公爵様の遺伝子は最強の遺伝子!?   作:ディア

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学院の動き

~数日後~

ガリアとノルマンディーの代表の2人…シャルル・オルレアンことガリア国王ジョゼフの弟とカルロス・スペインことノルマンディー国王カールの弟だ。

二人とも共通していることは魔法のランクが共にスクエア、国王の弟、青髪といったところだ。

 

「ではレコンキスタについてそちらの情報を教えて頂けると有り難い…私の方は資料を通して説明する。」

そう言ってカルロスは資料を渡した。

「そうですか…ではレコンキスタのトップの正体についてはガリアもまだわかっていないのが現状です。兄の使い魔シェフィールドによって幹部の一人を特定することは出来ましたが既に廃人となっていました。あれでは尋問は出来ずそちらの方にお預けしたいのですが…」

ジョゼフの使い魔シェフィールドはシリウス曰くババアらしいがそういった活動に関しては優秀である。

「わかりました。お預かりいたしましょう。こちらの方では幹部達はノルマンディーに潜伏していないことがわかり、他国の許可も得る必要があり、捕まえることはできませんでしたがノルマンディーに潜伏していたレコンキスタの下っ端達9名を捕まえることが出来ました。その下っ端達に共通して言えるのはどれも魔力がスクエア級だということと学院などの地方機関に所属しているということですね。シリウスの報告がなければ危うく見逃すところでしたよ…」

シリウスはギトーを更に尋問ししぼるだけしぼってどんな人間が多いのかを聞き出した。そしてその報告を二ヶ国が聞いて行動するとあっさりとレコンキスタが出てきたので反逆罪の容疑ですぐさま逮捕した。

「こちらもドイツ公爵の報告で助かりました。…ところでその数はスペインやローマ、ドイツの方も含めてですか?」

シャルルはそう言い、資料をみる。

「いえ…ノルマンディーの領土のみの話しです。二つの公国については私の治めるスペインは10名、ルドルフが治めるローマは14名…まあスペインは海産物や軍人の引き抜き、ローマはかつてのロマリアを取り戻すために中から攻めるといったところでしょうかね?幸いなことにブリミル教を徹底的に禁止しましたのでこちらは影響を受けた軍人や文官はいませんがそちらはどうでしょうか?」

カルロスは安心しつつも不安があった…それはガリアの領土だ。ガリアはノルマンディーほどブリミル教を徹底的に禁止していない…そのため活動がしやすいのだ。

「こちらはそちらのようにブリミル教を徹底的に禁止していた訳ではないのでブリミル教復活をスローガンに平民貴族関係なくテロリストが暴れ始めています。もしよろしければドイツ公爵を借りてもよろしいでしょうか?」

案の定、ブリミル教復活を唱える声が上がりガリアは混乱して、シリウスの手を借りるほどになっていた。

「シリウスは気まぐれ屋ですからあまりお勧め出来ませんよ?」

カルロスはシリウスを教育していただけあってシリウスの性格を知っているが故の発言だった。

「いえ…実は私の娘シャルロットを使わざるを得ないまでにガリアは鬼気迫っています。ですからシャルロットと時折同行するような形でお願いできますか?」

それほどまでにガリアはレコンキスタに侵略されていたということだ…だがこれでもまだマシな方である。すでにアルビオンはブリミル教復活派と反対派に分かれて戦争をしている…逮捕だけで済むノルマンディーが凄すぎるだけなのだ。決してジョゼフの政治が無能な訳ではない…

「そう言うことでしたら伝えておきますが期待しないでくださいよ。シリウスは気まぐれですから…」

カルロスは最後に釘をさした。

「ええ…わかっています。」

こうして二人の会談は終わった。

 

~トリステイン魔法学院~

その頃…ギトーは教師を辞めさせられテロ行為でノルマンディーの刑務所へとシリウスの手によってぶち込まれ、シリウスと帰ってきたカールによって学院は平和を取り戻した。

 

「そういえばもうそろそろ生徒会選挙じゃないか?」

二年生の生徒がそう言って生徒会選挙について語り合う…

 

そもそも生徒会は元々、どの学院にもなかったのだが、カルロスが生徒たちを成長させるために生徒会という概念を作り出し、選挙という方法も表向きは学内ではどうあれ平等であるので大変好まれた。そしてトリステイン魔法学院もそれを5年前に採用した。

「生徒会選挙?なんですかそれは…?」

一年生はほとんど知らず、上級生に聞かざるを得なかった。一年生で知っているのはシリウスや5歳離れていない、上の兄弟姉妹を持つ貴族だけだ。

「ああ、お前は知らなかったんだな…生徒会選挙と言うのは…どんな生徒でも人望さえあればこの学院のトップとして認められる生徒会長になれるという素晴らしい制度なんだ。」

「じゃあミスタ・ドイツも…!?」

生徒会長になればシリウスも従わせることは出来ると考えた一年生は間違いではない…しかし上級生が放った宣言は残酷な一言だった。

「一応は下になるがお前に扱えるのか?」

そう…シリウスを部下にすると言うことは相当ストレスを溜めるということだ。

「う…」

「ま…お前がそう言う反応を取るのは仕方ない。今ではシリウスはテロリスト教師ギドーを追っ払った英雄…それに比べて今の生徒会は生徒会長を始め空席ばかり…今年の生徒会長はシリウスで決まりだな。」

そう言って上級生はため息をつく…

「それじゃ副会長になれば…」

一年生が馬鹿なことを言い出し、上級生はもっと深くため息をつく。

「シリウスの部下になったらなったで大変だぞ?」

シリウスを上司に持てば今度はこき使われる姿が想像ついた。

「どうすりゃいいんだ!!」

一年生は思わずそう怒鳴ってしまった。

「生徒会にならないことだ。生徒会のメンバーにシリウスのストレスをぶちまけておけば俺たちには被害がない…」

そう言って上級生は生徒会にならないように警告した。

「ああ…なるほど。」

一年生は納得し、頷く。しかし上級生は一年生を思いやってのことではなかった…

「(これでライバルが減ったな。シリウスは聞けば生徒会選挙には参加しない…こんなチャンス逃すかよ!)」

上級生は内心ほくそ笑んでその場を立ち去った。

 

「…なんか面白くないわね~」

そう言って暇していたのはキュルケだった。

「シリウスが帰ってきて以来みんなビシッ!と畏まっちゃうし…そんな軍人みたいなことやってらんないわ…」

そう独り言を言っているとノックする音が聞こえた。

「ん?誰かしら?」

そう言ってキュルケがドアを開くとやってきたのは意外な人物だった。

「久しぶりだな…キュルケ。」

今、生徒会選挙で話題になっているシリウスと…

「ん…」

雪風の二つ名で有名なタバサだ。

「あら…二人ともどうしてここに?」

この三人はあの決闘後仲良くなったが…シリウスとタバサは二人ともここ数日何処か行っており大忙しでキュルケの部屋に来れなかった…どちらにしても一度は来る必要はあったので今ここに来たのだ。

「まあ…ここ数日何度か来ようとしたが忙しくて来れなかったんだが、ようやく暇になったし来ようと思ってな。」

シリウスはそう言って窓から外のマリコリヌを観察する…キチンと練習はやっていたみたいだ。

「でもタバサは?」

「私も似たような理由…」

「ふ~ん。それにしてもシリウス…生徒会選挙に出ないって本当?」

「まあな…今年は出られん。」

「どうしてよ?」

「その日は忙しいんだよ…色々とな。」

そう言ってシリウスはエレオノールのことを考えたがすぐに止めた。

「その日…私も付いていっていいかしら?」

「やめろ。」

そう言ってシリウスは持っていた扇子でキュルケの頭を叩く。

「あうう…痛いじゃない。」

キュルケは涙目でシリウスを睨むがシリウスは知らん顔だ。

「とにかくだ…俺は選挙の日はいない。」

シリウスはそう言って部屋から立ち去った。

 

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