日本国召喚 平行世界の日本と共に! 休載中   作: 宵月醍醐

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初めての二次創作だけど、暖かく見守ってください。
こんなに原作の同じシーンよりも文字数が増えるとは思ってなかった。


どうぞ、楽しんでください!

2021.6/6 一部修正


序章
001 異世界との初接触


 中央暦1639年1月12日午前8時

 

 ロデニウス大陸クワ・トイネ公国北東領空

 

 

 

 

 

 雲ひとつ無い透き通るような青い空に、その生物は羽ばたいていた。

 

 恐竜のような頭に、翼が付いている胴体に国籍マークがついた鎧をつけ、さらには鋭い尻尾までもある。地球の人間が見たならば、それを空想上の生物『(ワイバーン)』と呼ぶだろう。

 

 竜の上には、軽装の鎧──中世ヨーロッパ時代のような──を装着した人が搭乗していた。

 

 

 

「こんな北東まで、哨戒する必要あるのかねぇ……」

 

《聞こえてるぞ、マールパティマ。何があるのか分からないのだから、よく確認n》

 

「しかし、異変が発生してから11日もたっているのですよ? 特に影響はないと思えますが……」

 

《……言い分は分かるが、軍務局からの命令だ。あと、1時間ほどで交代だから踏ん張ってくれ》

 

「了解……はぁ」

 

 

 

 クワ・トイネ公国軍第6飛竜隊に所属するマールパティマが、ここまでぼやいているのには訳があった。

 

 彼がいる北東の領空は、普段なら哨戒は行われていない空域であり、おまけに彼が所属する第6飛竜隊は休暇中であったところを、異変発生を理由に休暇を取り消されて任務についていたからである。

 

 

 

 

 

 異変──丁度年が明けた頃にクワ・トイネ公国の北東の方角が白く輝いたのだ。深夜のはずが昼間のように明るくなったのだ。

 

 クワ・トイネ公国や周辺の国々──第三文明圏外国──は、混乱した。(いにしえ)の魔法帝国が甦ったのではないかと恐怖したのだ。

 

 しかし、伝承された魔法帝国が復活する状態とは真逆──魔法帝国が復活したときは、昼間が夜のように暗くなる──だったため、混乱は徐々に収まっていった。

 

 しかし、クワ・トイネ公国は違った。隣国のロウリア王国が大規模魔法を使用したのでは無いかと疑ったのだ。ロウリア王国は、獣人や亜人を迫害しており、人口の三分の一を獣人や亜人が占めているクワ・トイネ公国とその同盟国であるクイラ王国と敵対していたからである。

 

 

 

 

 

 休暇がなくなりぼやいていたマールパティマであったが、任務はしっかりとこなしていた。

 

 

 

「そろそろ、交代時間だな。相棒も疲れただろう、戻ったら体を綺麗にしてやるからな」

 

 

 

 彼は、相棒であるワイバーンに声をかけ、ワイバーンも返事をするかのように鳴いた。交代騎がいつ来るのかと周りを見渡していると、それが高速で近づいてきた。

 

 

 

「なんだ、あれ? あの方角じゃ、友軍ではないな」

 

 

 

 未確認騎は、北東から近づいてきた。

 

 友軍の交代騎にしては、方角がおかしい。仮にロウリア王国軍だとしても、ロウリアとの国境と反対のこちら側から来るのは、航続距離の問題からしてギリギリであるため、可能性は低い。近づいてきた未確認騎を見て彼は、驚いた。

 

 

 

「……?羽ばたいていないだとっ!」

 

 

 

 驚いた一瞬、動きが止まったがすぐに職務を思い出し、彼は、即座に魔法通信機(魔信機)を取り出し、司令部に報告を上げた。

 

 

 

「こちら、北東空域哨戒中の第6飛竜隊マールパティマ、防空司令部、未確認騎を発見、これより……」

 

 

 

 彼は、通信を終え、改めて未確認騎を見てみた。

 

 大きな音を出して回っている風車(プロペラ)のようなものが二つあり、何に使うのかわからないが小さな棒(対空機銃)が何ヵ所かにあった。

 

 しかし、何よりも彼の目を引いたのはその色であった。自分の相棒や他のワイバーンよりも濃い緑色の体に、翼と胴体にある赤い丸(日の丸)のマーク。

 

 あんな国籍マークをつける国があったけか? と、彼は一瞬考えたが、思い浮かばず、はぐれの新種か何かだろうと思い、即座に未確認騎を止める行動に出ようとした。

 

 幸いにも高度差はなく、彼は一旦通りすぎてから反転して距離を詰めるつもりであった。

 

 

 

「これ以上は、進ませるものか!」

 

 

 

 彼は愛騎を羽ばたかせて反転する。風圧が重くのしかかり、飛ばされそうになる。一気に距離を詰める……つもりだったが、まったく追いつけない。 ワイバーンの最高速度時速235㎞。生物の中でほぼ最速を誇り(三大文明圏にはさらに品種改良を加えた上位種が存在するらしいが)、馬より速く、機動性に富んだ空の覇者がまったく追い付けなかった。

 

 彼は、未確認騎が向かう方角を見て、即座に通信を入れた。

 

 

 

「くそっ! 司令部、司令部応答せよ! 未確認騎の速度が速く、迎撃に失敗。繰り返す、未確認騎の……」

 

 

 

 彼は、追い付くことに必死で未確認騎(一式陸上攻撃機)の中に人がいることに気が付かなかった。

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 第6飛竜隊基地司令部兼マイハーク方面防空司令部

 

 

 

 司令部通信員カルミアは、マールパティマからの通信が信じられなかった。

 

 ワイバーンが追い付けない生物が存在するのかと……

 

 

 

「こちら、司令部。もう一度報告せよ、騎が未確認騎に追い付けなかったのは事実か? また、国籍がわかり次第通達せよ」

 

 

 

 ロウリア王国の偵察、攻撃の可能性もあるので国籍を問う。

 

 

 

《ダメだ! 全く追い付けない。国籍は、不明、見たことの無いマークだ! マイハーク方面へ進行中、至急増援を請う!》

 

「古竜等の可能性はないか?」

 

《古竜ではなく、ロウリア王国のワイバーンでもない。生物かどうかも不明! 至急増援を請う!!》

 

「了解!」

 

 カルミアはすぐに近くにいた上司の通信司令に報告を行う。

 

 

 

「通信司令、北東空域哨戒中のマールパティマより、未確認騎を確認、国籍は不明で翼も羽ばたいておらず、追跡するも速度が速く追い付けないとのことです

 

「なんだと……」

 

 

 

 羽ばたかないとは、まさか、列強が持っている飛行機械か……? 

 

 報告を受けた司令部は一瞬動揺したが、即座にムーより輸入──クイラ王国がライセンス生産──したサイレンを鳴らした。

 

 

「即座に警報を鳴らせ!緊急発進(スクランブル)の準備を行わせろ!」

「追加報告です! 未確認騎は、マ、マイハーク方面に進行中とのことです。増援要請も出ています」

 

 

 ウーウーウーウー

 

 

 再び司令部はその報告に慌てふためいたが、通信司令は即座に行動を起こした。

 

「俺は、基地司令と軍務局に報告する、第6飛竜隊に緊急発進(スクランブル)命令だ! マイハーク市にも通達を急げ!」

 

緊急発進(スクランブル)緊急発進(スクランブル)、第6飛竜隊は、全騎発進せよ! 繰り返す……》

 

 即座に、緊急発進(スクランブル)命令が出され、ワイバーンが次々と空に上がりマイハーク方面へと飛んでいった。

 

 

 マイハーク市北東上空第一防衛ライン

 

《隊長、全騎配置につきました。もう間もなく未確認騎がきます!》

 

 第6飛竜隊隊長オールディンクスは、全騎配置についたことを確認し、未確認騎の正面に出ることができた幸運を噛み締めながら、命令を出した。

 

「我々は、幸運なことに、未確認騎を正面にとらえることができた。しかし、未確認騎の方がはるかに速度が速い、恐らく一瞬しかチャンスはないだろうが導力火炎弾の一斉射を浴びせる! 各員一層奮励努力せよ!」

 

 彼は、タイミングを計りつつ命令を下した。

「まだだ、まだだぞ……。よしっ、導力火炎弾発射準備! 全騎、導力火炎弾一斉s……!?」

 

 しかし、導力火炎弾を発射することはできなかった。

 未確認騎が、ワイバーンの最高高度である高度3,000mよりも高く昇ってしまったからだ。

 

「なんなんだ!? あの高度を飛ぶとは……。クソッタレ、ボヤボヤするな!すぐに追いかけるぞ!」

 

 彼らは、攻撃が届かないと見るや、すぐさま追跡にかかったが、速度も圧倒的に早く追い付けなかった。が、未確認騎がマイハーク方面とは逆の方に飛んでいったことは確認できたので、第6飛竜隊は、基地に戻った。

 

 

 

 

 この影響で当分の間、クワ・トイネ公国軍は臨戦態勢をとることとなり、第6飛竜隊の休暇は完全にお釈迦になり、マールパティマやオールディンクスらは、謎の飛竜を大いに恨んだそうだ。

 

 




感想・意見お待ちしてます。
豆腐メンタルだから、あまりきつく言わないでくれるとありがたいです。

次回は、8/8に投稿予定です。
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