今回は1人称視点。メグは出てきませんあしからず
12月初旬豪雪地帯で名高いおらが村は、例年通りの銀世界に覆われた
「うっわ!さっむ」
「もう起きてくるのが遅いじゃなぁい!私を凍死させる気なの?」
「あっごめん。今ストーブとコタツを用意するからちょっと待ってて」
「はやくしなさぁい。本当に寒いんだから」
暖房器具を物置小屋から出しつつ携帯電話を確認すると氷点下1℃例年なら氷点下になるのはまだ先の筈だが・・・どうやら今年は当たり年のようだ。
オリンピックの開催する頻度でこのような時があるのだが、こういうときは大抵大雪の年となる。4年前のあの時も確か平均降雪量が10cm。1時間おきに除雪車が出動し道路の両端にはそれは立派な雪の壁がそびえ立っていた。
「あーやっぱり」
「一面真っ白ねぇ」
「これ以上玄関のドアが開かないや」
「さっさとかきだしなさいよ」
僅かな隙間から体を抜け出しシャベル片手に腰まで積もった雪を相手に格闘が始まる
「えいっしゃー。ほらほい!」
「なんでそんな狭い範囲を一ヶ所ばかり掻いてるの?」
「まずは、一輪車を移動できる道を作らないとね。取り敢えず近くの河川敷まで行かないことには雪も捨てられないし」
「そこの道路に捨てちゃえばいいじゃない」
「家の前の道路は狭いからね。タイミング悪雪を捨てて除雪車が通らないときに車が来ちゃうと雪で通れなくなっちゃうからね」
作業開始から15分。河川敷までの道を掻きをえて本格的な雪掻きを開始する。
一心不乱にシャベルを振るい、シャベル一杯の雪を一輪車に載せる。そしてそれが一杯になったら河原に持っていき投げ捨てる。
そんなことを何十往復していると不意に水銀燈から声がかかる
「ねぇマスター。そろそろ朝御飯にしない?お腹が空いちゃったわぁ」
「ん?ああ・・・もうこんな時間だね。休憩も兼ねて戻ろうか」
「そうこなくっちゃ。わたし今日はパンが食べたい気分だわぁ」
「悪いけど、まだまだお餅が残ってるから当分はお餅生活だね。雑煮でいい?」
「またお餅?もう飽きちゃったわよ。パンでもご飯でもいいからお餅以外を食べたいわ」
「そういってもなぁ・・・あっ」
「どうしたの?」
「お餅をちねって、ご飯にみたてたちねりご飯なら作れるけど?」
「結局お餅じゃない」
「まあまあそう言わず。ほら、暖かいココアも用意したよ」
「お餅にココアは合わないと思うけど・・・どちらかと言ったらそこは甘酒かおしるこじゃないかしらぁ」
そんなたわいのない話をしながら休憩をとっていると、不意に屋根から「ごごご!」という音が聞こえてくる
「この音は・・」
「ご愁傷さまねぇ」
玄関を明け、外を確認すると見事嫌な予感は的中していた。
屋根から落ちた雪が折角綺麗に掻き出した箇所一面に無慈悲に散らばっていた。
「まあどっち道屋根の雪も降ろさないといけなかったし、屋根に上る手間が省けたとプラス思考に考えよう」
「大変ねぇ。まぁ頑張りなさい」
「君も手伝ってよ。はいこれ」
「えぇーしょうがないわね」
これはとある休日のとある雪国のお話
今日も元気に雪掻き雪掻き
こんな生活していれば、きっと成人病とは無関係な日常が送れるだろうなぁ(冬季限定)