フェイト・オブ・ストラトス~世界に描く軌跡~ 作:シューティング☆
実は言うと、他のインフィニット・ストラトスの二次見てたら書きたくなりました、それだけです。そんでもってインフィニット・ストラトスとソードアート・オンラインのクロスオーバーもの読んで相性いいほうだし組み込むかとやらかしております。
では、これよりプロローグとなります。どうぞ
脳に信号を送受信する通称フルダイブを採用したVR機器ナーヴギア、それを使うVRゲーム初のオンラインゲーム、ソードアート・オンラインの世界は、現実の日本と時間がある程度同期しているため、現実の日本もまたこの世界と同じように夕暮れ時だ。
そしてSAOは、100層様々な要素が盛り込まれたフィールドからなる、空に浮かぶ巨大で広大な鉄と石の城、アインクラッドを舞台に様々なモンスターなどと戦うゲームだ。
その第1層、始まりの街にある広場には、サービス開始当日である今日でも異様と言えるほどに人が詰められていた。
ナーヴギアとSAOの初期生産分のパッケージを購入できた1万人、僅かにそこまで満たないが、そのほとんどがそこに揃っている。
その場にいる全員が驚きと不安を隠さずにいる。何せ、この世界から現実に戻るための手段、ログアウトの表記がどこにもないことに加え、突然この広場に集められたのだ、無理もない。
そしてその驚きと不安は、突如として空に現れたドロリとした血のような液体から形を変えた肉体のない赤ローブの言葉と行為から、大きな混乱へと波及する。
「プレイヤーの諸君、ようこそ、私の世界へ」
それが最初であった。その赤ローブは、自身をこの世界、つまりSAOの製作者である茅場晶彦と名乗る。
彼が言うにはログアウトできないのはこのゲームの仕様であり、ログアウトを試みる外部からの操作…外部電源の喪失、ネットワーク回線の切断、そしてナーヴギアをロック解除か分解、その他をすれば、前2つの場合は猶予があるが…死ぬ。
猶予があるものはそれを過ぎれば、そして残りは猶予すらない。そして今まさに現実の要因によって死人が出ていると言った。
実在、プレイヤー達がこのゲームをプレイするためのVR機器、ナーヴギアはヘルメット状であり、大容量のバッテリーを内蔵していること、信号素子から信号を放てることから、その信号の出力をあげることで電子レンジの要領で、頭を急速に振動させ脳を熱で破壊することも可能とのことだ、やるかどうかは別だが。
そんな話しを聞いて動揺しないわけもなく、プレイヤー達は様々な言葉を口にする。主に罵倒だ。だがそんなことを気にも留めない赤ローブは、このゲームを恐ろしいものに決定付ける言葉を放つ。
「しかし、充分に留意してもらいたい。諸君にとってソードアート・オンラインは、既にただのゲームではない。もう一つの、現実となる。今後、あらゆる蘇生手段は機能を停止し、役目を終える。そしてヒットポイント、HPが0になった瞬間、諸君のアバターは永久に消滅し、諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される」
一瞬にして、小さく短い悲鳴が僅かだが広場中に聞こえるほどに静まり返る。言った通りであるなら、それはつまり、このゲームでの死が現実のものになるのだ、と。
「うそ……だろ…」
「馬鹿馬鹿しい…」
赤ローブは気にするつもりはないと言わんばかりに解放条件として、100層にいるこのゲームのラスボスを倒すことだと伝える。それは、あまりにも長く永く、途方もない数字だ。
100、言うだけなら簡単だが、100層となると難しい。正式サービス開始前のβテストは2ヶ月間行われたが、その2ヶ月でもβテスター達は何度もHPを0にして復活したということを踏まえても、6層までしか行けなかった。
復活できず、死んでしまう今だと戦うプレイヤーがどれほど現れるか分からない中、同じ期間で6層に行けるかと言われれば、無理であろう。
そんな途方もなさにうちひしがれるプレイヤー達に、最後にと称して贈り物を送った。それは手鏡、そして…各プレイヤーの現実の自分の体だ。各々で端正込めて作ったアバターが崩れ、現実の顔に、体になる。誰もが混乱し驚愕する。人が別人に変わるのだ、驚かないほうが無理がある。
そしてやることはやり、伝えることは伝えたのか、目的は達成されたと、このゲームの仕様が、この状況が自分の望んでいたことだと言い放ち、健闘を祈る言葉の後、赤ローブは消えていった。そして僅かな時間を置いて、プレイヤー達は混乱と狂乱に呑まれ、叫び声をあげる。
そんな中でも数人は混乱が一週二週何周も回って冷静になり、すぐに広場から離れた。そんな数人のうち、悪趣味なバンダナをつけた少しガラの悪そうな野武士面な男性、クラインと、整った顔の少年キリト、人の良さそうな顔の少年ワンズは、選択を迫られていた。
キリトはこのゲームの前段階、βテストに参加した数少ないβテスター、知識も経験もクラインとワンズより多い、一緒のほうが安全と言える。
だがそんな彼はβテストではソロプレイ、つまり一人で行動していたことが多かったため、大人数で安全に進むやり方は不得意だった。
先に進むことを前提とし安全を考慮すると、後一人が確実、二人でギリギリだ。キリトと一緒に行くか行かないか、それが迫られた選択だ。
クラインは他のゲームでも一緒で、SAOも徹夜でソフトを買った友人達と一緒にプレイする予定であり、あの場にいるであろう彼らを見捨てることできないと、行かない選択をした。そしてワンズは、現実の友達や知り合いは誰もいないからと一緒に行くことを選択した。
「そんな辛気くさい顔すんなって。生きてりゃまた会えるさ」
「でも、その、もしもを考えたら…」
「簡単にくたばってたまるかよ。初歩はキリトに教わったしな」
「あれ初歩中の初歩なんだが…」
「まあだろうな…」
3人は別れる前に言葉を交わす。必ず生きて帰ろうという想いを胸に抱き。
「…じゃあな、クライン」
「……クラインさん、必ずまた会いましょう!そして、生きて帰りましょう!」
「おう!またな二人とも!…頑張れよ」
ワンズは、最初はクラインも一緒にと言っていたが、まだあの場にいる仲間を見捨てられないと言うクラインの気持ちを理解し、身を引いた。
クラインと一緒に、という気持ちもなくはなかったが、それでも、早く強くならなければという気持ちが、その選択を拒んだ。
「…おいキリト!ワンズ!」
「「…ん?」」
「キリトは案外かわいい顔してるし、ワンズは優しそうな顔してんだな!そっちのほうがずーっと!似合ってるぜ!」
去っていく二人を呼び止め、朗らかな笑みを浮かべるクライン。別れるのが辛いのか、暗い顔をしていた二人は思わず呆けた顔をしてから、その意図が分かったのか少し笑う。
「…ハハハ。お前もその野武士面のほうが十倍は似合ってるぜ!」
「…アハハハ。クラインさん、ありがとうございます!また、また会いましょう!!」
そうして二人は走りだし…それでも気になって後ろを向いたときには、クラインの姿はなかった。それを確認した二人は再び走り出す。この世界を、ゲームを、終わらせるために。
後にキリトとは別の道を歩んだワンズ、理想を追い求め掴むため邁進し、そして…残酷な形で仲間を失い、復讐へと走り、届かなかず荒み弱った。
そんな彼を変え、支えたのは、一人の少女だった。
「…私は、その…あなたに、救われた。それに救われたのは、私だけじゃない…あなたが思っているより、あなたが救った人は、意外といるよ」
「…こんな、オレでもか?」
「…今も昔も、あなたはあなた。今は違っても…昔やったことも今も、全部含めて…あなただと思うけど」
彼女、カンザシがワンズの側に来た。半ば自暴自棄のように戦いに明け暮れ荒み、怒りと憎しみ、悲しみ、後悔で傷ついたワンズの心に、カンザシは少しでも寄り添った。ともに戦い、時に笑いあい、時にぶつかりもし、二人の心と想いは、近づいていった。
そして運命の日、第3クォーターという強さと難易度のランクが明確上がる、100の4分割地点の3番目、75層。
そこでのボス攻略を多くの犠牲者を出しながらも成し遂げた直後、前に決闘した時に感じた違和感と、ふとした疑問から、もしやと思ったキリトが試した結果、トッププレイヤーで攻略組主力のギルド、血盟騎士団団長のヒースクリフがラスボスであり茅場晶彦であったという、恐ろしい事実が判明した。
この事態に対しラスボスであるヒースクリフは、管理者権限によりキリト以外を動けなくし、彼と一騎討ちの決闘を望んだ。明らかな罠に仲間達はキリトを止めたが、ラスボスであるヒースクリフを倒せば解放されるため、この千載一遇のチャンスを絶対に逃すわけにはいかないと意気込むキリトは、仲間達それぞれに感謝を告げ、その決闘を受ける。
戦いはキリトが押された。互いにユニークスキルを持つが、攻撃型の二刀流のキリト、防御に長け、さらには攻防一体の特性のある神聖剣に加え、この世界の技であるソードスキルの生みの親であり、その全てを把握しているヒースクリフでは、ソードスキルを対処されてしまう関係からキリトのほうが決定打に欠けていた。
その焦りが募り、迂闊にもソードスキル、それも二刀流最大の連続攻撃数を誇るソードスキル、ジ・イクリプスを使ってしまう。それをヒースクリフは涼しい顔で冷静かつ完全に対処、その結果、耐久値の限界によりキリトの剣の一つ、ダークリパルサーが折れてしまい、さらにソードスキル特有の硬直時間、それも最上位のソードスキルだったために大きな隙を晒してしまう。
「っ!」
「さらばだ、キリトくん」
「キリトさんっ!!」
「キリトっ!」
ヒースクリフの剣が、キリトにトドメをさすために迫る。だが、そこで奇跡が起こった、否、起こってしまった。ヒースクリフの権限により動けないはずのキリトの恋人、アスナがキリトの前に出て、彼を庇い、決闘前のボス戦で減っていたHPが0になってしまう。
「なっ…アスナさんっ!」
「そんな…」
アスナは最後、キリトに顔を向けて微笑み、ポリゴンの粒子になり、消えた。奇跡は起き、キリトの代わりに死んでしまった。
「…あ、アスナ…そんな」
遺されたアスナの細剣、ランベントライトを手にしたが、アスナが死んだ事実にキリトは絶望し、戦意を失う。そんなキリトの体を、まだ決闘は続いていると言わんばかりにヒースクリフの剣が貫く。その場の誰もが、今度は声に出ない悲鳴をあげる。
「よくありそうな展開で少し観ていたかったが、君が相手だ。これ以上はいいだろう」
キリトのHPも0になり、ポリゴン粒子となって消える。アスナの二の舞になるかと思われた。だが。
「うぁぁああああああっ!!!!」
最後の最後、手にしたランベントライトを、キリトがヒースクリフに突き刺した。そして、ヒースクリフのHPも、少しばかり時間をかけながら0となり、ポリゴン粒子となって消えた。
「……これで…」
そう言い残し、直後にキリトも同じようにポリゴン粒子となり消える。2年続いたこのデスゲームは奇跡と言える現象により、75層という半ばでクリア、生き残った6300人近く、それと奇跡的にもキリトとアスナは、無事生還した……はずであった。
生還者6272人のうち、300人の意識が戻らなかった。その中にアスナも含まれていたことをキリトこと桐ヶ谷和人は、自分のところによく来る菊岡という男から聴き、彼がSAO事件の対応をしている部署の人間であることから彼女のいる病院についても聴いて、会いに行った。痩せ細っていてもなお、アスナ…結城明日奈をきれいだとキリトは思った。
だが彼女が目覚めないうちに事態が進む。アスナが、事実上結婚させられるというのだ。それも彼女の父親の経営する会社、レクトのVR部門で働く優秀な男、須郷伸之という男と。
この須郷という男は相当猫を被るのが得意なのか、親の見る目がないのか、前者は確実で本性は悪辣で変態のような一面も見られるが、猫を被ることで親のほうには気に入られている様子。
そんな須郷とアスナがもうすぐ事実上結婚させられることを聴いたキリトは、呆然となりながらも足掻き、アスナを助け出すための手掛かりと思える物を掴んだ。
それは、そんなアスナの事情を家柄から知ることができたワンズの恋人、カンザシこと更識簪が、なんとかできないかと現実に帰還したワンズこと織斑一夏と会ってなんとか見つけた情報…VRMMO、アルヴヘイム・オンライン、通称ALOにある世界樹に、アスナによく似た人が鳥籠に囚われているという画像だった。
なお、我が女神と称されていたその画像は、すでに元のものは削除されていたが、ネットに出回った無加工版と無駄に鮮明な鮮明版の2つがあり、無加工版は解像度が低いが、鮮明版は間違いなくアスナであったため、思わず恐怖を感じずにはいられなかった。
そのことを現実で店を経営しているエギルことアンドリュー・ギルバート・ミルズを通じてキリトと会いつつ伝え、親や保護者という壁をなんとか乗り越え、ALOでアスナを探す。
「リーファよ、よろしく」
「オレはキリト、よろしく」
「ユイです!よろしくお願いします!」
ALOはいくつかの妖精の種族が、飛行の制限が取り払われた種族、アルフへと種族単位で転生するのを目標に世界樹を目指しているプレイヤーキラー、PKも推奨されているVRMMO。
そのため初回ログインは必ず選んだ種族の首都に飛ばされる…はずなのだが、スプリガンを選んだにも関わらず、キリトはスプリガンの首都、ではなくシルフの首都近辺のフィールドに飛ばされた。
周囲に人がいないのを幸いに、キリトはステータスやアイテムをチェックをしたら、どうやらSAO時代のものを引き継いだらしく、ステータスはほぼそのまま、アイテムは全ての表示がおかしく明らかに使えなかったが、それでも辛うじて使えるものがあった。
それはギリギリで保存できていたアスナとともに娘とした、SAOに用意されていたメンタルカウンセリングAI、ユイ。自身のナーヴギアのメモリーに保存し、さらにアイテム化していたそのデータは使え、数ヶ月ぶりに違う世界で再会を果たした。
ユイにALOでは飛行が重要なため、コツを調べてもらい、キリトはその場で訓練したが途中で失敗、盛大に突っ込んで墜落した先でシルフの少女とサラマンダー数人が戦っており、シルフの少女に肩入れをしてサラマンダーを1人残して倒し、その1人は戦ってやられることを拒否して降参したことから見逃した。
キリトがそんな感じで結果的に助けたシルフの少女、リーファを案内人として世界樹を目指していた頃、ワンズもログインしていた。サラマンダーとして。速さが売りのシルフでもよかったのだがパワーが欲しかったためこちらにした。
なお、カンザシは自らの髪色や魔法のことを考え、回復要因は必要だと回復魔法を得意とするウンディーネを選択、ワンズとは下調べにより合流ポイントを決めた。
そしてワンズは合流ポイントへ向かうため飛び立とうとするもうまくいかず、それを目撃したサラマンダーの少女、ハレーが放ってはおけぬと同行すると言ってきた。
「いや悪いですって。勝手に種族の領を離れるのって悪いってありましたし」
「今のサラマンダーの空気や風潮はあまり好きではない、だから離れるのだ。お前のことはそのついでだ、気にするな」
「…なら、よろしくお願いします」
なお、ハレーには恋人と合流することは伝え、カンザシがモンスターから逃げていたとはいえなんとか合流しそのモンスターを倒した。その後、自分以外の女と一緒にいたのが気にくわないカンザシの機嫌はあまりよくはなかったため、ワンズは少し苦労した。
「…あれ?パパ、リーファさん、ちょっと待ってください」
「?どうした、ユイ」
「?何?」
「先ほどの3人組、サラマンダーの男性とウンディーネの女性がいましたよね。もしかしたら、ワンズさんとカンザシさんかもしれません」
「え?その3人はどこに…ああ、いたいた。おーい!そこのサラマンダーとウンディーネのパーティー!」
「え?知り合い?」
「もしかしたらだけどな」
その後は地下の鉱山街で二組がすれ違いかけるも、ユイが気づいたおかげで合流、ユイも含めた6人で、シルフ・ケットシーの同盟締結のための会議中の襲撃を防ぎなんとか無事に治めたり、地下世界に落ちたりと騒動に巻き込まれつつ、危ない橋も渡りながら世界樹の元へと向かう。そして苦労の末に世界樹の麓、アルンへとたどり着く。
だが世界樹の頂上に向かうのは生半可なことではなかった。
外からは飛行制限や高度制限により行くことが出来ず、キリトが試したものの届かず、ユイが精一杯システム含め大きな声を出すことしかできなかった。それでも、謎のカードが上から落ちてきたことからアスナがいると確信ができ、正攻法、世界樹の中からの攻略に乗り出す。
かといって普通に中から行こうにも専用のモンスター、ガーディアンの出現率が異常に高い上に進めば進むほど出現率とその速度も異常にあがる。
「がっ!」
「しまった、キリトさん!!」
「ワンズ右!」
「!危なっ!」
そうして無理をしたキリトのHPは0となり、SAO生還者2人は一瞬動揺する。
だがこれは普通のゲーム、現実でも死ぬわけではないと慌ただしい中だがすぐ落ち着きを取り戻し、ALOでプレイヤーが倒された後にできる炎、リメインライトを抱えたリーファを、ハレーとともに援護しつつ離脱した。
外に出てリーファに復活させてもらったキリトは、すぐに再挑戦しようとするが、リーファに止められた。また今度挑もうと。だが、その今度を待つには残された時間の少ないキリトは行こうとする。
「キリトさん少し落ち着きましょう!我武者羅に行ってもさっきと同じです!」
「あれは明らかにおかしいです。作戦を立てないと」
「後少しなんだ!後少し、後少しで届くんだ、もう一度、アスナにっ!」
「……えっ……うそ、ま、まさか………お兄、ちゃん…なの?」
キリトが必死のあまりに呟いた恋人の名前を聴いたリーファが固まり、驚愕の表情のままキリトに呟く。リーファ、現実では、桐ヶ谷直葉。キリトこと和人の妹だ。実際の血縁関係は違うそうだが、今の二人は兄妹だ。
「えっ……スグ、直葉、なのか?」
「?…あ、そういえば、キリトさん、妹がいるって」
「なんて偶然」
「兄妹でやっていたことを知らなかったのか」
リーファは、直葉は現実において戻ってきた後とはいえ、兄のことを異性として意識し始めてしまっていた。
だが気づかない振りをし、兄にアスナという恋人ができていたことから諦め、ALOで出会ったキリトに恋をした。だがそれは兄であった。それを知ったリーファは取り乱した様子でログアウトし、後を追うようにキリトもログアウトした。
「心配。私、姉さんとは険悪だから」
「そうなのか…あのまま、関係が悪くならないといいが。…失ってからでは……何もかも、遅いからな」
「?…とりあえず、一旦ログアウトして情報を集めましょう。あそこの攻略には、かなり理不尽が伴うみたいですから」
「なら、お昼を済ませてからで、どう?」
「だが彼のあの焦り様、急ぐ必要があるか」
こうして一旦解散、昼食を挟み情報収集後、ログインした3人は、3人を待っていたキリト達とリーファの知り合い、レコンととも作戦会議後に再び世界樹の頂上を目指す。
二回目の戦いの途中、レコンが現状を切り開くために非常にリスクの多い自爆魔法を使うも、時間稼ぎにしかならず、圧倒的数の暴力に押し潰されかけた。
だが、レコンの犠牲が、残った者の足掻きが実る。アルンへ向かう途中、同盟締結のための会談の最中の襲撃を防ぎ、助けたついでに資金援助もしたシルフ、ケットシー両種族の長が、精鋭部隊を連れて駆けつけたのだ。
「ドラグーン隊!ブレス攻撃ヨーイ!!」
「シルフ隊、エクストラアタック用意!」
心強い援軍に、士気は一気に上がる、ドラゴン達の放つ炎のブレスとシルフの放つ強力な魔法により多くのガーディアンが倒されるも、どんどん増えていくガーディアン達。
だがここには、ALOの精鋭だけではない、SAOという地獄で鍛えられた猛者達の精鋭がいる。キリト、ワンズ、カンザシは突き進み、リーファやハレーはその後ろを守り、進んでいく。
「キリトくん!」
「!…うおおおお!!!」
「ここが、ラストスパートだぁ!」
「はああああ!!」
「まだ、負けない!!」
そして頂上へ向かう扉間近、扉に群がり進めなくしたガーディアンを見たリーファは、自分の持つ刀をキリトへ投げ渡す。受け取ったキリトは二刀流にて本領を発揮、それにともないワンズもカンザシも最後の力を振り絞り、扉に群がっていたガーディアンも、その周囲のガーディアンも凪ぎ払い、とうとうキリトがたどり着く。
だが先に進もうとしても、余程通らせたくないのか扉にはシステムロックがかかっていた。無理かと思われたが、ユイの呼び掛けに答えるように落ちてきたカードキーが、最後のピースをはめた。キリトとユイが、扉の先へと消える。
「…オレ達は、ここまでか」
「ワンズ早く!」
「囲まれる前に脱出するぞ!」
「ああ!」
キリトとユイ以外は扉の先に行けなかったものの、思いを託し、全員大急ぎで離脱していった。
その後、須郷の悪事が暴かれ逮捕された。VR技術を使った記憶改竄や洗脳の研究は、意識の戻らなかった者達を使い行われていた。ナーヴギア以外ではできないが、それでも研究はほぼ完成していたことから、彼の恐ろしさや技術力が分かる。
そしてそんな悪事に知らぬ間にかかわっていたレクトプログレスとレクトは世間から非難を浴び、経営者幹部全員が責任をとり辞職、VR部門はとある企業の系列にあるベンチャー企業にまるごと買収されたがそれはまた別の話し。ともかくSAOから始まる大きな騒動は、生還者全員の意識が戻ったことで、終わりを迎えた。
大分駆け足省略しましたSAO編からALO編、いつか詳しくやりたいと思います。
それと多分ISへの導入部分無駄に長く拙い文章だと思います。
それではこれから、よろしくお願いします。
※やっぱり長いよなと思い、IS部分の導入をプロローグ2に移動、それに伴いサブタイトルを変更しました。