色々と日本語がおかしかったり、誤字があったりするかと思いますが、優しく教えて下さると嬉しいです。
――彼は、知っている。
その戦いが描く未来を。
その願いが導く破滅を。
――で、あるのなら。
彼は、裁かねばならぬ。
彼は、導かねばならぬ。
それは、太古の昔より変わることのない彼の在り方に違いない。
――だが、しかし。
彼には、振り返ることは許されない。
彼は、歩み続けなければならないのだから。
彼の後を歩む者たちのために。
――そして、彼は探し求めたのだ。
彼に代わり、善を為すことの出来る者を。
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2014年 某日
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。」
月すらも寝静まる新月の夜、住宅地からは程遠い錆びれた廃工場の一角。
数年にわたって誰一人として足を運ぶことのなかったその場所は、久しぶりの来訪を受けていた。
来訪者――煌々と赤く輝く魔法陣の傍らで、奇妙な呪文を唱えるその男の横顔は深く、暗い狂気の色をたたえていた。
「
繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する。」
星明りにうっすらと照らされる男の姿は、不自然にちぐはぐで不気味なものだった。
白と黒、二色の髪を持ち、美しい顔には狂気を含んで笑みを浮かべる。
何処か異国情緒を感じさせるその装束には幾つかの鈴飾りがきらめく。
「――告げる。
汝の身は我が下に。我が命運は汝の剣に。聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うならば応えよ。
誓いを此処に。我は常世総ての善と成るもの。我は常世総ての悪を敷く者。」
聖杯戦争。
七人の魔術師によって行われる大規模な魔術儀式。
彼の唱える呪文は、その聖杯戦争において魔術師とともに戦いに臨むサーヴァントを召喚するためのものだった。
しかし、この召喚の儀式は彼によって詠唱に織り込まれた文言によってその在り方を書き換えられることとなる。
「しかして汝はその宿業を身に宿せし宿せし者なり。我、その業を辿る者――。」
男によってその文言が唱えられると、それまで赤い輝きを放っていた魔法陣は変色し、より暗く禍々しい光を放つ。
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――!」
そして、歪んだ召喚によって英霊が再び現世に蘇る。
橙の髪に精悍な顔つきをした偉丈夫が魔法陣の中心に現れると、魔術師は目をぎらつかせ、口元を歪める。
それは、彼の悪性を多分に孕んだ美しくもおぞましい微笑みだった。
「サーヴァント、ランサー。……否。我が忌み名、ランサー・プレデター。召喚に応じ参上した。
先ずは問おう。貴様はこの俺様の軍師足りえる者か?」
そんな召喚者を一瞥し、槍兵は口を開く。
それは今目の前にいる男を生かしておくか値踏みするような、危険な声色だった。
「ンン――?ええ、ええ。そうですとも!これより我らは一蓮托生。不肖ながらも拙僧、将軍殿のお役に立てますよう力を尽くさせていただきますとも!」
魔術師は、そんなランサーの気迫にも笑みを崩すことなくそれに応えると、両手を高く掲げ宣言した。
「さあ、それでは是より、聖杯戦争を開始するといたしましょうか!」
一話目でタイトル回収できなかったやーつ。
この話が面白いと思ってくださった方、物足りないと感じられた方。
感想、ご指摘お持ちしております!
それではまた次回でお会いしましょう!