HUGっと!プリキュア ROAD TO MAESTRO 作:シロX
ではスタート!
今日も良い夏休みが続く
拓人とえみるはビューティーハリーへ向かう途中、前を歩いていたはなとルールーに会う
「はな先輩!ルールーおはようなのです!」
「おはよう!」
「おはようございます」
「おはよう…ってぇぇぇ!?」
はなとルールーに挨拶しようとしたら、何故かルールーだけが走って逃げて行った
「どうしたのかな?」
「拓人お兄さん、ルールーに何かしたのです?」
「全く持って何もしてないよ」
その後も何か様子がおかしかった
「ルールーちゃんちょっと…」
「ッ!」
「ルールーちゃん、さっきハリーが言っていてたのってどれ……あれ?」
「ルールー鶴の折り方教えて!」
「いいですよ」
「鶴なら俺も折れるよ。一緒に──」
「はな、二階で折り紙しましょう」
といった具合に、拓人が話し掛けようとする度にルールーはわざと避けていた
「たあーと?」
「お前ホンマに心当たり無いんか?」
落ち込む拓人にはぐたんとハリーが聞いてくる
「俺、ルールーちゃんに嫌われたんだ……」
フラフラとおぼつかない足取りでビューティーハリーを出て行ってしまった
「えみるから見てあの拓人どう思う?」
「重症なのです。これはあの時と同じ前兆なのかもです」
「どんな前兆や?」
「一度エイプリルフールで『嫌い』と言った事があるのです。そしたら、その日体調を崩してしまったのです」
「体調崩しの前兆かいな!?」
しかしエイプリルフールの嘘とは言え、それだけで体調を崩す程のショック。
何か訳があるとは思うが、このまま何も無く避け続けていたら、拓人に一体何があるか分からない
「えみるは何か聞いたりしたか?」
「見事にスルーされました」
「このまま長引いて変な空気になるのもアカンけんな……そや!こういう時は話しやすい人と相談するのが一番ええ」
「それは誰なのです?」
「そんなん決まってるやろ?」
////////
夕方、ビューティーハリーで解散する皆んな
「ねぇルールーちょっといいかな?」
はなと帰ろうとするルールーを呼び止めたのは
「は、はい。何ですかさあや?」
さあやだった
ハリーの言っていた話しやすい相談相手となる様に頼んだのだ
「今日何か様子が変だったよ。何かあったの?」
「別に何も無いです。いつも通りです」
「…ルールー嘘はダメだよ。拓人さんの事避けているの皆んな知ってるよ」
「それ、は……」
「拓人さん理由は分からないって言っていたよ。何も言わず避けているから拓人さんが心配してる。それはわたし達も同じだよ。何か力になれる事あるなら言ってみて」
ルールーは少し困ったが、さあやに話してみる事にした
「あの…聞いてくれますか?」
「うん」
「拓人の事を避けていたのはごめんなさい。でも最近、拓人の事を見るとおかしくなるんです」
「そうかな?特にルールーに変化は無い様に見えるけど」
「拓人を目の前にすると、体の体温が急上昇するのです。目も合わせられないですし、言葉も中々出て来ない。思考もままらないのです」
「あ〜それって…」
さあやはルールーが何で拓人を避けていたのか、段々と分かってきた
「わたしは一体どうなってしまったんでしょうか…?」
「ルールー、それはね『恋』だと思うの」
「恋…ですか?」
「拓人さんの事を男性として意識して見てるのだと思う」
「意識して…ますか?」
「うん、充分に」
そこからルールーの表情に照れが出る様になり、頬を紅くする
「恋は…人を好きになるっていうのは良い事だよ。その心に気付いたルールーは、これからどうしたいの?」
「あの、その…」
「頑張ってね」
もう充分に頼まれた仕事は出来たと思い、さあやは笑顔でルールーと分かれた
1人残されたルールーは、手を自分の胸に当てて考える
「ッ!」
そして決めた。この内に秘める想いを伝えようと駆け出した
少しでも早く伝えたい。ルールーは無我夢中で拓人の家まで走り
「はぁ…はぁ…」
庭扉の前
今日の態度に対する謝罪、そしてこの想いを告げる為、呼吸を整えて準備する
そして庭扉に手を掛けた時、裏庭から声がした
勝手にお邪魔する事に躊躇しながらも、声のする方へ歩いて覗く
やっぱり彼が居た。声の主は拓人だった
「たく──」
声を掛けようとしたのだが、ルールーが見た光景に思わず言葉を飲み込んでしまう
「もう七輪は熱くなって来たよ。そっちはどうえみるちゃん?」
「こちらも準備万端なのです!お肉もお野菜もいつでもウェルカムなのです!」
「…本当はルールーちゃんも誘いたかったけど、あそこまで避けられていたらね…」
「明日もう一度謝ってみるのです」
「そうだね」
楽しく聞こえる声にルールーは出にくくなっていた。
いつの間にか、踏み出そうとしていた足も止まって壁に寄り掛かっている
(そういえば拓人とえみるは小さい頃からの付き合いでしたね……やはり拓人は…)
恐らく付き合いの長い、えみるが好きなのであろうと勝手に想像する
例えそれが恋愛感情抜きだったとしても、えみるもどう思っているか
考えるまでもない。えみるはきっと拓人の事が好きなのだろう
それを思うと急に怖くなった。自分がこの想いを告げたら、えみるとの関係が壊れるという恐怖に
仮に上手くいったとしても、えみるから拓人を奪い取ったという事への罪悪感が襲う
拓人にこの想いを伝えたい。けれど、えみるに嫌な思いはさせたくない。ずっと仲の良い親友でいたい
次第にその気持ちは葛藤する。何が正しくて、何が間違いなのか
今自分が思う、最善の選択は────
「……」
その場から立ち去る事だった
何もしないのがルールーの選んだ選択だった
こうすれば、えみるに嫌な思いをさせずに済む
後は拓人に今日の事を謝罪すれば全て上手くいく
この選択しか無いのだから
////////
次の日
「拓人」
「あ、ルールーちゃん…」
朝早くからルールーは音宮家を訪ねたのだ
「あの、たく──」
「ルールーちゃんごめんね!!」
ルールーに被せる様に拓人が勢い良く頭を下げて謝った
「昨日の様子からしてルールーちゃん絶対怒ってるよね。俺全然心当たり無くて、どうにかして仲直りしたいんだ。何か嫌な事あったなら言っても構わないよ。今度が気を付けるから。だから──」
「待って下さい拓人!……謝るのはわたしの方です」
「え?」
「わたしが勝手に避けていただけなので、拓人は何も悪くないです。悪いのは寧ろわたしの方なので……」
俯くルールー。
拓人は何も言わずに笑いかけた
「そっか。ならお互いに問題ないね」
「……え?」
「だって、ルールーが特に理由も無く俺を避けていただけでしょう?それなら何も問題無いよ。ルールーが謝る必要は無いじゃないか」
「いや、それはおかしいです!だって、貴方を避けていた。それを『何も悪く無い』だけで済ますのは」
「おかしくなんてないよ。だって、ルールーちゃんの事大好きだから」
「ッ!」
ルールーにとってその言葉はどれ程嬉しい事か。それと同時に、胸がチクリともする
言わないと決めたばかりなのに、そう言われてしまうと揺らいでしまう
だから
「ッ///」
不意打ちだが拓人にキスをした
それも唇に
ルールーはキスを終えた後、一礼してその場から逃げる様に帰って行った
「……ハッ!」
当の本人である拓人は、何をされたか頭の整理が追い付くのに時間が掛かった
その後拓人は、呻き声を上げながらその場に渦まくるのであった
「〜〜ッ///」
ルールー自身も、自分が起こした行動に赤面しながらも、えみるに悪い事をしたと思う罪悪感でいっぱいだった
これでルールーのターンは終了ですね。
内容的に強引でしたかな?
ここまでの拝読ありがとうございました