むかしむかし、あるところに蒼星石というとてもかわいそうなドールが居ました。彼女はいつも義母の水銀燈、義姉の雪花綺晶に事あるごとに虐められていました。
「ちょっと!蒼星石ヤク○トがきれてるじゃなぁい」
「ご免なさい水銀燈お母様」
「早く買ってきて頂戴、本当に使えないドールねぇ」
「水銀燈お母様・・すごくいいです。もっと罵ってください!!」
「・・そういえば、この子はss版オリジナルの変態石だったわねぇ。」
蒼星石、原作ではクールキャラ+数少ない常識人なドールだが、ss版ではその真逆キャラ(通称:変態石)が流行っている。
「床がとても来たないわ、掃除をやり直しなさい♪」
「ご免なさい雪花綺晶お姉さま」
そそくさと、掃除をやり直すためバケツとモップを用意する蒼星石に雪花綺晶はいい放ちました。
「何をしているの蒼星石?」
「掃除をやり直そうと思って道具を用意していました、お姉さま」
「あら、お水とモップがもったいないわ。舌を使って掃除なさい♪」
「雪花綺晶!流石にそれはやりすぎだわぁ」
「冗談ですよ♪いくら変態石でもそこまでやるはずないですから、からかってみただけです♪」
いかにも、イタズラっぽい微笑みを浮かべる雪花綺晶。改めて蒼星石に本当の注文をつけるために、振り替えるとそこには
「FOOーーー♪やるやるとは真紅から聞いていましたが、ここまでやるとは最高です。お姉さま♪」
満面の笑みで床を掃除する変態石の姿であった。慌てて止めにはいる2人、変態石に冗談は通じない。その事を改めて実感した二人であった。
そんなある日、彼女たちの元に舞踏会の招待状が届いた。
「まあ、お城で舞踏会。なんて素敵なのでしょう」
「早速準備しないといけないわねぇ」
「蒼星石私達は舞踏会に出発するから、戻ってくるまでに部屋を掃除しておいて頂戴」
「わかりましたお姉さま、舌で綺麗に掃除しておきます!」
「・・・変態石を一人で残しておくと不安だわぁ。やっぱり、貴女も一緒にきなさぁい」
激しく抵抗する蒼星石を二人掛かりで、強制的に連れ出し馬車へと乗り込む3体のドール。
向かう先は舞踏会。
「放して下さい、お母様・お姉さま早く屋敷に戻って掃除をしないと」
「お願いだから、やめて頂戴。蒼星石、あのとき言ったことは冗談なの」
「だから、言ったじゃなぁい。この子に冗談は通じないって」
「そんなこと言われても、あんなの本気にするなんて思わないじゃないですか」
「変態石に冗談は通じない。真紅達の常識よ。貴女もよくわかったでしょう」
「放して、放して下さい、屋敷に戻らないと」
あれよあれよという間に、お城に到着した彼女達。彼女達から王子さまに選ばれるドールは現れるのか?変態石は舞踏会でもその変態ぶりを余すことなく発揮することになるのか?
ここから先の物語は、なにもありません。ハッピーエンドもバットエンドもあなた次第。 ご存じの物語と違う?でもこれが本当のお話
こんなシンデレラがあってもいいとおもう