 

 

 そう言って鉄太は了承の印を押し、出発させる人員を選び命令を出し始める。

 

 これが二個目の分岐点。

 

 後日帰還し事の次第を報告した志波一心は

 

 

 

 再び無断で現世に出撃し、再度帰ってくることはなかった。

 

 

 

 ────────────────────────────

「前任志波一心の失踪後、空位であった十番隊隊長に、日番谷冬獅郎を任命する!」

 

山本元柳斎重國が高らかに宣言する。

 

この日、日番谷冬獅郎は十番隊隊長となった。

 

それは、二度と志波一心が帰らない…失踪でなく、事実上の死であると結論付けられたことを意味した。

 

「なあ…みかん」

「お祝い、しなきゃね」

 

鉄太はそんな状況にあるみかんに声をかけたものの、みかんに遮られる。

 

「日番谷君、仲いいんでしょ」

「まあ…」

「じゃあそんな暗い顔しちゃダメだよ鉄太」

「…あいつは俺と違って割と人望あるからよ…祝ってくれる奴沢山いんだよ」

 

それに、と鉄太は頭を掻きながら伏し目がちに続ける。

 

「そんな顔したお前見たら、鬼道衆の奴ら心配すんだろ」

「ごめんね、鉄太…」

「…墓作ってやろうぜ」

「うん…うん…」

 

みかんは新隊長に沸く瀞霊廷の中、ひっそりと涙を流した。

 

日番谷冬獅郎の十番隊隊長就任

 

同時にこの日、志波みかんは、当主になることを拒んだ志波海燕に代わって志波家当主となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はプロローグになります。次回は戻って過去編…原作はまだ始まりません
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