後悔しても帰ってこない。
どうして私はあの時に彼を止めれなかったのか、、
外に出るとまぶしくて思わず目を細めてしまう。
何も変わらないと思いつつもまぶしさの原因である太陽を睨みつけながら僕は歩き出す。
昨日雨が降っていたのでアスファルトは少々湿っておりじめっとした感じが体にまとわりつき苛立ちを覚える。
それに加えて5月だというのに外はもう真夏ではないのかと思うほどの暑さでそれが一層にイラつきを増加させ思わず足元の小石を蹴り上げた。
しばらく歩くといつもの散歩コースである大きめの公園にでる。川も流れており公園というよりもう一種の広場という方があっているのではないかと思う。
「ふわぁ」
と軽いあくびをしいつものコースへと入る。コースへ入ると最近顔見知りになりつつあるおじいさんやおばあさんに会釈をされるので愛想笑いを浮かべつつこちらも返す。
そんなふうに歩くこと30分ほど。ポケットに入れていたスマホから着信音が鳴る。スマホをポケットから取り出し確認すると
着信:鬼童輝之
と出ており急いで電話に出る。
「もしもし?」
『あーもしもし。東鬼?』
そんないつも通りの会話をしたあと少し雑談をする。
「それでいきなりどうしたんだ?」
『いや、、何でもないんだけどちょっとなんていうか、、胸騒ぎってやつなのかね?』
「なんだよそれ」
そういって僕は笑う。おそらく暇にでもなったから電話をかけてきたのだろう。
そう思っていたのだが冗談といえる声音ではない声で輝は話を続ける。
『いや、本当に嫌な予感がしたんだよ。何か変わったこととかないか?』
「そんなこと言われてもなー。特にないな。」
一様言葉を切り考えてみるが特に変わったことはない。
『そうか、、それだったらいいんだ。突然かけて悪かったな』
「いや、こっちも久しぶりに話せて楽しかったしな。」
『ならよかった。じゃぁそろそろ時間だから切るな。』
「ん?何か用事でもあるのか?」
『あーちょっとバイト、、をな。あー、んじゃ切るな』
そう言って輝は電話を切った。
昔、輝と遊んだことを思い出しながらも、今はもうバイトをする年になったのかとしみじみ考えてしまう。
そんなことを考えつつスマホの時間をふと見るとここに来てから1時間半以上もたっていた。
「そろそろ帰るか、、」
と、独り言を呟き帰り道に足を向ける。時刻的にそろそろ昼食をとってもいいかもしれない。
そんなことを考えながら歩いていると、ふと川の近くに人だかりができているのが目の端に映った。その人だかりの声を聴く限り、何かの心配をしているようだ。
何かが動物の足に絡まったりしているんだろうか?
そう思いながらそちらに近づき野次馬根性で川を覗き込んだ。
するとそこには小さな男の子がバシャバシャと水面をたたきながら浮き沈みを繰り返している。
俗にいう溺れているという奴だろう。
、
、、
、、、
、、、、
は?
なんで僕はこんなに落ち着いているんだ⁉溺れているんだぞ!?
そう思い回りの人を見まわしてみるが周りの人たちは助けようとするどころか誰も警察にすら電話をかけようとしない。
なんだこれ??
そう思い考えようとするが今はそんなときじゃない。
僕はそう思いなおし服もそのままに川に飛び込んだ。
飛び込むさながら僕は過去にした話を思い出した。
でも、そんなこと今は関係ない。
すこしでも、
ちょっとでも
あの子を助けられるように!
そう思い僕は手を伸ばす。
届くように。
そして男の子に手が触れた瞬間視界がそっと暗転した。
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