あるてまれアスカちゃん劇場´ 作:立花アスカの偽猫
◆『好きすぎるもの』◆
「好きすぎる、ほんとに推し良すぎる」みたいなの送ったら 「嬉しすぎる、ありがとすぎる」みたいな返事を配信で貰えて嬉しかった
ましゅまろ ❒″ |
燦
「えっ、すごっ。良かったじゃん。おめでとう!」
『おめでとう!』
『いいなぁ』
『俺は個人Vにファンレター送ったら返事くれたぞ』
『好きってことを伝えるのって勇気がいるけど大事なことだよね』
『恥ずかしがってる場合じゃねぇな!』
『黒猫も何気ない日常にある好き過ぎることを伝えてみたら?』
燦
「たしかに言葉や文章で好きって伝えるのって大事だよね。私だって好きって言って貰えたら嬉しいもん。……うんうん、そうだね。せっかくの機会だし、私も誰かに好き過ぎるって伝えてみようかな」
『いいね』
『誰に伝えるの?』
『黒猫の好きすぎるものと言えばチョコレートだろ。メーカーさんに問い合わせしてみようぜ』
『いや、黒猫の好きすぎるものと言えばアスカちゃんだろ』
『それはそう』
『エッホエッホ、アスカちゃんに好きすぎるって伝えなきゃ!』
『アスカにそんなこと伝えたら返事と一緒に婚姻届けが同封されて送られてきそう』
『黒猫のこと好き過ぎるだろ』
『これじゃあ黒猫の好きすぎるものじゃなくて黒猫を好きすぎる者すぎるじゃん』
『草』
◆『濡れ衣』◆
燦
「……ふぅ、漸く帰って来れたよ」
アスカ
「急な雨でびしょ濡れになってしまいましたね。風邪を引く前に早く着替えましょうか」
燦
「だねー。アスカちゃん、着替えるついでに先にシャワー浴びてきなよ」
アスカ
「ありがとうございます。ですが、私は大丈夫ですから、まず燦ちゃんが先にシャワーを浴びてきてください」
燦
「いやいや、アスカちゃんが先でいいから」
アスカ
「だめです。燦ちゃんが先です」
燦
「アスカちゃんが……」
アスカ
「燦ちゃんが……」
燦&アスカ
「「くしゅん! ……あっ」」
アスカ
「……あは。風邪、引いちゃったら大変ですから、……もし、よかったら一緒に……」
燦
「……うん。風邪、引いちゃったら大変だもんね」
アスカ
「はい!」
燦
「じゃあ早速、濡れた服を脱いで……あ、あれ? 服が濡れてて……うぐぐ。ぬ、……脱げない。アスカちゃん、すぐ行くから先に入ってて」
アスカ
「いっいえ、一緒に入るって約束ですから! ここは私に任せてください」
燦
「あ、アスカちゃん。任せてって、な、なにを……ひゃんっ!?」
アスカ
「あっ、ちっ違います! すみません、手、冷たかったですよね。い、今のは決してわざとではなくて、濡れた服を脱ぐのを手伝おうとしただけでして!? 燦ちゃんが脱衣中の服で前が見えないのをいいことに身体に触れた訳では……」
燦
「えっと、つまり濡れ衣だけに濡れ衣、ってこと?」
アスカ
「……」
燦
「……」
アスカ
「……そう、ですね。はい」
燦
「あっうん。えっと、……なんかごめんね。なんやかんやで服も脱げたし、寒くなって来たから早くシャワー浴びようか」
アスカ
「……そうしましょうか」
◆『JK』◆
燦
「はい。てなわけで、今日は『中学生なら簡単な常識力確認テスト』というゲームを遊んでいきたいと思います」
『略してJKJKテスト?』
『恥かく前に止めた方が……』
『今日は授業参観かな?』
『まずい、あたま幼稚園児が露呈しちゃう!』
『見た目は大人、頭脳はこども! その名は!』
『言うほど見た目は大人か??? いや、どことは言わないけどさ』
燦
「それじゃあ始めるよ。最初の問題は英語みたいだね。えっと、westの意味を答えよ? え、簡単じゃん」
『簡単だな』
『分かったの!? 黒猫すげぇ!』
『一応ヒント見てみたら?』
燦
「うーん、そこまで言うならヒント見てみる? ヒントは二文字で○し、だって。ほら、やっぱり合ってた。正解は腰でしょ!」
『???』
『せ、せやな!』
『いや、正解は西だぞ』
『腰はwaistだね』
『おしい! 読みは似てるんだけどね』
燦
「え? あっいや、これはその……み、みんなを試してみただけだから。westは西、常識だよね! 次、次の問題行ってみよう!」
『あ、誤魔化した』
『次の問題は地理か』
『日本の県の数は?』
燦
「日本の県の数を答えよ? あ、これ分かる。引っ掛け問題でしょ? 都道府県から都と道と府を引いた数だから、えっと……42!」
『???』
『黒猫平行世界人説』
『バーチャル日本の話かもしれない』
『算数ができないのか都道府県が47って知らないのか』
『黒猫ならどっちもありえるな』
『もういい。黒猫、もうこのゲームやめよう』
燦
「ち、違う! い、今のはちょっと引っ掛け問題に引っ掛かっただけだし! 次、次こそは正解するから」
『最初から引っ掛け問題って気づいてたよね?』
『それなのに引っ掛かるのは……』
『てか、言うほど引っ掛かってたか?』
『気を取り直して次の問題やろう』
『せ、せやな』
燦
「次は、あっ、また英語の問題だ。なになに、adultの意味を答えよ? えっと、adultは……18禁?」
『そうだけどそうじゃなくて!』
『正解は大人だな』
『次の問題の漢字もできてないし、黒猫はなんの教科ならできるんだよ』
『保健体育ならワンチャン……』
『或いは生物とか?』
『くやしい、でも受粉しちゃう! かふんかふん』
燦
「……ふぅ、漢字も難問だったね。次の問題は歴史の問題かぁ。えと、鎌倉幕府が成立した年は? あ、流石にこれは知ってるよ。覚えやすい語呂合わせもあるし。たしか、いい国作ろう鎌倉幕府だから1192年!」
『お、正解じゃん』
『いや、鎌倉幕府は1185年だよ』
『は? 1192だろ』
『今の教科書だと1185に変わってるらしいよ』
『ま?』
燦
「え、そうなの? 1185が正解? なにそれ知らない、こわっ」
『いや、リスナーはともかくなんでJKの黒猫が知らないんだよ』
『いい国で覚えてるってことはやっぱ黒猫っておっさn……』
『黒猫が小学生のときに習ったときは教科書がまだ変わってない可能性もあるから……」
『それでも日本史で習うだろ』
『日本史取ってないかもしれないだろ』
『あ、あはは……。えっと、よかったら今度一緒にお勉強会しませんか?』立花アスカ✓
燦
「勉強会!? うへ~、流石にそれは……。アスカちゃんの提案でも勉強するのはちょっと……」
『いや、しろよ』
『勉強会というていのお家デートのお誘いだぞ』
『常識的に考えてそれくらい察しろよ』
『アス猫ないなった……』
『黒猫は漢字も読めなければ空気も読めない』
『読めないのは嫁ないからだな。つまりその逆になれば……』
『じれったいなこいつら、受粉して結婚しろ!』
『略すとJKJKで草』
◆『無言で帰宅』◆
燦
「へぇー、にやけるってにやにや笑うって意味じゃなくて、本当はなよなよしてるって意味なんだ。知らなかった」
アスカ
「そうらしいですね。その他にも、無言の帰宅の意味が分からない人が多いと、最近エッ○スで話題になっているみたいですし。私たちも配信者として、日本語は正しく使うように気をつけないといけませんね」
燦
「うんうん、気をつけないといけないよね」
『マジ!? それは知らなかった』
『誤用だけどなんとなく相手に伝わってるし、にやにやしてるって意味でもいいと思うけどな』
『けど、無言の帰宅とか意味を知らないと返答によって失礼になることもあるから気をつけないと』
『黒猫は無言の帰宅の意味を知らなさそう』
『いや、流石にそれくらいは知ってるだろ。……知ってるよな?』
燦
「あのさ、流石にそれくらい知ってるからね。無言の帰宅っていうのは……あっ、ちょっとタンマ」
アスカ
「燦ちゃん? えっと、どうかしましたか?」
燦
「アスカちゃん、ごめん。ちょっとトイレ行ってくるから、しばらく場を繋いでおいて! じゃっ!」
アスカ
「えっ!? さ、燦ちゃん。急になにが、えっ、トイ……じゃなくてお花摘み。お花摘みに行きたくなったんですね! わ、分かりました。こちらは大丈夫ですからゆっくり……あっ、もうミュートになってる」
『トイレに行っトイレ―』
『正直でよろしい!』
『この言い方なら勘違いされなくていいね!』
『もう少し恥じらいというものをだな……』
『もしかしてお花摘みに行くって言葉をご存じでない?』
『くろねこだもの』
アスカ
「燦ちゃんが戻ってくるまで雑談でもしてましょうか。先日の話なんですが……で……ですよ。そこで燦ちゃんが……でしたが……しちゃったみたいで。そしたら……だったんですよ。それに昨日も……ということがありまして。あっ、燦ちゃんが戻って来たみたいですよ」
『おかえりー』
『ちゃんと手は洗ったか?』
『お花摘みにしては早かったね。なに摘んできたの?』
『↑お花摘みの意味を知らないのか、ただ単に純粋なだけなのか……』
『トイレに行ってきたんだから花を摘んでる訳ないだろ! あたま黒猫かよ』
『あれ、黒猫がなにか言ってるよ?』
燦
「……」
アスカ
「あれ、燦ちゃん? もしかして間違えてミュートにしてませんか? 配信に音声乗ってませんよ」
燦
「……そ、ソンナワケナイヨ? いっ、今のはみんなに聞こえないように、わざとミュートにしてただけだから……」
『あっ』
『ぽんにゃ!』
『めっちゃ話してたな。口パクだったけど』
『ミュート芸上手だね!』
『これがほんとの無言の帰宅、ってか!』
『誰が上手いこと言えとwww』
『もしや身体を張って説明してくれたのか』
『無言の帰宅ってそう言う意味じゃねーから!?』
『やっぱ間違って覚えてて草』
『日本語って難しいね』
◆『背中に天使の羽がピッタリ』◆
燦
「てなことがあってさ。改めて思ったけど、アスカちゃんマジ天使じゃん」
『AMT』
『いや、お前は勝手に冷蔵庫のプリン食うなよ』
『あれ、ちょっと待てよ。なんで黒猫の家の冷蔵庫にアスカちゃんのプリンがあるんだ???』
『察しろ』
『アスカちゃんが天使なのは認める』
燦
「だよね! この間のプリンを食べちゃったときもそうだけど、白い服にカレーを溢したときも怒らなかったし、脱いだ靴下を裏返しや丸めたままその辺に放置してても仕方ないなぁって全部やってくれるし。頭の上にある輪っかや羽を隠してるだけで本当に天使なんじゃないかな? みんなもそう思わない?」
『天使ってか子持ちのママ?』
『お前は小学生男子か!』
『アスカちゃん苦労してるんだなぁ』
『ママにちゃんと感謝しなよ』
『アスカが天使でママならその子供である黒猫も実は天使ってこと?』
『黒猫の背中にも天使の羽がありそう』
燦
「私の背中にも天使の羽がありそう? え、つまり私は優しくて美人で寛大で慈愛の心に満ちた、最強かわいいジーニアスな天使ってこと? いやー、そんなに褒められると照れちゃうな。もっと褒めてもいいんだよ?」
『そこまで言ってない』
『褒めてもいない』
『一つもあってないぞ』
『調子に乗るなガキ』
『ははっ。黒猫の背中にあるのは天使の羽は天使の羽でも某ランドセルだろ。背中にも黒猫にもピッタリじゃん』
燦
「ランドセルって、誰が小学生だ!? てか、背中にも私にもピッタリって天使の羽違いだから!?」
『草』
『いや、小学生だろ』
『他人のプリンを勝手に食ったり、白い服をカレーで汚したり、脱いだ靴下を放置したりするのは小学生なんだよなぁ』
『ここまで天使要素あったか?』
『天使を自称するなら寛大な心で小学生扱いを受け入れなよ』
『やはり黒猫に天使は荷が重かったか』
『天使の羽は軽くて背中にピッタリなのにね』
『誰が上手いこと言えと』