ここはとあるnのフィールド
金糸雀の鶴の一声により、真紅達は何故か芋煮会を行うことになった
「芋煮会の材料は持ってきたカシラー?」
「ふと思ったけど芋煮のシーズンは秋のはずなのだわ?」
「おまけにクリスマス回の次がこれって季節感もへったくれもないです」
「取り敢えずメインの芋を持ってきたのだわ」
「真紅・・・これジャガイモですぅ。芋煮っていたらこっちです」
「ちょっとぉ!!これ、さつま芋じゃなぁい。芋煮といったら里芋でしょ」
「なにいってるです。汁物に使う芋といったらさつま芋以外にないです」
「まったく、いい?芋煮って要するに豚汁を作るわけでしょ。豚汁にはじゃがいもこれは鉄則なのだわ!!」
「まちなさぁい!豚汁と芋煮は似て非なる物よ。芋煮の主役は芋、豚が主役になる豚汁とでは使う芋が全然変わってくるんだからぁ」
「芋が主役なら尚更さつま芋ですぅ。里芋なんて単体でまったく味がしないものが主役のはずがないですぅ」
「どっちでもいいみたいだよ」
「ほんとですかぁ?蒼星石」
「うん。今調べてみたけど、地域によってジャガイモと里芋を使い分けてるみたいなんだ。それに、調味料・肉・野菜それらも地域によってバラバラみたいだね。さつま芋を使ってる地域はないみたいだけど」
「な、なんですとー」
「せっかくだから全種類の芋を全部お鍋にぶっこむなのー」
「そんなことしたら、味が濁ってしまうのだわ!」
「今回は里芋をいれることにしようよ、残りのお芋は別の調理法でいただくとして」
「別の方法ってなんです?」
「もう一つの秋の風物詩だよ。早速皆で着火材を拾いに行こうよ」
蒼星石、翠星石、金糸雀チームはもう一つの秋の風物詩であるあれの材料集めに取り掛かる
「すぎっぱがこんなに集まったかしらー」
「こっちは松ぼっくりを集めたですぅ」
「ありがとう。じゃあ、僕が拾ってきた小枝のところにおいて火をつけたら次に移ろっか」
「これは・・・濡れた新聞紙とアルミホイルですぅ?」
「うん。芋を新聞紙➡アルミホイルの順でくるんで、焚き火に放り込んだら出来上がり」
「これは、焼き芋かしらー」
「さっすが蒼星石ですぅ。そういえばこれも芋料理ですぅ」
「みんなー芋煮が出来上がったなのー」
「グッドタイミングかしらー。こっちも完成かしらー」
そんなこんなで出来上がった芋煮と焼き芋2つの芋が主役の芋尽くし
使い捨ての紙皿に盛り付ければ、完成
寒空の下で開かれる芋煮会開催である
「いただきまーす」
「具沢山かしらー」
「白菜、ゴボウ、人参、糸こんに鶏肉かぁ。すごいね全部真紅達が調理したんだ」
「ぜーんぶ私が調理したのよ。2人に任せられなかったから皮むきだけお願いしたわぁ」
「ピーラー使うの楽しかったのー。ねー真紅」
「え、ええ・・・そうね」
「それよりこっちのお皿のアルミホイルは何なのだわ?」
「露骨に話題をそらしたですぅ」
「開けてからのお楽しみかしらー」
「うわー焼き芋さんなのー」
「なあんだ、そっちは焼き芋を作っていたのねぇー」
「ホックホクで美味しいのだわ」
「芋煮会は大成功かしらー。また、来年も絶対やるかしらー」
「絶対やるなのー」
「そうだね、また来年もできたらいいね」
「ご馳走さまですぅ」
こうして、あっという間に終了した楽しい楽しい芋煮会。
こんなときだからこそ、一刻も速く伝統行事がまた気兼ねなく参加できることを願って、今回のお話はこれにておしまい
東北ではメジャーな行事の芋煮
しかし、全国で見るとかなりマイナーな行事らしい(とあるテレビ番組より)