HUGっと!プリキュア ROAD TO MAESTRO   作:シロX

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これで最終回です

ではスタート!


最終話 輝く未来を抱きしめて!HUGっと!プリキュア

2030年

 

ラヴェニール学園の職員室で、二人の教師が何やら話していた

 

「音宮先生。さっきお姉ちゃんから電話があって、今日来て欲しいとの事です」

 

「ありがとうことりちゃん」

 

音宮拓人はラヴェニール学園で音楽教師として働いていた。

話し相手ははなの妹のことり。彼女も教師として一緒に働いていた

 

更には拓人は吹奏楽部の顧問、ことりはチアリーディング部の顧問となっている

 

「あの、学校では『ことりちゃん』なんて呼ばないで下さい!いつも言ってるじゃないですか!」

 

「あ〜ごめんね。ついいつもの癖で」

 

「しっかりして下さい」

 

「はなちゃんからの連絡となると、例の件かな?」

 

「はい」

 

「分かった。今日の部活は自主練という事でしてるから、今から向かいに行くよ」

 

拓人が帰りの支度をしてるの、職員室の扉が勢いよく開き、大きな声が聞こえた

 

「失礼します!音宮先生に用事があって来ました!!」

 

「あ、やばい…」

 

一人の生徒がウキウキしながら拓人の前に寄って来た

 

「音宮先生!今日も指揮の練習お願いします!!」

 

「あの奏音君、たった今急な用事が入って先生帰らなくちゃいけないんだ」

 

「えぇ〜!?」

 

「ごめん!」

 

「…はぁ、分かりました。先生はいつもぼくと居るので今日は許します。では!」

 

奏音は職員室から出て行った

 

それを見て拓人は深い溜め息を吐いた

 

「本当、音宮先生って人気者ですね」

 

「それはことりちゃんもでしょう?」

 

「……また『ことりちゃん』って呼びましたね?」

 

「あ…」

 

 

 

 

 

場所を移動して、アカルイアス社という社長室に拓人は来ていた

 

「はなちゃん」

 

「あ、拓人さん!」

 

手を振って出迎えてくれたのは、社長である野乃はなだった

 

「例の件だよね?」

 

「はい。アカルイアス社主催の演奏会!拓人さんに指揮をお願いしてたことの件です!」

 

はなは何枚かの用紙を拓人に手渡した

 

「こっちが日程やプログラム。これがリストメンバーだよ!」

 

「ありがとう」

 

「問題無いかな?」

 

「…うん、特に無いよ」

 

「良かった〜!」

 

椅子にもたれかかり、楽にした

 

「そうだはなちゃん。はぐみは元気?」

 

はぐみとは、はなが身籠った大切な愛娘。今年に産まれたばかりの子

 

「元気も元気!拓人さんの方は如何ですか?」

 

「うん、元気に振り回されております」

 

「お互い育児は大変ですな〜」

 

「けれど中学生の時、はぐたんの面倒を見ていたお陰で苦労はしてないよ」

 

「はぐたん…トゥモローは元気にしてるかな?」

 

「絶対元気にしてるよ」

 

「そうだよね!」

 

「それじゃあこれで失礼するよ」

 

拓人はまた会う約束をして帰って行った

 

 

 

 

 

////////

 

やっと我が家に帰って来た拓人

 

「ただいま〜」

 

扉を開けてそう挨拶すると、奥からパタパタと音がして拓人の妻が出迎える

 

「お帰りなさい拓人」

 

「ただいまルールーちゃん」

 

「あれ、あの子は?」

 

「それなら今二階で──」

 

そこへタイミングよく、もう一人の妻が降りて来る

 

「ルールー、何とか寝てくれました。今の内にご飯をパパッと作るのです!」

 

「えみるちゃんただいま」

 

「あ!お帰りなさいのです拓人さん!」

 

えみるとルールー。この二人は今では拓人の妻として暮らしている

 

あれから法律も大きく変わり、一夫多妻が認められていた

 

そして今年、はぐみが産まれた数ヶ月後に、拓人達の間にも一人の愛娘を授かった

 

「ご飯はもうすぐ出来ますので待って下さい」

 

「いつもありがとうね。それと今日、はなちゃんと演奏会の事話して来たよ」

 

二人にはなから渡された用紙を見せる

 

「ツインラブのライブも期待してるよ」

 

「ンフフ!拓人さ〜ん!」

 

急にえみるが胸の中へと飛び込んで来た

 

「あ、えみるズルいです!わたしも!」

 

「え──」

 

ルールーも飛び込んでしまい、三人はそのまま床へと倒れてしまった

 

「あ、危ないよ…」

 

「フフ、すみません!」

 

「全く……あ」

 

二人がえみるとルールーが起き上がろうとする時、二人の腰に下げるハーモニカに目を付ける

 

「ねぇ二人共、ちょっとだけ時間いいかな?」

 

そう言って拓人は、腰からハーモニカを取り出した

 

拓人の持つハーモニカは昔えみるに譲ったが、同じ物を購入してまた自分の物を持つようにしていた

 

「久し振りにハーモニカ吹かない?」

 

えみるとルールーは顔を見合わせて

 

「「はい(なのです)!」」

 

笑顔でそう応えてくれた

 

三人が持つハーモニカは全て同じ物

 

拓人は新たな未来へと進む為と新調した

 

えみるは拓人との沢山の思い出の詰まった物

 

ルールーは未来の拓人から譲り受けた物

 

それぞれ手にした事情は違うが、それでもこのハーモニカが全てを繋いでくれた

 

音楽も、愛も、友達も

 

そして今日も、また大切な人達と共に幸せの音楽を奏でる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ!ギュイーンとソウルがシャウトするのです!」

 

「ハーモニカもギターと同じ感覚で吹くの!?」

 

「拓人、頑張って心滾らせましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜Fin〜〜




これにてこの小説は完結となりました。
色々とご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。

不定期の更新、話のカット。本当ならもっと日常回も書きたかったのが本音です。

今日まで読んだくれた皆様に感謝致します。

小説自体は終了と言いましたが、後のシリーズではコラボするのでまた再度はぐプリ組は登場する予定です

ではまた機会があればお会いしましょう

これまでの拝読、誠にありがとうございました!

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