対抗馬が化け物クラスだらけだから仕方ないね・・
雛苺は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の薔薇水晶を除かなければならぬと決意した。雛苺にはネットがわからぬ。しかし、雛苺にはJUMがいる。
そう、あれはいつものようにJUM登りをしていた時のことである。
「JUM登りなのー」
「いつもやめろっていってるだろ」
「なに見てるのー?」
「ローゼンメイデン○○ランキングだよ」
2004年一世を風靡したローゼンメイデン、その頃インターネット各界はローゼンメイデン○○ランキングなるスレッドが乱立していた。雛苺にはネットはわからぬ。しかし、世間のブームには人一倍敏感であった。
「どのランキングを見ても水銀燈!水銀燈!!水銀燈!!!あり得ないのー」
「まあ実際人気だしな水銀燈」
そう答えるJUMに雛苺は質問した。
「雛苺が1位のランキングはどこなのー?」
「ないんじゃないか?」
そっけなく返答するJUM、こんどはもっと、語勢を強くして質問した。
「雛苺が一番のランキングを探すのー!!」
「わかったよ、これなんかどうだ?」
ローゼンメイデン妹にしたいキャラ、ランキング。これなら雛苺にもチャンスはある。実際2004年~2019年まで雛苺は一位であった。
「やったなのー」
「丁度2020年のランキングも更新されてるみたいだな」
「見せてなの、見せてなのー」
「2020年の一位は薔薇水晶だな」
雛苺は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の薔薇水晶を除かなければならぬと決意した。きょう未明雛苺はJUM宅を出発し、野を越え山越え、十里はなれた槐宅にやって来た。
「薔薇水晶出てくるの!ランキング一位の座を返すのー!!」
「雛苺?なにをいっているのか私、よくわからない」
薔薇水晶は純粋なドールであった。雛苺がどうして激怒しているのか?どうすれば雛苺の怒りが収まるのか、薔薇水晶は考えた。
「よくわからないけれど、どうすれば雛苺の怒りは収まるの?」
「ヒナに敗北を認めるの、いい?貴女は2位なのー」
「わかった。私は2位、雛苺が1番よ」
「やったなのー!ヒナが1番なのー」
薔薇水晶は(基本槐が絡まなければ)優しい子だ。雛苺がそれで怒りが収まるなら、喜んで1番を譲った。
「雛苺の機嫌が直ってくれて、嬉しい」
「薔薇水晶・・突然怒ったりしてご免なさいなのー。」
「全然気にしてない。それより、一緒に遊んでほしい・・の」
「勿論なのー、なにして遊ぶのー?」
「おままごと。雛苺は槐役、私は薔薇水晶役」
「・・・・きゅ、急用を思い出したの。ばいばいなのー」
「ダメ、逃がさない」
「じゅーーーん!!助けてほしいのーー!!」
薔薇水晶は(基本槐が絡まなければ)優しい子だ。何度でも言おう、薔薇水晶は(基本槐が絡まなければ)優しい子なのだ・・・
雛苺メインで書いていたら、薔薇水晶メインになっていた。
何を言っているのかわからねーと思うが
おれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
催眠術だとか超スピードだとか
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…