桜田家
新年を目前とした、彼らの家では水銀燈達ドール及びミーディアム達を招いた壮大な年越し会が行われた
各々が持ち込んだ料理にお酒、お菓子。そして勿論蒼星石のミーディアム元治が打った年越し蕎麦。新年を迎えるに十分すぎる料理を前に、最年長の元治による乾杯前の挨拶が始まった
「皆様、この一年、本当にお疲れさまでした。
残念ながら、アニメ・漫画当の新報はありませんでしたが。ちょこちょことコラボ関係などでちらほらとローゼンの名前を耳にし、まだ終わってはいないのだと改めて実感できました。
2022年でローゼン生誕20年となりました。アニメ会のサザエさんを目指して頑張っていきましょう」
「それでは、みんなグラスを持って・・・乾杯!!」
「乾杯カシラー」
「乾杯ですぅ~」
「乾杯なのー」
元治の乾杯で各々グラスを合わせ宴会が始まる。
食卓にならぶ豪華な料理に、色とりどりのデザート。そして宴会の潤滑油アルコール。
宴会開始直後、既に酩酊状態のミッチャンによる暴走が始まっていた
「ハッピーニュイヤーじゅんくん」
「まだ、新年には5分以上あるけど明けましておめでとう」
「ちょっと!全然飲んでないじゃない。全く・・はい。子供は遠慮せずに食べるそして飲む。ほら一気にぐいっと」
「これ、アルコール。未成年にお酒を勧めるのはちょっと・・」
「何言ってるのよ!今日くらい大丈夫お正月よ。一口、一口だけでいいから」
「えぇっ!!」
未成年飲酒を強要する酒乱
その執拗な強要に困惑する「じゅん」に助け舟をだす水銀燈
「ちょっと金糸雀のミーディアム。飲酒の教養は良くないわぁ。そういう絡み酒は誰にも迷惑がかからないように一人でやりなさいな」
「一人で絡み酒ってちょっと矛盾してる気がするけどな」
「ちょっとぉ折角助け舟を出したんだからそういう細かいことは気にしない。一人で壁でも相手に呟いてればいいのよぉ。」
「ひっどーい水銀燈ちゃん。じゅんくんがだめならせめて水銀燈ちゃんだけでも呑みましょう。っはい取り敢えずワインでいいかな?」
「生憎だけど私達ドールはお酒なんて飲まないの。アリスになる私達にアルコールなんて邪道だわぁ」
「そう?真紅ちゃん達はガッツリ言ってるけれど」
「はぁ?そんなわけ・・・」
そう言って辺りを見回すと第一ドール以外の他のドールズ達は既にいい感じに仕上がっていた
「真紅?それはなんですぅ?」
「アイリッシュティーにブランデーを入れてみたの。紅茶とミルクの風味がいい具合にブランデーのアルコールを融和してくれて中々飲みやすいのだわ」
「飲みやすいからってガバガバ飲むと明日が地獄になるからペース配分は考えたほうがいいですぅ」
「ありがとうなのだわ。因みにあなたは何を飲んでいるのだわ?」
「翠星石は緑茶割ですぅ。あっつあつのお茶とわるのも中々行けるですぅ」
「雛苺、飲み過ぎは体に悪い」
「何言ってるなの薔薇水晶。雛たちは見た目はこんなだけど作られた時代を1歳と仮定するならもう余裕で金さん越えなの」
「金さん?金糸雀?」
「違うなの金さん銀さんなの」
「???っあ。そんな飲み方体壊しちゃう」
「大丈夫なの。年1クライ自分のキャラを忘れて飲ませろなの。それに薔薇水晶も飲んでみろなの」
「ちょっとぉ雛苺。無理やり飲ませるのはやめなさぁい」
場は熱狂し宴会特有の飲む者と飲まぬ者2つの集団が出来上がる
そして、飲む者の中でもまた2つの集団ができ上がろうとしていた
「うぅっ翠星石聞いてほしいのだわ。どうしてどうして主人公のはずなのに常にNo1を取れないのだわ」
「うっわ!真紅が泣き上戸とは知らなかったです。面倒臭いから雛苺を生贄にエスケープですぅ。薔薇水晶も一緒に来るですぅ。酔っ払いは酔っぱらい同士支離滅裂な会話させとけばいいですぅ」
「あのときだってそう。主役を差置きWebラジオを先取りされ、折角放送できたと思ったらたった一回で打ち切り」
「クッソうけるなの〜」
「雛苺ちゃんなかなかの飲みっぷりね。ここは一つ勝負よ」
「望むところなの」
「いっき!いっきなのだわー。中々のペースなのだわ」
「御馳走様が?」
「聞こえないなのー」
「あぁいう絡み酒面倒ですねぇ蒼星石?」
「あら?蒼星石ならあちらで真紅姉さま達とお楽しみみたいですよ」
「ほんとですぅ。翠星石はああいう飲み方は苦手だからこっちのグループでいいですぅ」
「私は達は私達で楽しみましょうお姉さま」
「それにしてもこっちは、翠星石に金糸雀に水銀燈、そして薔薇水晶と綺羅きーですかぁちょっと意外なめんばーですぅ。特に金糸雀」
「えぇーそれはどういう意味かしらー」
「イメージ的に絶対金糸雀はあっち側だと思ったですぅ」
「ひどいかしら。全く飲めないかしら」
「私も全く飲めないので。良かったらどうぞ翠星石お姉さまに薔薇水晶ちゃん」
「おぉ。こういうなんの変哲もないお茶を待っていたですぅ」
「ありがとう」
「美味しいお料理もいっぱい残ってるかしら」
「どうせ、あの酔っ払い達は食べないでしょうし、私達そんなに飲まないグループでいただきましょう」
「そうかしら。食べなきゃ明日になっても残って廃棄の黄金パターンかしら」
「よかったー。食べて食べてまだ残ってるから」
そういって、キッチンから大量の料理を運んでくる今日の宴会の縁の下の力持ち「のり」今回の宴会の為にそれはそれは大量の料理を用意していた
「うっわー。筑前煮、エビチリ、唐揚げ、花丸ハンバーグ。それにデザートも和洋中選び放題・・・食材の玉手箱ですぅ」
「すごいかしら。全部のりが作ったのかしら?」
「そうよー。あっちは全然食べてくれないから困ってたの。まだまだあるから遠慮せずに食べてちょうだいね。じゅんくんと水銀燈ちゃんだけじゃ処理しきれなくて困っていたの」
「もう食べられなぁい」
「ごちそうさまでした」
「おかわり」
「どんどん食べてめぐちゃん」
「いただきます」
「めぐ・・・あなた見た目と違って食べるのねぇ」
「普段病院食だから。久々にこんなおいしい料理食べちゃったらね」
「ありがとうめぐちゃん。まだまだあるわよー。」
そんなこんなで宴会は進む
酔っ払い達の雑音も静かになり、TVでは恒例のあの番組が「赤か白勝ったのはどっち?」が流れ始めチャンネルを変えるといつもどおり芸人たちがラストスパートの「ケツバット乱れ撃ち」をが始まっていた。
いつの間にか外は雪がちらつき。新年を迎える最高の空気が出来上がる
「真紅?真紅!おきなさぁい!もうすぐ新年よ。あの除夜の鐘が聞こえないのぉ」
「鐘?そんなのあの歌手に勝手に鳴らさせとけばいいのだわ」
「寝ぼけてないでおきなさぁい」
「蒼星石おきるですぅ」
「んー?翠星石?ああ・・・翠星石っアウトー」
「くだらないこと言ってないでおきるですぅ」
「雛苺姉さま・・・は起きてるみたいですね。おはようございます」
「明けましてハッピーニューイヤーなの」
「あと5分以上先ですけど明けましておめでとうございます」
すべての酔っぱらいを叩き起こし一息つくと、いよいよ新年5秒前
テレビ画面ではいつものあのお寺が映し出され、これも毎年恒例の時計番が現れ、秒針が時を刻んでいく
「5,4,3,2,1・・・・新年明けましておめでとう」
誰からともなくそう声が聞こえ。「明けましておめでとう」の大合唱
皆思い思いの衣装に着換え早速初詣へ
また今年も新年が始まる。今年もなにかしらローゼンメイデンのコラボ情報、その他諸々の何かしらの情報を期待し今回はこれまで
年の瀬のこの時間帯わざわざ目を通して頂いただいた読者の皆様
今年(来年)もよいお年を
新年10分前のフライング投稿
今年もよいお年を