装甲娘小説 転生隊長奮闘記   作:kajoker

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もうすぐ第9章が配信されると聞いて、ワクワクしている今日この頃です。

怨嗟の氷解というタイトルから考えると、アキレスディードと和解する感じなんでしょうか?

リボンの真意も明かされるそうなので楽しみです。

それでは本編をどうぞ!


発電所を守れ!〔前編〕

「よし、準備完了…皆も準備はできたか?」

 

出撃の準備を整え、皆にも声を掛ける。

 

どうやら、皆も準備は整っているようで俺の言葉に頷く。

 

「よし、それじゃあ行こうか!」

 

「うん、行こう!隊長!」

 

「気合十分だな、アキレス」

 

「まぁね!…あれ?隊長、その手に持ってるのって何?」

 

そう言って、アキレスは俺が手に持っている黒い箱を指差す。

 

「これか?これは後のお楽しみだ」

 

「えぇー!良いじゃん、教えてくれたって!」

 

「楽しみは最後まで取っておくものだぞ?」

 

「むふー…それはそうかもしれないけどさ…そこまで隠されると逆に気になっちゃうよ」

 

頬を膨らませながらアキレスがそんなことを口にする。

 

そんなに気になるのか…これは見せるまでひたすら言ってくるパターンだろうか?それはちょっと困るな。

 

「…はぁ…しょうがないな…教えてやるからこっちに来い」

 

「良いの?やったー!」

 

そう嬉しそうに言いながら、アキレスが俺の側にやってくる。

 

俺達の会話を聞いていたのか、他の皆も近くにやってくる。

 

そうして、皆が集まってきたのを確認し、俺は箱を開く。

 

「これって…LBX!?すごい!見たことないLBXだよ!これって隊長のLBXなの?」

 

「あぁ、俺のLBX…イプシロンだ」

 

「イプシロン…カッコイイ…!」

 

アキレスが目をキラキラ輝かせながら、感嘆の声を零す。

 

神様が俺に渡してくれたLBXはイプシロン、ゲーム限定のLBXで一応、バン専用の機体である。

 

ゲーム限定の機体であるせいか、軽く主人公機であることを忘れられがちだが、見た目はカッコイイし、使い勝手も悪くないLBXだ。

 

「確かにカッコイイけろも、何でLBXを持って行くんら?」

 

「そうだな…いくらなんでもミゼレムにLBXで対抗するなんて無理があるしな」

 

ジョーカーとクノイチがそんな疑問を口にする。

 

まぁ、その疑問は当然と言えば当然だな。

 

「…その辺りの疑問は話すと長くなるから、指揮車で移動しながら話す。だから、とりあえず指揮車に乗ってくれ」

 

そう言って、俺は指揮車へと乗り込んだ。

 

/////////////

 

「それで結局、さっきのLBXってなんなんら?隊長ちゃん」

 

指揮車に乗り込み、しばらく経った後、ジョーカーが先ほど質問した内容を口にする。

 

「実は、今…俺はあるものを開発中でな」

 

「あるもの、ですか…一体何を開発していらっしゃるのですか?隊長」

 

「LBSSっていう、まぁLBCSの簡易版みたいなものだ」

 

「えるびーえすえす?」

 

俺の言葉にアキレスがぽかんとした様子で首を傾げる。

 

まぁ、いきなり意味不明な単語が出てきたらこうなるよな。

 

「LBSS、リトルバトラーシンクロシステムの略だ。まぁ簡単に言えば武器だけLBCSだ」

 

「武器だけをLBCS化したものということですか?」

 

「あぁ、そうだ…通常のLBCSとは違って装甲として纏ったりはせず、武器だけを装備する。これなら俺でも使えるし、もっと皆の助けになれると思って開発を始めたんだ」

 

「なるほどな…って、さらっと言ってるけどそれってかなりすげー発明じゃね?だって、そのLBSSってのが完成したら、装甲娘じゃなくても戦えるようになるかもしれないってことだろ?」

 

クノイチの言葉に他の皆が唖然とした表情をする。

 

「た、確かに…!隊長さんがあまりにもさらっと口にするから、まったく気付きませんでした!」

 

「えぇ、そうですね…よくよく考えれば武器だけをLBCS化するなんて…一体どんな技術を用いているのでしょうか?」

 

「隊長ちゃん、すごいのら…それが完成すればウチらも大分楽になるのら」

 

「確かにすごいかも…けど、装甲がないってことは生身で戦うってことだよね…それはちょっと危ないんじゃ…」

 

「そうだな…アキレスの言う通り、そこがLBSSの課題だ…それは追々突き詰めていくつもりだ…ま、今の所は俺専用みたいな感じで使っていくさ」

 

実際、今のLBSSを使いこなせるのは俺ぐらいのものだろうし。

 

…やっぱり、山野博士に相談してみた方が良いだろうか?山野博士なら良いアイデアをくれそうだし。

 

「うん?そういえば隊長ちゃん、シンクロシステムとか言ってる割にはシンクロ要素が一つもないのら、一体どの辺がシンクロなんら?」

 

「それはLBSSを使用する時は、LBXとのシンクロ率の高さが重要なポイントになるからだ」

 

「LBXとのシンクロ率…?」

 

「あぁ、この場合のシンクロ率というのはLBXとの絆の強さと言い換えても良い…LBXとの絆が強ければ強いほどLBSSの力は最大限に発揮されるんだ」

 

例えば、イフリート戦でバンの想いに応えるように戦っていたオーディーンのような状態…所謂、LBXの声を聞くというやつだ。

 

俺はその現象はLBXとそのプレイヤーの絆の強さが引き起こしているのではないかと考えている。

 

まぁ、まったく科学的根拠とかないんだけどな…でも、俺はそういうものがあると信じている。だからこそ、このLBSSにはLBCSにはないあるギミックも搭載してある。

 

「…ま、詳しくは実際に見てもらった方が早いな。ミゼレムと戦う時にでも見せるよ」

 

「…!レーダーに感ありです!ミゼレムの大軍をキャッチしました!」

 

「…噂をすれば何とやらだな…ハンター、場所はどこだ?」

 

「ま、待ってください……えぇと、あ、わかりました!どうやら臨時の仮設発電所に向かっているようです!」

 

「今ある発電所というと、エターナルサイクラーを使っているところではありませんか!?…隊長!」

 

「あぁ、総員シートベルトを着用してくれ!飛ばすぞ!」

 

そう言って、仮設発電所へと向けて指揮車を走らせる。

 

エターナルサイクラーを使っている発電所を襲撃するつもりとか…ミゼレムの奴ら、何てとんでもないことを…

 

もし、発電所が破壊されたらその被害は尋常じゃないぞ…近くには避難所だってたくさんあるんだ、何としてでも阻止しなくちゃな。

 

俺はそう決意をしながら全速力で目的地に指揮車を飛ばした。

 

//////////////

 

「皆は先に発電所に近づいているミゼレムを討伐してくれ!俺も準備を終えたら、すぐに向かう!」

 

「「「「「了解!!」」」」」

 

発電所に辿り着いた俺達はすぐさま戦闘準備を開始する。

 

「まさか、こんなに早くこれを使うことになるとはな…」

 

そう口にしながら腕にガントレット状の装置を身に付け、LBSSを起動させる。

 

「LBSSコネクト!イプシロン!」

 

《承認…プレイヤーネームハルヤ。LBXとのシンクロ率を確認…シンクロ率82%、規定値クリア。シンクロシステムを起動します》

 

そんな機械音声が流れ、イプシロンに装備されていたイプシロングレイブ、イプシロンガーダーが巨大化し、俺に装備される。

 

「さて、早く皆と合流しないと!」

 

―――――――

 

―――――

 

―――

 

「よし!良い調子!LBSSも特に問題なさそうだし、これならなんとかなりそうだ」

 

俺がそうひと息ついていると、ミゼレムがこちらに攻撃を仕掛けてくる。

 

(やば!油断しすぎた…!)

 

「おらぁ!」

 

防御が遅れた俺を庇うようにクノイチが目の前のミゼレムを撃破する。

 

「大丈夫か!?隊長!シンドイならあんま無理すんなよ…ただでさえ、生身で戦ってんだから…」

 

「悪い、助かった。もう大丈夫だから安心しろ」

 

「そうか?なら良いけどよ…本当に気をつけろよ?隊長がいなくなったら、オレ達絶対立ち直れないからさ」

 

「それは、俺だって同じさ…だから、この状況、必ず切り抜けるぞ!」

 

「当然!あんたの為なら何だってやってやる!」

 

そう口にし、クノイチは武器を構える。

 

本当に心強いな…頼りになる。

 

…さて、どうするべきか…この発電所は何としても守り抜かなくてはならない。だが、ミゼレムの数が多い…このまま行けばジリ貧になるのは間違いないだろう。

 

そういえば、発電所に行く道中でジョーカーがミゼレムはエターナルサイクラーに反応するのかもとか言ってたな…そうだとすれば……ちょっとした賭けになるけどやってみるか。

 

「エンペラーとジョーカーは1度LBCSを解除して、ミゼレムの大軍の外側に向かってくれ!ミゼレムがエターナルサイクラーに反応するなら、LBCSを解除した状態なら気づかれないはずだ」

 

「なるほど、ミゼレムの特性を利用するというわけですね!了解しました!」

 

「あぁ、道は俺が切り開くから安心しろ!行くぞ!ハァア!必殺ファンクション!グングニル!!」

 

槍にエネルギーが集中し、巨大な槍の形を成す。

 

そして、それをそのままミゼレムの大軍にぶつける。

 

「よし!道は拓けた!走れ!」

 

「「了解!!」」

 

そうして、エンペラーとジョーカーはLBCSを解除して走り出して行った。

 

「上手くいったか…」

 

『大軍を抜けだせたのは良いけど、これからどうするんら?隊長ちゃん』

 

「外側と内側から同時に攻撃を仕掛ける。俺が合図したら、2人で同時に必殺ファンクションを放ってくれ」

 

『了解なのら!』

 

ジョーカー達にそう指示を飛ばし、再び武器を構える。

 

…後は、できる限り敵を引きつけないとな。

 

「よし…数を減らしつつ、ミゼレムを引きつけるぞ!」

 

「「「了解!!」」」

 

そうして、ミゼレムを倒しつつ引きつけていく。

 

(よし、後もう少しだ…3、2、1…今だ!)

 

「今だ!エンペラー!ジョーカー!」

 

『『了解!!』』

 

その声が聞こえると同時に2人の必殺ファンクションがミゼレムの大軍に直撃する。

 

「俺達も行くぞ!必殺ファンクション!グロリアスレイ!!」

 

「うん!必殺!ライトニングランス!!」

 

「これでも喰らえ!つむじ風!!」

 

「行きます!スティンガーミサイル!!」

 

外側と内側の同時攻撃により、発電所を破壊しようとしていたミゼレム達は全滅した。

 

「ふぅ…何とかなったか…」

 

やっぱり敵の数が多いと苦労するな…今回みたいな、一か八かの賭けは二度としないようにしないと。

 

今回はミゼレムのエターナルサイクラーに反応する性質を逆手に取れたから良かったものの、下手をすればエンペラーとジョーカーが危険な目に遭っていたかもしれない。

 

「隊長、どうしたの?何か元気ないけど…」

 

「アキレス…いや、何でもない。まだ新手が来るかもしれないから警戒しておくべきだと思っていたんだ」

 

「そうだね…まだまだ気をつけないと!隊長もあんまり無理しないでね」

 

「あぁ、ありがとう…アキレス」

 

「うん!どういたしまして!」

 

そう言って、アキレスは笑顔を見せる。

 

本当にありがとうな、アキレス…よし!おかげで気合入った!

 

 

 

「…うん?何だあれは…?ミゼレムと装甲娘!?皆、戦闘準備だ!新手が来たぞ!」

 

「了解しました!隊長、あれはまさか…」

 

「あぁ、あの謎のネコの言っていた敵側の装甲娘だろうな」

 

まさか、こんな所で会うことになるとはな…正直、想定外だ。まぁ、今は状況を把握するのが先だな……敵は装甲娘が2人にミゼレムが多数か。

 

装甲や武器から察するに、アキレスディードとマッドドッグの装甲娘だろう。特にアキレスディードの方は素のスペックも高そうだし、何より気迫が段違いだ…おそらく、今の皆では勝つことは難しいだろう。

 

それに何だ?ディードからアキレスへの強い敵意を感じる…もしかして、カリナの知り合いか?

 

だけど、カリナはそこまで誰かに恨まれるようなタイプではない気がするが…まぁ、それに関しては今は後回しだ。

 

俺はそう思考し、続いてマッドドッグへと視線を移す。

 

マッドドッグの方はディードほど強いとは思えないが、LBXのマッドドッグと同じように透明になることができる可能性があるから油断は禁物だ。

 

…さて、どうすべきだろうか…敵の装甲娘への対処はもちろん、ミゼレムを放置するわけにもいかない。

 

………よし、決めた!

 

「俺と、アキレスの2人で敵の装甲娘を食い止める!他の皆はミゼレムの討伐を!それでミゼレムを倒し終えたら、俺とアキレスの援護を頼む!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

 

「行けるか?アキレス」

 

「もちろん!隊長が一緒なら負ける気がしない!」

 

「それは心強いな…よし、行くぞ!」

 

そうして、想定外の邂逅をした装甲娘達との戦いが始まった。

 




というわけで、悩んだ結果LBSSを出すことにしました。

LBSSについては、後々詳しい説明を入れようと思っていますが簡単にまとめるとこんな感じです。

・LBSSを装備するには、LBXとのシンクロ率(絆の強さ)が重要。

・あくまで武器を装備するだけであり、装甲は纏わない。

・ガントレットはLBSSを装備する為の装置であり、LBSSの力を引き出す役割も持つ。

・必殺ファンクションは自分のLBXにセットされているものを使用可能。

・LBSSにはある特殊なギミックが搭載されている。


それでは、今回はここまで!ここまでの拝読ありがとうございます!

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