12月24日……ついにこの日がやって来た。そう、クリスマスイブだ……
「16時……か」
気がつけば僕は時計を何度みてその時計を見る度に期待と罪悪感が積もった。しかし、僕は覚悟を決めなければならない。そして僕はスマホを取って電話をかける……
『……も、もしもし』
「今からちょっといいか」
『……分かった。あの公園で待ってる』
そして僕はスマホの通話を切ると出かける準備を始めた。すると後ろから誰かがこっちにくる音が聞こえた。
「秋出かけるのかい?」
「……父さん。うん、ちょっとね」
「そうかい?今日は明日も休みだから家族でクリスマスパーティをするから早めに帰っておいで」
「……ごめん。父さん…今日は大事な日だからちょっと無理かも」
「……そうか。ならクリスマスパーティは明日にしようか」
「ありがとう父さん。……行ってきます」
「あぁ。行ってらっしゃい……」
そして僕は家を出て歩き始める。歩いている途中に冷たい何かが僕のてに当たった。これは……
「雪……か……」
そうして僕はあの公園に向かった。
* * * * *
私はあのベンチで秋を待っていた。私とクリスはあの後クリスマスイブまで待つ約束をして秋と別れた。それから秋が連絡をくれるまで私は期待と不安が一気に押し寄せてきて怖くなった。……いや、私は今も怖い。
「……雪……」
クリスマスイブ……この日に限って雪が降る。普通ならこれがホワイトクリスマスなんだろうけど……私は……
「よっ、立花……」
「……遅い」
気がつけばそこには秋がいた。私が好きな人。私の幼なじみ。秋はそのまま何も言わずに私の隣に座って静かに空を見上げた。
「……」
「……」
何も言わない……何も話さない。ただ私は秋がその返事をくれる事をただ待った。
「……立花」
「……何?」
「……ごめん。僕は立花の返事に答えられない」
「……そっ、か…」
「うん……」
あぁ……そっか。私今振られちゃったんだ。少し期待してたんだけどな……
「クリスの事…好きなの?」
「あぁ。あの日からずっと考えて考えて考えて……答えが見つかったんだ。僕は、雪音クリスが好きだって……」
「……なら、仕方ない、よね」
まだ駄目だ。ここで今私が泣いたら私の決意が無駄に終わってしまう。
「……私、は…秋の事、応援…してるよ」
「立花……」
「だって、私は、幼なじみ…だから」
すると秋は私にをぎゅっと抱きしめてただ小さく耳元で囁いた。
「ごめんな。僕が今こんな事言っても無駄で駄目な事は分かってる。でも立花は頑張った。よく頑張たんだよ。……だから、泣いていいんだよ」
「……ずるい、ずるぃ、よ……我慢し、てた…のに、秋の…バカ、嫌い、大っ、嫌い……大好き」
そして私は人目を気にせずにただ秋の胸の中で泣いた。大泣きをした。ただそれでも秋の体は暖かくて私は幸せだった。
「ひっく、…ぐすっ……もういい」
「そうか?もう大丈夫か?」
「うん……だから、私の親友の所に行ってあげて」
「……ありがとう立花」
「振った男がありがとなんて言わない」
「そうだよな。……行ってくる、鈴」
「行ってらっしゃい、秋」
そうして秋はクリスの元に向かって歩いていく……
「……秋、頑張って…」
やがて秋が見えなくなると私は……
「う、うぅ……ひっく……ぐすっ、えっぐ…秋ぃ…秋ぃ……」
ただひたすらにその公園で泣き続けた。
* * * * *
僕はただひたすらにその場所に向かう。気がつけば時間は18時になっていて辺りもすっかり暗くなっていた。そして僕はクリスのいるあの場所に向かう……
「……ここ…だよな」
そして僕が着いた先は小さな公民館だった。そしてその公民館のベンチに雪のような白い髪の少女がそこにはいた。
「……遅せぇよ」
「ごめん。ちょっと遅くなった」
「……そうか。まぁ、とりあえず座れよ」
そして僕はクリスの隣に座る。しかし、僕とクリスはそこから何も言わずにただ沈黙を貫いていた。そして最初に言葉を発したのは……クリスだった。
「……で、返事は?」
「あ、うん。返事は……」
「い、いやちょっと待ってくれ!!」
「……クリス」
「あたしは……怖いんだ。秋に見捨てられるのが怖くて」
「そんなこ「そんな事じゃねえ!!!!!」……」
するとクリスは僕の服の裾を握ってまるでこれから何か言われる事を恐れるような顔をして僕を見ていた。
「あたしは……あの時、秋に酷い事した……幻滅しただろ?」
「いや、そんな事ないよ?嬉しかったし」
「でも……」
「しょうが無いな」
そして僕はクリスを思いっきり抱きしめてクリスと唇を重ねた。あの時はあまりよく分からなかったけど、今はクリスとのキスはとても甘くていちごのような甘い味がした。
「……ん…ぷはぁ……な、なっ!?」
「言わせてもらうけど、僕はクリスが好きだよ?」
「へっ?」
「はぁ……全く。……雪音クリスさん。僕は貴方の事が好きです、付き合ってください」
言ってしまった。遂に言ってしまった。僕は女の子に初めて告白したのだ。
「……あた、しでいい、のか?」
「もちろん」
「あたし、は口が悪い、し、いい加減だ……」
「そんな所も可愛い」
「あたしは、先輩みたいに、スタイル良く、ないし……」
「それならみんなスタイル悪いみたいじゃん」
「性、格だって、ガサツだし……」
「たまに甘えてくるのが可愛いからいいんだよ」
「本当に……あたし、でいい、のか?」
「もちろん。大好きだよクリス」
「ッ〜〜〜秋ぃ!!!!!」
そしてクリスは僕にキスをする……そのキスには幸せと愛の2つが込められているようなそんな気がした。そして僕達はただひたすらにキスを続けた。いや、とゆうよりクリスがずっと僕を求めていた。やがてそのキスは長いようで短いような1分だった。
「……んんっ……んぁ……へへっあたしキスしちゃったんだよな」
「普通のキスよりも先にディープキスしたけどね」
「あ、あれは……忘れろ」
「分かった分かったって。それより僕がクリスの彼氏になったんだよね〜」
「あたしは嫉妬深いからな?浮気なんて絶対に許さねぇ」
「そりゃ怖いな。なら離さないようにしないとな」
そうして僕はクリスの手を握った。クリスの手はまるで雪のような冷たさをしていた。
「……あったけぇな」
「クリスの手は小さいな」
「秋の手が大きいんだよ」
「……そろそろ帰るか?」
「……そうだな。……秋」
「なんだ?」
「もう一度……その……」
「クリスの気が済むまでしてやるさ」
「……ん…」
そうしてまた時間が過ぎてゆく……そして僕はこの決断が正しいとは思わない。……でも、これだけは言える。
「……ぷはぁ……秋、大好きだよ」
「僕も大好きだよ。クリス……」
この答えは間違いじゃない。
《マッカーサ軍曹の一言》……もうこれで完結してもいい気がする……。
次回クリスマスを過ぎて