あるてまれアスカちゃん劇場´ 作:立花アスカの偽猫
◆『こどものまま』◆
燦
「あーあ、ゴールデンウィーク終わっちゃった。ゴールデンウィークが終わったらまた学校始まっちゃうじゃん。はぁーめんど」
『いやじゃいやじゃ! 学校行きとうない!』
『俺も仕事行きたくない』
『え? てか、学校? 黒猫ってまだ行ってるの?』
『そ、そういう設定だから……』
『黒猫燦(永遠の1X歳)』
『黒猫だぞ。どうせ留年だろ』
『草』
燦
「してないが!? てか、設定言うな! こちとら現役ピチピチのJKなんだが!!!」
『はいはい』
『そういうことにしておこうね』
『それにしても永遠に子供なのは羨ましいな』
『黒猫の場合は大人になれないだけなんじゃ……あっいやなんでもないです』
『もしかしてだけど、こどもの日にお祝いした?』
燦
「え? あっうん。アスカちゃんがお祝いしてくれたよ。柏餅がおいしくて楽しかった」
『そ、そっか』
『ゴールデンウィークの最終日にテレビのインタビューを受けた子供の感想か!』
『アスカちゃんからも子供扱いされてて草』
『アスカママぁ』
『黒猫よ、それでいいのか』
『いいかげん大人になれよ』
燦
「いや、そんなこと言われても、年齢も取らないのにどうやって大人になるのさ。無理じゃない?」
『そりゃ……ねぇ?』
『手っ取り早く大人になる方法と言えば……アレだな』
『好きな人と一緒にすると嬉しいアレのことか』
『アレするときはちゃんと責任感を持って最後までするんだぞ』
『アレなら頑張って参考書読んで実技のテクニックも磨けば大丈夫。上手になるとお互い気持ち良くなるぞ』
『分かったならさっさとアスカちゃん誘って大人の階段上っちゃえ』
燦
「えっと、よく分かんないんだけど、つまりアスカちゃんと一緒に階段で上下運動すればいいってこと???」
『いや、どういう解釈したらそうなるんだよ!?』
『てか、上下運動って!?』
『エッッッ!?』
『上ったのに降りるなよwww』
『それって上下運動というより昇降運動?』
『ダイエットかな』
『あーうん。もうそれでいいんじゃね?』
『黒猫はこどものままでいいと思う』
『そもそもバイトするとか、車の免許を取るとか、実家を離れて暮らすとかの話だったのに、どうしてそうなるんだよ』
『ごめん、大人の階段を上るってえちちな話のことだと思ってた……(ぼそっ』
『(´・ω・`) 人(´・ω・`)ナカーマ』
『てかさ、黒猫のそれは大人の階段じゃなくて大人と階段上ってるよね』
『草』
◆『おバカ人狼だ』◆
燦
「あ、最後に告知だけど来週はコラボがあります。みんなでおバカ人狼するよ」
『おーっ!』
『コラボだと!?』
『人狼って黒猫できるの?』
『黒猫にピッタリだね』
『おバカの部分が』
燦
「だれがおバカだ!? まったく、失礼なリスナーたちだな。まぁせっかくのいい機会だし、真のおバカが誰かこのコラボではっきりさせようじゃないの」
『はっきりさせて大丈夫?』
『黒猫が真のおバカだってバレちゃう!?』
『てか、どこからそんな自信が湧いてくるんだ?』
『この人狼には必勝法がある!』
『あ、もしかして人狼ガチ勢だったりする?』
燦
「え、違うけど? まったく人狼やったことない初心者だよ」
『え?』
燦
「え???」
『いや、人狼初心者なのかよ』
『てっきり経験者かと……』
『おバカとかそういう以前の問題だった』
『一応聞くけどちゃんとルールは分かってるよね?』
『初心者なら流れとか操作方法を把握するためにも事前に練習した方がいいぞ』
燦
「そうなの? おバカ人狼ってタイトルだから、てっきり初見がパッションでやるものかと……。うーん、でもそうなると、コラボ参加者以外で教えてくれそうな人が身近にいないしなぁ。誰か人狼に詳しい人いないかな」
『なんで知らないんだよ。お誘いのときに説明あったのに聞いてなかっただろ』
『ミリしら人狼みたいなのはあるけど今回のは違いそう』
『経験者も多いし、あくまでおバカな人たちでやる人狼らしいよ』
『アスカちゃんに教えて貰えば?』
『そう言えば、個人Vを集めて人狼コラボとかやってたな』
『頼んでみたら?』
燦
「あ、それいいね。今日お家に私ひとりだけだし、たしかアスカちゃんも明日まで予定が開いてるって言ってたから誘ってみようかな」
『お泊り!?』
『アスねこは――ある!』
『てか、そんなこと言って大丈夫なのか? 危なくない?』
『黒猫の童○が? それともアスカの理性が?』
『どっちも結果は同じやないかい!』
『食うか食われるか、まるで人狼だな』
『アスねこ人狼オフコラボきちゃ!』
『で、けっきょく人狼はどっちなの?』
『このおバカ! アスカ(そいつ)が人狼だ!』
『人狼を家に招いちゃってる!? 黒猫、早く気づいて!!!』
『黒猫が襲われちゃう!?』
『人狼をほいほい家に招き入れるやつがいるか!』
『真のおバカは見つかったようだな』
『手取り足取り、身をもって人狼を学べそうで良かったね』
『草』
◆『点す 読み方 意味』◆
燦
「はっ、はっ……はっくしょい!?」
アスカ
「きゃっ!? さ、燦ちゃん。急に大きな声を出すからびっくりしちゃった。大丈夫ですか?」
燦
「ご、ごめん。最近、妙に鼻の奥がムズムズしてて、我慢できなくておっきなくしゃみしちゃった」
アスカ
「そうだったんですね。もしかして風邪でしょうか?」
燦
「うーん、喉の痛みや寒気とか他の症状もないし風邪ではないと思うよ」
アスカ
「では、花粉症かもしれませんね」
燦
「あー、時期的に花粉症があったね。でも、そうだったらいやだなぁ。飲み薬以外にも鼻にシュッってしないといけないんでしょ? あれ、ちょっと怖いんだよね」
アスカ
「点鼻薬ですね。燦ちゃんの気持ちは分かります。確かに、慣れてないと鼻に入れてシュッてするのは少し勇気がいりますよね」
燦
「だよね! ……はぁ、飲み薬も苦くて嫌いだし、何かもっと簡単で花粉症に効果があるものってないかな」
アスカ
「んー、そうですね。……あっ、そう言えば」
燦
「え、もしかして何か思いついた?」
アスカ
「はい。えっと、どこかで聞いた話なのですが、その……」
燦
「うんうん、なになに?」
アスカ
「き……キスをすると、花粉症の症状が緩和されるって話がありまして……」
燦
「……はぇ?」
アスカ
「で、ですから! き、キスが花粉症には効果的だって……噂が……あったりなかったりしまして……」
燦
「……」
アスカ
「……」
燦
「え、えっと、流石にそれは嘘なんじゃ……」
アスカ
「ですが本当かもしれませんし……。それに、それ以外となると一応用意しておいたこの点鼻薬になりますが……。もちろん燦ちゃんが嫌でなければですけど……、た……試して、みますか?」
燦
「そう……だよね。花粉症を治すため、だもんね。アスカちゃん、一人じゃできないから……お願いしてもいい?」
アスカ
「は、はい! もちろんです! じゃあ、……するね?」
燦
「……ぅん……」
アスカ
「……苦しくないですか?」
燦
「うん。……なんか効いてきた気がする」
アスカ
「あは、よかった。……じゃあ、もう一回……しよっか?」
燦
「……んっ……」
◆『ちょっとした』◆
燦
「てなわけで、今日の配信はここまでにしようか。ばいny、あっそうだ。明日はアスカちゃんとのコラボがあるから見に来てね。ちょっとした告知もあるよ」
『ばいにゃーキャンセルするな!』
『アスねこきちゃ!?』
『コラボいいね』
『ちょっとした告知ってなんだろ?』
『もしかして……卒業!?』
燦
「いや、しないから!? てか、普通に考えてコラボで卒業のお知らせはしないでしょ。どちらかというと、今回のお知らせはおめでたいやつだから。ほんとにそれは心配しなくていいからね」
『それはそう』
『良かった……』
『卒業じゃないなら……コンビ解散?』
『遂に愛想尽かされたか』
『は? アスねこは永遠に不滅だが?』
『ほな違うか』
『おめでたいお知らせかぁ』
『つまり……できちゃった?』
『エッッッ!?』
『たしかにそれはおめでたいお知らせだな!』
『おめでとう』
『子供の名前に迷ったら俺らが相談に乗るからな』
『元気な赤ちゃん産んでもらえよ』
燦
「ちちち違うから!? アスカちゃんとそういうことはまだちょっとしか……ってか、ちょっとしたお知らせって言ったよね!?」
『違うのか。残念』
『ふーん。まだ、ちょっとしか、ね』
『アスねこは――ちょっとある』
『そうじゃないなら……結婚報告?』
『ま?』
『全然ちょっとしてなくて草』
『アスねこにとってはちょっとしたお知らせなのかもしれないし……』
『でも流石に結婚はちょっとどころか大事だろ』
『たし蟹』
『じゃあ婚約だね』
『それなら納得だな!』
『てか、婚約の報告って今更じゃね?』
『それはそう』
『逆にこんなにラブラブなのに将来結婚しないなんてことある? いやない!』
『まぁなんにせよ、明日のお知らせが楽しみだな』
燦
「みんなの期待が重い!? いや、ほんとにちょっとしたお知らせだからね! みんなほんとに分かってる!? 分かってないよね、ね!」
◆『すきがある』◆
燦
「今度、コラボの企画でしりとり大会をすることになったんだけど、なにか必勝法みたいなのないかな?」
アスカ
「必勝法ですか? んー、そうですね。『る』で終わる単語を覚えて相手に返す『る攻め』はよく聞きますね」
燦
「あっ、それは知ってる! じゃあ、それを覚えていけばいいんだね。勝った!」
アスカ
「くすっ。あっでも、対戦相手もそれを予想して対策しているかもしれません。上手な人の中には、る攻めに対してカウンターでる攻めをする人もいるらしいですよ」
燦
「えー、じゃあ必勝法じゃないじゃん。うーん、どうしよう。他に簡単に勝てる方法ないかな?」
アスカ
「他にですか? あ、それならいい方法がありますよ。実際に一回試してみませんか?」
燦
「分かった。じゃあ、最初だからしりとりのり」
アスカ
「りですね。じゃあ、燦ちゃん。お耳、借りるね……。リ、【スキ】ー」
燦
「ふにゃっ!?」
アスカ
「あは、どうしましたか? 次は『き』か『い』から始まる言葉ですよ」
燦
「う、うん。えっと、じゃあ……板」
アスカ
「タ、【スキ】」
燦
「っ!? あ、アスカちゃん。耳元でその、そういう風にささやくのは……」
アスカ
「あはっ、でもルールはちゃんと守ってますよね。ほら、燦ちゃん。次は『き』から始まる言葉ですよ」
燦
「うぅー。……き、切り札」
アスカ
「燦ちゃん……【大スキ】、ピオ」
燦
「はぁう!? あ、アスカちゃん。これって……」
アスカ
「あは、名付けて好き攻めです。好きが入る言葉を相手に囁くことで勝利を目指す方法ですね」
燦
「な、なるほど。なんて恐ろしい攻撃なんだ……」
アスカ
「はい。ですから、この技は私以外の人に使ったらだめですよ」
燦
「え、なんで?」
アスカ
「(燦ちゃんが)危険だからです。いいですね?」
燦
「う、うん。分かった。……って、あれ? えっと、じゃあしりとり大会は……」
アスカ
「あっ……」
燦
「……アスカちゃん?」
アスカ
「あ、あはは。ま、まだ大会まで時間もありますし、えっと、る攻め対策でもしましょうか」
燦
「そ、そうだね……」