この二ヶ月程、引っ越しや、職場の転籍の手続きとかで、中々時間に余裕が無くて…
にも拘らず暇な時は某狩りゲーの最新作にうつつを抜かして降りました。
お気に入り登録されてる方々も少からずいるのに、本当にすみませんでした!
それではどうぞ!
暁サイド
ハイリヒ王国、王立図書館その一角にて…
「ヴァアアアアアアアアアアアア~……」
…現在俺は机に突っ伏しながら、
ハジメ
「暁君、お願いだからそれやめて。…さっきから司書の人がこっち睨んでるから」
「………すんません」
どうやら異世界でも、『図書館ではお静かに』という
ハジメ
「大丈夫?」
「…そう見えるか?」
ハジメ
「…うん、言ってみただけ、ごめん。」
あれから二週間が経ち、俺は心身共に疲弊していた。
理由については様々だ。天職の都合で訓練が進まなかったり、一部の貴族や教会の関係者から侮蔑の目で見られたり、クラスの連中から露骨に避けられたり、最近
だがそれらはいい。いや、割かしキツイといえばキツイが、まだ耐えられる。
では何が堪えているかというと…
「……なぁハジメ、突然で申し訳ないが、少し語らせてもらって良いか?」
ハジメ
「っ?……どうぞ?」
「ハジメ……俺はコーヒーが好きだ」
ハジメ
「うん、知ってる」
「ハジメ、俺はコーヒーが好きだ」
ハジメ
「いや、だから知ってるって」
「ハジメ……俺はコーヒーが大好きだ!」
ハジメ
「……何度も言わなくても重々承知してますよ
「…何なら好きなコーヒー豆のブランドも片っ端から言ってこうか?」
ハジメ
「全種類言いそうだから結構です……それで?何が言いたいの?」
「………コーヒー飲みてぇええ~…てか淹れてぇええ~」
実家が
故に俺にとってコーヒーは、親父との思い出であり、ライフワークでもあり、切っても切り離せない物だと言っても過言では無い。
だが…
ハジメ
「気持ちは分かるけど………無い物はどうしようもないよ」
そう…このトータスにはコーヒーが無い。いや、正確には遥か昔に紅茶が高級品だった際、代用品として飲まれていたが、当時は砂糖やミルクを入れるという発想が無く(その二つが高価だったのも原因)ブラックだった為か好んで飲むのは少数派だったらしい。やがて紅茶が庶民でも手が出せる程安価になると、段々と飲む人間が減って行き、現在では完全に廃れており、栽培もされてないそのだ。
ハジメ
「まぁでも、その代わりってわけじゃないけど、この世界では僕らの年齢でも飲酒O.Kだっていうし、前から興味あるって言ってたから、よかったじゃないか?」
「……確かにそうなんだがなぁ」
ハジメの言う通りトータスでは15歳で成人扱いになる為、異世界から来た俺達もこっちでは合法で酒が飲める。
因みにこれは歓迎会の乾杯の時、普通に酒の入ったグラスを渡された時に知った事実だが、その際……
~~~歓迎会にて~~~
愛子
『ダメです!!こちらで良くても
光輝
『いやぁ~~先生?先生の意見も一理あるんですけど、これからみんなと一致団結して頑張っていくのに、乾杯のグラスを拒否するのは逆に失礼ですよ?』
愛子
『たっ…確かにそうかもしれませんけど、それなら別にお酒じゃなくても………って七彩路君?!あなたまで!!?』
晴彦
『……"郷に入っては郷に従え"ってやつですよ、畑山先生。少なくともこの世界にいる間はこちらの
愛子
「…いや、あの、ですが!
奈々
『まぁまぁ愛ちゃん。固い事言わない言わない』
妙子
『そうだよ!ここは空気読んで、みんなで乾杯しよ?」
玉井
『っていうか王様とか貴族の人達も同じヤツ持ってるし、あれ絶対いい酒たろ!?飲まないなんてもったいないって!』
相川
『大丈夫大丈夫!ちゃんと限度は弁えるからせめて一杯、いや一口だけでもいいから!』
愛子
『あっ?!ちょっと皆さん!?ダメですよぉ~~~!』
優花
『…諦めなよ、愛ちゃん先生。
愛子
『そ、そんなぁ~~~』
~~~~~~~~~~~
…っといった出来事があったりした。
…尚、当の畑山はその後、半ベソ掻きながら
前に
だからこそ最初はその事に対してラッキーと思いながらこの二週間、色々な種類を飲んでみた。(あくまで試飲程度で)
それで分かったんだが…
「……どうも俺、酒はそこまで好きじゃないみてぇだ」
別に弱いってわけじゃないし、それなりに美味いと感じるから全く飲めないって程じゃないんだが、自分から好んで飲みたいとまでは思えない。精々天之河や七彩路みたいに誘われたら嗜む程度に付き合うぐらいだな。
ハジメ
「あっ…そうなんだ………僕は結構好きだけどなぁ」
対してハジメはそれなりに気に入ったらしい。…そういえばこいつの両親はかなり飲む方だったな。特に
ハジメ
「…でも、僕も久々にコーヒーが飲みたいなぁ……お茶請けはおばさん特製のレーズンサンドが良いなぁ……アレ、一口噛ると仄かなラム酒の香りとレーズンの甘酸っぱさが口いっぱいに広がって最高なんだよねぇ……そしてその余韻を愉しみながらコーヒーを一口…
「ハジメ、楽しいか?……悶絶してる俺をいじってそんなに楽しいか?」
これ以上は俺、ガチで発狂する自信があるわ。
ハジメ
「…あはは、ごめんごめん……そうだ!暁君に朗報があるんだよ」
「朗報?………っ!?それって!」
その言葉にピンときた俺は、起き上がって周囲を見渡してからハジメの方に身を乗り出して小声で話す。
「完成したのか?」
ハジメ
「今仕上げに入っているところ。後は実際に使ってみてから微調整していくつもり」
「俺の分は注文通りか?」
ハジメ
「バッチリ」
実はハジメに
「流石だなハジメ。正直無茶振りだったかと思ったが、まさか二週間で仕上げるとはな」
ハジメ
「イヤイヤ、ノウハウを教えてくれた工房の人達と、上層部を説得してくれたメルドさんと七彩路君のお陰だよ。…僕だけじゃここまでこれなかったよ」
「謙虚なこったなぁ……っで?例のモノは?」
ハジメ
「今は僕の部屋にあるけど、完成したらメルドさんに報告する?」
「…イヤ、どうせなら次の実戦訓練でお披露目して、他の連中の度肝を抜いてやろうぜ?特に天之河や檜山達がどんな顔するか楽しみだ」
ハジメ
「…相変わらずイイ性格してるよ、キミは…」
「イヤ~、それほどでも?」
ハジメ
「誉めて無いから」
ハジメは呆れた口調をしているが、どこか楽しそうだった。
透
「暁君、ハジメ君、お待たせ」
そんなやり取りをしてると、透が挨拶しながらやってきた。
ハジメ
「
「お疲れさん。訓練は終わったのか?」
透
「うん、と言っても僕は見学してただけだけどね……ところでずいぶん楽しそうだったけど、何話てたの?」
そう聞きながら透は席に座る。
ハジメ
「あぁ~ごめん。今はまだ秘密ってことでお願い」
「まぁ、ちょっとしたサプライズだ。近日、公開予定だから楽しみにしてくれ」
透には話てもいい気はするが、コイツちょっと抜けてるところがあるから、ポロッと言っちまうかもしれないし、ここは黙っとこう。
透
「そう?なら待ってるよ………あっそうだ暁君」
「っ?何だ?」
透
「メルドさんから伝言を預かってるんだ。『ちょっと宝物庫に来てくれ』だって」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
メルド
「オウ、暁!わざわざ来てもらってスマンな」
透に言われた通りに向かうと、すでにメルドさんが部下数名と共に宝物庫の前で待っていた。
「別に構わねぇッスよ……っで?俺に何の用だ?」
メルド
「喜べ暁!先日ようやく陛下と教皇様の許可が降りてな。お前に渡す装備が決まったぞ!」
『再び上層部と慎重に協議してから後日改めて何を渡すか決定していく』
…と、要はしばし保留という形になった。
その後、
透は確か、今日の訓練の前に渡されるって話だったけど、図書館で合流した際に聞くつもりだったのでどんな物なのかはまだ知らない。アイツの役職上、武器の類いでは無いと思うが……。
そして俺はというと、実はメルドさんがあるアーティファクトに目星をつけてはいたが、上層部、特に教皇を中心とした教会関係者がもの凄く渋っており、今日までずっと説得してたらしい。
「悪いな、メルドさん。…アンタには何時も面倒かけてばっかだな」
メルド
「気にするな!それが今の俺の仕事だからな!」
「…だとしてもだ。俺だけじゃなく、ハジメや透も、アンタには感謝してんだぜ?周りからは白い目で見られたり、『役立たず』やら『無能』だと好き勝手に言われている俺達に、普通に接してくれてるのは、
メルド
「……そんなの当たり前だ。……そうでないと、お前達に申し訳が立たないだろ」
「っ?何か言ったか?」
メルド
「…いや、なんでもない。それよりも、さっそく引き渡すからついて来てくれ」
「……あぁ」
メルドさんに施され、俺達はと宝物庫の中に入る。……さっき一瞬だが暗い顔で何か呟いてたが、何だったんだ?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
宝物庫の中に入ったのはこれで二度目だが、相変わらず壮観な光景が広がっていた。
如何にもファンタジーものに出てくる様な剣や槍等の武器。
精巧且つ豪華な装飾が施された鎧兜。
ゲームとかでお馴染みの、装着すれば様々な効果が得られる装飾品。
等々が、まるで博物館みたいにそれぞれの区間に分類分けされており、クラスの連中に配られて多少減っているが、それでもまだ相当の数が陳列していた。
メルド
「こっちだ暁!」
だがメルドさんはそれらを無視してどんどん奥へ向かって進み、やがて部屋の片隅で止まった。
「……こんな場所に連れて来て、何のつもりだよメルドさん?」
周りには何も無く、せいぜい壁に燭台(蝋燭じゃなくて光る鉱石で照すタイプ)があるだけだった。
(いや、まてよ?……まさか!?)
メルド
「まぁまぁ、ちょっと待て。…え~っと、確かこれを……」
そう言ってメルドさんは燭台の柄を掴むと…
ガチャン!!
…さながらレバーの様に下ろした。
すると…
ズゴゴゴゴゴゴ……
……なんということでしょう。
壁の一部がスライドして、中から階段が姿を現したのだ。
メルド
「どうだ?驚いただろ?」
「…いや、感動した」
メルド
「…いや、何で?」
予想外の俺の返答にメルドさんがツッコムが、こればっかりはしょうがない。
何せ"城の宝物庫の奥にある隠し通路"という、
メルド
「と、とにかくこの先だ。足元に気をつけろよ?」
一応部下の人達がランタンを持っているが、それでもまだ少し薄暗く、俺達はゆっくり階段を降りていく。
(…にしても、何かキナ臭くなってきたな?)
翌々考えたら、こんな場所に隠してまで保管してある物が、果たして
(…ひょっとして、呪われたアイテムみたいな物じゃないだろうな?)
そう思いながら通路を進んでいくと、小さな部屋にたどり着いた。部屋は暗くて、最初は何も見えなかったが、ランタンの灯りで照されると向かいの壁にある物が架けられていた。
(っ!!?)
それは《大剣》だった。
大きさは大体1m位。切先から柄頭まで真っ黒で、剣身は所々錆び付いていて、刃零れも酷い。
…念のため部屋全体を見回してみたが、他には何も無かった。
それはつまり…
「…あの、メルドさん?俺の装備ってひょっとしなくても、あれ?」
メルド
「そうだ!」
………………
「………えぇええ~~~」
…いや、ちょっ、マジか?思わず『えぇ~』って言っちまったけどマジかこれ?
メルド
「まぁ、そう落胆するな!見た目はこんなだが、こいつは貴重且つ強力なアーティファクトなんだぞ?」
「…本当かよ?」
メルド
「嘘じゃないぞ!」
そう言ってメルドさんは不敵に笑いながら言葉を続けた。
メルド
「こいつは通称『魔剣』。光輝の持つ『聖剣』と対を成す存在だ!」
以上になります。
原作ではどうかは分かりませんが、本作では
後、魔剣のビジュアルはネタバレ防止の為、今の所は詳しくは語りません。
次回もよろしくお願いいたします!!
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