HUGっと!プリキュア ROAD TO MAESTRO   作:シロX

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よいしょよいしょで書いてましたから、結構な……うん

ではスタート


第24話 貴方の事がもっと知りたい!ルールーが知りたい拓人

「こんにちは」

 

「…ルールーちゃん。何で俺の家に?」

 

夏休み、優雅にエアコンの効いた部屋で呑んびりと寛いでいたら、家のインターホンが鳴り響き玄関へ行くとルールーが来ていた

 

「埋め合わせの約束」

 

「そ、そうなんだ…」

 

昨日約束したばかりなのにと思う拓人。ルールーの行動力を少々みくびっていた

 

「と、取り敢えず入りなよ。お茶出すから」

 

「では失礼します」

 

自分の部屋へと招き入れようと階段を登る時、拓人の母親が呼び止めた

 

「ちょっとちょっと」

 

「ごめんルールーちゃん、先に部屋で待ってて」

 

「はい」

 

部屋の場所だけ教え、拓人は手招きする母親の元へと行く

 

「何?」

 

「何々彼女?綺麗な子ね〜!」

 

「ルールーちゃんは友達だよ」

 

「でも、えみるちゃんも良い子よね…ハッ、浮気!?それは駄目よ!!浮気なんて母さん許しません!」

 

人の話を碌に聞かず、更には勝手に妄想を立てて話し出す始末

 

「あ、そうよ。もう2人纏めて籍入れちゃいなさい!これで万事解決!」

 

「何も解決してないし、勝手に話を作らないでよ…」

 

「2人もお嫁さんが来たら母さんどうしよう〜!」

 

そんな母親を無視して、お茶菓子を適当に持って自分の部屋へと移動する

 

「お待たせ」

 

「拓人の部屋防音ですね」

 

「流石ルールーちゃん良く気付いたね。ほらあれ、音楽やってたからさ」

 

「えみるから聞きました。音楽をまたやるそうですね」

 

「え、うん」

 

「それなら」

 

ルールーは拓人に壁ドンをし、逃げられない様にした

 

「る、ルールーちゃん?」

 

「付き合って下さい」

 

「え!?つ、付き合う!?」

 

「2人共付き合う──」

 

聞き耳立てていた母親が乱入して来たが、すぐさま閉め出した

 

「ルールーちゃん!そういうのはもっと順序というものがあって、友達から……友達でしたね。もうちょっと相手の事を知った上で言わないと後々後悔するよ?」

 

「ハーモニカを教えて貰うのに順序…拓人の事を知らなければならないのですか?」

 

「…今の話は忘れて下さい」

 

何を勘違いしてたのか。少し恥ずかしくなる思いばかりだ

 

咳払いをして気持ちを切り替え、ルールーがハーモニカを教えて欲しいと言うのでハーモニカを構える

 

軽く息を吹き掛けて、丁寧に単音を鳴らす

 

「先ずは単音を出せる様に練習しよう」

 

「単音?」

 

「唇を窄めてひとつの穴に息を吹き掛けるんだよ。息を吸ったり吐いたりする事で、音も変わって来るから」

 

「こんな感じでしょうか?」

 

ルールーは適当に吹音のドを鳴らす

 

「上手上手!やっぱりギターを弾けるだけあって呑み込みは早い!」

 

「そうなのですか?自分自身ではあまり分からないものです」

 

「それだけ吹ければ充分だよ!ルールーちゃんは音楽に愛されているね」

 

「……」

 

「どうしたの?」

 

「…拓人は何故音楽を辞めたのですか?」

 

えみるから触れない様に言われたが、ルールーは言うべきだと判断して質問した

 

「嫌になったからだよ」

 

「その理由を教えて下さい」

 

「それを聞いてどうするの?」

 

「分かりません。ですが、今のわたしは上部だけの拓人しか知りません。わたしはもっと拓人自身の事を知りたいのです!例えそれが嫌われたとしても」

 

「…そういう事か」

 

ルールーが今日拓人の元へと訪れた理由が分かった

 

ハーモニカを習う為もあるがそれは半分建前。本当の理由は拓人の過去──音楽を辞めた理由を探る為だ

 

「…別に大した理由では無いよ。他の人から聞くと割としょうもない事。でも、俺からしたら重要で辞める理由になる事」

 

「話してくれるのですね?」

 

拓人は話す決心をした

 

「…去年の全国大会の吹奏楽部の成績知ってる?」

 

「はい。過去最高のメンバーでありながら入賞すら取れなかったと聞きました。何でも、原因は2年生の指揮者のミスと……まさか!」

 

「そう、その指揮者っていうのが俺なんだ」

 

「信じられません。拓人がミスをするなんて」

 

「只のミスなら気にはしなかったんだ。けれど、入賞すら無かったミスっていうのは…」

 

拓人は棚に飾ってある写真を手にする

 

「演奏途中、俺はタクトを落としてしまった。そこからは大体予想がつくでしょう?先導者を失った旅人達は、迷い、戸惑い、行き場を失う」

 

「ですが、拓人なら立て直せれた筈です!」

 

「…現実はそう甘く無いんだよ」

 

手に取った写真を置き、ルールーへと悲しげな表情で向き直る

 

「これが俺が音楽を辞めた理由だ」

 

「……」

 

ルールーは話を全部聞いて俯くだけだった

 

「…ですが、拓人はこうして向き合おうとしています」

 

「ルールーちゃん?」

 

「ちゃんと、また音楽をやろうとしています。それはとても素晴らしい事だと思います。ちゃんと自分と向き合って」

 

「自分と向き合う…」

 

ルールーは拓人の手を取り笑顔を向けてくれた

 

「拓人には笑顔で居て欲しいのです。あの時の言葉をお返しします──貴方が大切だから!貴方が笑ってる姿が好きだからわたしは!!」

 

ルールーの透き通る様な瞳には拓人を映していた

 

優しく包み込んでくれそうな、慈愛に満ちた瞳で

 

「始めるなら、もう一度始めからやり直しましょう。わたしも手伝います」

 

「始めから、ね。うん、一緒に始めから始めよう」

 

 

 

 

 

「話ばかりしてごめんね。練習全然出来なくて」

 

「いえ、時間はまだ沢山あります。明日も来て良いですか?」

 

「勿論。いつでも歓迎するよ」

 

「ありがとうございます!」

 

 

 

 

 

////////

 

「で、ルールーちゃん。これ何?」

 

拓人は玄関前に居る人達を見て口元が引き攣る

 

「拓人お兄さん!お手伝いしに来たのです!」

 

「拓人の家に来たのは久し振りだな」

 

「やっほ〜、僕も居るよ?」

 

えみる、正人、アンリまで家に押し掛けて来た

 

「部屋に入り切れるかなぁ…?」

 

「拓人、早速始めましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、ルールー達による拓人復活の練習が始まった




話が脱線したりしなかったりでした

ここまでの拝読ありがとうございました
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