今の所、世界の命運は俺にかかっている   作:流石ユユシタ

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感想ありがとうございます。誤字報告ありがとうございます。

いつも皆様の感想でモチベが上がっています。火原の章に関してはご迷惑をお掛けし申し訳ございません。

そんな中申し訳ないのですが少し質問してもいいでしょうか?
先日、このサイトで日間六位を獲得出来ました。誠にありがとうございます。

実はですね・・・他のサイトがこのサイト、ハーメルンより伸びが悪くどうしようかと考えていたところこの日間六位を宣伝として利用しようと思ったのですが・・・
それってありなんですかね?
書籍化を目指して頑張って行きたいと思い始めたので意外と・・・・・・評価が気になります・・・

もしわかる事があればよろしくお願いいたします。時間がない方はここは無視してください


長々申し訳ありません。これからもよろしくお願いします。




28話

 朝から胃がキリキリ痛くて、教室でもジロジロ見られて居たたまれない中、さらに体育祭を心配する生徒の不安によりカオスな空間が出来上がっている。

 

 

 俺はとりあえず寝たふりをして場を凌いでいる。流石に寝たふりをすれば過度な干渉は出来ないと考えたからだ。案の定消しゴムと鉛筆が数回体に当てられる程度で済んだ。

 

 

「席に着け。ホームルームを始める」

 

六道先生が教室に入ることで先ほどより落ち着いた雰囲気に戻る。教壇に立つとそのまま連絡事項に移る。

 

「お前たちの気になっている体育祭だが未だに開催するかどうか議論が決まっていない」

 

生徒達の顔がジェットコースターの急降下の如く暗くなる。

 

「しかし、生徒の意見を大事にすべきと言う意見もあってな。そこで両校の生徒達から開催したいかしたく無いかの意見を取り、両校で九割の開催の意があれば開催と言う事になった」

 

「開催の場合だが、心配で出たく無いものも居るだろう。そこで今回の場合、自由参加と言う形になる。それにより競技に若干のずれが出る場合は他のクラスから助っ人を参加させる事でバランスを取る」

 

「今からアンケートの紙を配るが開催に賛成か反対か好きに選んでもらいたい。不参加だからと言って成績には関係ないし、欠席扱いにもならない。あんな事件があった後だ。慎重な選択を取ることも大事だろう。どちらを選んでも生徒の自由だが、決して他の者の真似をしたり、選択を強制させるようなことだけはさせないように」

 

おお・・・・・・。これなら開催できるんじゃないか? Aクラスの連中もかなり喜んでいるだろう。

 

女子は普通に喜んでいるな。男子は・・・・・・

 

「逆に休んでゲーセン行く?」

「馬鹿フォークダンスがあるだろう」

「はッ!!」

 

いつも通りの感じだ。

 

 

 

その後アンケートを書いて提出してホームルームは終わった。昼休みに結果発表があるらしい。

 

 

 

六道先生が去った後はどんちゃん騒ぎだ。まだ開催が決まったわけじゃないんだがな。一筋の光でも嬉しいものは嬉しいよな。・・・これで開催されなかったらどうしよう・・・

 

 

 

 

 

 

 私の名前は野口夏子。皆ノ色高校一年Aクラスの普通の女子生徒だ。

今日は朝からとんでもないニュースが入ってきた。

 

 なんと銀堂さんと二年Aクラス火原火蓮先輩が、黒田君を取り合って修羅場が出来上がっていたらしい。いつの間に火原火蓮先輩にまで手を出したのだろうか。

 

前はどう見てもそんな感じではなかったのにこの短い期間に落としたと言う事になるのだがだとすればとんでもない。

 

 

火原火蓮先輩はずっとクール系美女と言う肩書を持っていた。それが黒田君と出会ったことでかなり活発なことが分かり、それすら驚きの出来事だったのに・・・今度は即落ちだなんて・・・・・・校内新聞が大変なことになる。

 

 

そして、銀堂さんも暴走する。銀堂さんは心の奥に、束縛と言うか何というか結構深い感情を持っている気がする。もし、ヤンデレになっていきなり包丁でぶっ刺すなんてことになったら・・・・・・いや、考え過ぎか。彼女に急激な変化がない事を祈る。

 

 

 変化と言えば黒田君もどこか変わった。吹っ切れたと言うか、何と言うか・・・・・・詳しくは分からないが何か今までとは違う。彼の行動理念は分からないが悪い人ではない事が分かる。

 

 そう考えていると教室の前のドアが開き前から、銀堂さん。後ろのドアから黒田君が同時に入ってきた。

 

 黒田君はそのまま胃をさすりながら席に着く。銀堂さんは嬉しそうに席に着く。

何があった!? と言う感情しか出てこない。

 

 

「おはよう。銀堂さん」

「おはようございます。夏子さん」

「気分良さそうだね? 何かあったの?」

 

ここまで一緒に来れたからと言う理由で気分がいいんだと言うのは分かり切っているが一応聞いておかないと。

 

 

「久しぶりに十六夜君とここまで一緒に来れたんですよ♪」

「それは良かったね」

「はい・・・ちょっと邪魔が入ったんですけどね・・・」

 

・・・・・・あら、やだ。こわーい。目からハイライトが消えてるんだけど。このまま行ったらヤンデレになっちゃうんじゃ・・・それは無いか・・・

 

「えーと、大変だったね・・・」

「はい、結構邪魔でした」

「そ、そう」

「あ! そうだ! 夏子さん、二年の火原火蓮先輩について何か知りませんか?」

「え? ああ、そうだね・・・運動神経抜群で頭も良くて・・・」

「いえ、そう言う事では無くてですね。悪いところを聞きたいんです。例えば家事ができないとか、咀嚼音が大きいとか」

「あー、えーと聞いたことないかな・・・・・・何で聞きたいの?」

「特に深い意味はないですよ。そういうの知ってたら好感度操作が楽に出来そうとかこれっぽちも考えてないですよ」

「あ、そうなんだ・・・・・・」

 

好感度操作しようとしてたんだ。多分だけど黒田君に火原先輩の悪いところを直接言って・・・・・・。

 

「ごめんね。知らないや・・・・・・」

「そうですか」

「ごめんね」

「いえ、夏子さんが気にする事ではないですよ。これからボロを出したら見逃さなければいいだけですから」

「あ、そうですか」

 

 

・・・・・・黒田君大変だろうなぁ・・・・・・。私も銀堂さんに着くって決めちゃったから、もしもの時のストッパーにもならないといけないんだな・・・

 

 

 

 

 

 

 

あ~~~~~!!! 朝からムカつく!!!

 

私は教室の廊下側の一番前の席で不機嫌さ全開で朝の出来事を思い出していた。十六夜と一緒に居たら急に割り込んできた銀堂コハク。

 

一年生で男子人気が超がつくほど高い女子生徒。そして、噂で聞いた十六夜が以前助けたと言う女。

 

十六夜厨二病疑惑の発端であるのは、彼女が十六夜がどんな活躍をしたか周りに言った事から始まった。

 

それは良い。厨二病疑惑はそこまで問題じゃない。

 

問題は彼女が十六夜に好意を持っていると言う事だ。最初はそんなことなど知らないから私もアイツも遠慮がちだった。しかし、互いが徐々に何かを感じ取った。

 

――あ、こいつ敵だ

 

恐らくだが彼女も同じように思った事だろう。だからこそ張り合いが始まった。正直な話・・・・・・敵にしてはかなりめんどくさい。勿論私の方が十六夜の好感度が高いのは明白だが・・・あのスタイルと美貌。正直引く。

 

美貌は私も負けてないが・・・・・・スタイルは・・・・・・。紙一重で負ける・・・・・・。

 

ああいう女は淫乱な手で誘惑をしてくるかもしれない。その前に私が一歩も二歩も先に行きそんな手が通じない位にしないと・・・・・・。

 

まぁ、私の勝ちは確定だと思うけど。あんなに私の為に色々動いてくれる十六夜が他の女の所に行くとは考えづらいし。

 

 

どうしようか? そんな事を考えていると・・・

 

「なーに考え込んでるの? 火蓮ちゃん?」

「ひ!!」

 

後ろから耳元で囁くように声が聞こえる。思わず変な声を上げてしまう。また来たのか・・・・・・。私がこのクラスで苦手な生徒。

 

 

――黄川萌黄

 

「耳元で囁くなって何回言えば分かるの!?」

「だって、火蓮ちゃんの耳が囁いて欲しいっていうから」

「秒でわかる嘘をつくな」

「てへぺろ」

 

彼女はぶりっ子のように舌を出して可愛い感じで誤魔化そうとする。なまじ可愛いからムカつく。

 

スタイルも良く百八十を超える高身長。

 

可愛いくて足が長い。スタイルは私と紙一重ね。うん。

 

この黄川萌黄。まさかの女子が好きで逆に男子が大嫌いと言う性格。しかし、男子からは何だかんだ人気がある。

 

悪い人ではないというのは分かってはいるのだが・・・どうにも苦手だ・・・・・・

これに関しては仕方ない。彼女は私の後ろの席なのだがいきなり抱き着いたり、耳に息を吹きかけたり、酷い時は耳を甘噛みする時もある。

 

それは流石にヤバい。毎回変な声を上げてしまい恥ずかしい。だからこれ以上するなと何度も、何度も、何度も言ってるのだが辞めない(止めない の方が妥当かな)。だからこそ苦手だ。私は基本的に一人だが後ろの席と言う事もあってか異常に絡まれる。

 

ラノベを読んでる時に邪魔されるとマジでムカつく。私は本の中に入り世界を楽しんでいるときなのだ。それをいきなり耳に色々されぶち壊しにされる。

 

主人公と中ボスの熱い戦闘。

 

おお、ここからどうなるんだ!! 甘噛み・・・・・・

や、やばい、ピンチだ・・・・・・甘噛み・・・・・・

 

思わず殴らなかったのは私の器量の大きさだと思う。そんなわけで彼女に対して私は何処か苦手と言うか複雑な気持ちを持っている。

 

「うざ」

「もぉー。つれないな」

 

そんなことを言いながら私の頬をツンツンする。こんな感じのノリが軽いと言うか良く言えばフレンドリー、悪く言えばただウザイ。女子限定だがこんな感じなので友達は多い。

 

「火蓮ちゃんがなにか複雑な顔で考え込んでるから心配して話しかけたのに」

「そう思うならほっといて」

「そういうツンツンした態度も可愛いね!!」

 

彼女は私に抱き着く。胸がぐりぐりと私の顔に押し付けられる。

 

・・・・・・柔らかい・・・・・・。私とか、み、、紙一重・・・・・・。

 

「離して」

「えへへへ。いい匂い」

 

クンクン私のにおいをかぐ。恥ずかしい、ムカつく。私にとっても得がない。

 

 

「そろそろ私の拳が火を噴くわよ」

「ぷっ、拳が火を噴くわけないじゃん。そういう子供っぽさも可愛いよ。よーし、よーし」

 

子ども扱いしながら私の頭をなでなでする。た、確かに拳が火を噴くなんてありえない・・・いや、今のは詩的表現だ。

 

私の詩的表現も馬鹿にされた。そろそろ本気で行かないといけない。

 

私は彼女のお尻を強めにつまんだ。

 

「痛!!」

 

彼女はお尻を抑える。そのまま彼女から脱出した。

 

「もぉー。酷いよ」

「酷いのはあんたのほうよ。あんなもの押し付けて」

「あんなもの? ああ、胸の事かな? はっ! ごめんね。僕そう言うつもりじゃなくて」

 

何かを察したように目線を下に移す。

 

「火蓮ちゃんが小さい胸だからそれで優越感に浸ろうとかこれっぽちも思ってないから。そこは誤解しないで。だって、僕は火蓮ちゃんが大好きだから」

「そう、私はこの瞬間からアンタが大嫌いになったけどね」

「ご、ごめんね。えっと、胸なんて焼肉の脂身みたいなものだから、あんまり気にしなくていいと思う・・・あっ、焼肉って脂身が美味しいんだった」

「二度と話しかけるな」

「本当にごめんなさい。何でもするから許して」

 

まるで神頼みするように私に手を合わせて懇願する。許したくないんだけど・・・

何でもか・・・・・・そう言えば萌黄は結構女子に詳しかったわね。

 

「何でもするの?」

「うん。僕に出来る事なら何でも」

「じゃあ萌黄、アンタ銀堂コハクって知ってる?」

「もちろんだよ! あんな可愛い子なんだから!! 綺麗な銀髪と碧眼。そして、あの美貌と胸。胸なんて僕より大きくてびっくりしちゃったよ。Fくらいはあるかな?」

「っち。そうなんだ。まぁ、私が聞きたいのはそこじゃなくて悪いところなんだけど」

「うーん、あんまり聞いたことないな。完璧美女って感じだね」

「完璧な人間なんて存在しない。何処かに綻びは必ずあるわ」

「え? 急に探偵みたいなこと言ってどうしたの?」

「私はそこを逃しはしない」

「あ、そうなんだ」

 

萌黄が知らないなら仕方ないが自分で見つけよう。綻び見つけて好感度を下げれば十六夜も幻滅するだろうし。悪くない策かも。情報収集の為にいったん仲良くなったふりをしてみようかしら?

 

フフフっと私はほくそ笑み

 

「本当にどうしたの?」

 

萌黄の心配そうな声が後ろから響いた。

 

 

 

 

 

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