ローゼンメイデンアラカルト   作:ぴちかー党

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今回のコラボはロケット団。

正直ムサシ、コジロウと金糸雀の組み合わせは違和感がないと思います


番外編2 ロケット団(ムサシ、コジロウ)×金糸雀

「何だかんだと聞かれたら」

「答えてあげるが世の情け」

 

「世界の破壊を防ぐ為」

「世界の平和を守るため」

 

 

ロケット団、強いポケモンを集め世界征服を狙う悪の秘密結社。

その構成員ムサシとコジロウは、本日もサトシの相棒ピカチュウを捕獲するため、お約束の口上と共に現れる。

 

 

「愛と真実の悪を貫く」

「ラブリーチャーミーな敵役」

 

「ムサシ」

「コジロウ」

 

「銀河駆けるロケット団の二人には!」

「ホワイトホール白い明日が待ってるぜ!」

 

 

通算114514回目の登場にして、毎度聞かされる相も変わらぬ口上にうんざりするサトシ一行。そんな彼らにいつもと違う最後が聞こえてくる。

 

 

「かしら~♪」

 

「はい?」

「へ?」

 

 

元気一杯の少女(ドール)の登場に困惑するムサシとコジロウ。

 

 

「ロケット団、ついに子供の誘拐にまで手を出したのか!」

「見損なったわ!」

「ピカー!」

 

 

そんな彼らにサトシ、カスミの容赦ない罵声が襲いかかる。

 

 

「誤解するな、ジャリボーイ」

「ロケット団はポケモンは誘拐しても、子供の誘拐なんて外道なことはやらないわよ」

 

 

どこかピントのずれた反論をする二人組

 

 

「じゃあ、その子はいったい何処からつれて来たんだ」

 

「この子は・・・」

「うーん・・・」

 

 

返答につまり、急遽緊急会議を提案するムサシ、コジロウ

 

 

「ジャリボーイ、一時休戦だ」

「この子が、何処から来たのか聞いてみるから少し待ってなさいな」

 

「早くしてくれよ、こっちはこのあとジム戦が控えているんだからな」

 

その会議を律儀に待つサトシ一行であった。

 

少し話は脱線するが、なぜサトシたちは律儀にこのような場面で彼らが終わるのを待っているのだろうか? 口上にしてもそうだが、あの瞬間に先制攻撃を仕掛ければいいのではないか?

 

私は子供の頃ポケモンを見ていつも不思議に思っていた。

きっと読者の中にも私と同じ考えの方がいると思う。

 

これは、私の持論だがロケット団にとって、あの口上は挨拶の一種なのではないだろうか? 今まで見てきたアニメの中で挨拶をしている最中に敵に殴りかかる主人公を見たことがあるだろうか?

 

 

少なくとも私はそんな主人公を見たことがない。

 

スーパーマンやきんにくマンでさえ、そこら辺はわきまえてる。それと同じようなことなのではないかというのが持論である。

 

話が脱線してしまったが、一先ず少女の素性を探る事に決めたムサシとコジロウ

 

 

「ジャリガールお名前は?」

「ローゼンメイデン第2ドール金糸雀かしら」

 

「カナリアちゃんか。可愛らしいお名前だね何処から来たのか教えてくれないかな?」

「東京かしら」

 

 

こなれた具合に金糸雀の相手をしていく。 

 

今までピカチュウを追って様々な世界を渡り歩き、様々なパートナーと出会い、そして別れを繰り返してきた彼らにとって、このようなイレギュラー(金糸雀)への対応は最も得意とする分野のひとつであろう。

 

 

「つまり話をまとめると、ジャリガールは別の世界からやって来た」

「そうかしら」

 

「そして、この世界でアリスゲームが行われる可能性があるので相棒がほしいということだね」

「かしら~♪」

 

 

流石はムサシ、コジロウ。

即座に事態を飲み込み金糸雀にある提案を持ちかける。

 

 

「じゃあ、ムサシお姉ちゃんと契約しよっか」

「本当かしら」

「本当よ。ただ、代わりといってはなんだけど」

 

 

そこで、ちらりとサトシ一行を横目に見るムサシ。

 

 

「あのジャリボーイの持ってる黄色いネズミをやっつけてほしいの」

「わかったかしら。 契約成立かしら。」

 

 

その言葉と同時にムサシの指に何処からともなく指輪がつけられる。

突然の出来事に驚く二人を気にせず、ピカチュウと相対する金糸雀。

 

 

「そういう事だから悪く思わないでほしいかしらネズミさん。ピチカート!」

 

 

バイオリンを手に構え戦闘態勢に入る金糸雀、サトシ一行も急遽敵対する少女に困惑しながらも戦闘態勢に入る。

 

 

「来るぞ、ピカチュウ!」

 

ピカチュウVS金糸雀、異種混合戦の火蓋が切って落とされた

 

「ディスコード!」

 

先に動いたのは金糸雀、バイオリンから発生された多数のかまいたちがピカチュウを襲う。

 

「ピカチュウ電光石火だ!」

 

縦横無尽に高速に移動し、即座に間合いを詰られる。

そして、お互いが0距離で組み合う形となった。 サトシは瞬時にあのバイオリンさえどうにかすれば、決着はつくと考えたのだ。

 

「甘いかしら。反撃のパルティータ!」

 

金糸雀が弦を弾くことで発生した電撃をもろに食らうピカチュウ。

これにより、一瞬の隙ができたことを金糸雀は見逃さない。勝負は一気に金糸雀優勢に傾いた。

 

 

「いいぞー金糸雀」

「そのまま一気にやっつけちゃいなさい。金糸雀」

 

ムサシ、コジロウの声援を受け調子に乗る金糸雀。一気に勝負を決めるため最後の切り札を投入する。

 

「これで終わりかしら」

 

その言葉と共に、バイオリンの弦が光りだし、金糸雀を中心として風が集まり始めた。

 

 

「最終楽章、破壊のシンフォニー!」

 

 

演奏が始まり、金糸雀を中心に発生する巨大な竜巻。あっという間に飲み込まれてしまうピカチュウ

 

「ピカチュウー!」

 

サトシの絶叫がこだまする。

 

 

「これは、ついについに!」

「念願のピカチュウゲット!」

 

夢にまで見た悲願達成を目前として、舞い上がるムサシ、コジロウ。

しかし、突然二人の体が浮き上がる。

 

 

「これって?」

「まさか・・」

 

 

完全に金糸雀の技に巻き込まれている事実を悟るロケット団。

2人は必死に金糸雀を止めにかかる。

 

 

「かなー。かなー。私達が巻き添えくらっちゃってるわよー」

「一旦攻撃を止めてくれ。カナリアー」

 

しかし、その声が届くことはなかった。

そして、お約束の時間が訪れる。二人は竜巻に弾き飛ばされ空の彼方に消えていった。

 

 

「やな感じー」

 

2人の芸術的とも言えるシンクロ率で発せられた最後のセリフが辺りに響き渡る。

 

 

「むっちゃん、コジローどこに逝くかしら~?」

 

 

やっと2人が飛ばされていったことに気付き、演奏を止める金糸雀。

 

 

「風が止んだ?」

「ピカー」

 

 

マスターであり、自ら吹き飛ばした二人を追うため最後の捨てぜりふを残し、金糸雀は走り去っていった。

 

 

「今日はこのくらいで、勘弁してやるかしら。 首を洗って待ってろかしらー!」

 

嵐の様に現れ、嵐の様に去っていった謎の少女にサトシ一行は呆然としていた。

 

「何だったんだ、あの子は?」

「ピカー」

「もしかしたら、新種のポケモンなのかもしれないな」

 

そんなタケシの本気とも冗談ともとれるセリフを呟く。

そして、ひとまずジムリーダーサカキ戦へと気持ちを切り替えるサトシ達であった。

 

 

サトシ達の冒険は続く。

ロケット団と金糸雀の冒険も続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ようやく、書き上がりました。

ロケット団は正直、金・銀までの記憶しかありません。

最新作には、ムサシ・コジロウが登場しているのか?これがわからない

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