あるてまれアスカちゃん劇場´   作:立花アスカの偽猫

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あるてまれアスカちゃん劇場まとめ(186~190)

◆『あなたのスパチャで破燦から救え!』◆

 

「本日は、コラボイベント中の某有名ソシャゲをしようと思います」

 

 

『お、マジか』

『爆死楽しみ』

『案件?』

『スパチャできないんだけど』

『ガチャ代送れない』

 

 

「案件ではないです。あと、コラボの関係でスパチャを一時的に切ってます。気持ちだけ貰っておくから、ごめんね」

 

 

『いいってことよ』

『そっか』

『これをきっかけに案件来るといいね』

 

 

「応援ありがとー。じゃあ、早速始めていきます」

 

 

『ストーリーとBGMはいいよね』

『某イベントとレアアイテムのドロップ率が渋くなければなぁ』

『古銭場から逃げるな』

『闇鍋ガチャもあるよ』

『迷わず女主人公を選んだな』

 

 

「へぇ、たしかに面白いストーリーだね。あと、女の子がかわいい!」

 

 

『後半が本音だろ』

『男いらね』

『百合ハーレムパーティ作ろうぜ!』

 

 

「あ、チュートリアルガチャが引けるようになったってさ。よし、みんな。ガチャの時間だ!」

 

 

『よっしゃ!』

『わくわく』

『SSRは確定だから爆死はないぞ。安心して引け!』

 

 

「そうなんだ! 分かった、じゃあ引くよ!」

 

 

『おっ!』

『きちゃ!?』

『あ』

 

 

「……男」

 

 

『草』

『知ってた』

『男でもいいだろ!』

『差別やめなー』

『イケメンのなにが嫌なんだよ』

 

 

「あっ、待って。まだ引ける! 大丈夫、次こそはかわいいキャラ出るから!」

 

 

『おっ、SSRだ!』

『運いいじゃん』

『ちっ』

 

 

「来たっ!? これは勝ったな!」

 

 

『あっそれフラグ』

『当たりだね。このキャラめちゃ強いよ』

『でも男だ』

 

 

「なんでぇ!? ねぇ、これってちょっとあんまりじゃない!? 私はただ、かわいい女の子たちと冒険したかっただけなのに!」

 

 

『甘えるな』

『天井まで引いてから文句言ってもろて』

『案件消えたな』

『だ、大丈夫。年末に真の仲間が来るから(震え声』

『緑恐竜と赤モップだけがこのゲームの良心』

『なお、目当てのキャラが手に入るとは言ってない』

『そこに好きなキャラが手に入るチケットがあるじゃろ』

 

 

「ぐぬぬっ、あと一回だけ。有償だけど、一回だけならいいよね?」

 

 

『ようこそ沼へ』

『そこから先は地獄やぞ』

『楽しめてるうちはいいと思うよ』

『お小遣いあげなきゃ』立花アスカ✓

『草』

『アスカちゃんナイスパ(お小遣い)!』

『アスカちゃんも甘やかしちゃだめだよ』

『ま、破燦しないようにだけ気をつけてくれよな!』

 

 

 

 

 

◆『味のあるサイン?』◆

 

「う~ん」

 

 

アスカ

「なにをしてるんですか?」

 

 

「アスカちゃん。リスナーへのプレゼントで、色紙にサインを書くことになったんだけど。どんなサインを書いたらいいか悩んでるんだよね」

 

 

アスカ

「サインかぁ。それなら、芸能人のサインを参考にしてみたらどうかな?」

 

 

「う~ん。でも、私、センスないから。気の利いた言葉を入れたり、こんな風にサービスでキスマークを入れたりみたいなことできないよ?」

 

 

アスカ

「ん~、困りましたね。……あ、そうだ! 手形を入れるのはどうかな?」

 

 

「あ、それいいかも! それならパクリにならないし、サインがテキトーでも目立たないよね!」

 

 

アスカ

「あはは……、流石にテキトーなのはだめだけど、目立たなくはなると思うよ」

 

 

「うっ、だよね。まぁ、サインはあとで決めるとして、手形を押す準備しよう!」

 

 

アスカ

「はい。お手伝いしますね」

 

 

「ありがとう。あ、せっかくだし、余った色紙にアスカちゃんもサインしてみない?」

 

 

アスカ

「いいんですか? それなら、燦ちゃんとサインの交換がしたいな」

 

 

「うん、もちろんいいよ! 私も、アスカちゃんの色紙欲しいもん!」

 

 

アスカ

「決まりですね」

 

 

 

それからそれから

 

 

 

「ぺったんこ。あとは名前を書いて……、よしできた!」

 

 

アスカ

「ぺったんこ。……はい、私もできました」

 

 

「じゃあ、交換しよ!」

 

 

アスカ

「はい、交換しましょう!」

 

 

「えへへ、これがアスカちゃんのサイン……。家宝にするね」

 

 

アスカ

「もー、大げさだよ」

 

 

「それにしても、改めて手形を押した色紙を見るとさ。なんでかお相撲さんのサインを思い出すというか、イメージしちゃうんだよね。なんでだろう?」

 

 

アスカ

「……」

 

 

「あっ、違っ!? アスカちゃんの色紙だからじゃなくて、手形のある色紙だからそう思ったってだけで! 決して、アスカちゃんが太ったとかそういうんじゃ……」

 

 

アスカ

「燦ちゃん? 私、いますごく機嫌がいいので、サービスでほっぺたにもサインしてあげますね。あは、遠慮しなくていいですよ。真っ赤なマークを綺麗につけてあげますから」

 

 

「ご、ごめんなさい! だから、張り手は勘弁してください!」

 

 

アスカ

「だ~め。目、瞑って?」

 

 

「うっ、……うぅ~。や、優しくしてね?」

 

 

アスカ

「ふふっ。じゃあ、いくよ? ……んっ」

 

 

「にゃっ!?」

 

 

アスカ

「……えへへ、なんてね。もー、気をつけないとだめだよ。太ったって言葉は、女の子には禁句なんだからね!」

 

 

「ふぁ、ふぁい」

 

 

 

 

 

◆『うっかりさん、ちゃっかりさん』◆

 

「ひ~ま~だ~」

 

 

アスカ

「そうだね。私も、配信する予定だったけど、ミャーチューブが落ちたから延期になって暇になっちゃった」

 

 

「じゃあ、一緒になにかする?」

 

 

アスカ

「いいですね。なにをしますか?」

 

 

「う~ん、……そうだ。昨日、面白い動画を見つけたんだけど一緒に見よう!」

 

 

アスカ

「えっと、燦ちゃん。ミャーチューブは今……」

 

 

「あっ。あはは、そうだったね。……はっずい」

 

 

アスカ

「ふふっ、大丈夫だよ。私もさっき、似たように動画を見ようとして、あっ、ってなりましたし」

 

 

「えへへ、じゃあお揃いだね」

 

 

アスカ

「はい、お揃いです!」

 

 

「じゃあさ。ソシャゲがメンテナンスで暇になったから、暇つぶしにソシャゲをしようとしてメンテナンス中じゃん、ってなったりとかもある?」

 

 

アスカ

「あはは……、それは流石にないかなぁ」

 

 

「え、ないの!?」

 

 

アスカ

「うっかり燦ちゃんだね」

 

 

「もーっ、アスカちゃん!」

 

 

アスカ

「ふふっ、ごめんなさい。うっかり噛んでしまいました」

 

 

「えー、それは流石に私でもないかぁ」

 

 

アスカ

「えっ!? さ、燦ちゃん」

 

 

「なんてね。さっきのお返しだよ」

 

 

アスカ

「もー。そういうところは、ちゃっかりしてるんだから……」

 

 

「でも、これでお揃いだよ?」

 

 

アスカ

「……うん。えへへっ」

 

 

 

 

 

◆『にゃんでもにゃいようにゃ幸せ』◆

 

「最近、猫要素が足りないって思うんだよね」

 

 

『急にどした』

『いまさらじゃね?』

『最初から無かったぞ』

『そんな設定だったな』

『え、猫だったの!?』

 

 

「猫、だったよね? いや、もしかしたら猫じゃないのかもしれない」

 

 

『なん、だと』

『いや、猫耳の生えたJKだろ』

『記憶喪失設定、追加しないでもろて』

 

 

「そんな訳で、初心を思い出すべく、今からあの早口言葉を言いたいと思います」

 

 

『最初からほとんどにゃって言ってないんだよなぁ』

『そもそも初心がないぞ』

『初心とは?』

『初配信二回行動(ぼそっ』

『早口言葉助かる』

 

 

「それじゃあいくよ。斜め77度の並びで泣く泣く嘶くナナハン7台難なく並べて長眺め」

 

 

『8888』

『すごいです!』立花アスカ✓

『いや、噛めよ!』

『今日に限って絶好調だし』

『にゃって言え!』

 

 

「あっ。……やっぱり猫じゃなかったみたい」

 

 

『くそっ、どうしたらいいんだ』

『黒猫から猫要素を取ったら清楚(笑)しか残らないっていうのに』

『なにかないのか!』

『おら、これあげるからにゃって言え』¥1000

『その手があったか!? ほらっ、猫時代を思い出すんだ』¥1000

『にゃって言ったり言わなかったりしろ』¥500

 

 

「いやいや!? スパチャされたからって、にゃって言わないからね!?」

 

 

『だめだ。猫要素を取り戻すには、まだスパチャが足りないんだ』

『頼む、みんな。黒猫にスパチャを分けてくれ!』¥1000

『オラのスパチャも使ってくれ!』¥590

『ふっ、仕方ないな』¥5000

『ほらよ、持ってけ!』¥1000

 

 

「だから、いくらスパチャされても、もうにゃって言ったりなんか、しっ、しないし……」

 

 

『あとちょっとだ!』

『石油王の私がスパチャするんだ。お前らもさっさとスパチャを渡さんか!』¥50000

『石油王きちゃ! これで勝つる!』¥1000

『黒猫!』¥500

『黒猫燦』¥1000

『燦ちゃん!』立花アスカ✓¥10000

 

 

「にっ、にゃーーーーーっ!!!

 

 

『にゃーーーっ!』

『にゃーきた!?』

『おめでとう!』

『おめでとにゃー!』

『黒猫、よかったな』

 

 

「って、にゃにこのにゃがれ!? にゃっにゃっ、スパにゃありにゃとうごにゃいます。これからは、もっとにゃって言いますにゃ」

 

 

『にゃ助かる』

『人要素ないなった』

『もう一回スパチャる?』

『ごめん、石油王だけどもう残高がないんだ』

『草』

『じゃあ猫のままでいっか』

『猫になってる今だから言うけど、にゃって言っても言わなくても最推しだよ』

『猫だからコメント読めないか。じゃあ俺も。好きだ!!!』

『頑張るキミに元気もらってるよ。これからもずっと応援してるからね』

『これまでも、これからも大好きだよ』立花アスカ✓

 

 

「うぅ~っ、みんにゃしてにゃんにゃのさ。……でも、ありがと」

 

 

『にゃんだって?』

 

 

「にゃんでもにゃい!」

 

 

 

 

 

◆『こんにちは、赤さん?』◆

 

 

                              

あるてまの中からママナンバー1を選ぶとしたら誰ですか?

 

ましゅまろ

❒″

 

 

 

「う~ん、……やっぱり結かなぁ」

 

 

『ゆいくろてぇてぇ』

『乙葉ママじゃないの?』

『やめてあげろ』

『草』

『黒猫みたいな娘はちょっと……』

『ママにだって娘を選ぶ権利はあるんだぞ』

 

 

「……なんてことがあってさ! みんな酷いよね!」

 

 

アスカ

「ふふっ、そうですね。私なら、燦ちゃんみたいな素敵な娘は大歓迎なんだけどな」

 

 

「え、じゃあ今日からアスカママの娘になりゅ!」

 

 

アスカ

「あは、構いませんよ。は~い、アスカママですよ~。燦ちゃん、今日もいい子だね。よしよし」

 

 

「えへへっ、ママ大好きっ!」

 

 

アスカ

「きゃっ。……ふふっ、もー、甘えんぼさんなんだから」

 

 

「だってだって、アスカママにぎゅってして欲しかったんだもん。……だめ?」

 

 

アスカ

「ううん、全然だめじゃないよ!」

 

 

「じゃあ、ぎゅ~~~、ってして?」

 

 

アスカ

「もー、かわいいっ!」

 

 

「えへっ、えへへ。……あっ、お腹なっちゃった。ママ、ごはんは?」

 

 

アスカ

《font:8》「あっ、そうだよね。ちょっと待っててね」

 

 

「うん!」

 

 

アスカ

「……はい、お待たせしました」

 

 

「あ、アスカちゃん。その手に持ってるのは……」

 

 

アスカ

「え、哺乳瓶だよ? もー、アスカちゃんじゃなくてママでしょ。めっ、だよ」

 

 

「ごめんなさい。……って、そうじゃなくて! ちょっ、ちょっと待って。たしかに娘の設定年齢を下げたのは私だけどさ!? 哺乳瓶は、その、ちょっと……」

 

 

アスカ

「これ、やっぱりだめだったかな?」

 

 

「そうだよ! せめてミルクは哺乳瓶じゃなくて、普通にじかで飲ませてよ!」

 

 

アスカ

「燦ちゃん!? そ、そうだよね。うぅ~っ、すごく恥ずかしいけど……。燦ちゃんは、まだ子供だもんね。哺乳瓶じゃなくて、こっ、こっちだよね」

 

 

「えっ!?」

 

 

アスカ

「はい、……どうぞ」

 

 

「……」

 

 

アスカ

「っ、……あれ? えっと、燦ちゃん?」

 

 

きゅ~っ?!

 

 

アスカ

「……ふふっ、急に寝ちゃうなんて、本当に子供みたい。……お休みなさい、私の可愛い燦ちゃん」

 

 

 


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