ハジメは水の流れているところで目を覚ました。
ハジメ(僕は今まで何を?確かベヒモスを倒した後に橋が壊れて……。剣も無くなってるし…。それより、香織さんは?)
香織はハジメの横で倒れていた。
ハジメ「香織さん!!起きて!!(頼む、君まで失いたくないんだよ。)」
香織「……んっ。あれ?ここは?」
ハジメ「おはよう、香織さん。僕達は橋の下に落ちたんだけど。場所がわからないんだよ。」
香織「そう。…そういえばハジメくん剣は?」
ハジメ「どうやらどこかで落としてしまったようなんだよ。一応保管庫は残ってんだけど…。」
香織「そう…。」
ハジメ「それよりここから上がろう。風邪引いちゃう。」
ハジメと香織は河から脱出し、出口を探していた。
ハジメ「隠れて。」
ハジメと香織の目の前には二匹の狼と一匹の兎が戦闘をしていた。
ハジメ「なんだあの魔物。ベヒモスの上じゃないか?」
勝ったのは兎だった。
ハジメ「一旦ここから引こう」
すると香織が小石を蹴ってしまい、音がなった。
兎がこっちを向く。
ハジメ「気付かれた。」
しかし兎は固まったままだった。
理由は……近くに巨大な魔物が表れたからだ。
熊のような生き物でまるで爪熊のようだ。
爪熊が爪を伸ばして投げると、交わしたはずの兎が切り刻まれた。
ハジメ(なんなんだ。あの魔物は)
魔物は兎を口の中にいれると、狙いをハジメたちに向けた
ハジメ達は逃げ始めたがやがて壁際に追い詰められた。
ハジメは保管庫から銃を取り出し、爪熊に向けて撃った。
結果は傷すらつかずにハジメが逆に攻撃を受けた。
爪熊は何かを掴むとそのまま食べ始めた。
ハジメ(何を……まさか!!)
ハジメが左手をさわろうとしたが、そこには左手が無かった。
香織「ハジメくん。」
ハジメ「うっ、一旦引こう。錬成!!」
ハジメは壁に錬成で穴を開けて、やがて少し広い空間についた。
ハジメは左手の失くなった痛みに気絶してしまった。
香織「ハジメくん…。」
香織もそのまま気を失った。
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ハジメが目を覚ましたのは口元に水が垂れていたからだった。
ハジメ(水?なんなんだ?これ)
香織「ハジメくん、やっと起きたんだね。」
ハジメ「香織…さん。この水は?」
香織「私もこの水についてはわからないんだけど、飲んだら元気が出たような気がしたよ。」
ハジメはステータスプレートを取り出して、水の正体を調べてみた。
ハジメ「神水って言うのか。魔力をためた神結晶から染み出した水。」
香織「何はともあれ、これで水は手に入ったけど…」
ハジメ「食料がね…。魔物の肉を食べるわけにはいかないし…。」
ハジメと香織は助けが来るまで神水で待とうとした。
十日目、対にハジメ達は我慢できなくなっていく。
ハジメ(僕が何をしたって言うんだ。
クラスメイトは全然助けに来ない。
あの魔物は僕に敵意を向けた。
あの魔物は僕の手を食べた。)
やがてハジメの感情は闇へと堕ちていく。
(僕は何を望んでいる?
生か死か。もちろん生きたい。
生きるためなら僕は何でもする。
弱さは捨てた。“俺”は、“俺達”は生き抜いて見せる。
邪魔するやつは…)
ハジメ「…殺す。」
ハジメは香織と外に出るために弱さを捨てた。
香織(クラスメイトは助けに来ない。
ここの魔物は強すぎる。
ハジメくんもこの状態。
私は生きたい。ハジメくんと生きて帰りたい。
邪魔するやつは倒す。)
香織もハジメと帰るために甘さを捨てた。
香織「起きたのね。ハジメくん。」
ハジメ「ああ。目が醒めたよ、“香織”。」
香織(ハジメくんも私と同じように…。)
ハジメ「“俺”は生きて故郷に帰る。香織、お前と一緒にな。手伝ってくれ。まずは腹ごしらえだ。」
香織「うん。」
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ハジメは穴から出て、二尾狼や兎を罠にはめた。
ハジメ「俺たちの最初の食事だ。」
ハジメと香織は神水を持って、二尾狼の肉を食べた。
ハジメ「ぐっ、アアァァァァァ。(なんだこれ、体が焼けるように痛い。)」
香織(魔物の肉を食べた途端に体が…。神水があってよかった。)
やがて、痛みが収まると、ハジメと香織は髪が白くなり、ハジメは身長が伸びて筋肉質な体に、香織は体が引き締まり、より女性っぽさが出た。
ハジメ「はぁ。これだから魔物の肉は食べちゃダメだったんだな。」
香織「ハジメくんが筋肉質でかっこよくなった。」
ハジメ「香織も前よりも綺麗になったな。」
ハジメと香織は自分の状態を水面に写して確認した。
香織「えっ?(嘘、私こんなに髪の毛白かったっけ?それより胸よ。大きくなってるし。)」
ハジメ「なっ!?(なんか身長伸びてるし、髪白!!)」
2人して自分の変化を確認した後にハジメ達はステータスプレートを確認した。
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南雲ハジメ 17歳 Lv.25
天職;錬成師 冒険者ランク;赤
筋力;320
体力;300
耐性;280
敏捷;290
魔力;250
魔耐;255
技能;錬成[鉱物鑑定][記憶錬成]・二刀流[ソードスキル(片手剣)(二刀流)]・■■魔法・魔力操作・胃酸強化・纏雷・共鳴[意思伝達][思考共有]・言語理解
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白崎香織 17歳 Lv.25
天職;治癒師 冒険者ランク;赤
筋力;150
体力;150
耐性;200
敏捷;220
魔力;450
魔耐;380
技能;回復魔法[高速治癒]・光属性適正・高速魔力回復・■■魔法・魔力操作・胃酸強化・纏雷・共鳴[意思伝達][思考共有]・言語理解
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どうやら2倍近くステータスが上がっていた。
ハジメ「なんでやねん…。」
香織「私たち、人間卒業しちゃった?」
ハジメ「……。それより、この“魔力操作”は魔力を直接操作するから、詠唱要らず。“
ハジメは二匹狼のやっていた纏雷を発動した
香織「飛ばせないから至近距離でしか使えないみたいだね。にしても、この共鳴ってなんだろう。(もしかして、こういうことかな?)」
ハジメ「そういうことだと思うぞ。」
香織「え?聞こえてた?」
ハジメ「(脳に直接響いてきた。)おそらく、外では話せないときや話すタイミングが無いときに思ったことを相手に直接話す能力なんだろうな。」
香織「へぇ~。なるほど。」
ハジメ「で、この胃酸強化ってやつが魔物の肉を食べても平気になるのか?」
ハジメはもう一種類目の兎の肉を食べた。
ハジメ「痛みがない。」
香織「そうなの?じゃあ私も。」
そして、食べた後にステータスを確認すると、
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南雲ハジメ 17歳 Lv.27
天職;錬成師 冒険者ランク;赤
筋力;350
体力;350
耐性;295
敏捷;305
魔力;270
魔耐;280
技能;錬成[鉱物鑑定][記憶錬成]・二刀流[ソードスキル(片手剣)(二刀流)]・■■魔法・魔力操作・胃酸強化・纏雷・共鳴[意思伝達][思考共有]・天歩[空力][縮地]・言語理解
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白崎香織 17歳 Lv.27
天職;治癒師 冒険者ランク;赤
筋力;170
体力;170
耐性;215
敏捷;240
魔力;480
魔耐;400
技能;回復魔法[高速治癒]・光属性適正・高速魔力回復・■■魔法・魔力操作・胃酸強化・纏雷・共鳴[意思伝達][思考共有]・天歩[空力][縮地]・言語理解
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ハジメと香織は天歩の練習をしつつ、武器の作成に取り組んだ。
やがて、天歩の使い方をマスターしたハジメは錬成の派生である鉱物鑑定で武器に使えそうな素材を探していた。
そこで見つけた3つの素材でとある武器を作ろうとした。
一つ目;緑光石
魔力を吸収する性質を持った鉱石。魔力を溜め込むと淡い緑色の光を放つ。
また魔力を溜め込んだ状態で割ると、溜めていた分の光を一瞬で放出する。
二つ目;燃焼石
可燃性の鉱石。点火すると構成成分を燃料に燃焼する。燃焼を続けると次第に小さくなり、やがて燃え尽きる。密閉した場所で大量の燃焼石を一度に燃やすと爆発する可能性があり、その威力は量と圧縮率次第で上位の火属性魔法に匹敵する。
三つ目;タウル鉱石
黒色で硬い鉱石。硬度8(10段階評価で10が一番硬い)。衝撃や熱に強いが、冷気には弱い。冷やすことで脆くなる。熱を加えると再び結合する。
ハジメはこの3つの素材を記憶錬成を使ってリボルバー型の銃を作り出した。
全長は約三十五センチ、この辺りでは最高の硬度を持つタウル鉱石を使った六連の回転式弾倉。長方形型のバレル。弾丸もタウル鉱石製で、中には粉末状の燃焼石を圧縮して入れてある。
しかも、弾丸は燃焼石の爆発力だけでなく、ハジメの固有魔法纏雷により電磁加速されるという小型のレールガン化している。その威力は最大で対物ライフルの十倍である。
今回はハジメだけでなく香織も使うために二丁作り出した。
そして、ハジメは近距離戦用に光剣を作り出した。
持ち手はタウル鉱石にしてあり、魔力を流せば緑光石が伸びて刀身になる。
刀身の部分には纏雷が施してあり、切れ味は抜群である。
これはハジメ専用の為、一つだけしか作っていない。
そして準備を終えたハジメ達は爪熊にリベンジを挑む。
次回は爪熊VSハジメ&香織と五十層です。
―追記(6/22 a.m.7:00)―
ハジメと香織の共鳴に派生技術[意思伝達][思考共有]を追加しました。