HUGっと!プリキュア ROAD TO MAESTRO   作:シロX

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お気に入りも増えたり、有難いことに高評価まで頂きました。とてもありがとうございます!

この調子で増えたらいいなと願っております

ではスタートです!


第27話 過去と未来を操りし指揮者の力

「未来の先生は素晴らしかった。分け隔ても無く、困っていたら手を差し伸べる聖人の様な人だ。こんな僕でも音楽の道を作ってくれた恩人なんだ。それを!!」

 

アムールの首を掴み上げて苦しめる

 

「お前と出会って先生は心なしか笑顔な日々が続いていた。音楽を知らないお前を教えがいがあると。けれどある日を境に表情が曇っていくのをみた。そして最後には」

 

アムールを地面に叩き付け、蹴り飛ばす

 

「部屋の中で首を吊って自殺をしていた。それだけならまだ納得のしようがあったのに……何でお前がその時その場に居た?先生に何か自殺する様に促したのか?追い詰めたのか?何をしたんだ?」

 

しかしアムールは答えない。答えられないのだ。未来で一体何が起きたのか頭の整理が追い付かない

 

「名前や姿は知っていた。だからクライアス社に入って復讐しようと思った。なのに、入社したと思ったらプリキュア に変身していた」

 

もうアムールに喋る力は残っていない。変身は解けてしまい元の姿に戻る

 

「ルールー!あ…」

 

ルールーの変身が解けたせいでマシェリも変身が解けてしまった

 

「けれど好都合だった。これで思う存分叩き潰せるからね」

 

「ルールーちゃん!この!」

 

触手を引き千切り拓人はルールーの元へ走る

 

「ルールーちゃん!」

 

「わたしは……わたしが、拓人を……」

 

「ルールーちゃん!ルールーちゃん!!」

 

呼び掛けても揺さぶっても全く反応が無い。

目から光が消えており、拓人の事を視認できて無い。

そしてうわ言ばかり呟く

 

「ルールーしっかりするのです!」

 

「おいルールー!」

 

「るー!」

 

えみるやハリー、はぐたんも呼び掛けるも無反応

 

「たくと、たくとぉ…ごめんなさい…」

 

「ルールーちゃん俺を見て!」

 

「ごめんなさい…ごめんなさい!」

 

「クッ──俺を見ろ!ルールー・アムール!!」

 

「あ…たく、とぉ…?」

 

拓人が大声で名前を呼んで気付いてくれた。しかし、瞳はまだ死んでいる。拓人を視認し切れていない

 

「──ッ!!」

 

ルールーは拓人の胸に顔を埋めて泣きながら謝り続ける

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!拓人ぉ…わたし、ごめんなさい…!」

 

「ルールーちゃん謝らなくてもいいんだよ」

 

「だけど!!」

 

「耳を貸すことなんて無いよ。未来の俺がどうなっているのか知らないけど、俺達は"今"を生きてるんだ。その事実だけは変わらない。未来の事、明日の事なんて明日の自分にしか分からないのだから」

 

背中をゆっくりと叩いて落ち着かせる。それは赤子をあやすのと同じだ

 

「でもわたしが、未来の拓人を殺したと言っています。嘘だと思いたいです。ですが、嘘と言うにはあまりにも……ごめんな──痛ッ」

 

また謝ろうとするルールーの額にデコピンをする

 

「言ったでしょう?ルールーちゃんは何も悪くない。明日の事はまた考えればいいさ。その時が来たら一緒に考えよ?ね?」

 

「はい…!」

 

ルールーが自分を見失いそうになりかけたが、それを拓人がちゃんとした道へと導いてあげた

 

ルールーも、その言葉を信じてみよう思った

 

だが、この結果に奏音は納得しなかった

 

「こんなの…納得しない!!」

 

奏音がルールーを殴ろうとするが拓人がすかさず止めに入ろうとする

 

「先生は邪魔しないで下さい!!」

 

しかし、最初から知っていたかの様に拓人の手を弾いて吹き飛ばす

 

「拓人!あぅ…!」

 

今度はルールーの頬を叩く。

その拍子で、ミライクリスタル・バイオレットが落としてしまう

 

「ルールーちゃんの時間を終わせない…大切なルールーちゃんとの時間を守りたいんだ!!」

 

その時、拓人の胸の内と地面に転がるミライクリスタル・バイオレットが輝いた

 

その輝きは辺り一面を覆い尽くし、金色の女神が現れ拓人を包み込んだ

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「終わりだ!」

 

奏音の腕がルールーの心臓に位置する場所を貫いた

 

「ルールーちゃん!!!」

 

引き抜くとその場に崩れて動かなくなってしまった

 

「そんは…ルールー!!」

 

「ルールーちゃん!そんな駄目だよ!!」

 

すぐにルールーを抱き起こすも、時既に遅し。貫いた場所から機械的な部品が破損し、欠落していた

 

修復は不可能

 

「たく…と…えみる……」

 

「嫌なのです…っ!」

 

「…ありがと、う……」

 

2人に微笑むと力を無くして機能停止してしまった

 

機械の停止は死を意味する

 

悲しみの叫びは休む事なく鳴り響いていた

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「終わりだ!」

 

奏音の腕がルールーの心臓に位置する場所を貫く────筈だった

 

奏音は、逆再生するかの様に腕を引っ込め、後ろ向きでルールーから少し離れた距離まで戻った

 

「え…何が起こった?」

 

奏音自身、自分の身に起きた出来事に違和感を感じた

 

「俺が戻したんだよ」

 

「拓人?」

 

「俺がルールーちゃんが死ぬ未来を視た後(・・・・・・・・)、それを変える為に少しだけ時間を巻き戻したんだ(・・・・・・・・・・)

 

全員が言葉を失う

 

それもそうだ。そんな世に反した芸当出来る筈ないと

 

「これ以上ルールーちゃんに手出しさせない」

 

「…なら仕方ないですね。先生だけにはしたくなかったですよ!!」

 

奏音がエネルギーを放出するが、拓人は最小限の動きだけで避けた

 

「俺が死ぬのはいい。だけど──他の人が死ぬ未来なんて俺は認めない!!」

 

そして拓人の両手には、メロディソードに似たアイテムと緑色のミライクリスタルが

 

全ての者に輝く最高の未来を、その瞬間を大切にする現在、美しく色褪せない過去を与えるアイテム。

それが拓人のメロディソード『クロノスタクト』

 

ルールーを守りたい。その一心の思いから生まれた緑色の『ミライクリスタル・ハーモニー』

 

「だから俺が変える。過去も、現在も、未来も笑い合えるものにする為に」

 

クロノスタクトにミライクリスタル・ハーモニーと

 

「それはわたしの!」

 

セットの裏側に、先程拾ったミライクリスタル・バイオレットを一緒にはめ込む

 

「俺の心は今、ルールーちゃんと共にある」

 

「そんな心取り除いてやる!!」

 

「ッ!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「────ッ!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「視えたよ。奏音の未来が!」

 

怒りの籠ったエネルギー弾、そして拳を全て受け流す

 

「なら、ルールーを殺すまでだ!!」

 

狙いを切り替えてルールーへと走り出す

 

「時間よ戻れ!」

 

走り出した奏音は逆再生の如く、先程攻撃して来た拓人の目の前まで時間を巻き戻された

 

「え、先生?」

 

「捕まえた!」

 

奏音を拘束する事に成功した

 

「ルールーちゃん変身して!プリキュア になって!」

 

「だけど、わたしには……」

 

プリハートとミライクリスタルを持つ手が震える。

この手は血に染まている。洗っても洗っても決して綺麗には流せない

 

「ルールー…」

 

そんな手に、えみるが優しく握り寄り添う

 

「拓人お兄さんは絶対にルールーの事を嫌いになりません。ルールーの事を信じているのです。ルールーはどう思っています?」

 

「わたしは…拓人の事を信じています。今までも、これからも。えみる!」

 

「変身するのです!」

 

 

 

「「ミライクリスタル!ハートキラっと!」」

 

「「「輝く未来を抱きしめて!」」

 

「「みんな大好き!愛のプリキュア!」」

 

「キュアマシェリ!」

 

「キュアアムール!」

 

 

 

「よし変身したね!」

 

奏音の背中を蹴り飛ばして、すぐさまマシェリとアムールと合流する

 

「2人は自由に動いて。俺が指揮する」

 

「「はい!」」

 

拓人は指揮者の様にクロノスタクトを構える

 

「走って!」

 

「「ッ!」」

 

「先生がそういう力を持ったからって、調子に乗るなよプリキュア !」

 

2人に連続してエネルギー弾が降り注ぐ

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「────ッ!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「2人共ストップ!」

 

急ブレーキすると目の前にエネルギー弾が撃ち込まれた

 

「危なかったのです…」

 

「拓人ありがとうございます!」

 

攻撃は全て、拓人の未来視で視た光景を伝えて避けている

 

それでも回避が難しい攻撃には

 

「時間戻れ!」

 

クロノスタクトに、ミライクリスタル・ハーモニーと共にセットしているミライクリスタル・バイオレットの力で時間を遡行して回避してる

 

「2人共、5歩進んだ後に左右に散って!そして踏み込んで思いっきり突っ込んで!」

 

指示通りに動くと、奏音の懐に潜り込んでいた

 

「「やぁぁ!!」」

 

「当たるか!」

 

バックステップ避ける

 

「マシェリポップン!」

 

「アムールロックンロール!」

 

「チッ!」

 

バックステップで避けた直後に放たれる。だが冷静に対処して相殺させる

 

「時間よ戻れ!」

 

しかしそれも拓人が視た未来のひとつの出来事。

打ち消されたマシェリポップンとアムールロックンロールを、相殺される直前までの時間まで巻き戻す

 

「何…うぐぁ!?」

 

突然の出来事に反応出来ず攻撃を食らってしまう

 

「アムール!」

 

ミライクリスタル・バイオレットをアムールに返す

 

「アムール行くのです!」

 

「はい!」

 

 

 

「「ツインラブギター!」」

 

「「ミライクリスタル!」」

 

「Are you ready?」

 

「行くのです!」

 

「「届け!わたし達の愛の歌!」」

 

「心のトゲトゲ」

 

「ズッキュン打ち抜く!」

 

「「ツインラブ・ロックビート!」」

 

 

「そんなモノが当たるか!」

 

奏音は2人の浄化技を避けてしまった

 

「残念だけど、それももう既に見た未来のひとつだ!」

 

「まさか…!」

 

放たれたマシェリバズーカとアムールアローの行く先には、アンジェとエトワールが戦ってる猛オシマイダーへと向かう

 

当然、不意打ちを避けれる筈もなく浄化された

 

 

「モウヤメサセテモライマ〜ス」

 

 

 

「僕の猛オシマイダーを……少しみくびっていたよルールー・アムール。いや、今はキュアアムールが正しいかな?」

 

「……」

 

「これで今度は本気を出して叩き潰せる」

 

奏音は拓人の方へ向いて笑顔で

 

「じゃあね先生」

 

去って行った

 

「ぁ…」

 

「アムール!」

 

流石に疲れ果ててしまい、アムールがその場で崩れ様となったが、拓人がキャッチする

 

「ありがとうございます拓人…」

 

「お礼なんていいよ。それより怪我は無い?」

 

「はい、拓人のお陰です」

 

「良かった」

 

 

 

 

 

////////

 

「あの子、未来の拓人さんと知り合いだったんだ」

 

「うん。しかも話を聞く限り、かなり親しい仲だと思う」

 

土手で休んでる間に、拓人とルールーと奏音について知っている事を話した

 

「それにしてもルールーが未来の拓人ね…」

 

「……」

 

「あ、ごめん!」

 

ほまれの何気ない一言がルールーの表情を暗くさせた。慌てて謝る

 

「でも、きっと理由があるよ。じゃなきゃ、ルールーがそんな事する筈もないもの」

 

「さあや…」

 

「俺やて過去がある。ルールーもそんな一つや二つあってもええやろ?」

 

「るー、よちよち」

 

「ハリー、はぐたん…」

 

皆んなにそう言われて少し泣きそうにもなる

 

「ルールーは、ルールーの思う様に未来に進んで行けば良いよ」

 

「それで誰か文句を言うのなら、親友であるわたしが許しません!」

 

「はな、えみる……あっ」

 

拓人はルールーを優しく抱きしめて、安心させる

 

「ルールー、過去も未来も現在も。君の時間は俺が守る。だから安心して一緒にいよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルールーの持つハーモニカの事が少し分かった。

しかしそれはまだ半分に過ぎない

 

何で未来の拓人とそうなったのか?2人との関係はどうなのか?

 

それが分かるのはまだ先の話である




そんな訳で今まで派生で頑張ってた主人公に強化が与えられました〜。
バチくそ強キャラに成り上がりです。
とは言いましても、基本的にミライクリスタル依存ですけどね

ここまでの拝読ありがとうございました!

以下からアイテム説明です

クロノスタクト
見た目はメロディソードと酷使した拓人専用のアイテム。違うと言うなら、ミライクリスタルをセットする場所が裏側にもある事。
基本ミライクリスタル・ハーモニーとのセットで使う事が多い。
更に、特定のミライクリスタルをセットする事で、そのミライクリスタルに秘められてる力を引き出せる。
所有者の時間を圧縮する事で、身体能力をプリキュア と同等まで底上げする力を持っている


ミライクリスタル・ハーモニー 未来視
ルールーを守りたいという思いから生まれた緑色のミライクリスタル。これを用いて、1分後までの完全なる未来を視る事が出来る。
クロノタクトにセットしなくても所持さえしていれば、日常生活でも能力は使える

ミライクリスタル・バイオレット 時間遡行
ルールーとの時間を大切にしたいという意味で時間遡行。
1分前までなら時間を巻き戻せる。効果範囲は特に制限は無い為、宇宙規模までの時間ですら巻き戻せる
クロノスタクトとミライクリスタル・ハーモニーとセットで使う事によってこの力を使う事が出来る
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