HUGっと!プリキュア ROAD TO MAESTRO 作:シロX
ではスタート
「ふぅ…なんとか間に合いそうだね」
「そうだね」
会話をするのは拓人と正人の二人だった
愛崎家で拓人の指揮の練習の手伝いをしていた
「発表は明々後日。何も問題は無そうだからこれなら──」
「お兄様、拓人お兄さん、お茶菓子を持って来たのです」
区切りも良いところで、えみるが入室した
「ところで何をしていたのですか?少し前から色々しておりますが…」
「ああ実は、拓人が海外のオーケストラに入れるかどうかの試験練習をしてたんだよ」
「えぇ!?」
「正人君勝手に…」
横目でえみるを見ると、キラキラとした瞳で拓人を見ていた
拓人は諦めて全て話す事にした
「…実は日本の有力者を集めて育ててみたいっていう人が居るんだ。その内の一人として招待されたって訳なの」
「でも人数にも限りがあるから、ひとりひとりの腕前を見て判断するって」
「それで試験なのですね」
「俺は別に世界にまで進出する気は無いんだけど、その時一緒に居た正人君のせいで…」
恨むような目で正人を見る
「ま、まぁ拓人はああ言うけど世界で活躍出来るかも知れないんだ。えみるならどう思う?」
「わたしもお兄様と同じ気持ちです!」
(駄目だこの兄妹…)
この二人のどちらかに耳に入ってしまうと、もう何やっても無駄だと改めて思い知った
////////
「そこで応援団を準備して来ましたのです!!」
と、えみるの背後にははな達いつものメンバーに加えて、トラウムまで居たのだ
「何で貴方まで…」
「もうルールーちゃん酷いな〜。お父さんも仲間に入れてよ〜!」
「その喋り方やめて下さい。不愉快です」
「あはは…」
拓人が苦笑いしてると、そこへ拓人と同い年であろう一人の少年が此方へ歩いて来た
「おやおや、そこに居るのは天才少年の音宮拓人さんじゃ〜ないか〜い?」
「拓人さんの友達ですか?」
「友達って言うより目の敵…」
「お初にお目にかかります。僕は"凡人"!の指揮者の『音間』と申します」
ニコニコとした笑顔で愛想良くする音間。
しかし、その様子にさあやとほまれはヒソヒソと後ろで話していた
「な〜んか嫌味な言い方」
「あまり歓迎してないね」
「それでどうしたの音間君?何か用事がある?」
「い〜や〜別に。ただ天才!の音宮拓人の調子はどうかと思ってね」
「…」
先程から「天才」とばかりわざと強調して、拓人の機嫌を損ねようとさせてる音間だが、拓人はそれを無視する
「練習通りするってところかな。練習にも付き合ってくれた友人の為にも最善は尽くすつもりだよ」
「友人、ね」
音間は物珍しくはな達を見回していた
「わたし野乃はなです!音間さんも一緒に──」
「やっぱり天才は大層な自信がありますね〜」
「え?」
はなが元気良く挨拶してるのを、わざと大きな声で遮っては皮肉めいた発言をする
「凡人である僕は、そんな女の子侍らせて指揮する事なんて出来ないな〜。いや〜本当、天才な音宮拓人は凄いな〜!」
「わたし達は──」
応援に来ただけだと言い返そうとするが、それを拓人が止める
「お互いに頑張りましょうね天才君」
そう言って彼はその場を後にした
「なんや感じ悪い奴やな」
「…別にいいさ。とにかく俺は準備があるからまた後で!」
拓人も準備をする為はな達とは分かれた
////////
はな達は会場ホールで席に座ってその時を待っていた
「拓人やつ大丈夫かいな?」
「拓人なら何も問題は無い筈です」
それから、プロの人達と共に集められた指揮者達が試験を開始した
四人目の人が終わり、次は拓人の順番が回って来る
舞台袖で少し緊張気味で震えていた
(大丈夫、大丈夫。あんなに練習したんだ。いつも通り平常心で…平常心で……)
拓人は手の平に「人」の文字を三回書いてそれを飲み込んだ
「よし」
両頰を軽く叩いて舞台へと歩き出した
指揮台へ向かう途中、観客席へふと視線を移すと、声は出しては無いが手を振って応援する姿が見られた
(うん…頑張る)
そんなはな達の姿を見て心が少し落ち着いた
(練習通りタクトを振ればいいだけ!)
始まった試験
拓人は順調に事を進めていた
「やっぱり拓人さんは凄いな〜」
「この調子なら大丈夫の様ですね……えみる?」
「……」
誰がどう見ても申し分無い動きなのだが、えみるだけは妙に難しい表情をしていた
(よしこのまま行けば大丈──ッ!)
舞台上、指揮棒を振る拓人は突然体調に変化が起こした
(何だ、急に…目眩が…それに……!)
急な目眩が襲い、そして呼吸困難に陥る
「ハァ…ハァ…」
(俺、分からない…分からない!何で…)
頭の中に古く、そして苦い映像が流れる
タクトを落とし、下を向くことしか出来ない先導者の───哀れなマエストロの姿を
「もう…げん、かい……」
そして拓人はその場に崩れ落ちてしまった
「お、おい君!?」
「どうしたんだ!?」
演奏者達もようやく異変に気付いて、介抱する為群がり始めた
観客席ではな達もそれを見て絶句していた
「拓人さん!」
「わたし達も行きましょう!」
「はい!」
全員が拓人の心配をして、急いで観客席を後にしようするのだが一人だけ、えみるだけは呆然となっていた
「えみる」
「ルールー、た、拓人お兄さんが倒れ──」
「ですから一刻も早く拓人の所へ行きましょう!」
////////
目が覚めると白い天井が見える
体を起こすと周りにははな達が囲む様にして、心配の目で拓人を見ていた
「拓人さん大丈夫ですか?」
「何とかね…そうだあの後結局どうなったの?突然息が苦しくなってそこで…」
「……」
はなは目を背けて何も話そうとしなかった。
拓人もそれで何となくだが理解はした
「そう…か、そうだよね。あんな醜態を晒したのだから…」
俯く拓人だが、すぐに皆んなに笑顔を向ける
「でもいいさ!元々あまり興味無かったし」
「あの拓人──」
「悪いけど着替えをするから一度出てってくれない?後、ハリーちょっと手伝って。まだ体に怠さがあるから」
「それはかまへんけど…」
拓人に言われて一同は一度退出する
「拓人さん、かなり落ち込んでるね」
「暫く一人にさせて置いた方がいいかも」
「でもでも!こんな時にこそ励ました方が!
さあやとほまれはそっとしといた方が良いと言うが、逆にはなは元気付けた方が良いと意見が分かれてしまった
「ルールーはどう思う?」
「…わたしにも分かりません」
「えみるちゃんは?一番長くいるえみるちゃんなら元気付けられるかも!」
はな達は話してる途中、廊下奥から音間が上機嫌で歩いて来た
「おや?おやおやお〜や?そこに居る人達は、天才の音宮拓人のご友人ではないですか〜?」
「何の様ですか…?」
「何ってそんなの決まってるじゃないか──あの凡人以下まで成り下がったマエストロを嘲笑いに来たんだ〜」
それを聞いたルールーは、音間に掴みかかり壁に追い込んだ
「何やってるんや!?」
「ルールー離れなさい!」
「離してください!!」
ハリーとトラウムでルールーを引き剥がすが、それでも力負けして徐々に引き摺られる
「…取り……す…のです」
そんなルールーとは反対に、えみるはゆっくりと音間に近付き何か呟いていた
「今の言葉取り消すのです!!」
「えみる…」
「拓人お兄さんは沢山練習して、それが認められたからあの場に居たのです!!」
「あ〜、俗に言う努力の天才ってやつ?どちらにしろ、天才から凡人以下に落ちたけど」
「そう言う意味ではありません!拓人お兄さんは確かに凄い人です!ですが、天才でも何でもない、ただ普通に音楽好きでやっている人なのです!!」
「さっきからうるさいなぁ。何言ってるかよく分からないんだけど〜?」
「わたしが言いたいのは──」
えみるの肩に手が置かれる
「拓人お兄さん…」
着替えを済ませた拓人が、えみると音間との口論を止めに入った
「えみるちゃん、周りの人に迷惑だよ」
「だけど──」
「ほらほら、音宮拓人もそう言ってるんだから。少しは静かにしたら?」
拓人は笑顔で手を伸ばして音間に握手を求めた
「音間君おめでとう。これから頑張ってね」
音間は拓人の手をジッと見つめ
「音宮拓人にアドバイスしてあげるよ────もう指揮…いや、音楽辞めた方が良いよ〜!」
高笑いしながら翻して去って行った
差し出した手は悔しくも、悲しくも一人で力強く握る
「さぁ皆んな帰ろっか」
「待つのです!!」
「えみるちゃん?」
「何で…何で何も言い返さなかったのですか!?あんな風に言われて悔しくないのですか!?わたしは悔しいのです…!」
拓人はえみると同じ視線まで腰を落として言った
「彼の言う通り俺は音楽を辞めるよ」
「ッ!?」
「拓人、いくら今日の結果がダメでも!」
「潮時って言うのかなこういうの」
「まだ…まだわたしは貴方に音楽の楽しさを全て教えてもらっていません!」
「そんなのえみるちゃんでも、正人君でも、誰にでも教えられる」
拓人がそんな言葉を言うの初めてだった。これまで一度もそんな事
「ダメなのです!」
「えみるちゃん」
「嫌です!辞めないで下さい!!」
「えみるちゃん!!」
いつまでも駄々をこねるえみるに、拓人は大声で出して止めた
「…ごめんね」
「拓人!」
「ルールー待ちなさい」
ルールーは引き留めようとしたがトラウムが止めたのた。
ルールーは独り去っていく拓人をの背中を眺める事しか出来なかった
////////
会場の外、拓人は風に当たってこれからの事を考えていた
(俺ももうここまでか…)
ここまで来て、自分のメンタル面での弱さに気付かされた。
普通ならここから這い上がるのが筋、しかし拓人にはそれは遅過ぎたこと
(もうお終い、か…)
「ていう顔をしてますね先生」
背後から声がした
振り返ると奏音が立っていた。
急いでクロノスタクトを構えようとするが、その手を止められる
「これで分かったでしょう先生。所詮明日なんてこんなもんです」
「それでも、明日を…未来を信じれば──」
「音楽、辞めちゃうんですね」
「ッ!?」
「僕としては先生には続けて貰いたい。けれど、これ以上は先生自身を苦しめる。ならばいっそ、自分が苦しまない様に時間を止めて自分だけの世界に閉じ篭っちゃえばいいんですよ」
奏音はクライアス社の名刺を差し出す
「受け取って下さい。そして、二人だけで音楽を楽しましょう。二人だけで」
いくら甘い声に唆されてもダメな事くらいの判断はすぐつく。
しかし今の拓人には、その正常な判断が出来なくなっていた
「はぁ…はぁ…!」
皆んなの期待を裏切ってしまった
自分自身の未来を閉じて閉まった
好きなものが嫌になっている
受け取れば、そんなプレッシャーから全て解放される。
その手を取れば一体どれだけ楽になるだろう
震える手が名刺に届きそうな時
「拓人お兄さん!!」
今、一番会いたくない人の声がした
「貴方は…拓人お兄さんから離れるのです!!」
「まぁ、そうなるよね」
えみるだけではない。はな達皆んな駆け付けた
「悪いけどもう遅い!」
奏音は強引に拓人の腕を取り、トゲパワワを増幅させる
「先生のアスパワワをトゲパワワに変換させ、その力で最強の猛オシマイダーを発注させる!!」
「拓人お兄さん!?」
奏音は、今まで以上のトゲパワワで猛オシマイダーを発注させた
「猛オシマイダー!!!」
アスパワワを完全にトゲパワワに変換された拓人はその場に崩れ落ちる
「拓人お兄さん!!」
「待ってえみる!」
「離して下さいはな先輩!」
「変身!…しないと」
「あ…」
拓人ばかりに目が入ってしまい、変身する事さえ忘れていた
「えみる」
「ルールー…」
「拓人に直接聞きましょう。わたしも手伝います」
えみるは両頬を叩いて気持ちを切り替える
「ごめんなさいなのです!はな先輩もありがとうございます!」
「じゃあ行くよえみる!」
「はい!」
「「「「ミライクリスタル!ハートキラっと!」」」」」
「「「輝く未来を抱きしめて!」」」
「みんなを応援!元気のプリキュア!キュアエール!」
「みんなを癒す!知恵のプリキュア!キュアアンジュ!」
「みんな輝け!力のプリキュア!キュアエトワール!」
「「みんな大好き!愛のプリキュア!」」
「キュアマシェリ!」
「キュアアムール!」
「「「「「HUGっとプリキュア!」」」」」
「誰にも先生を奪わせない!!」
「猛オシマイダー!!」
「ッ!」
拳を振るうのをアンジュが前に出てシールドで防御する
「エトワール!」
「フレフレ!ハート・スター!」
星の鎖が猛オシマイダーの体を拘束し動けなくする。
それに合わせるのはエール
「フレフレ!ハート・フォー・ユー!」
エールの技を直接食らったが、少し後ずさる程度しかダメージがなかった
「この猛オシマイダー強い!」
「当たり前だよ!この猛オシマイダーは、僕と先生のトゲパワワを使ったからね!」
それでも一歩も引かず走り出す
「猛オシマイダー!」
猛オシマイダーがビームを放つもエール達は避ける。
そしてマシェリとアムールは、それを掻い潜りながら近付いて行く
「「ハァッ!」」
二人はミライブレスを装着して、アスパワワを込めたエネルギーをぶつける
けれど全くビクともしない
「攻撃が全部効きません…」
「そろそろ仕上げだよ!猛オシマイダー!」
「猛…オシマイダー!!」
反撃と言わんばかりに猛オシマイダーは咆哮を上げ、ミライブレスの攻撃を掻き消した
「猛オシマイダー!」
「マシェリ…きゃあ!!」
「アムール!!」
薙ぎ払う腕がマシェリに当たる直前、アムールが庇ってその身に受ける
「猛オシマイダー!!」
猛オシマイダーはその場でジタバタと暴れ出して、あたり構わず攻撃し始めた
「「ああっ!!」」
「アンジュ!エトワール!」
暴れる猛オシマイダーを止めようとした二人も返り討ちに合ってしまう
「これじゃあ近付けない!」
「どうすれば…拓人お兄さん!?」
猛オシマイダーが暴れる近く、拓人が未だに立ち上がれてない事にマシェリは気付き走り出した
「マシェリ待って!!」
「待てないのです!だって、拓人お兄さんが!」
猛オシマイダーの足が拓人を踏み潰そうとする
「拓人お兄さん!!」
マシェリは飛び込んで、間一髪のところで拓人を救い出した
「うぅ…拓人お兄さん大丈夫ですか?」
「………てよ」
「拓人お兄さん?」
「もう、もう放って置いてよ……」
「それは無理なのです」
「だったら、そんな目で見ないでくれ…鬱陶しい…」
いつも可愛がってくれた拓人に言われ、少し後ずさる
「どうしてそんな期待した目で見るの?俺は只、音楽が好きなだけだったのに……」
そんな弱気な姿を見せたのは初めてだった。今まで明るく振る舞っていただけで、本当は周りの目を気にして音楽をしていた
今日それが耐え切れず爆発した
「いつもそうだ。期待するだけして、いざ失敗すると手のひら返す。天才だから、マエストロだから、有望だからって人の未来を勝手に決めるなよ……」
「……」
なんて声を掛ければ分からない
確かに正人もそうだったが、今回の事もマシェリも勝手に賛同して拓人の意見など全く聞いてなど無かった
拓人がより良い実績を残せれば、それが拓人の未来の為になると決め込んでいた
いつの間にか、マシェリもそういう考えになっていた
だから
「でしたら、やっぱり音楽は辞めるべきなのです」
「…」
「苦しい思いまでして続ける必要は無いのです───その気持ちが本当でしたら」
マシェリは拓人と同じ目線に座り優しく見つめる
「本当に嫌でしたら、もうとっくに辞めているのです。ですが拓人お兄さんは、今日この日まで音楽を続けていたじゃないですか。それは、まだ拓人お兄さんが音楽を大好きでいるからじゃないですか?」
「何で…そんな事が分かるの?」
「拓人お兄さんの音楽、わたしは好きなのです。聴いていて良く分かるのです。奏でる音一つ一つに心がとても暖かくなる、そうわたしは思います」
「そんな──」
「だからわたしは、まだ音楽を捨ててほしくは無いのです」
「それでも俺は何も…」
「拓人お兄さんから始まって、色んな先輩方、友達、それに大切な親友にも出会えました。拓人お兄さんが作ってくれたのです。今のわたしを」
マシェリは、拓人のハーモニカを手に取って渡す
「きっと君は後悔する。今の俺は、天才でもなんでもないただの人」
「ただの貴方がいいのです」
「いつまでも過去の事ばかり囚われて、壁にぶつかって未来に進めない人」
「壁にぶつかってるって事は、着実に前に進んでいるのです」
「…なら俺は──」
話す最中に猛オシマイダーが乱入し、二人を叩き潰した
「マシェリ!拓人さん!」
「少し手荒だって認めるよ。でも、こうでもしないと先生の周りに居る奴らは面倒だか…ら……」
様子でも見ようかと近づこうとして異変に気付いた
猛オシマイダーの動きがおかしいと
「まさかそんなこと……クッ!」
動きの止まってる猛オシマイダーに、奏音は察して歯を噛み締める
「なら俺は、そんな君の為にもう一度立ち上がるよ。俺の未来を掴む為に」
猛オシマイダーが止まってる隙に、マシェリは懐に飛び込んだ
「マシェリポップン!」
ほぼ零距離での攻撃に回避など出来ず受けてしまう
「ッ!」
そしてダメ押しに、ルージュをセットしたクロノスタクトで猛オシマイダーの動きまで封じる
「アムール!」
「はい!」
「「ツインラブギター!」」
「「ミライクリスタル!」」
「Are you ready?」
「行くのです!」
「「届け!わたし達の愛の歌!」」
「心のトゲトゲ」
「ズッキュン打ち抜く!」
「「ツインラブ・ロックビート!」」
「モウヤメサセテモライマ〜ス」
「愛してる♡」
「Thank you!」
////////
拓人とえみるはお互いに見合って立っていた
細かく言えば、えみるは腰に両手を当てて怒ってるアピール。
拓人は居心地が悪いのか、手遊びをしながら目を逸らしていた
「拓人お兄さん」
「な、何かなえみるちゃん…」
「ハーモニカ、吹いてくれますか?」
「…いいよ」
拓人はハーモニカで即興で奏でる
軽く吹いて終わった後、拓人は口につけた部分を軽く拭いてからえみる差し出す
「俺には必要は無いから」
「…やっぱり辞めてしまうのですね」
「違うよ。続けるから」
「え?」
「このハーモニカは知ってる通り、俺とえみるちゃんとの思い出の様な物。未来の俺がルールーちゃんに託した様に、えみるちゃんにもこのハーモニカを受け取って欲しいんだ。続けるからこそ、えみるちゃんをもっと近くで応援したい。君が励ましてくれた様に、いつか挫けそうになった時、このハーモニカを見て励みにして欲しい」
「本当に良いのですか?」
「そうしたら続けるよ」
「何かズルい様な気も…分かりました。大切にするのです!」
そうしてえみるはハーモニカを受け取り、拓人は音楽を続けるという約束をした
「そういえばもうすぐクリスマスだね。えみるちゃんは何か欲しい物とかある?」
「え、急になんですの??」
「あの、クリスマスとは何ですか?」
クリスマスに聞き覚えの無いルールーは何のことかさっぱりだった
「さあや教えて下さい」
「え!?急に言われても…」
さあやはほまれの方へ目を向ける
「クリスマスはクリスマス…」
簡単な様で難しく、説明に戸惑ってると空から人が落ちて来た
「「「えぇ〜!?」」」
その人物は、知らない人は居ないくらい有名な人
それは
「「「「「サンタさん!?」」」」」
「サンタ、とは何でしょう?」
オリ回書くのに後半からグダるのはいつもの事ですはい
ここまでの拝読ありがとうございました