HUGっと!プリキュア ROAD TO MAESTRO   作:シロX

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ダブルヒロインとしてやってるこの小説、今のところルールーに偏りがある。

ではスタート!


第26話 最低最悪の未来、罪深き罪人の末路

「〜♪」

 

「拓人さ〜ん!」

 

とある放課後。拓人は上機嫌で学校から出ようとしてると、下駄箱からはなが呼んでいた

 

「やぁはなちゃん。今から帰りなの?」

 

「はい!さあやもほまれも用事があって一緒に帰れなくて〜。1人でビューティーハリーに行こうかなと考えてたら、偶々拓人さんを見かけたので!」

 

「あれでも、ルールーちゃんは?」

 

「ルールーはえみるを迎えに行きました」

 

「相変わらずルールーちゃんはえみるちゃんが好きだね」

 

こうしてはなと会ったのだ。折角だから2人でビューティーハリーへ歩き出すのであった

 

「少し前まで悩んでたらしいけど解決したの?」

 

「はい!拓人さんも音楽の調子はどうですか?」

 

「少しずつ勘が戻って来てる。そうだ、良かったら寄り道しない?川近くでお散歩しながら一曲吹いて行くつもりだったけど……どうかな?」

 

「良いんですか!?やったー!!」

 

はな自身も拓人の吹くハーモニカは好きだった

 

 

 

川近くの土手で腰を掛けて、心地良い音色を響き渡せる

 

「拓人さんのハーモニカは落ち着きます〜」

 

「皆んな口揃って言うね。本当に良いの?」

 

「本当ですよ!わたしが保証します!」

 

はなの笑顔を見てハーモニカを吹こうとした時、遠くで少年がこっちを見てる事に気付いた

 

拓人は笑顔で手を振ると、少年はテクテクとこちらへ歩いて来た

 

「こんにちは」

 

「こんにちは、良い音ですね。僕も隣で聴かせて貰って良いですか?」

 

「俺は良いけどはなちゃんは?」

 

「わたしも気にしないよ!それよりも、拓人さんの音楽を好きになってくれる人が居て安心したな〜」

 

「だそうだよ。隣へおいで」

 

少年は拓人の隣へ座り込んで拓人のハーモニカに聴き入っていた

 

「先生の吹くハーモニカは良いですね」

 

「先生?」

 

「あれ?俺って君の前でハーモニカ吹いた事あったかな?」

 

「先生の吹く場所に僕が居たんですよ。それに『先生』って言うのは……先生は先生だから」

 

少年が何を言ってるのか分からなかった。けれど、拓人の隠れファンみたいなものだと勝手に認識した

 

「先生かぁ〜。確かに拓人さんって楽器とか教えるの得意ですし、将来は音楽の先生も夢じゃないですよ!」

 

「僕も先生にもう一度教えて貰いですね。ピアノ、打楽器、先生が得意なトランペットも良いですし、勿論ハーモニカも。ですがやっぱり、指揮のご指導をお願いしたいかな?」

 

「ちょ、ちょっと待って!今『もう一度』って……俺、君に教えてあげた記憶が無いのだけど。そもそも俺が音楽を教えた人は、吹奏楽の後輩に、ルールーちゃんとえみるちゃんしか…」

 

少年の会話に違和感を感じて来た。その違和感はまるで、今まで拓人に音楽を学んで来た様な感覚

 

「いいえ教えて貰いました。僕達はいつもの公園で学びました」

 

「君は一体何者なんだ?」

 

「未来人」

 

「猛オシマイダー!!」

 

少年の背後から猛オシマイダーが突然現れた

 

「僕はクライアス社の新入社員『神童奏音(しんどうかなね)』。先生、会いたかったです」

 

 

 

 

 

////////

 

「先生」

 

「は、はなちゃん!」

 

「は、はい!」

 

猛オシマイダーを引き連れる奏音の姿に恐怖した拓人は、はなにプリキュア に変身する様に促した

 

 

 

「ミライクリスタル!ハートキラっと!」

 

 

「輝く未来を抱きしめて!」

 

「みんなを応援!元気のプリキュア !キュアエール!」

 

 

 

「猛オシマイダー!」

 

「プリズムシンバル!」

 

猛オシマイダーの拳をシンバル二つで防御するが、想定より遥かに攻撃力が高くプリズムシンバルに亀裂が入る

 

「たった一撃で!?」

 

「拓人さん!やぁ!」

 

危険を感じたエールが、拓人の後ろから出て猛オシマイダーに蹴りを放ち転ばせた

 

「猛…オシマイダー!!」

 

倒れた状態で地面を抉りながら足を掛けて、拓人とエールも転ばされる

 

「この猛オシマイダー強い…!」

 

「猛オシマイダー!!」

 

「拓人さん危ない、キャア!」

 

拓人を庇った事でエールだけが土手に吹き飛ばされた

 

「猛オシマイダー!」

 

動かなくなったエールを確認すると、狙いを定めて拓人に向けてもう一度拳を振り下げる

 

避ける暇が無い。ダメージ覚悟で防御体勢に入って目を瞑ると

 

「止めろ猛オシマイダー!!」

 

攻撃が当たる直前で、奏音の指示で猛オシマイダーが止まった

 

「先生には手を出すな。もし次に手を出そうとするならば…分かってるな?」

 

奏音の鋭い眼光に猛オシマイダーがたじろぎ、仕方なく動けないエールに切り替える

 

「どういう事?」

 

「先生は無傷で出迎える。そう、先生は僕が連れて行く」

 

「一体何がしたいのか分からないけど、今しなければならない事はエールを助ける事だ!」

 

奏音の横を通り抜け様とするが回り込まれて阻止される

 

「退いて!」

 

「先生がクライアス社に来てくれたら退きますよ」

 

(こうなったら力強くで)

 

プリズムシンバルで抜け道を作ろうとしたが、構える前に手を掴まれて止められた

 

「何をやっても無駄ですよ先生。僕には全部視えてるのですから」

 

振り解こうにも出来ない。そうしてる間にもエールに危機が迫る

 

「エール!!」

 

 

 

 

 

「フェザー・ブラスト!」

 

何処からともなく現れた攻撃が猛オシマイダーを襲った

 

「「エール!」」

 

エールの元へとアンジュとエトワールが駆け付ける

 

「他のプリキュア か」

 

「マシェリポップン!」

 

「アムールロックンロール!」

 

そして奏音にも上空からハートが降り注ぐ

 

やむを得ない為、拓人から手を離す。

そして拓人の元にはマシェリとアムールが寄り添う

 

「拓人お兄さん大丈夫ですか!?」

 

「あ、ああ。俺は大丈夫だけどエールが」

 

「それはアンジュ達に任せや。拓人は拓人でこっちに気張らんと」

 

ハリーの言う様に目の前の相手に集中しなければならない

 

「クライアス社の裏切り者のハリーさんか。そして残りのプリ、キュア……」

 

奏音は、拓人を心配するアムールに目を向けていた

 

「お前まさか、ルールー・アムールなのか?」

 

「拓人に手出しさせません!」

 

「そう、そうか……やっと見つけた」

 

「拓人は下がって──」

 

拓人を下がらせようとした時、アムールはいつの間にか川の反対側まで吹っ飛ばされて土に埋もれていた

 

「え、あ?」

 

隣に居た拓人とマシェリも理解が追い付かなかった

 

「…」

 

そして間を置いてようやく気付いたのだ。奏音が一瞬でアムールに接近して攻撃した事に

 

「「アムール!!」」

 

呼び掛けるもアムールからの返事が無い

 

「先生、先生はそこで待っててね。もうすぐ仇を取るから」

 

「ま、待って!」

 

待つ筈も無く、奏音はひとっ飛びで反対側の土手まで移動した

 

「マシェリ追い掛けるよ!」

 

「は、はいなのです!」

 

 

 

 

 

「う、うぅ…ん……」

 

何とか目を覚ましたアムール。被る土を掻き分けて立ち上がろうとするも、体に力が入らず起き上がれない

 

「汚い姿。でもその姿の方がお似合いだ。ルールー」

 

「わた、しは…貴方の事を、知りません…誰ですか…?」

 

「僕の事はどうでもいい。重要なのは先生だ」

 

「先生…拓人の事ですか?」

 

奏音はアムールの顔を踏み付けて、ゴミを見る様な目で見下す

 

「鉄屑が先生の名を口にするな」

 

「アムール!」

 

そこへ、マシェリに抱き抱えながら拓人が駆け付けた

 

「アムールから離れるんだ!」

 

「先生、待っててって言ったのに」

 

「たく、と…あぅ…」

 

更に足に力を入れてアムールを苦しめる

 

「マシェリ行くよ!」

 

「拓人お兄さん!」

 

2人が地面を踏みしめると、突然現れた紫色の触手に捕らえて拘束される

 

「もう少しだけ、ね」

 

「振り解けない!」

 

「このままではアムールが!」

 

「じっくり痛ぶって……へぇ、立つんだ」

 

アムールは力を振り絞り、奏音の足を退かそうとして立ち上がる

 

「くぅ…!」

 

しかし体力など殆ど無い。たった一撃でこの有り様。勝てる見込みは客観的に見ても無いに等しい

 

「マシェリと拓人を、離して!!」

 

「プリキュア になって罪滅ぼしのつもり?そんなんでお前の罪が消える訳じゃない」

 

「罪?何を言っているんです?」

 

「惚けるな!!お前のせいで先生が……先生が!!」

 

奏音は何か話してるらしいが、アムールはそれについて全く身に覚えが無い。

首を傾げるアムールに、イライラは積み上がる

 

「お前…何だこれは?」

 

奏音は、アムールがいつも持ち歩いてるハーモニカに目が移り奪う

 

「か、返して下さい!それは大事な!」

 

「何で、何でこのハーモニカをお前が持っている!!これは先生の物だぞ!!」

 

「拓人の…?」

 

「お前、一体何処まで惚ける気なの?」

 

「アムール!」

 

丁度そこへハリーも追い付いて来た

 

「…丁度いい。ハリーさんも来た事だし思い出せてやる。聞く人が沢山いればお前を責める奴もいるだろからね」

 

奏音は、拓人へ哀しげな目で見つめた後決心して語り出す

 

「ルールーアムール、お前は先生を……未来の音宮拓人を────殺した人殺しだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

////////

 

言っている意味が分からなかった。彼の言う事、自分が未来の拓人を殺した人殺しだった事

 

 

 

 

 

頭の回路をフル稼働させて、メモリー内の中を漁る

 

 

 

 

 

見つからない

 

 

 

 

 

分からない

 

 

 

 

 

知らない

 

 

 

 

 

覚えてない

 

 

 

 

 

思い出せない

 

 

 

 

 

全てが理解不能

 

 

 

 

 

どんなに頑張って記憶を辿っても、自分が未来の拓人を殺した記憶が見つからない

 

 

 

 

 

もしかすると作り話かも知れない

 

 

 

 

 

けれど彼の表情や感情の表し方、自分に対する怒りや憎しみの悪意

 

 

 

 

 

それが作り話にしても本気過ぎる。言ってる事はどうやら本当だろう

 

 

 

 

 

嘘偽り無しの悪意

 

 

 

 

 

何が正義のヒーローだ

 

 

 

 

 

何がプリキュア だ

 

 

 

 

 

何が愛だ

 

 

 

 

 

何が心だ

 

 

 

 

 

所詮はそんなものだ

 

 

 

 

 

最初から自分はこんなものだ

 

 

 

 

 

愚かで

 

 

 

 

 

滑稽で

 

 

 

 

 

冷酷で

 

 

 

 

 

冷徹で

 

 

 

 

 

残忍で

 

 

 

 

 

残酷で

 

 

 

 

無慈悲で

 

 

 

 

 

無愛想で

 

 

 

 

 

空虚で

 

 

 

 

 

存在しなくて

 

 

 

 

 

何も無くて

 

 

 

 

 

特別でも無い空っぽな存在

 

 

 

 

 

何も変わってない

 

 

 

 

 

知ったかだったのだ

 

 

 

 

 

どんなに頑張っても所詮はアンドロイド

 

 

 

 

 

血も涙も無いアンドロイド

 

 

 

 

 

どんなにていよく取り繕っても無駄な努力

 

 

 

 

 

もう一度改めて考える

 

 

 

 

 

わたしは、クライアス社製のアンドロイド・RURー9500

 

 

 

 

 

ルールー・アムール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人殺しのアンドロイドだ




ルールーが未来人設定だからわりかしら色々と出来る

ここまでの拝読ありがとうございました
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