問題児RTA - アジ=ダカーハ討伐チャート 作:チルドレン
月食
はい、よーいスタート。
面倒臭い奴に絡まれた時は取り敢えず愛想笑いを浮かべながらコトリバコを取り出すRTA、はーじまーるよー!
取り敢えず情報整理すると、どうやら知らない人に話しかけられて尚且つ自分自身で傷つけるの禁止と言われてますね。
取り敢えず自傷行為は禁止なので間違えて指を切っちゃったとか其処ら辺を試してみましょうか。
「九十九お姉さんは手伝っちゃ駄目です!怪我しちゃいます!」
はい。リリちゃんに止められましたね。
友好度が高いとどうやらこうなってしまう様です。知りませんでした(ガバ)
という事でこれからは危険なギフトゲームにも挑戦していきましょう。
…そうですね。五桁の魔王に挑戦しましょうか。
一応欲しいギフトがあるんですよね。それを手に入れる為にはとある魔王を捕まえる必要があるんです。
なのでその為には魔王を殴り倒したいんですけど…今は情報も何もないですし、取り敢えず白夜叉に話を聞きますか。
「……お主、今なんていった?」
魔王のギフトゲーム参加させて下さーい!
「駄目に決まっているだろう。魔王が現れる事態なんてそうそうないし、しかも…一人で挑むだと?馬鹿も程々にしておけ」
駄目みたいですね。ですけどまだ何とかなります。
一応面倒な手段ですが…魔王に挑戦させてくれるまで此処から動かないといえば参加させて…
「ああ、そうしておけ。それならわしも安心できるからの」
…あれ?こんなに好感度稼いでましたっけ?
ともかくこれは不味いですね。最終的に欲しいギフトが手に入らなくなってしまう可能性があります。
その場合、私の操作の腕では死ぬ可能性が増えるので…出来れば手に入れておきたいのですが…
どうやら白夜叉から魔王の紹介をして貰うのは無理そうだ▽
駄目みたいですね。
どうやら今回は縁が無かった様ですし、また明日きましょう。
じゃあ次は図書館にでも行きましょうかね?
「はい。駄目ですよ!目に見える所に居てくださいね!」
…うん?そういえばこんな会話見た事ありますね。(チャート確認中)
…あぁぁぁ!これ拉致監禁イベント一歩手前じゃないか!どうしてくれんの?(責任転嫁)
ヤバいですね。此処で拉致監禁されたら特大ガバです。最悪再送の危険もありますが…背に腹は代えられません。このままいきましょう。
…え?どうしてこのまま進むのか?再送はよ?
残念ですが、次の戦いではどうあがいても九十九ちゃんは成長出来ません。
何故かって?基本的に謎解きは春日部ちゃんが解き、戦闘面では十六夜君が活躍する為ですね。
なら巨人の方と戦えばよいと思う兄貴も居るかもしれませんが…そちらの方では普通に九十九ちゃんが死にます。
勿論強いキャラであれば簡単に生き残れますし、何なら龍に乗り込んで時短する事も可能ですが…今の九十九ちゃんではそれが出来ません。
なのでここら辺で監禁されても“まだ”痛手じゃありません。
少しばかり行動制限があるくらいですが、そちらの方も奥の手を使えば逃げれます。
なので今回は普通に進めるしかないんですよね。世界記録目指す兄貴は頑張って、どうぞ。
取り敢えず此処は素直に頷いておきながら自分の部屋に戻って収穫祭の手紙が来るのを待ちましょう。
その間に何をやるのかというと…実は困った事に何もやる事がありません。
というのも、最終的に九十九ちゃんは殺す前提で動かないといけないので…身体を強くしたりするのは避けないといけません。
知識の方も欲しい物は全部持っているので、残りは自己満足で強くさせるくらいしか出来ません。
知識系のギフトゲームに参加して適当に時間を潰しましょうか。
-幾つかのギフトゲームに飛び入り参加をした………名声と景品を手に入れた。▽
-知識系のギフトゲームはこれ以上受けられなさそうだ。今日は家に戻ろう。▽
OK、何とかなりましたね。
結局部屋で待つとか言いながら外に出ましたが、良いんです。ちょっとガバったくらいですので。
あっそうだ(唐突)所でどうして昼間なのにギフトゲームが受けられないかわかりますか?僕はわかりませんけど。
「…ふむ。貴女がかの有名な九十九殿でよろしいのかな?」
…知らない人から話しかけられた。何か用があるのだろうか?▽
「ああ、私は怪しい者ではないよ。少しばかり噂を聞いたものでね。若いのに大量の知識を持っているとか…そういう素晴らしい女の子が居ると聞いて…」
はい。乱入者イベントです。
とても面倒ですが今此処でおっぱじめるとかなり大変な事になりますので全力で逃げます。
この場合において、逃げる場所は人気のない場所になります。急いで逃げましょう。
私はその言葉を聞いた瞬間、くるりと身体を反対方向に向けて逃げ出した▽
ずっと逃げ続け、私が辿り着いたのは……人気のない場所だった▽
コミュニティに迷惑はかけられないから、その方向だけは避けていたが…どうやら撒けた…▽
はい、撒けている訳がありません。
このままだと普通に死にますので、急いで回避しましょう。
「お嬢さん。突然逃げるからなんだと思ったけど…どうやら僕と決闘を望んでいるらしいね」
その言葉と同時に、私の影から何かが飛んでくる▽
とっさに身体を捩らせると…飛んで行った何かは浮かび上がる太陽に向かい…先程の男の姿に変わっていった▽
「こんばんはお嬢さん。良いお昼だ。月も喜ぶだろうね」
その言葉と同時に、黒の紙が降り注ぐ▽
『ギフトゲーム名“全てを喰らい尽くせ”』
タイトルだけを見て、速攻で紙を見ずに捨てます。
ルールは幾つか覚えていますが…確認する方法はありません。もし九十九ちゃんで確認した場合、彼女の目が潰れます。
このゲームはかなり練られたトラップゲームです。簡単に言うと、“回答の仕方を間違えればクリアする方法が無くなります”
かなりグレーゾーンギリギリのゲームですが、倒せばクリアという選択肢が残されている都合上、どうしようもありません。
クリア条件は以下の三つです。
1.全てを喰らい尽くし、それを過去の物とさせよ。
2.伝承を解き明かし、影をなくせ。
3.時を過ぎて、全てを過去の物とせよ。
一つ目は簡単な問題です。皆既日食を発動させて、目の前の彼を討伐するだけです。
…はい。これが一番難しいです。彼を殺すには文字通り星を砕く一撃が無いといけません。
そして、彼と戦うには太陽の主権は無に帰します。今の白夜叉キラーですね。
二つ目は簡単に言うと、目の前の彼が誰かを当てた後に彼を殺せばクリアです。こちらは本格的に無理です。
“彼”を殺せば“月”が壊れます。箱庭の世界で月の主権がある以上、彼を殺すのはかなり面倒な事になってしまいます。蛟劉の月の主権、新月が壊れますので殺す事は絶対に避けましょう。
最後の時を過ぎて全てを過去の物とさせるについては…こちらもかなり面倒です。
簡単に言うと、彼から逃げるには月と太陽から逃げる必要があります。
つまり…このゲームが発動している限り逃げ場は殆どありません。
と言っても、其処まで時間は無いのでかなり楽な部類ですが。
…さて、どうしてこんな奴が急に私の下に現れたか…という事ですが、こちらは簡単です。
まだあっても無いのにクイーン・ハロウィンに目をつけられたからですね。
本来彼を動かすには相応の“太陽の主権”が必要なのですが、それがクイーン・ハロウィンによって手に入ったのでしょう。
黒人ラッパーとか仮面の少女とかの時点で怪しかったですが…このゲームは他のデータの上にデータを上書きすると混ざる可能性があるんですよね。確かこの時走者は大量のデータを上書き保存していた気がします。
「さ…」
喋らせる隙を与えません。取り敢えず全力でダッシュをして刀を握って彼を蹴り飛ばします。
この場合一定確率で反撃をされますが、そんな事は一切させません。逃げ切る為に、瞬時に攻撃をします。
勿論何度も攻撃をしている内に対処されて攻撃される事もあります…が、それだけは絶対にさせません。
仮に一撃受ける場合は…
「ふっ…」
私の攻撃に慣れたのか、私にカウンターをしようと彼が私に影を放つ▽
私は身体をくるりと回転させ、右手を犠牲にした▽
利き手と反対の腕を犠牲にしましょう。
身体に一つでも当たれば…
喰らった身体の部位から尋常じゃない熱量が放たれる。▽
レティシアからの命令を無視して右腕を切り落とし、相手に投げつけた▽
それを受け取った彼が小さく微笑むのと同時に…▽
全力で離れ、彼に背中を向けながらジャンプをします。
それに違和感を覚えた私は瞬時に後ろを向いて走る▽
その時に石に躓き、身体が浮くのと同時に…爆風によって吹き飛んだ。
この様に身体が爆発します。
因みに此処で身体を少しだけ捻った為、右腕の傷口はしっかりと焼けました。
このまま気にせずに左手で攻撃をし続けます。
と言った所でギフトゲームがクリアされましたね。残りは簡単なイベントシーンなのでこの辺で。
では諸君、サラダバ!
-------------------
「…クリア…ふむ。君は頭の中で色々思考を回していると思ったが…どうやら違ったらしいね」
「……回しているからこそ、今回は回さなかった」
その言葉を聞いて、彼が少しだけ驚いた様な表情を浮かべる。
「…どういうことだい?」
「今回のギフトゲーム、参加は単純だった。“全てを喰らい尽くせ”というタイトルが、私にとってかなりのヒントだったからね」
「…ほうほう?後学の為に聞いておこう。どうしてそう思ったんだい?」
「“毒を食らわば皿まで”という言葉が、私の知っている言葉の中にある。これは一度毒の入った食事を食べるのなら、皿まで舐めてしまえと言うのが由来らしい」
そして、このゲーム“全てを喰らい尽くせ”というのも同じだ。
「…情報が一切なかったから、私は思考を回しながらも“ギフトゲーム”をしていなかった。唯時が過ぎるのを待っていた」
「……これを、狙っていたのかい?」
「狙っていた…と言うよりは、これぐらいしか出来なかった。もしこれを解き明かす事があれば…最終的に“パラドックスゲーム”にもなり得るんでしょう?」
その言葉を聞いた瞬間、彼が面白そうに笑い出した。
それを見て私が考えていた事が正解だった事がわかり…小さく目を伏せた。
「成程な。だから紙を見ずに捨てたのかい?」
「それはまた別のお話。あの紙から尋常じゃない熱量を感じた。…恐らく、私の右手に突き刺さったアレと同じなんでしょう?」
この世界では、出来ない方が悪いという前提がある。
例えば太陽の黒点を肉眼で見ろというクリア方法があれば、それが出来ない方が悪い事になる。
今回の様に太陽と同じくらいの光量で書かれた文字を見れない場合、私が悪い事になる。
但しギフトゲーム名だけは普通の文字で書かれていた為、何とかなった訳だ。
「…ああ、成程。最低限の情報から最大限の手札を手に入れた訳だ。俺が何者であるかも分からないまま、単純にクリアをされた訳だ」
そう言いながら小さく両手を上げる彼を見ながら、私は小さく息を呑んだ。
…後ろに、尋常じゃない熱量が見える。
それを見て私が警戒をするのと同時に…その熱が私の周囲にくるりと円を描いた。
「…これは」
「クイーン・ハロウィンからの招待状だな。断る選択肢は恐らくない。どうする?」
その言葉を聞いた瞬間、私は瞬時に彼の真下に向かって…ゆっくりと影を踏んだ。
…それと同時に、彼が首を傾げるが…私はゆっくりと微笑んだ。
「……断る方法なら、一つだけある」
「…それはどういうことだ?」
「……後でわかるよ」
その言葉と同時に、周囲の熱が私達に向かってやってくる。
…それと同時に、私は瞬時に真後ろにジャンプをし…熱を無理矢理避けた。
その距離は、右腕があればすっぽりと入ってしまうくらいだ。
「…ふぅ」
私がため息を吐くのと同時に、彼が消えた。
…それを見て私は周囲を警戒しながら…今度は何も無かった事に小さく息を吐いた。
もし、あのままあの熱に入ってしまえば…私はどうしようも無かったかもしれない。
そんな事を考えながら私はゆっくりと歩こうと一歩、踏み込むのと同時に…
「…ああ、惜しむらくは貴女と同じように右腕をなくした事ね。ス…」
小さく聞こえた声を、私は首を振って振り払った。
境界ってどうやって書けばよいのかわからないので失踪します。