あるてまれアスカちゃん劇場´   作:立花アスカの偽猫

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あるてまれアスカちゃん劇場まとめ(26~30)

◆『似たもの同士?』◆

 

アスカ

「次のオフコラボの件ですけど、燦ちゃんは何かやりたいこととかありますか?」

 

 

「うーん、ゲーム配信かな。楽だし」

 

 

アスカ

「いいですね。それなら、ジャンルはどうしましょうか? 夏なのでホラーとかが人気なんですかね?」

 

 

「えぇー、ホラーはちょっと。……できればアスカちゃんと仲良く遊べるやつがいいなー、なんて」

 

 

アスカ

「燦ちゃん……、はい! 私も燦ちゃんともっともーっと仲良くなりたいです! それじゃあ、えっと、……ポッ〇ーゲーム。なんて……、どう、かな?」

 

 

「……」

 

 

アスカ

「……な、なんちゃって。もー、冗談なんですから、燦ちゃんも何か言ってくださいよ」

 

 

「私は、したいな。アスカちゃんとポ〇キーゲーム」

 

 

アスカ

「……え」

 

 

「アスカちゃんは、私と、したくないの?」

 

 

アスカ

「えっ、えぇっ!? わ、私も、……きゃっ!? 燦ちゃん……、そのっ、顔が近い、よ」

 

 

「耳まで真っ赤になってる。アスカは可愛いな」

 

 

アスカ

「あっ、あぅ。そんな、急に……」

 

 

「……私のものになれ、可愛い子猫ちゃん」

 

 

アスカ

「囁いちゃ、あっあっ、だ、だめぇーーーっ!?」

 

 

 

 

 

ちゅんちゅん

 

 

 

 

 

アスカ

「はぁぅ~、こんな夢を見るなんて……。燦ちゃんともっと仲良くなりたいって、短冊に書いてお願いしましたけど。だからってこんな、こんなの……、はしたないよぉ」

 

 

 

 

 

◆『告白?』◆

 

「負けたーーーっ!」

 

 

アスカ

「今日は私の勝ちでしたね。……それでは、視聴者さんが選んだ罰ゲーム、『負けた方が勝った方に告白をする』をどうぞっ」

 

 

「ぐぬぬぅ~っ……。えと、罰ゲームの内容だけどさ、違うのにしたいなー。なんて」

 

 

アスカ

「あは、だめです」

 

 

「ほら、こういうのはムードが大事だって言うし! みんなも見てるしさ」

 

 

アスカ

「私は別に気にしませんよ? はい、他に言い分がないのであれば、罰ゲームを続行しましょうね」

 

 

「うぅーーーっ。……分かったよ。それじゃあ告白します」

 

 

アスカ

「はい。……どうぞ」

 

 

「私、黒猫燦は、……えと、た、立花アスカの、こっことを……」

 

 

アスカ

「私のことを?」

 

 

「あ、ぁ、あっ……」

 

 

アスカ

「頑張れ、燦ちゃん!」

 

 

「あっあっ、あっ、あぁー、あいっ、……あい、すを勝手に食べてごめんなさい!」

 

 

アスカ

「……燦ちゃんの、意気地なし」

 

 

「うっ、そんな目で見ないで……。でもでもっ、こ、これだって歴とした告白だもん」

 

 

アスカ

「……はぁ。仕方ないなぁ、もー。今回だけですよ」

 

 

「うん!」

 

 

アスカ

「でも、……次はちゃんとした愛の告白をしてね」ぼそっ

 

 

「う、うん。……善処します」

 

 

 

 

 

◆『ぴ〇んでぱおん』◆

 

「最近、ぴ〇んとかぱおんとかよく聞くんだけど、アレってどういう意味なんだろうね?」

 

 

アスカ

「えっと、私も中学生や高校生の間で流行ってる言葉、ということくらいしか知らないんです。力になれず、すみません」

 

 

「そっか、こっちこそごめんね」

 

 

アスカ

「い、いえ。……やほーで調べてみましょうか?」

 

 

「そうだね。えっと、ぴ〇ん、意味で検索っと」

 

 

アスカ

「あ、出ましたね。……えっと、嬉しいときや悲しいときなど泣きたい気持ちを表す言葉、だそうです」

 

 

「へぇー、ぱおんはその上位みたいな感じの言葉らしいね。ぴ〇ん通り越してぱおんみたいにして使うみたい」

 

 

アスカ

「あはは……。私も数年前は高校生でしたが、流石についていけそうにないです」

 

 

「うん、私もだよ」

 

 

アスカ

「……あっ」

 

 

「え、どうかしたの?」

 

 

アスカ

「えっと、この記事なんですが……そのっ」

 

 

「え、なになに。ぴ〇んは中国では、……えっ!?」

 

 

アスカ

「さ、燦ちゃん」

 

 

「あっあっあっ、違うから!? しししっ知らなかったの!」

 

 

アスカ

「……えっち」

 

 

「あー、もういやっ!? ぴ〇ん通り越してぱおんだよ!」

 

 

 

 

 

◆『本のものより本物がいい』◆

 

アスカ

「燦ちゃん。どうして私が怒っているのか、分かるよね?」

 

 

「はい……」

 

 

アスカ

「はい、じゃなくてですね。燦ちゃんの口からその理由を答えて欲しいんです」

 

 

「……うぅ~っ。昨日、間違って黒猫燦のアカウントで、結のセンシティブなファンアートをいいねして拡散したから、です」

 

 

アスカ

「そうです。もーっ、燦ちゃんはまだ未成年なんですよ。その、センシティブなファンアートを、見るなとはいいません。ですが、それをいいねしたり拡散したりすると問題になるんですよ」

 

 

「うぐぅ、……反省してます

 

 

アスカ

「二度とこんなことが起こらないように、今回ばかりは私も心を鬼にして、燦ちゃんをしつけないといけませんね」

 

 

「あ、アスカちゃん!? ちゃんと反省したからっ! もうしないって誓うよ!」

 

 

アスカ

「燦ちゃんに口で言ってもだめなのは分かってます。だから、今日はみっちりと、身体に分からせてあげますね」

 

 

「ああああっアスカちゃん!?」

 

 

アスカ

「夏波さんに、よそ見できないくらい、私が燦ちゃんをセンシティブに満足させてあ・げ・る」

 

 

「あっ、アスカちゃん。にゃ、にゃあん!?」

 

 

 

 

 

アスカ

「見、見ちゃだめーーーっ!?」

 

 

「えぇ!? あっ、せっかくネット通販で買ったのにっ! 酷いよ、アスカちゃん」

 

 

アスカ

「酷くありません! とにかく、燦ちゃんは読んだらだめなんですっ!」

 

 

「で、でも漸く見つけた、貴重なあすねこえちち本なんだよ!」

 

 

アスカ

「だめったら、だめなのっ!」

 

 

「そんな殺生なぁ! 先っちょだけっ、ううん、チラッと読むだけだから! 今すぐこの本を読まないと元気が出ないの!」

 

 

アスカ

「もーっ、またそんなこと言って……。それなら、こっこれで、……どう、かな?」

 

 

「は、え? ……ピンクの、紐」

 

 

アスカ

「ほっ、本物の方が、元気出るかなって。……元気、出ましたか?」

 

 

「あ、うん、それはばっちり。寧ろ元気が溢れそうかも……」

 

 

アスカ

「は、はいっ。この件は終わりです! 燦ちゃんも元気になりましたし、この本は私が責任を持って処分するからね!」

 

 

「そ、それはちょっと……」

 

 

アスカ

「本物の私以外に、よそ見したら、……いやなんだもん」

 

 

「……アスカちゃんの、わがままだもんね。できるだけ我慢するよ」

 

 

アスカ

「はいっ! ありがとうございます、燦ちゃん! あ、で、でもっ、我慢できなくなったときは、そのっ……、また、言ってね?」

 

 

「……ぁ、ごめん。そんなこと言われたら、我慢できないかも」

 

 

アスカ

「さ、燦ちゃん!? も、もーっ。……仕方ないんだからぁ」

 

 

 

 

 

◆『早起きは燦文の徳?』◆

 

「おはようにゃー。今日も一日頑張るにゃー。はい、終わり」

 

 

アスカ

「あれ? おはようございます、燦ちゃん。珍しく早起きして、何をしていたんですか?」

 

 

「ふぁ~っ。あ、おはようアスカちゃん。えとね、#におはようVtuberってつけてツイートするのが、Vtuberたちの間で流行ってるらしくてさ。マネージャーさんに勧められて今日から始めてみたんだ」

 

 

アスカ

「なるほど、それは楽しそうですね」

 

 

「いや、毎朝同じようなツイートをしなきゃいけないって思うと、初日から憂鬱なんだけど」

 

 

アスカ

「あはは……、燦ちゃんらしいって言えばいいのかな」

 

 

「だってさ。どのVtuberのツイートも、要約しちゃえば『おはよう、今日も一日頑張ろう』になるんだよ。ねぇ、これってやる意味ある? ないよね。時間の無駄じゃん」

 

 

アスカ

「あはは……。えっと、恐らくですけど、フォロワーのみなさんと交流をすることに意味があって、ツイートの内容はそんなに重要ではないのかもしれませんね。あとは、広報活動の一環って側面もあると思いますよ」

 

 

「そうかもだけどさー」

 

 

アスカ

「それなら燦ちゃんは、朝の挨拶をするのが無意味だからって、私におはようって言ってくれないんですか?」

 

 

「そ、それは……するけど。話が違う、って言うか……」

 

 

アスカ

「私はおはようって言葉を通して、燦ちゃんと繋がりたい、仲良くなりたいって思うな。フォロワーのみなさんも、きっと同じ気持ちなんだと思うよ」

 

 

「……うん。そう、だよね。分かった、もう少し頑張ってみるよ!」

 

 

アスカ

「はい、その意気です。今日から私も一緒につぶやくので、頑張って早起きしましょうね!」

 

 

 

 

 

後日

 

 

 

 

 

アスカ

「燦ちゃん、朝ですよ。つぶやかなくていいんですか?」

 

 

「うぅ~ん。ママ、あと五分……」

 

 

アスカ

「もー、燦ちゃん。燦ちゃんっ。……はぁ、やっぱり三日坊主になっちゃいましたか」

 

 

「むにゃむにゃ」

 

 

アスカ

「……気持ち良さそうだし、私も二度寝しようかな。……い、いいよね? お、お邪魔しましゅ」

 

 

 


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