神殺しの三王は元はみ出し者   作:不浄皇

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大変遅れて申し訳ございませんでした!!
加えて今回は過去最高にグタグタ気味となっております。
それではどうぞ!


回想 偶然(運命)の出会い

 Noサイド

 

 

香織

 「南雲君!?」

 「ルー!!?」

 

 訓練の時間になっても来ないハジメと透を探していた香織と雫は、目的の二人を見つけると同時に、その二人が酷い有り様に絶句していた。

 

香織

 「待ってて、今すぐに治療を…!

ハジメ

 「白崎さん、僕の事はいいから早く透君を!」

 

 香織は一瞬、ハジメの方に向かいそうになったが、改めて見れば彼の言う通り、透の方が明らかに危険な状態で気絶していた。顔は真っ青で呼吸は浅い上、よく見れば口元に僅かだが血が着いていることから吐血もしていることだろう事が伺えた。

 

 「香織お願い急いでぇ!!ルーが、ルーがぁ!!」

 

 また、雫が今までに見たことが無い程に取り乱している事が、逆に自身を冷静にさせる。

 

香織

 「雫ちゃん落ち着いて!今直ぐに診るから!」

 

 なので、とりあえず雫を一喝して大人しくさせた後、大至急に透の治療に移る。

 

香織

 (まずは"浸透看破"で容態を確認しないと!)

 

 "浸透看破"とは香織の技能、"回復魔法"からの派生技能で、自身の魔力を患者の身体に浸透させて診察し、その結果をステプレに写し出すというものだ。

 因みに、現在クラスメイトで派生技能を取得しているのは彼女を含めて"二人"だけだったりする。もっとも、前回メルド団長が述べた事だが、派生技能とは本来、技能を長年に渡って鍛え続けた末に至るのが普通であって、たった二週間でというのはあり得ない。よってこの事はメルド団長だけでなく、王国と教会の上層部も驚かせた。

 香織は早速、透に対して技能を行使する。

 

 

 

香織

 (………えっ?何、これ?)

 

 だが、それによって出た診察結果に、香織は一瞬、思考停止に陥りかける。最初は何かの間違いだと思い…否、()()()()()()()()()()と願った香織は、更に念入りに調べてみるも、ステプレに記されたその事実(結果)が変わる事はなかった。

 

 

香織

 (何で、どうして!?これじゃあまるで…)

 

ハジメ

 「……白崎さん?」

 

 香織はあまりの衝撃で混乱しかけるも、ハジメの呼び掛けによって我に還えり、自身のアーティファクトの白い長杖を手に、慌てて治療を開始する。

 

香織

 「…『天の息吹、満ち満ちて、聖浄と癒しをもたらさん』"天恵(てんけい)"」

 

 詠唱を唱えると、香織の白菫の魔力光が透を包み込み、みるみる内に透の容態が安定していった。やがて魔力光が消えると、そこには穏やかな寝息を立てる透がおり、香織は大きく息を吐く。

 

香織

 「……とりあえず、一先ずはこれで大丈夫。後は安静にしておけば問題無いよ」

 

 「本当に!?……ううっ、よかったぁ」

 

ハジメ

 「よかった……白崎さん、本当にありがとう」

 

 雫は安心から口に手を当てて、ボロボロと大粒の涙を流し、ハジメは安堵のため息を吐きながら香織に礼を言う。

 

 

香織

 「………」

 

ハジメ

 「っ?白崎さん?」

 

 だが香織は、何故か浮かない表情のまま、思い悩むように黙っていた。それを怪訝に思ったハジメが声を掛けようとしたその時…

 

 

檜山

 「ふ、ふざけんなぁあああ!!誰かぁああ、助けてくれぇええええ!!!」

 

 …突如、檜山の叫び声が響き渡る。驚いて見てみれば、しゃがみ込む檜山の前で暁が大剣を上段に構えているところだった。

 

 「ちょっ、いけない忘れてた!!」

香織

 「えっ、あれ!?檜山君居たの!?」

 

 それを見た二人のそれぞれの反応に、ハジメは苦笑いしながらも、落ち着かせるように声を掛ける。

 

ハジメ

 「大丈夫だよ二人共。暁君を信じて?」

 

香織・雫

 「…えっ?」

 

 そうこうしてる間に、暁は躊躇無く檜山の脳天に大剣を振り下ろした。それを見て思わず、雫は顔を引き吊らせ、香織は口を抑える。

 

 

檜山

 「イヤだぁあああああああママぁあああああああ!!!」

 

 そしてなんとも情けないセリフを吐きながら泣叫ぶ檜山を真っ二つにする…

 

 

 

 「……な~んてな(戻れ、魔剣)」

 

 …寸前で、魔剣は再び粒子状になり、腕輪の形状に戻った。本気ではなかったことに、香織と雫は安堵するも…

 

 

檜山

 「……あ……ぁが……あひっ」

 

 

 

 …当の檜山は無事ではなかった。先程の恐怖のあまりか、顔は涙と鼻水まみれで白目を剥き、()()()()()()()()()()()完全に気絶している。

 

香織・雫

 「……うわぁ」

 

ハジメ

 「…ねっ?言った通りでしょ?」

 

 その様子に雫と香織はドン引きし、ハジメは苦笑しながら内心、同じ男としてほんの僅かばかりだが檜山に同情の念を懐いていた。

 そして檜山をそんな目に逢わせた張本人()は、一仕事終えたといった雰囲気でこちらへ向かってくる。

 

 Noサイドout

 

_______________

 

 

 透サイド

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 「お前!何ムカつく態度とってんだよ!」

 

 とある公園。5歳位の気が強そうな男の子に、僕は突飛ばされた。

 

 

 (…あぁ、夢か、これ)

 

 自分がその子と同じ年頃にまで若返っていること、地面に強く身体を打ち着けたのに痛みが無いことに、これが夢、それも過去の記憶を夢で見ているんだと気が付く。

 

 

 「何が『放っておいて』だよ!生意気なんだよ!」

 

 「ちょっと男か女かどうか聞いただけじゃねぇか!」

 

 「そう言えばこいつの親、"ロクデナシ"だってオレの母ちゃん言ってた!」

 

 「マジで!?だったらきっとこいつも同じだなぁ」

 

 周りには他に三人…合計四人に囲まれ、全員がまるでネズミを捕まえたネコみたいな嗜虐に満ちた目で見ている。

 

 (…我ながら酷い言われ様だなぁ)

 

 自慢ではないが幼少期から僕は、周囲から白い目で見られてきた。正確には大人達は僕の"親"の事で。そしてそれが、それぞれの子供に伝わり、女の子のような容姿と合わさって…といった感じだ。

 

 

 『……親の事は君たちに関係ないでしょ《ドカッ》っつ!?』 

 

 「だから、それが生意気だって言ってんだよ!!」

 

 (まったくだ……火に油を注いでどうすんだよ?)

 

 …加えて、この頃の僕はお世辞に言っても愛想が良くなかったから、同年代から余計に反感を買ってたんだよなぁ。この時だって普通に『男だ』って答えていれば済んだかもしれないのさ。

 

 

 「そんで?どうやって確かめんだ?」

 

 「面倒臭ぇから、ズボン脱がそうぜ!」

 

 『ッ!!?』

 (いや、何でそうなるの?)

 

 リーダー格の子がそう言うと、瞬く間に残りの二人に左右の肩を掴まれ取り押さえられた。

 

 『ちょっ!やめてよ、放して!』

 

 「うるせぇ!いいから大人しくしろ!」

 

 流石に必死に抵抗するが、それが逆に悪かったのか、四人は余計にムキになる。

 ……なんだろうこの状況……

 

 

 

???

 「ちょっと、あんた達!何してんの!?」

 

 そこへ突如、怒声が響き渡る。声のした方を向くと、同年代の子が一人、怒りの形相でこちらに向かってくる。

 顔立ちは僕と同じく中性的でショートカット、半袖のTシャツと短パンというラフな格好をしており、何処からか拾ってきたと思われる手頃な長さの木の枝を手にしている。

 

 「誰だお前?この辺りじゃ見ねぇ顔だな?何だよいきなり?」

 

???

 「うるさいわよ!!寄って集って()()()を襲って服を脱がそうなんて男として最低よ、この変態共!!」

 

 そう怒鳴りながら間に入って枝を彼らに突き付ける。

 ……あぁ~、うん。確かに第三者からすればさっきの状況、そう見えなくもないよね。

 ……それにしても 

 

 

 

 

 『あの、僕は…

 「誰が変態だ!!お前こそ()()()()()()()()()()変態じゃねぇか、この()()()()()《バキン!!》痛ぁああああ!?」

???

 「アタシは女だぁあああああ!!!」 

 

 『(…あぁ~、女の子なんだ)』

 

 オカマと呼ばれたのが逆鱗だったらしく、(自称)女の子は顔を真っ赤にして叫びながら、リーダーの脳天に枝が折れる程の勢いで振り下ろした。

 

 「ふぐおぉぉぉおお……!」

 

 「この野郎!!」

 「よくもやりやがったな!!」

 「覚悟しろ!!」

 

 

 相当痛いのか、その場に踞るリーダーに替わり、取り巻きの三人が出ばって来る。

 彼女は再び枝を構えるが、さっきの一撃で折れて半分程の長さになってしまっていた。

 

 

 『君!僕の事はいいから早く逃げなよ!流石にそれで三対一じゃ無理だ!』

 

???

 「ふざけないで!あんな光景見て()()()()()として黙ってられるわけないでしょ!!」

 『…いや、だから僕は!

 

 

???

 「やめろぉおおお!!」

 「ぐえぇっ!?」

 

 そこへ今度は、帽子を被った見知らぬ子が勢いよく取り巻きの一人に殴り懸かった。こちらは幼さはあるも端正な顔立ちだった為、一目で男の子だと分かった。

 

 「な、なんだよ!?いきなr…

???

 「わぁああああああ!!」

 …どわっ!?」

 

 更にそこへ、少し小柄な男の子がやけくそ気味に叫びながらも体当たりを仕掛け、もう一人を突飛ばした。

 

 

 《ズサァア!!》「へぶぅ!?」

 「えっ!?ええっ!!?」

 

 突飛ばされた子は顔から地面に思い切り突っ込み、最後の一人は急な展開にオロオロと混乱していた。

 

 

???

 「『しずく』ちゃん!!」

 

 そしてそこへ更に、大きな声が響き渡る。見れば黒いロングヘアの女の子がこちらへ掛け出して来る。

 

???

 「これ使って!!」

 

 そう言って持っていた新しい()……じゃなくて、新しい()をショートの子に向かって思いっ切り投げた。

 

 

 ……が、

 

 

 「…お、お前らぁ!!もう絶対許さねぇからなぁ!」

 

しずく・透

 「『……あっ』」

 

 「あぁ!?なんだよ《スコオォン!!》あだぁアアアアアアアアア!!?」

 

???

 「ふぇっ!?ご、ごめんなさぁ~~~い!!」

 

 若干コントロールを間違えたらしく、丁度立ち直ったリーダーの頭部、それも最初に殴られた場所に先端が突き刺さる形でまたヒットした。……うん、あれは絶対に痛い。

 

 

 

 「~~~っ!!?畜生ぉ、やってられるかぁ!?お前ら覚えとけよぉ!?」

 

 「ちょっ?!ちょっと待ってよぉ!?」

 

 「……まっ、待って」

 「お、置いてかないでぇ~」

 

 今のがトドメになって心が折れた様で、リーダーは涙目で捨て台詞を吐きながら撤退する。取り巻きも慌てて後を追って行った。

 

 

???

 「しずくちゃん、大丈夫!?」

 

しずく

 「う、うん。ありがとう、『かおり』……っで?そっちの二人は何なの?」

 

???

 「…この辺りを散歩してたら、『かおり』ちゃん…だっけ?その子が物陰から覗いてて、その視線を辿ったら君達とアイツらを見つけたんだ……それで、君は?」

 

???

 「お、俺は、その…お前の後を付けていたら、偶然…」

 

???

 「えっ、何で?……ってあれ?君って確か…

 

 『………ねぇ、ちょっといいかな?』

 

 

 会話を遮るように話しかけたことで、四人の視線が一斉にこちらに向けられる。

 

 

 『……何で僕を助けてくれたの?』

 

 

 

 僕の質問に、彼らは最初はキョトンとしていたが、やがて逆に困惑した表情になる。

 そして今の四人の心情を代表するように、『しずく』と呼ばれた少女が答えた。

 

しずく

 「…『何で?』って……あんな場面見たら普通助けに入るでしょ?」

 

 『……友達でもない他人でも?下手したら自分まで酷い目にあうかもしれないのに?』

 

しずく

 「そ、それは…

???

 「そんなの関係無い!」

 

 『しずく』が言い淀んでいると突如、帽子の少年が割って入って来た。

 

???

 「誰かが傷つけられてたり、苦しんでいたら、誰だろうと助けるのは当たり前のことだ!なのに自分が傷つくのが嫌だから放っておくなんて、そんなの間違ってるよ!」

 

 『そ、…そう』

 

???

 『ましてやそれが()()()ならなおさらだ!」

 『いや、だから………もういいよ』

 

 

 未だに勘違いされている様だが、もうこれっきりの関係だろうし、敢えて訂正するのを止める。

 

 

 

 『……とにかく、ありがとう。お陰で助かったよ……それじゃ、僕はこれで…

かおり

 「ちょっと待って!」

 

 お礼を言って早々に立ち去ろうすると、今度は『かおり』と呼ばれたロングの子に呼び止められた。

 

 

 『……えっと、何?』

 

 

かおり

 「あなたってもしかして、友達いないの?」

 

 

  ……………………………

 

 

 唐突な彼女の爆弾発言に、その場の空気が一気に凍りつく。

 

かおり

 「…えっと、さっき襲われてたのに誰も助けてくれなかったから…

しずく

 「ちょっ、かおりぃ!?あんたいきなり何言い出すの!?」

 『……いないけど、それがどうかしたの?』

しずく

 「いや、あなたも答えなくて良いから!!」

 

 …まぁ、実際にボッチ(その通り)だし、特に気にしても無いから別にいいけど…

 なんて思っていると…

 

かおり

 「それなら()()と友達にならない?」

 

 

 『「「「………はい?」」」』

 

 再び彼女はとんでもないことを言い出した。

 

???

 「……えっと、『かおり』ちゃん?私()ってことは、俺も入ってるの?」

 

かおり

 「うん!見た感じだと、みんな同じ年頃みたいだし、それが五人揃うって凄く運命的じゃないかな?だからせっかくなら《ガシッ!》わぷっ!?」

しずく

 「かおりィいい!?あんたいい加減にしなさいよ!?ごめん、この子たまに突拍子のないこと言い出すのよ!だから…

???

 「お、俺は賛成!それ大賛成!!」

しずく

 …ちょっとぉ!?」

 

 彼女の提案に、今まで黙っていた小柄な子が食い付き気味に賛同してくる。

 

???

 「その、実は俺さ、この前この町に来たばっかで、知り合いが誰もいないんだよ」

 

???

 「あぁ、やっぱりそうか!君、先週(ウチ)の近所に引っ越して来た…

 

 

 『ちょ、ちょっと待ってよ!?』

 

 我に還った僕は、怒涛の展開に戸惑いながらも再び会話を遮った。

 

 『その……助けてくれたのは感謝してるよ?でも、それでもう十分だよ……だから…

 

かおり

 「……私達と友達になるの、迷惑かな?」

 

 『…イヤ、迷惑じゃないっていうか、またさっきみたいなことがあったら、むしろ逆に迷惑が懸かるっていうか……』

 

しずく

 「……()()?」

 

 『いやいや、違うよ!?絡まれたのは今回が初めてだよ?…ただ、僕、周りから良く思われてないから…』

 

かおり

 「そんなの気にしないよ!しずくちゃん、いいでしょ?」

 

しずく

 「…そうね。話を聞いてたら、何か放って置けなくなっちゃったし……そっちは?」

 

???

 「俺?……そうだね。仮にもしそうなったら、また俺が守ってあげればいいだけだ!」

 

???

 「俺もだ!」

 

 

 

 

 『(な、何か僕を置いて話がどんどん進んで行くんだけど!?)』

 

 呆気に囚われていると、四人の視線は一斉に僕へ向けられる。

 それを見て僕は…

 

 

 

 

 『(……あぁ~、うん、断れないな、これ……)』

 

 …と悟った。

 

 

 

 『………わかったよ。もう勝手にして……』

 

かおり

 「やったぁ!!」

???

 「よっしゃあ!!」

 

 投げ槍気味に答えたにもかかわらず、『かおり』と小柄な子は嬉しそうだった。帽子の子も感慨無量といった感じでいる。

 そんな中、『しずく』は苦笑しながらこっそりと話掛ける。

 

しずく

 「…その、何かごめんね?」

 

 『…別にいいよ』

 

 …まぁ、確かに折れたような形だけど、よく考えたら、この時の僕にとってもその方が色々と都合がいいという妥協もある。

 

 

 

 

 『…それで、みんなの事はなんて呼べばいいの?』

 

 

 「「「「………あっ」」」」

 

 今更だが僕達は、お互いの名前を知らなかった事に気付いた。

 そう指摘すると、最初に帽子の子が名乗り出した。

 

 

???

 「俺は『こうき』。『あまのがわ こうき(天之河 光輝)』だ」

 

???

 「俺は『さかがみ りゅうたろう(坂上 龍太郎)』!『りゅうたろう』って呼んでくれ!」

 

かおり

 「『こうき』くんと『りゅうたろう』くんだね。よろしく。私は『しらさき(しらさき) かおり(香織)』。それでこっちは私の友達の『しずく』ちゃん!」

 

しずく

 「『やえがし(八重樫) しずく()』よ。よろしくね」

 

 そこから更に残りの三人も順番に自己紹介していった。

 

 

しずく

 「それで、あなたは?」

 

 

 

 

 『僕は『とおる』……『きりはら(霧原) とおる()

 

 

 

 ……あぁ、そうだった。これが始まりだった

 

 

 …運悪く(偶然)その日は絡まれた。

 

 

 …たまたま(偶然)その場で出会ったみんなに助けられた。

 

 

 …そして都合良く(偶然)それぞれの思惑が合致して、僕達は友達になった。

 

 

 …こうして観ると、特段に感動的でもない、本当に幾つもの"偶然"が重なっただけの出会い。

 

 

 …だけど、それでも僕は断言できる。

 

 

こうき

 「とおる()()()だね、よろしく!」

 

 

 …

 

りゅうたろう

 「よろしくな、とおる!……何か()()()()()()()だな」

 

 

 ……

 

しずく

 「ちょっとりゅうたろう、失礼でしょ!?……その、気にしないで!十分()()()()()だから!」

 

 

 ………

 

かおり

 「これからよろしくね、とおる()()()()()()()()、仲良くしよ!」

 

 

 

 『………うん、よろしくねみんな…………ただ、ちょっといいかな?」

 

しずく・こうき・かおり・りゅうたろう

 「…っ?」

 

 …いや確かにね?最初はもう会わないだろうから、敢えて訂正し無かった僕が悪いんだけどさ?これから長い付き合いになるだろうし、余計なトラブルの元になるだろうら………この際はっきり言っておく。

 

 

 

 

 『……僕、男だからね?』

 

 

 

 

しずく・こうき・かおり・りゅうたろう

 「……………えぇっ?!!」

 

 

 

 

 

 これが僕にとって、"運命の出会い"だったんだんだと…

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 「…う、う~ん」

 

 「ルー!?」

 

 

 目が覚めて最初に映ったのは、瞳に涙を浮かべたシズちゃんだった。さらに視線のみで周りを確認すると、安堵しているハジメ君と香ちゃん、暁君もいる。

 

 

 (そっか……僕、あのまま気を失って《ガバッ!!》ムギュウ?!)

 

ハジメ・香織

 「…えっ」

 「…ワーオ」

 

 状況整理していると、突然顔全体に広がる柔らかい感触と共に、視界が真っ暗になった。

 

 

 

 「むぐ(ちょ)っ?!んぐぅぐ~(なになに)!?ぐぅぐぐ~(何なの)!?」

 

 「よがっだぁああ~~!!本当によがっだぁああ~~~!!」

 

 

 …声の聞こえる位置から察するに、どうやら感極まったシズちゃんが、泣きながら僕の頭を抱きしめているらしい………ってことは……つまり……さっきから顔に当たってるコレって……シズちゃんの、お、おお、おおおおおおっ……?!!

 

 

 

 「っん(って)んぐぅうう(ちょっと待って)!?んうぅううう(息できない)~~!!」

 

 

香織

 「ルーくんルーくん、落ち着いて!()()()()()()()だよ!」

 

ハジメ

 「…白崎さん?それは、()()()()()って意味だよね?」

 

 「…八重樫もその辺にしとけ?女神の抱擁で昇天(おっぱいで窒息死)なんて、現実(ガチ)でなったらマジで笑えねぇぞ?」

 

 

 

 「ヒック、えっ?……って、わあぁ!?」

 「っ!ブハァ!?」

 

 漸く気が付いたシズちゃんは、慌てながら解放する……正直、色んな意味(窒息寸前も含む)で危なかったのと、少々名残り惜しいと思ってしまったのは、胸の内に閉まっておこう…

 

 

 「ご、ごめんなさいルー!大丈夫!?」」

 

 「はぁ、はぁ……う、うん、大丈夫だよ……心配かけてごめんね?」

 

 「……ううん、いいの……グスッ、本当に良かったぁ」

 

 

 再びボロボロと大粒の涙を流して泣きだすシズちゃんに僕は何も言わず、慰めるように頭を撫でる。

 

 

 

 

 

???

 「そこまでだ!!」

 

 そこへ突如、()()()()()()()()()()()の怒号が響き渡る。

 もの凄く嫌な予感がするも、声のする方へ目を向けた途端、僕とシズちゃんは思わず苦虫を噛み潰した様な顔になった。

 なぜなら…

 

 

光輝

 「そこを動くな五十嵐!!大人しくしていろ!!」

 

 

 そこには光ちゃんが敵意剥き出しで、暁君に聖剣を突き付けていたからだ。

 




以上になります。
今回はタイトル通り回想編、透と勇者パーティー達の馴れ初めです。
ただ反省点として、また長くなってしまった上、当時透達は5歳頃のはずですが、会話が今と変わってない気がします。
今年も残りあとわずかです。
寒い上に師走で忙しいでしょうが、皆さまもお身体に気をつけてお過ごしください。
では、よいお年を!!

ハジメのヒロインについて(ハーレムは確定)

  • 原作通り(某吸血姫様がメイン)
  • 香織がメイン(吸血姫様が挑戦者)
  • 両方(香織と吸血姫)いってまえ!
  • オリヒロだして!(サブ)
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