しかし、またあの時がやって来る
今回は1人称視点。薔薇水晶と水銀燈にひたすらお正月の恒例行事の愚痴を言いまくるお話。(原作のミーディアムは一切出てきません)
「明けましておめでとう。今年も宜しくね水銀燈それに薔薇水晶」
「おめでとうございます。マスター」
「まぁ今年も適当にお願いね」
お正月
それは年に一度のおめでたい日である。よくも悪くも全てがリセットされ新たなスタートをきれる。新年、新目標、新天地、新番組全てに新◯◯がつく
勿論初売り、福袋も忘れてはならない。正に新たなスタートにふさわしい様々な嬉しいイベントが一極集中するこの日、唯一出来れば迎えたくないイベントがひとつある。
「2人とも早いね。今日はどうしようかとりあえず初売りが始まるまで炬燵でゴロゴロしてようか♪」
「ちょっと!まだ肯定も否定もしてないのに抱き抱えるのはやめなさい」
「マスター今年は機嫌がいい」
「ん?そりゃそうだよ。何たって新年早々のあの鬱イベントがないからね」
「鬱イベント?何よ?雪掻きかしら」
「いやいや、あんなの比較にならないよ。鬱イベントって言うのはね・・・」
その時、玄関から悪夢のごときチャイムが鳴り響く。
「マスターお客さん?」
「・・・はやいなーきっと年賀状かな()」
「年賀状でわざわざチャイムならすわけないでしょ。さっさと対応してきなさいな」
「スリザリンは嫌だ、スリザリンは嫌だ、スリザリンは嫌だ!」
「あけましておめでとうございます!!」
来てしまった。今年はコ◯ナもあって来ないであろうと油断していた。
だが甘かった
「あー、明けましておめでとう。今年も宜しくね。・・・っはいこれお年玉」
「おじちゃんありがとう」
「・・・どういたしまして。今年も宜しくお願いします◯◯さん」
この世で最もテンションが下がるイベント。そう親戚の◯◯さんによる新年挨拶である。申し訳ないが私はこのイベントだけは理解しがたい。情報通信網が発達した今の時代挨拶なぞメール、電話そして年賀状こうも多種多様にあるのに何故か新年いの一番に突撃してくる。
何処の親戚にも一人はいるタイプである。
「はぁ寒かった。おこたが温かい」
「お帰りなさいマスター」
「あぁ。さっき言ってた鬱イベントってあれだったの」
「今回は来ないと思ってたんだけどなー。牽制の朝1あけおめ電話したんだけどなー」
「わざわざ挨拶しに来てくれたんだから。上げれば良かったんじゃなぁい?」
「あーいけません。そんなことしたら1時間位雑談しないといけないじゃん。わざわざ新年からそんな苦行は御免だよ」
「ちょっとぉ。せっかく来てくれたのに苦行って」
「苦行だよ。あげたら最後ひたすら喋りたいことだけ喋って、ひたすら此方は相槌うって、気がついたら1、2時間余裕で持ってかれるからね。それで去年は買いたい福袋の抽選に結局並べなかったんだから」
田舎特有の季節の節目の集まり
お彼岸、さなぶり、クリスマス。そして大晦日からのお正月それらの行事がことごとく無くなり安堵していた矢先の強襲。その効果は抜群であった。
「まぁ終わった事をいつまでいっても仕方がない。福袋に行かなきゃ」
「懲りないわねぇ。前回も買いまくって結局サイズが会わないだの、色が好きじゃないだのいって箪笥の肥やしになってるのに」
「今回は衣料品じゃないよ。家電、そして食品。漸く気付いたんだ、いくら総額でお得でも衣料品関係はバラ買いした方が結局お得って。だから今回は家電!丁度タブレットが欲しかったんだ」
「もしかして、あんたがいってるのってタブレット福袋?」
「勿論!!」
「じゃあ、この時間じゃ無理ね」
「えっ」
「あんなの開店数時間前から並ばないと買えないわよ。」
「まじで」
「マスター。これ」
「これは、ああ昨年の福袋の記事かー・・これ本当?」
「だから言ったでしょ?」
「たかが数千円のお得の為にこれは・・ないなー。家電は中止。食品関係にしよう。コーヒー関係も中々いいんだよね。購入額分のコーヒーチケット入ってるし」
「マスター」
「ん?ええ!!ネットの予約制・・」
「御愁傷様」
「そんな・・」
「情報収集不足ねぇ」
「こうなったら何でもいいから買わないと。お正月に福袋を買わないなんて何か新年迎えた気にならないや」
「欲しい物がないのに買いに行くって本末転倒じゃなあぃ?」
「いいのいいのこう言うのは雰囲気を楽しむものでもあるんだから。ということで行ってきます」
「行ってらっしゃい」
「勝手にしたらぁ」
そうしてなんやかんや10分後
「ただいまー買ってきたよー。早速ご開帳しようか」
「お帰りなさい」
「またずいぶん買ってきたわねぇ」
「まあ全部食品系だけどね。取り敢えずこれから」
「カップ麺ばっかり」
「こんなにどうするのよぉ」
「まぁ日持ちはするからね。それに1個100円換算でも確実に2倍以上お得だよ」
「これは?」
「そっちはお菓子の福袋。どれどれ」
「・・・田舎のお婆ちゃんがおやつに出してきそうな微妙なラインナップねぇ」
「んーまあ。本来福袋は在庫処理の役割で購入金額以上のものを売るのが始まりだから。そういう意味では本来の正しい福袋だよ。」
「マスターこっちの福袋は何?」
「あー忘れてた。それは薔薇水晶と水銀燈用に買ったやつだよ。開けてみて」
「あら。ありがとう何かしら?」
「ん。クンクン」
「当たり。近所のおもちゃ屋通ったら丁度2つ残ってたんだ。クンクングッズ福袋」
「クンクン」
「ふぅーん。まぁ折角だから貰ってあげるわぁ」
「喜んでもらえてよかった。じゃあ少し遅めの朝食にしようか」
End
以外に侮れない近所のスーパーの福袋
好き嫌いがなければ中々お得
明日はパン屋の福袋を買ってみよう