あるてまれアスカちゃん劇場´ 作:立花アスカの偽猫
◆『4月ガバか』◆
燦
「……ふぁ~。明日はエイプリルフールだし、日付が変わった瞬間に嘘を吐こうと思ってたけど……。なんだかすごく眠たいから予約投稿にして早く寝ようっと」
……
…………
………………
アスカ
「はいこんにちは。本日の配信は久しぶりのお昼雑談枠となっています。お昼休みのお供に聞いて、まったりしていってくださいね」
『こんにちは』
『お昼雑談助かる』
『まだ仕事中だけど聞くね』
アスカ
「あはは、ありがとうございます。お仕事お疲れさまです。でも、お仕事をサボって怒られないように気をつけてくださいね」
『見つかったときは上司と一緒に見るから大丈夫』
『全然大丈夫じゃないな』
『ちゃんと仕事しろ!』
『こらっ! こういうときのために予め上司に布教しておかないとだめだろ』
『草』
『そう言えば、お昼に投稿された黒猫のツイート見た?』
アスカ
「燦ちゃんのツイートですか? いえ、配信の準備があったのでまだ見てませんが、えっと、何かあったのですか?」
『あったというかこれからあるというか』
『見たら分かる』
『あの猫、またやらかしてます』
黒猫燦
【今日の夜は赤ちゃんになってばぶばぶおぎゃー配信します。これはエイプリルフールの嘘じゃないよ】
アスカ
「赤ちゃんになって、ばぶばぶおぎゃー配信……? えっと、これはいったい……。おそらくエイプリルフールのネタだとは思いますが」
『エイプリルフールの嘘は午前までだよ』
『これが投稿されたのは午後0時だから……』
『あっ』
『ぽんにゃ!』
『やるのかホントに、この地獄配信を……』
『良かったらアスカちゃんも一緒に赤ちゃんにならない?』
アスカ
「あ、あはは……。えっと、私がママになるならともかく、流石にそれは……すみません」
『だよね』
『ママならいいんだ……』
『アスカママぁ』
『こんな地獄配信に付き合ってくれるとか聖母かよ』
『黒猫は早くぽんに気づいてアスカちゃんに感謝した方がいい』
『アスねこ母娘コラボだぁぁぁあああ!!!』
『てかそうなると、アスカちゃんがママだとして黒猫は誰との子なんだ?』
『あっ』
『結婚したんか? 黒猫以外の女と……』
『急な脳破壊はやめよう』
『どうにか辻褄が合う設定はないかな』
『俺は高校生V配信者、黒猫燦一。同じV配信者で個人Vの立花アスカと遊園地へ遊びに行って、黒ずくめの女のぼっきゅっぼんな身体を目撃した。身体を見るのに夢中になっていた俺は、背後から近づいてくるもう一人の女に気づかなかった。俺はその女に煮え湯をのまされ、目が覚めたら……身体が赤ちゃんになってしまっていた!』
『いや、なげぇよ』
『劇場版コ○ンかな?』
『いいじゃん。配信の冒頭で使おうぜwww』
『くそっ、黒ずくめの女のやつら許せねぇな!』
『↑スタイル抜群なだけの、遊園地に来てた一般客で何の罪もなくて草』
『てか、背後から近づいてきた女ってもしかして……』
『ヒント:煮え湯を飲まされる』
『犯人はアス』
『まあこの設定ならアスカちゃんが黒猫のママになっててもおかしくないかぁ』
『エイプリルフールだし、これくらいぶっとんだネタ配信はありかな』
『なしだよ!?』黒猫燦✓
◆『告白します!』◆
アスカ
「燦ちゃん、エイプリルフールの次の日である4月2日が何の日かご存知ですか?」
燦
「4月2日? えっと、4と2だから……シーツの日とかかな?」
アスカ
「くすっ、シーツの日は聞いたことがありませんが、たしかにそんな日があっても面白いですね。あっ、でもシーツなら4月12日の方が語呂合わせとしては相応しいかもしれませんよ」
燦
「あっ、たしかに!? じゃあ、4月2日は結局なんの日なの?」
アスカ
「4月2日はエイプリルトゥルーといって、エイプリルフールが嘘を楽しむ日に対してこの日は真実を楽しむ日なんですよ」
燦
「真実を楽しむ?」
アスカ
「はい。普段は口にしない素直な気持ちを伝えたり、言えなかった隠し事を話したり、あとはその……告白、なども、この日にする人が多いらしいですよ」
燦
「へぇー、そうなんだ。なんだか素敵な日だね」
アスカ
「私もそう思います!」
燦
「普段は言えないこと、隠し事、告白……」
アスカ
「……」
燦
「……」
アスカ
「さ、燦ちゃん。えっと、その……わっ私になにか……えっと例えばですけど、告白……とか、することはありませんか?」
燦
「え? えーっと、あっもしかして……。あっあはは……。やっぱりアスカちゃんにはお見通しだったよね。バレてないと思ってたんだけどなぁ……」
アスカ
「くすっ、燦ちゃんは隠し事が苦手ですからね」
燦
「うぐっ。あ、あはは……。でもそっか。すでにバレてるなら隠してても仕方ない、よね。……アスカちゃん。今から告白しようと思うけど……今更だけど許してくれる?」
アスカ
「あは、もちろんです。告白、燦ちゃんの口から、ちゃんと聞かせてください」
燦
「……うん、分かった。じゃあ、……告白します」
アスカ
「……はい」
燦
「……」
アスカ
「……」
燦
「えっと。先月、アスカちゃんと分けて一緒に食べたチョコレートのお菓子だけど、実は少しくらい多く食べてもバレないだろうってアスカちゃんの分まで食べてたの。今まで隠しててごめんなさい!」
アスカ
「……え?」
燦
「次からは多く食べたいときは隠さないで言うし、アスカちゃんが食べたいものなら私のをあげるから。だから、……えっと、アスカちゃん? もしかして……怒ってる?」
アスカ
「……怒ってません」
燦
「え、でも……」
アスカ
「……燦ちゃんのばか」
燦
「なんでぇ!? えっえっだって。許してくれるって言ったから罪を告白したのに、怒ってないならなんで急に機嫌が悪くなって……。え? 許したのは告白してくれなかったことでこの告白じゃない? 怒ってるんじゃなくて呆れてる? えっと、なっなに言ってるか、よく分からないっぴ……」
◆『成功体験がない』◆
『同時接続数おかしくない?』
燦
「あーそれね。なんかミャーチューブくんのバグで表示がおかしくなってるらしいよ」
『ミャーチューブくんさぁ』
『2桁で草』
『個人Vの初配信かな?』
『初配信、懐かしいなぁ』
『いい機会だし、新人気分を味わえる今のうちにもう一回初配信するか』
『黒猫はすでに初配信を2回やってるんだよなぁ』
燦
「うぐっ、その節はご迷惑をおかけしました。反省してます、はい」
『V史上初の初配信を2回した女』
『初配信なのに……2回? ……妙だな?』
『わ、枠ガチャに失敗して配信がぶつ切りになってたから枠を切り替えただけだよね? ね?』
『配信をぶつ切りにしたのは黒猫なんだよなぁ』
『草』
『結局やり直ししても炎上してなかったっけ?』
『あれは悲しい事件だった……』
『黒猫の初配信は黒歴史だな』
『三度目の正直って言うしもう一回やり直せばいいんじゃね?』
燦
「初配信を……もう一回? うっ、トラウマが……」
『トラウマになってて草』
『一度でも成功体験があれば違うんだろうけど、2回やって2回失敗してるからなぁ。あっいやまぁ、初配信が2回ある時点でおかしいんだけどさ』
『大丈夫? アスカちゃん呼ぶ?』
『初配信に?』
『草』
『初配信でコラボは斬新だな』
『アスカちゃんがいれば初配信は性交間違いなし!』
『!?』
『ほな、今度こそ成功体験できるね!』
『(トラウマ)卒業だな』
『てか、初配信コラボってなにするんだよ』
『女同士、狭い防音室の中、30分。何も起きないはずがなく……』
『そりゃ、ねぇ?』
『初(意味深)配信だろ』
『エッッッ!?』
『初配信でBANはマズい』
『先ほどのコメントは誤字です。正しくは性交じゃなくて成功です』
『↑誤字ったのがこの流れの前で良かったね』
『草』
◆『フレーフレー』◆
燦
「はい、てなわけで本日は話題のゲーム『フレンドコレクション』を実況プレイしていきます。このゲーム、ずっと気になってたんだよね。あっそう言えば、今作ってハーレムとかできるのかな? それも含めて楽しみだね」
『はい』
『こんばんにゃーって言え!』
『フレコレ!』
『ハーレム狙ってて草』
『結婚してても他の女と同棲はできるみたいだよ』
『てか、そもそもコレクションするほど友達いるの?』
『すぅーっ』
『やめてくれ、その言葉は俺らにも効く』
『イマジナリーフレンドは友達に入りますか?』
『フレンド0でクリアRTA達成だな!』
燦
「いるが!? 私にだってちゃんと友達くらいいるからな!?」
『え?』
『ウソだ!!!』
『証拠は?』
『なんて名前?』
『RAINやってる?』
燦
「しょ、証拠はその……プライバシーとか個人情報とか、アレとかコレとかあるから出せないけど……。ででででもでも、ほんとにいるからね!?」
『はいはい』
『そういうことにしておいてやるよ』
『で、結局そうなると誰をキャラメイクするの?』
燦
「今回ゲームに登場させるキャラクターなんだけど、あるてま所属のメンバーにプラスして、なんとこれまでコラボしたことのある個人勢の人からも許可がもらえたので楽しみにしてて」
『おーっ!?』
『楽しみ』
『黒猫と交流のある個人V……ふむ』
『確定演出じゃん』
『ま、まだ確定した訳じゃないし……』
『あるてま勢の中に混ざるアスカちゃん』
『アスカちゃんはあるてま所属だった……?』
『早速キャラメイクしよう』
燦
「そうだね。えっと、立ち絵を用意して、似たパーツを選んでいけば……できた!」
『パーツ選ぶだけだから画伯な黒猫でも安心だな!』
『やっとできたか』
『これは黒猫、か?』
『なんか違う……』
『フェイスペイントしたらもう少し似るかも』
『額にバカとか?』
『草』
『次は結ちゃん作ろうぜ』
『なるほど、キャラクター同士を交流させて仲良くさせていくゲームなのか』
『お、それイベントじゃね』
燦
「あ、ほんとだ。えっとなになに……。うぇ、アスカちゃんが気になる!? 告白したい!? こここここれってまさか、まさかだよね!?」
『告白イベントきちゃ!』
『アスねこてぇてぇ』
『これは勝ったな。風呂入って来る』
『アスねこは――ある!』
『これが見たかったんだ!』
『いけっ、黒猫!』
燦
「じゃあ告白だね! いけ私! ……えへへ、これでアスカちゃんと結ばれて……えっ?」
『あっ』
『フラれた……』
『草』
『片想いだったか……』
『アスねこは――ない?』
『どんまいwww』
燦
「は? はぁ??? いやいやいや、おかしいって! これバグでしょ。てか、なんで一回フラれたくらいで諦めてるのさ! もっと強引にいかないとだめじゃん! 押し倒すとか、OK貰えるまで何度も告白するとかさ!」
『押し倒すは草』
『お巡りさん、こいつです!』
『こうやってストーカーが生まれるんだな』
『あれ、今度はアスカちゃんにピンクの吹き出しが出てるぞ』
『これはまさかワンチャンあるのか!?』
『逆転勝利か?』
燦
「……え? 結のことが、気になる? これって恋なのかって? ……気のせいだと思うよ。うん」
『ゆいアス!?』
『珍しいカップリングだなぁ』
『黒猫の脳破壊きた?』
『僕が先に好きだったのに……』
『おい、勝手にフラグを折ろうとすな!』
燦
「だだだだってぇ! 私はフラれたのに、こんなのあんまりじゃん! ……あっ、そうだ! 恋愛イベントの選択肢はランダムで決めることにしない? その方が面白くなると思うんだよね! いいよね? ……はい、決定」
『見苦しいぞ』
『勝手に俺ルール追加しないでもろて』
『てか、なんだよその確率が偏ったルーレットは!?』
『10分の1しか恋の応援してないじゃん』
『姑息で草』
『ルーレットが止まったのは……あっ』
燦
「だだだだ大丈夫! ま、まだアスカちゃんからの一方的な片想いだから……。お、応援はちゃんとするよ? ルーレットで決まったことだしぃ? まっまぁ、どうせ友達以上の関係には進展しないに決まって……は? 告白イベント? ……フレ……フレーッ! あ、あ……あぁぁぁあああ!?」
『往生際が悪いぞ』
『お、さっそく告白するのか』
『あっ』
『おめでとう!』
『ゆいアスきちゃ!』
『うるさっ』
『発狂しちゃった……』
『付き合うだけでこれなら子供が産まれたときには……ふふっ』
『きっと子供の名前は【さん】だな』
『草』
『あーあ、ハーレムなんて狙ってるから』
『二兎を追う者は一兎をも得ず、だな』
◆『旅行に行くなら』◆
アスカ
「ゴールデンウィークが始まりましたが、みなさんはいかがお過ごしですか?」
『仕事だよ!』
『自宅警備……』
『僕アルバイト!』
『家でごろごろしてる』
『アスカちゃんの配信を見ながらアーカイブも消化中』
アスカ
「お仕事の方はお連れさまです。家でごろごろですか。ふふっ、燦ちゃんと同じこと言ってる。あっ、この配信だけじゃなくてアーカイブも見てくれてるんですね。ありがとうございます」
『アスカちゃんは何かゴールデンウィーク中にしたいことはないの?』
アスカ
「ゴールデンウィーク中にしたいことですか? うーん、そうだなあ。あはは、急に聞かれると困っちゃうな」
『忙しいもんね』
『なんでもいいんだよ』
『旅行なんてどう?』
アスカ
「旅行? あっ、それすごくいいと思います! 最近、お出掛けすることはあっても、遠出することはありませんでしたし。誰かを誘って一緒に3泊4日くらいの旅行をしてみたいですね」
『いいね』
『旅行はいいぞ』
『誰かとは?』
『そりゃもちろん彼氏(黒猫)とだろ』
『じゃあ、旅行するならどこ行きたい?』
アスカ
「旅行するならですか? んー、そうですね。海外ならハワイ、イタリア、フランス、モルディブにグアム、あとはオーストラリアも行ってみたいですね。国内なら沖縄や北海道、熱海に軽井沢、あとは……あっ、箱根で温泉巡りをするのも楽しそうです」
『いいじゃん。楽しそう』
『てか、どういう基準で旅行先を選んだんだろう?』
『有名なところではあるけど何か共通点があるのかな』
『そう言えば、なんか候補地が新婚旅行の行き先みたいだよね』
『あっ察し』
『そういうことか』
『アスねこは――ある!』
『早く挙式あげなきゃ! ゴールデンウィーク終わっちゃう!』
『じゃあ婚前旅行ってことで』
『それってただの旅行なのでは?』
『いや、待てよ。それなら旅行先で挙式をあげてそのままハネムーンしちゃえば……いける!』
『もちろんサプライズだよね?』
『サプライズというか……だまし討ち?』
『草』
『何にせよ、いつか黒猫と一緒に旅行に行けるといいね』