HUGっと!プリキュア ROAD TO MAESTRO 作:シロX
ではどうぞ!
「こんにちはなのです!」
「あら!えみるちゃんじゃないの!いらっしゃい!」
「お邪魔しますのです!」
今えみるが居る場所は音宮家。この前の約束を忘れていなかったえみるは、音宮家に遊びに来たのだ
拓人の部屋は2階の一室。少し広めの防音が加工された部屋
「拓人お兄さん!約束通りセッションなのです!」
「うわっ!?」
ノックも無しの勢い良く開かれた扉。拓人も不意を突かれたので声を上げて驚き、えみるもその声にビックリする
「ビックリしました。大きな声を上げないで下さいのです」
「お、俺が悪いの?」
「それより今日は何をするのです?わたしは…やっぱりこれなのです!」
えみるが手にしたのはエレキギター
「やっぱりギターは最高なのです!」
何故ここまでギターに入れ込むのは、拓人が原因だった。
ピアノやヴァイオリンなどを弾くえみるを見て、「他の楽器も持たせてみよう」という興味本位でギターを持たせると
「ギュイーンとソウルがシャウトするのです!!」
大変お気に召した。この言葉も面白半分で言ったらこれも気に入った
「チューニングは出来るよね?俺は何かお菓子でも持って来るよ」
「ありがとうなのです!」
「何かあったかな?」
パタリと扉が閉まるとえみるは徐に拓人の部屋を見渡す。
特に目を向けたのは棚に飾ってある写真。拓人が小学生の時の写真だ
そこには楽しく指揮棒を振るう拓人の姿が写っていた
(何故拓人お兄さんは、オーケストラピットを降りたのでしょう…?)
えみるは拓人が辞めた理由を知らない。只その時、拓人の表情を見たえみるの記憶は焼き付いている。とても悲しく、寂しく、暗い表情を
「ッ…!」
「えみるちゃんお菓子持ってえぇぇぇぇぇ!??」
拓人が部屋に戻って来たら、えみるが目に涙を浮かべていた
「どどどどどうしたの!!?」
「い、いえ。何でもないの…ッ…です!」
「でも涙…えぇ!?」
「慌て過ぎなのです」
動揺する拓人の手は震えていて、手に持つお盆まで振動が伝わっていた
「えみるちゃん本当に何があったの?拓人お兄さんに言ってごらん」
「拓人お兄さんに言っても意味無いのです」
プイって顔を背ける
「え〜み〜る〜ちゃ〜ん?」
拓人もめげずにアタックする。だけどえみるは顔を見ようとせずにいる
「えみるちゃんがその気なら!」
「ひゃ!?」
拓人はえみるを抱き抱えてベットへ放り投げる
「悪い子にはお仕置きだよ」
「拓人お兄さん…まさかアレを!」
「今日のえみるちゃんが何秒保つか楽しみだよ」
「ゆ、許して──」
言い終わる前に襲う
そしてその一部始終を拓人の母が見ていた
「ま〜た始まった。飽きないね〜」
ベットでイチャイチャ…もとい、くすぐり合ってる2人を微笑ましく見て退場する
「はぁ…はぁ…た、拓人お兄さん…」
「何?」
「拓人お兄さんは何故音楽を辞めたのです?」
「……そんなに知りたい?知ったとして、えみるちゃんに何が出来る?」
いつもより冷たい返事。そしてそれを口にした拓人の目は光を失っていた。
えみるは、これ以上踏み込んだらいけないと察して口を閉じた
「ごめんね。でもいつか話してあげるから」
拓人はえみるの口にさくらんぼを食べさせる
「ん!」
「さくらんぼ大好きでしょ?食べて食べて」
もきゅもきゅと音を立てて完食
「始めよっか。セッション」
それから少して、えみるは疲れたのかベットに横になって眠り始めた
拓人はそんなえみるを見ながら、先程言われた言葉を思い出す
『── 拓人お兄さんは何故音楽を辞めたのです?』
「そんなの決まってる。音楽が嫌いになったからだよ」
すると拓人の母親が部屋に入って来る
「拓人電話」
「誰から?」
「野乃はなっていう子からよ」
拓人は1階へ降りて受話器を取る
「もしもしどうしたの?」
『拓人さん大変!のびのびタワーでオシマイダーが出たの!』
「分かった。すぐに行くよ」
はなからオシマイダーが出た連絡を受けて急いで家を飛び出す
「ちょっと拓人!えみるちゃんは?」
「寝かせておいて!ちゃんと見送るから!」
////////
のびのびタワーに着くと、プリキュアに変身したエールとアンジュがオシマイダーと戦っていた。急いで合流する
「遅れてごめん!」
「オシマイダー!」
拓人はプリズムシンバルを持つ
「アンジュ!ミライクリスタルを!」
「はい!」
拓人はプリズムシンバルのカップ部分にミライクリスタル・ブルーをセットする
「ミライクリスタル!」
「アクア・グランツィオーソ!」
シンバルを鳴らすと、円形をした水色のバリア2枚が突進してくるオシマイダーを跳ね返した
「オシ!?」
「エールお願い!」
「フレフレ!ハート・フォー・ユー!」
「ヤメサセテモライマ〜ス」
「やってらんねぇ。今日は会社に戻らず直帰しよ」
////////
「ママ~!」
「はな!心配したんだから」
戦闘が終わりのびのびタワーから降りてきた、はなの母親の『すみれ』と妹の『ことり』が待っていた
「あ~」
「ん?今度は何や?」
はぐたんが物欲しげにハリーの顔を見る
「それはね──」
すみれは、はぐたんの表情を見て何か分かり野乃家に連れて行く
「はいどうぞ」
「おおきに」
「いい飲みっぷりだ」
はぐたんはお腹が空いていたようだった。それを、すみれはいち早く気付いていた
はなの父親の『森太郎』も混ざりハリーと一緒に談笑していた
「輝木ほまれさん、一緒に来れば良かったのになぁ~」
「そうだね」
「うん…あっ!」
さあやは手に持つミライパッドに変化があった事に気が付く。三つの光る点の他にもう一つ新しく増えた表示に
「光が増えた?」
「これって…?」
3人揃って考えるも分からずじまい
「う〜ん…あ、時間!」
「拓人さん?」
「ごめんね。用事を後にして来たからそろそろ帰らなくちゃ」
「そうなんですか!?すみません!」
「気にしないで。じゃ、俺はこれで」
はな達と手を振って笑顔で別れて急いで自宅へと戻る
////////
「おかえりなさいなのです」
自宅へ着くと玄関で不機嫌なえみるが待ち構えていた
「何処へ行ってたのですか?」
「急な用事で…」
「わたしを置いてですか!?」
「だってえみるちゃんお昼寝していたんだよ。起こす訳にはいかないよ」
「わたしは赤ちゃんですか!?」
ノリの良い事に返す言葉全部にツッコんでくれる
「ごめんね。寂しかったね。いっぱい優しくしてあげるから」
「それでわたしの機嫌が直ると思っているのです?」
「これまでの経験上、笑顔のえみるちゃんを見てるよ」
「…ぐぅの音も出ないのです」
「それよりも」
拓人はえみるの手を引いて部屋へと誘い出す
「残りの時間はえみるちゃんの為にあげるから機嫌直してよ。遊ぼ!」
「何か釈然としないのです。でも賛成なのです」
今日も拓人はえみるに甘く、えみるは拓人と共に過ごす時間を楽しくしていた
えみるの前だとオリ主のキャラがブレブレ
序盤ははな達とえみるとの接触があまり無いので、今回の様に強引に絡ませたりします……かな?
ではここまでの拝読ありがとうございました