いつも助かっております。今回は上手く出来てるか・・・・・・ちょっと不安です
午前の部は終わった。団体競技も一年生は終わり、残すは二年生、三年生の競技だけだ。
一応、俺達一年Aクラスの競技である綱引きは勝利を収めることが出来、スッキリした気持ちで個人、団体共に終えることが出来たのは良かった。
さて、今は休憩時間でとあるベンチで座っているのだが丁度いいので久しぶりの思考を開始する。
俺は『魔装少女のif』を前世で読んでいたが、三巻まで。そこから先は分からないがあるとしても残り一巻。そこから先はあり得ない。
作者のあとがきで読んだがバッドエンドの世界は繋がっており、もし、第一巻で銀堂コハクが死んでいた場合、五人目のバッドエンドはあり得ないので残り二人を何とかして救えばいいということになる。
黄川萌黄については内容は知っているが、その先である四人目。四人目については全く分からない。
こればっかりは仕方ないが『原作』、『魔装少女のif』両方読んではいたが俺は全てを知っているわけではない。
銀堂コハク、火原火蓮、黄川萌黄、四人目。彼女達の過去の話も読んだり、アニメで見たこともあるのだが、具体的な時間、明白な場所については全く触れられていなかった。
『原作』ならスタートは夏休み。『魔装少女のif』なら入学式。ここからの物語を主軸にしているのであってその前については回想によって書かれていたのだ。だからこそ事実しか分からない。
調べることもやらなかったわけではないのだが広い世界を一人で調べても、分かる事なんて僅かだった。記憶の戻った時期が中学であることもあり、体を鍛える事、多少の勉強もありそのまま入学式を迎えてしまった。
今の所二人は無事救えている現状から考えて最高の結果とは言わないが、そこそこの結果とも言える・・・・・・よな? もっと上手く出来たかもしれないが俺にはあれが精一杯。だから、何とかなっていると言える。
だが問題は四人目。『原作』では皆ノ色高校に転校してくるのだが『魔装少女のif』ではどうなのだろうか?
引っ越してきた後か、それとも黄川萌黄のすぐ後か。ここについて判断のしようがなかった。
ただ、彼女については現在住んでいる場所については分かる。『原作』の転校最初のセリフ。○○から来ました・・・・・・。っといっていた。
そのセリフを思い出し、中学の時に一回見に行ったことがあるが普通に発見したのだ四人目を。その時はバッドエンドの世界と言う確信はなかったのでスルーしたがこうなった以上、無理やりにでも関わって最悪ルートを防ぐしかないと思っていた。
しかし、ここでまさかの『占い師』の存在。『原作』では聞いたことはないがそんなキャラも居るだろう。この世界は一応ファンタジーなのだ。今の所殆ど味わっていないがまごうことなくファンタジー。
妖怪、都市伝説。色々存在はする。一応、超能力者も。野口夏子も直感力を持つ超能力者だ。あとこの皆ノ色高校にも七不思議が存在する。俺はそう言う幽霊とかははマジで嫌いだ。だが、超能力は羨ましい。
占い師は流石にデメリット、弱点はあると思うが普通に羨ましい。まぁ、協力してくれるらしからこれ以上は考えなくていいか・・・・・・。
考え過ぎも良くない。行動する方が大事、さっそく電話しよう。
スマホに番号を入れて電話を開始する。待機音が何度も鳴り五回ほどで繋がった。
「お主が黒田十六夜か?」
「はい。そうです。初めまして」
「愛から連絡先を聞いて我に連絡をよこしたという事は分かっておる。要件を言うのじゃ」
何か。喋り方が独特だな。一人称我。なんとかじゃ。じゃって・・・・・・。っとそんな場合じゃない。何から聞こうか・・・・・・。
うーん。一応どの程度占いが出来るか聞いてみるか
「えっと、占いが出来るんですよね?」
「一応な」
「どの程度分かるんですか?」
「知らん」
「え? 知らないんですか?」
自分の能力なのに分からないのか? でも、何でも分かるって逆に言われなくて安心したかも。そう言われたら裏ボスかもしれないと警戒したかもしれない。
「我の占いは絶対に当たるが何でもかんでも見えたり、分かったりするものではない」
「もっと分かりやすくお願いしてもいいですか?」
「まず、我の占いは占う相手の顔と占う条件を我が知らなくてはならない」
「それから何ですか?」
「後は結果が出るまで待つのみじゃ」
簡単すぎる!!! 緩いな占い。そんなことで占いが出来るのかよ。チートもいいところだな。俺も欲しいなチート。
心眼とか、封印されし右手とか。アカシックレコードとか・・・・・・無理だよな。
「凄いですね。それは。当たりすぎて田舎に引きこもりになるのも納得です」
「まぁの」
結構自信満々の感じの人だな。まぁのってそんな言い方初めて聞いた。だけど、その自信も納得の能力。
この人に協力してもらえれば・・・・・・
「あの、占ってほしいことがあるのですが・・・・・・」
「構わんぞ、ただ、その前にこの占いのデメリットを話しておこう」
「あ、はい」
あって当然だな。こんな破格な力だ。とんでもないデメリットがあるに違いない。
「我の占いの結果が出る時間はランダムじゃ。そして、結果に関してもな。情報量に差異があるとき、抽象的に見える時、鮮明に見える時。鮮明に見えても使えない時。変な感じで見える時。様々と言う事じゃ」
おお、何か本格的・・・・・・変な感じ? 使えない時?
「・・・・・・変な感じってどんな感じですか?」
「そうじゃの・・・・・・お天気ニュースのような感じで見えたり、いきなり動物で見えたりする感じかの」
急にしょぼい占い師に思えて来たんだが大丈夫だよな? ・・・・・・もっと詳しく聞いておこう。
「時間がランダムと言っていましたけど・・・・・・」
「そのまんまじゃ。三秒だったり、一年後だったりするの」
するの、じゃねぇ!!! 一年後とか終わってんだろ!!!
「抽象的に見えると言っていましたが・・・・・・」
「色で見えたり、動物で見えたりするからの」
「鮮明に見えても使えない時というのは・・・・・・」
「自転車のカギのありかを占ったら町の何処かにあると出るイメージじゃ」
つ、使えねぇ・・・・・・。なんだこの占い師? とんでもねぇ、助っ人が来たぜ(震え声)
だった時の感じを返してくれ!!! しょうもないわ!!
・・・・・・いや、待てよ。こんないい加減な占いなのにどうして俺の現状が分かったんだ?
もしや、何かとんでもない秘密が・・・・・・
「あの、俺と俺の現状についてかなり鮮明に知ってたようですが、どうしてそんなに知ってたのですか? 流石に今の話を聞いただけだと占いで分かったという感じがしないのですが?」
「ふむ・・・・・・そこに気づいたか」
何かとんでもない秘密が出てくる感じだ・・・・・・。一体どんな秘密が!?
「実はの・・・・・・お主を占うときだけ、異常に調子が良かったんじゃ」
「は?」
「お主の占いの結果。最初に未来、その後過去を条件にして見たがどちらも三秒ででよった。しかも結構情報量が多くてな。ちょっとビビったの(笑)」
「いや、笑い事じゃないですよ。俺とんでもない凄い占い師かと思って期待してたのに何ですか!?」
「わりぃ、すまん(笑)」
「ふざけんなよ!! 凄い助っ人かと思ったら何なんですか!! 占いが当たりすぎて田舎に引きこもってるんじゃなかったんですか!?」
「ああ、それなんじゃが普通に実家に帰りたかったから帰っただけじゃ。愛に謝っといてくれ、見え張ってごめんと(笑)」
「ごめんじゃないわ!! マジかよ・・・・・・高校の時から同級生なのにこんな詰まらん嘘に気づかないとか、うちの母さんもやばいな」
確かに天然だがこんな三下占い師の嘘も見抜けない程、天然とは
「愛は悪くないぞ。何故なら高校の時、毎日、愛の自転車のカギをわざと隠して占いで見つけた感じにしておったからの。我を信じてしまうのも無理ないの」
「とんでもねぇわ!!! 最悪だ・・・・・・希望だったのに・・・・・・」
「ふむ、一応お主の未来と過去は多少見せて貰ったからの。事情は全てとは言わないが分かっておる。我に何か出来る事があればいってみよ。雀の涙ほどじゃが出来る事があるかもしれん。」
「因みに俺の占いはどんな感じで出たんですか? 結果は聞きましたけど実際はどう見えたか気になったんで一応聞きます」
「最初は愛に言われた通り未来を条件にしたのじゃ。愛は未だに我がとんでもない占い師と信じていたからの。それっぽい感じで占って、実はたいしたことのない占い師だとカミングアウトしようと思っていたのじゃ」
この占い師。とんでもないな。からかい癖とでもいうべきか。しかもそれに俺も惑わされたのが恥ずかしい。
「そしたら、めっちゃ上手くいったのじゃ。さっき言った通り様々な形で未来が見えての。最初はお主が我に電話をかけるシーンが鮮明に。だから愛に電話番号を渡したのじゃ。それっぽい雰囲気も出ると思っての」
・・・・・・・・・・・・・しょうもない。そんな下らん理由か・・・
「その後はかなり抽象的じゃが、お主の周りを様々な色がまとわりついているのが見えたのじゃ。女とは言ったがお嫁さんとは一言も言っておらんのに、愛は勝手にお嫁さんだとか言っておったがそんなこと我は知らん。期待しておったろうにすまんの」
「いえ、別に」
「お主の年頃では結構盛んな妄想をしてしまったじゃろうに。愛には後で我からきつく言っておこう(笑)」
そう思う奴は母さんが勘違いした直後にいうんだよ、普通は。こいつ面白がって言わなかったな
「そして、その後調子がいいから過去もついでに見たのじゃ。さっきも言ったが三秒で抽象的じゃが見えての、お主が二つの綺麗な色の泥みたいなのを払ったのが見えたからこれは驚いた物じゃ」
「そんなですか?」
「ああいうのは既に決められた運命のような物での。普通は抗えん事柄のような物じゃ」
「そうなんですか」
「そうじゃ。小さいころにペットを占った時、偶々泥が見えたことがあっての。その泥が濃くなり我のペットを飲み込むと死んでしまったのじゃ。そういうのを人間を含め数えるほどだが何度も見たの」
「・・・・・・そうですか」
見えてしまったても何もできずに結果を迎えてしまうのは辛いな。
「数えるほどしか見たことがないからの、直感的じゃが、あれは普通ではどうしようもない物。だからこそ、驚いたのじゃ。それを二つも払った者がいる事に。そして、さらにそこから二つも泥を払う者が居る事に」
「そうだったんですか」
「うむ。そういうことじゃ。まぁ、我はそこまで凄い占い師ではないが調子が良くて色々見えたという事じゃ。期待させてすまんの」
「いえ」
「いい忘れておった。我がお主を見通しやすかったわけじゃが調子が良いだけでなく、お主にも原因があるかもしれん」
「え? 本当ですか?」
もしや、俺の隠された力的な物だろうか? だとするなら今後使って行きたいが
「恐らく運がいいんじゃろう」
「え? 運?」
「占いはガチャ的要素もあるからの。運が良いお主は結果が出やすかったのかもしれん」
「ガチャですか?」
「情報量に差異があり、あらゆることが不安定。これはガチャじゃ、そうは思わんか?」
「まぁ、そうなのかな?」
何とも言えないな。上手く言っているようで言ってない感じがする。と言うかこの人結構緩いな。今更だが。
「うむ。そうじゃ。さて、他に聞きたいこと、占ってほしいことはあるかの?」
「えっと、大海の青について占って貰えませんか? 彼女の泥について知りたくて」
「それは、難しいかもしれんの」
「何でですか?」
「その者の顔を見ておらんからじゃ。言ったであろう顔を見ないといけないと。その顔の者の未来、過去、所有物。その他もろもろ、見るのには顔じゃ。大海の青はあくまでお主の占いで関係があるから少し出た程度。その者について詳しく知りたいなら顔が必要じゃ。まぁ、占いがどんな感じになるかはまた、別問題じゃが」
「なるほど・・・・・・多分近いうちに何か頼みごとをすると思います。その時は引き受けてもらえますか?」
「構わん。愛の子ならいつでも歓迎じゃ」
何だ、良い人じゃないか。最初はふざけた人かと思ったけどこの人もいろいろ苦労してるのに協力を惜しまないなんて。
「ありがとうございます。それでは一度失礼しますね」
「うむ、分かった。それと愛に謝っといてくれ。高校時代のカギの件と見栄を張った件」
「分かりました。それでは、また」
「またの」
さて、色々決まった事だし一回背中を伸ばしてリラックスをしよう。なんだかんだ気を張っていたしな。さて、この後は・・・・・・あ、手作り弁当か。
「十六夜君」
「十六夜」
ベンチの後ろから声がする。俺が電話をしてたから待って居てくれたのだろう。ありがたいがこの後どんな感じになるのだろうか・・・・・・