あるてまれアスカちゃん劇場´   作:立花アスカの偽猫

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あるてまれアスカちゃん劇場まとめ(76~80)

◆『起きてますか?』◆

 

「……アスカちゃん、起きてる?」

 

 

アスカ

「んぅ、……まだ起きてますよ」

 

 

「あ、ごめん。起こしちゃったよね」

 

 

アスカ

「いえ、少しうとうとしていただけなので大丈夫ですよ。燦ちゃんは、やっぱり眠れないのですか?」

 

 

「う、うん」

 

 

アスカ

「私もなんだか目が覚めてしまったので、眠たくなるまで一緒にお話でもしよっか」

 

 

「……ありがと」

 

 

アスカ

「あは、お礼を言われるようなことじゃないよ。今日の燦ちゃん、苦手なことを克服しようと頑張ってたもん。だから、私にも最後までそのお手伝いをさせて欲しいな」

 

 

「……ううん。アスカちゃんが傍に居てくれたから、応援してくれたから頑張れたんだよ。だから、……ありがとう」

 

 

アスカ

「……また、お礼言われちゃった。あは、どうしよう。すごくうれしい」

 

 

「……」

 

 

アスカ

「燦ちゃんが居てくれたから、応援してくれたから、今の私があるんだよ。だから、私の方こそありがとうだよ」

 

 

「……」

 

 

アスカ

「燦ちゃん?」

 

 

「……すぅ、……すぅ」

 

 

アスカ

「ふふっ、寝ちゃったみたい。おやすみ燦ちゃん。……んっ、大好きだよ」

 

 

「……えへへっ」

 

 

 

 

 

◆『目を開ければほらぁ、キミがいる』◆

 

「えぇー、あるてまホラー強化週間ということで、今日はホラーゲームを仕方なくやりまーす」

 

 

『やる気出してけ』

『ホラー助かる』

『悲鳴期待』

 

 

「これからやるゲームは、なんか右クリックするだけでいいらしいので、今日は目を瞑って配信します」

 

 

『目、開けろ!』

『いや、だめだろ』

『それは反則』

『発想がおバカじゃん』

 

 

「は? 天才だが! てか、反則でも違反でもないし。ホラーゲームをしろとしか言われてないんだから、どうプレイしようが私の自由じゃん!」

 

 

『へりくつ』

『子供か!』

『かわいい、かしこい、くろねこさん!』

『ゲームの進行に支障が出るかもしれないので、音声は切ったらだめですよ』立花アスカ✓

 

 

「あっはい」

 

 

『映像だけじゃなくて音声まで切るつもりだったのかよ』

『クリックするだけでお金が稼げる簡単なお仕事です』

『これは炎上だな』

『アスカちゃん偉い!』

 

 

「それでは早速ゲームを始めまーす。私は目を瞑っているので、コメントで勝手に盛り上がってください」

 

 

『投げやり!?』

『勝手に盛り上がっては草』

『今日は一段と自由だなぁ(遠い目』

 

 

「……ぴぃ!? え、なに今の音! ひぃ、急にBGM変わるなよ!」

 

 

『逆効果で草』

『頼むから目を開けてくれ』

『悲鳴助かる』

『もしかして今なら悪口言い放題?』

『ホラーよわよわ猫』

『胸ぺったんガール』

『悲鳴がセンシティブ猫』

 

 

「これすごく怖いんだけど! 目、開けていい!? 開けるぞ! 大丈夫だよね! ぴゃっ!? 早くそうだと言って!」

 

 

『コメント見ろ』

『コメント見れ』

『今クライマックスなんだけど……いいよ』

『燦ちゃん、もう少しだから頑張って!』立花アスカ✓

 

 

「あ、音途切れた! 終わった? もういいよね! 目、開けるからな!」

 

 

『ええよ』

『わくわく』

『あっ(お察し』

『ちょっと待って、燦ちゃん!』立花アスカ✓

 

 

「せーのっ、……ぴぎゃぁ!?

 

 

『草草草』

『撮れ高よし』

『椅子から落ちてない? 大丈夫か?』

『めっちゃすごい音したね』

『……反応がない。ただの屍のようだ』

『燦ちゃん?』立花アスカ✓

『マジで応答がないぞ』

『気絶した?』

『いや、流石にそんなことはない……よね?』

『……五分経過』

『え、マジで失神中?』

 

 

『誠に勝手ながら、本日の放送はここまでとさせて頂きます。ご視聴ありがとうございました』黒猫燦

 

 

『…………』

『…………』

『…………』

『俺たちの黒猫が、また新たな伝説の1ページを刻んだな』

『てか、誰がコメントしてるんだ?』

『本人ではないことは確か』

『まぁ、面白かったしいいんじゃね』

『ばいにゃー』

 

 

「う~ん。……顔が、顔がぁ」

 

 

アスカ

「燦ちゃん、今日は本当にお疲れさま。あとは、ゆっくり休んでくださいね」

 

 

 

 

 

◆『水着だけど恥ずかしいよ』◆

 

アスカ

「えっと、燦ちゃん。今日はプールで涼もうって話だったと思うのですが……」

 

 

「そうだよ。だから、頑張って用意しておいたんだよ」

 

 

アスカ

「プールはプールでも、子供用のビニールプールだよね」

 

 

「え、だめだった?」

 

 

アスカ

「その、だめではないのですが、てっきり市民プールに行くと思っていたので。ちょっと困惑している、かな」

 

 

「だって、市民プールなら人がたくさんいるじゃん。でも、ほら。これなら貸し切りだし、二人っきりできゃっきゃうふふできるよ!」

 

 

アスカ

「あはは……、そうだね」

 

 

「でしょ。ほら、アスカちゃんも早く着替えてきなよ」

 

 

アスカ

「分かりました。でも、着替えなくても大丈夫ですよ」

 

 

「ん、どういうこと?」

 

 

アスカ

「ふふっ、こういうことです」

 

 

「おぉぉぉ! って、あれ。服の下に水着!?」

 

 

アスカ

「あは、プールが楽しみで着てきちゃった。だから、すぐに用意するからちょっと待っててね」

 

 

「あ、うん。……じーっ」

 

 

アスカ

「えっと、そんなに見詰められると、脱ぎ辛いのですが……」

 

 

「服の下に水着って、なんかエ○いよね」

 

 

アスカ

「うぅ~っ、燦ちゃん。そういうことは、そのっ、恥ずかしくなるので。口に出して言わないでください」

 

 

「あ、ごめん。私に構わず、続けて」

 

 

アスカ

「はあぅ~。……な、中で着替えてきてもいいですか?」

 

 

「いいけど、その場合は私も一緒について行くからね」

 

 

アスカ

「………………な、中でなら。そのっ、……燦ちゃんが見たいなら」

 

 

「見たい! アスカちゃんが脱ぐところ、すごく見たい!」

 

 

アスカ

「もぅ、……燦ちゃんが○っちなんだもん。……仕方ないよね」

 

 

「うんうん、仕方ないんだよ! ほら、早く行こう!」

 

 

アスカ

「あっ、待って。まだ心の準備が……」

 

 

「大丈夫、私が代わりにしておくから!」

 

 

アスカ

「それは何か違うような……。あっ、もう」

 

 

 

 

 

◆『成長しても変わらないものもある』◆

 

「今日は終理永歌の誕生日! そんな訳で見てるか分からないけど、おめでとう!」

 

 

『おめでとう!』

『覚えててえらい』

『本人が朝につぶやいたーで匂わせてたんだよなぁ』

『カンニング?』

『いや、黒猫が同期のつぶやいたーを確認しているはずがないし』

『アスカちゃんから聞いた説、割とあると思う』

 

 

「お前らな! 十六夜桜花のときは素で忘れていたけど、私だってちゃんと成長しているんだぞ!」

 

 

『あ、そっちは忘れてたんだ』

『ざよいは泣いていい』

『それはマジないわ』

 

 

「そもそもさ。女性は記念日とか気にし過ぎだと思うんだよね」

 

 

『お前も一応女だろ』

『黒猫燦♂』

『中身はおっさんだから、まぁ』

『黒猫に女を感じたことはない』

『豊胸してから出直ししてこい』

 

 

「は? 喧嘩なら買うが。こんな美少女を見て男とか、いい眼科紹介してあげるよ?」

 

 

『美少女?』

『せやな』

『ごめん、耳が遠くて聞こえなかった』

『黒猫さんこそ眼科に行った方がいいと思うよ?』

『俺、視力2.0だけど画面にはちんちくりんしか映ってないぞ』

 

 

「はい、雑談終わり! 今から視聴者参加型のゲームをします。ぼっこぼこにされたい奴から相手にしてやんよ!」

 

 

『わーい』

『燦虐助かる』

『自らいじめられに行くとか草』

『オチが見えた』

 

 

「私が負ける前提で話するの止めてくれない!? 勝つが、今日の私はつよつよだし!」

 

 

『その自信はどこから来るのか』

『イキり猫』

『燦ちゃん、ゲームをする前に例のアレをしないとだめですよ』立花アスカ✓

 

 

「あ、せっかくアスカちゃんに手伝ってもらったのに忘れてた。ちょっと待ってて!」

 

 

『例のアレ?』

『アスカちゃんが手伝ったって、なんだろう?』

『わくわく』

 

 

「よし、それじゃあ今から動画を流します!」

 

 

『バースデーソング!?』

『歌助かる』

『あ、ケーキに終理永歌って書いてあるぞ』

『サプライズだ!』

『燦ちゃんに相談されたのでお手伝いしました』立花アスカ✓

 

「本物のケーキは届けられそうにないから、恥ずかしいけど、この動画をお祝いのプレゼントとしました。あとで、つぶやいたーの方にも投稿するので、終理永歌に届くように拡散よろしく!」

 

 

『おk』

『俺らの力の見せどころだぜ』

『あの、拡散するまでもなくつぶやいたーで反応してるんですけど』

『あっ』

『悲報。俺らの出番即終了』

 

 

「えと、その気持ちだけで十分嬉しかったよ。うん。……その、ありがと」

 

 

『可愛い、だと!?』

『デレた!?』

『これがギャップ萌え?』

 

 

「で、デレてないが!? そっ、そんなに褒めても、さっきの暴言は忘れてないからな! このあと覚悟しておけよ!」

 

 

『だからなんで負けると分かっていて挑むのか』

『そこに山があるからさ』

『黒猫さんは谷だけどね』

 

 

「だから、負けないが!? あと、ばいんばいんだって言ってるだろ!」

 

 

 

 

 

◆『月見が好き、だってススキなんだもん!』◆

 

 

                              

秋と言えばお月見ですよね

 お二人はお月見が好きですか?

 

ましゅまろ

❒″

 

 

 

 

アスカ

「お月見、風情があっていいですよね。私は好きですよ」

 

 

「私も嫌いじゃないかな」

 

 

アスカ

「あ、またましゅまろが届きましたよ」

 

 

 

 

                              

もう一回

 月見が好きって言って

 

ましゅまろ

❒″

 

 

 

 

アスカ

「??? 月見が好き、これでいいのかな?」

 

 

「なにこのまろ。月見が好きってさっきも言ったじゃん」

 

 

『あ、なるほど』

『助かる』

『切り抜きしてくる』

 

 

「は? え、切り抜きってどこを切り抜くの!? 私たち変なこと言ってないよね?」

 

 

アスカ

「そのはずだけど……。あっ」

 

 

「えっ、え? どうしたのアスカちゃん!」

 

 

アスカ

「つきみが好きって、そういう……。はぅ」

 

 

「え、だからどういうこと!? 月見が好きって言葉のどこに照れる要素があるのさ!?」

 

 

『おバカ燦』

『アスカちゃんかぁいい』

『卵の白身と黄身どっちが好き? アスカちゃんに教えてあげて』

 

 

「おバカじゃないが! アスカちゃんが可愛いのは当たり前だし! あと、黄身が好き!」

 

 

『アス猫てぇてぇ』

『アスネコニウム助かる』

『これはオチたな』

『どうしてこのタイミングでそのコメントを拾ったwww』

『アスカちゃん生きてる?』

 

 

アスカ

「うぅ~っ」

 

 

「だ、大丈夫?」

 

 

アスカ

「……そのっ、私も黄身が好きだよ」

 

 

「あ、うん。そうなんだ」

 

 

アスカ

「……」

 

 

「えと、どうしてジト目で見てるんでせうか」

 

 

アスカ

「……燦ちゃんの、ばか」

 

 

「なんでぇ!?」

 

 

 


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