あるてまれアスカちゃん劇場´ 作:立花アスカの偽猫
◆『ふーふーだよ』◆
燦
「石焼きいも食べたい」
アスカ
「あはは……、すごく急だね」
燦
「だって、食欲の秋だし、秋って言えば焼きいもかなって」
アスカ
「そうだね。でも、石焼きはちょっと難しいかな」
燦
「だよね。う~ん、石焼きいも屋さんが通りかかるのを待つのもなぁ」
アスカ
「それなら、最近はスーパーとかでも本格的な焼きいもを販売しているみたいだし。それを買ってみるのはどうかな?」
燦
「へぇ~、それは知らなかった。食べてみたいかも」
アスカ
「ふふっ、それじゃあ夕飯のお買い物のついでに、二人で半分こにして食べてみよっか?」
燦
「賛成!」
アスカ
「あは、よかった。食べるときは燦ちゃんが火傷しないように、ちゃんと私がふーふーして冷ましてあげるからね」
燦
「むぅ、そうやって子ども扱いしてぇ。……まぁ、ふーふーして貰うけどさ」
アスカ
「はい、任されました!」
◆『お酒は二十歳になってから』◆
燦?
「あしゅかたん、あしょんで!」
アスカ
「えっと、燦ちゃん? 顔が赤いですし、呂律も回っていませんが、どうかしたんですか?」
燦
「んん~? わかんにゃい!」
アスカ
「私が少し目を離した間にいったい何が……」
『猫にマタタビ状態かな?』
『誰だよ、アルコール入りのお菓子を食べさせたの!』
『いやいや、酔っぱらうなんて思わないじゃん!?』
『甘酒飲んで酔うくらいありえないから!』
『アスカちゃんヘルプ!?』
アスカ
「アルコール入りのお菓子? あ、そういうことですか」
燦
「あしょんで! あしょんで!」
アスカ
「ふふっ、それじゃあ一緒に遊ぼうか?」
燦
「わーいっ! あしゅかたんちゅき!」
アスカ
「あは、私も燦ちゃんが好きだよ」
燦
「にゃ~ん」
『誰だこいつ』
『やばい鼻血出そう』
『この俺が、黒猫さんを可愛いと思ってしまうなんて一生の不覚だ』
『お持ち帰りしたい』
『おまわりさんこいつです!』
燦
「えっとね、しゃんね、あしゅかたんとこいびとごっこしゅるの!」
アスカ
「恋人ごっこ? えっと、ごめんね。それってどんな遊びなのかな?」
燦
「うんとねぇ! おててちゅないで、でーとして、ちゅーするの!」
アスカ
「えっと、遊びなんだよね?」
燦
「うんっ!」
『流石は淫猫、酔っぱらっても欲望に忠実だ』
『大人の遊びやん』
『本当に酔ってるんだよね?』
アスカ
「あはは、じゃあ配信が終わったら一緒に遊ぼっか」
燦
「やっ! いましゅるの!」
アスカ
「えっと、ごめんね。今はちょっと無理かな」
燦
「やぁ。あしゅかたんとこいびとごっこしゅるの!」
アスカ
「あっ、燦ちゃん!? 抱き着かれると動けないよ。……もぅ、仕方ないなぁ」
『わくわく』
『頑張れミャーチューブ! 今こそ大人の階段を上るときだ!』
『これはとってもセンシティブだなって』
燦
「あ、にゃにみてるの! ここからしゃきはゆーりょーはいしんなの!」
アスカ
「あ、燦ちゃん!? それはちょっと待っ……」
燦
「ぽちっとな」
『あ』
『ちょ』
『待て』
『よ』
アスカ
「えっと、あとでちゃんとみんなに謝ろうね」
燦
「あい?」
アスカ
「……うん、分からないよね。それじゃあ仕方ないし、一緒に恋人ごっこして遊ぼっか?」
燦
「うんっ!」
因みに、このあと色々な意味でめちゃくちゃ燃え上がった。
◆『こもってるから』◆
アスカ
「昨日の件で、一週間も謹慎になったって聞きましたが大丈夫ですか?」
燦
「……謹慎は大丈夫だけど、全然大丈夫じゃない」
アスカ
「燦ちゃん?」
燦
「あぅ~。あんな恥ずかしい動画、言われなくても非公開にするし。誰とも顔を合わせなくていいから、謹慎は正直助かったって思ってたのに……」
アスカ
「えっと、……会いに来たのは迷惑だった?」
燦
「迷惑じゃないけど、……うにゃ~」
アスカ
「昨日のことは気にしてませんし、こっちに来て一緒に話しませんか? このままお布団とお話するのはちょっと……」
燦
「……嫌いになってない?」
アスカ
「変わらず大好きだよ」
燦
「……じゃあ、お風呂入ってきてもいい?」
アスカ
「え? あ、はい。それは構いませんが、急にどうかしましたか?」
燦
「だって、……汗臭いし」
アスカ
「ふふっ」
燦
「あ、笑った!? 酷いよ、アスカちゃん!」
アスカ
「あは、ごめんなさい。でも、昨日あんなことがあったのに、汗の匂いを気にして恥ずかしがるの、可愛いなって思ったらつい」
燦
「むぅ~。いいもん、一生お布団から出ないから」
アスカ
「ふふっ、それなら私も一緒にお布団で生活しようかな? 燦ちゃんが汗臭くても気にしませんし」
燦
「……やっぱりお風呂入ってくる。汗臭いって思われたくないもん」
アスカ
「はい、いってらっしゃい」
◆『秘密の愛称』◆
燦
「あだ名っていいよね」
アスカ
「あだ名ですか?」
燦
「うん、あだ名。だって、あだ名で呼び合っていたら、すごく仲良しっぽく見えない?」
アスカ
「確かにそうですね」
燦
「だからさ、アスカちゃんさえ良ければ、今日からあだ名で呼び合ってみない?」
アスカ
「それはすごく素敵ですね! 私は構いませんよ」
燦
「やった! じゃあアスカちゃんのあだ名は、立花アスカだから、えと、……はあーちゃまで!」
アスカ
「あはは……、それはちょっとだめかな。なんとなくだけど」
燦
「だめかぁ。それならはーちゃんはどう?」
アスカ
「はい、すごく気に入りました! それじゃあ燦ちゃんはさーちゃんかな? それともくーちゃん?」
燦
「う~ん。さーちゃんよりは、くーちゃんがいいかな?」
アスカ
「ふふっ、それならくーちゃんって呼ぶね」
燦
「えへへ、あだ名で呼ばれると嬉しいかも。でも、……ちょっと照れる」
アスカ
「そ、そうだね。なら、二人っきりのときだけにしよっか?」
燦
「うんっ! それすごくいいよはーちゃん!」
アスカ
「よかった。じゃあ、この愛称はくーちゃんと私だけの秘密だよ」
燦
「ふんふん、二人だけの秘密だね」
アスカ
「えへへ、うん!」
◆『ちゅーちゅーしよ?』◆
ましゅまろ ❒″ |
燦
「は?」
アスカ
「お、落ち着いてください燦ちゃん」
『ねずみ?』
『きっすのことやろ』
『ごめんなさい。中のジュースを凍らせて食べる棒アイスのことです』
『あぁ、ぽっきんのことか』
『は? チューペットだろ』
『わいはカンカン棒』
『いやいや。チューチュー棒だって』
『なんでもいいけど、早とちりした黒猫は土下座な』
燦
「なんでさ!?!?」
アスカ
「あはは……。それにしても懐かしいですね」
燦
「うん、懐かしいよね。あれって半分にして食べるんだけど、結局、片方を食べている間にもう一方が解けちゃって、ジュースに戻っちゃうのあるあるだよね」
『???』
『え』
『あっ(察し)』
燦
「え? 私、なにか変なこと言っちゃった? これってあるあるだよね?」
『変ではないね』
『悲しくなった』
『大丈夫、俺らがいるからな』
『可哀想な燦ちゃん』
燦
「なんで哀れまれてるの!? アスカちゃんも何か言ってよ」
アスカ
「……大丈夫だよ。今度、一緒に半分こにして食べようね?」
燦
「アスカちゃんまで!?」
『うちの黒猫を頼みます』
『アスカちゃんお願いね』
『任せた!』
燦
「お前らな!? みんなだってパ○コ分けて食べないじゃん! それと同じだし!」
『は? 分けて食べる友達くらいいるし(震え)』
『悪いな、俺のパピ○は一人用なんだ』
『わ、わいはデブだから仕方ないんや』
『○ピコが二つに分かれるのは二日楽しめるようにだよ(知らんけど)』
燦
「ふ~んだ。いいもん。今の私にはアスカちゃんがいるし。ね、アスカちゃん?」
アスカ
「はい、いつでも誘ってくださいね」
燦
「うん! じゃあ、今度一緒にちゅーちゅーしようね?」
アスカ
「ふふっ、二人でちゅーちゅーしようね」
『ちゅーちゅー助かる』
『てぇてぇ』
『今日の切り抜きポイント』
『ちゅーちゅーしようね(意味深)』
『ちゅーちゅーってなんだっけ?』