あるてまれアスカちゃん劇場´ 作:立花アスカの偽猫
◆『クリスマスの後日談』◆
燦
「いや~、みんなはクリスマスどうだった? え、私? 私はねぇ、えへへ」
『一人でクリスマス配信見てた』
『クリぼっちだぞ。ほら、笑えよ』
『いつにも増してうざいな』
『もしかして酔ってる? 未成年なのに』
『なにかあった?』
燦
「え、やっぱり気になる。気になっちゃう感じ? 話してもいいんだけど、どうしようかな~」
『あ、じゃあいいです』
『天気の話する?』
『天気デッキは最弱』
『マリモカートの決勝、今日だっけ?』
『黒猫は予選落ちだけどね』
『泣いてたやつか』
燦
「な、泣いてないが!? てか、ここは聞きたいってコメントするところでしょ! もー、リスナーなら全肯定しろ!」
『泣いてたじゃん』
『別に聞きたくない』
『全肯定はちょっと……』
燦
「全否定!?」
『リスナーは配信者に似るっていうし』
『つまりツンデレ』
『はよ話せ』
燦
「めんどくさっ。……はいはい、話せばいいんでしょ」
『それ、ブーメランやぞ』
『面倒くさいのはお互い様なんだよなぁ』
『気が変わらないうちに話せ』
『トイレ行きたいから短めで頼む』
『三行で話して♡』
燦
「えっと、アスカちゃんとクリパして、プレゼントにペアリングあげて、サンタコスのアスカちゃんと一緒に寝た」
『は?』
『ずるい』
『サンタコス!?』
『それ夢やで』
『証拠見せろ』
『ペアリングてぇてぇ』
『陽キャじゃん』
『エンゲージリングは草』
燦
「コメント早っ!? あっあっ、えっと、そういうのじゃないから! な、ナンパ対策だからね!」
『ナンパ対策なら仕方ない、ってなるか!?』
『悪い虫がつかないようにするためは無理があるのでは?』
『悪い猫ならもうついてるぞ』
『一番対策しないといけないのが既についてて草』
『でも、左手の薬指に付けてるんでしょ?』
燦
「み、右手の薬指だし。……はい、この話は終わり!」
『先に話したがってたのはお前なんだよなぁ』
『ペアリング羨ましい』
『どこの指輪? 俺も同じの買うから教えて?』
『草』
『俺ともペアリングしよ?』
燦
「しないし、教えないが!? ほら、別の話題プリーズ」
『じゃあ、一緒に寝たってどういう意味?』
『朝ちゅんしたの?』
『プレゼントはアスカちゃん?』
燦
「の、ノーコメントで……」
『にやにや』
『あらあら~』
『もう結婚しろよ』
『結婚おめでとう!』
『式はいつにする? 俺らも出席していい?』
『ご祝儀です』¥10,000
『ふふっ、いっそ結婚しちゃう?』立花アスカ✓
『公開プロポーズ!?』
『いけっ、あと一押しだ。頑張れ黒猫!』
燦
「うえっ!? わ、わたっ、あっあっ、……ほ、保留で」
『へたれた』
『う~ん、だめだこりゃ』
『燦ちゃん……』立花アスカ✓
『あ、フラグ折れたわ』
『クリスマスの翌日にフラれるとかwww』
『来年は一緒にクリスマス過ごそう。な?』
燦
「ち、違う!? これは前向きな保留だから! ね、アスカちゃんなら分かってくれるよね!」
『それってつまり?』
『返事、待ってるね』立花アスカ✓
『やっぱてぇてぇじゃん』
『早く別のリングがもらえるといいね』
『くるー、きっとくるー』
『それはホラーのリ○グ』
◆『アスカチャンスキー』◆
どのギャンブルが好き?
ましゅまろ ❒″ |
燦
「好き前提で聞かれても困るんだけど。私、JKだよ」
『だって、だめ男っぽいし』
『男だったらギャンブルで破産するタイプ』
『アスカちゃんが財布の紐を握ってないと心配になるレベル』
アスカ
「私も、ギャンブルはしてないですね。あ、でも、宝くじならたまに買ってますよ」
燦
「あ、私もたまに買ってる。宝くじもギャンブルって言えばそうだけど、敷居が低いっていうか、お手軽に夢を見れていいよね」
『年末のやつは毎年買ってる』
『一枚だけ買って仏壇に置いてる』
『俺は神棚だな』
『盗まれたら嫌だから冷蔵庫に保管してる』
『宝くじは拾った』
アスカ
「保管場所と言えば、風水を参考にしてる方も多いそうですよ。燦ちゃんは、どこに置いていますか?」
燦
「私は財布に入れてるかなぁ」
アスカ
「お財布ですか? なにか理由でも?」
燦
「あぁーうん。ちょっとね」
『買ったのを忘れるからかな?』
『猫なのに鳥頭』
『どうせ買って満足するタイプだろ』
燦
「うぐっ」
アスカ
「あはは……。図星みたいだね」
『それなら競馬しようぜ』
『競馬はいいぞぉ』
『初心者には難しいだろ』
燦
「たしかに、競馬はある程度の知識がないと難しそう。見ただけで馬の調子なんて分からないし」
アスカ
「そうかもですね。燦ちゃんの調子なら、見ただけで分かるんだけどなぁ」
『競猫?』
『見てて癒されそう』
『アスカちゃんの台詞に誰かツッコめよ』
『だって、ねぇ?』
『アスカちゃんだし』
『黒猫専用の調教師だもん』
『草』
燦
「アスカちゃんの、調教……。ごくりっ」
アスカ
「あはは……」
『おいJK、調教に反応するなよ!』
『これは淫猫』
『アニマルビデオの見過ぎ』
『競猫で淫猫記念があれば優勝間違いなし』
『これにはアスカちゃんも苦笑いか』
『でも、調教師の否定はしてないもよう』
『そこに気づくとか天才かよ』
『競走猫アスカチャンスキー、有猫記念に出馬決定!』
『↑猫なのに出馬www』
燦
「いや、しないからね!?」
◆『もー』◆
燦
「リスナー! 年末に、祭先輩の枠で一緒に歌うことになったけど、どうしたらいいと思う?」
『諦メロン』
『先輩には逆らえないもんね』
『いいじゃん。コラボだぞ、もっと喜べば?』
『でも、年末かぁ』
『歌練習配信する?』
燦
「もちろん練習はするけど、年末に歌は気が重くならない?」
『歌合戦の後だもんね』
『祭ちゃんはプロ並みだから余計にね』
『祭ちゃんとデュエットとか公開処刑?』
燦
「そうなんだよ。いつもより多くの人が配信に来るだろうし、絶対に比較されて晒し者にされるじゃん」
『いつも通りじゃね?』
『手遅れです』
『さらし者? え、その胸でさらししてるの? 押さえつけるものないじゃんwww』
燦
「は? そのさらしじゃないし、仮にしてるとしても、脱いだらぼいんぼいんだからね」
『お前、女だったのかパターン』
『アニメとかでよくあるやつね』
『つまり、黒猫燦は本当はでかい?』
燦
「だから、いつも言ってるじゃん。ぼいんぼいんだって」
『な、なんだってー』
『嘘だっ!?』
『解釈違いなのでチャンネル抜けました』
『黒猫のぼいんぼいんは需要ないよ』
『それ公式設定?』
燦
「え、非公式だが。……あ、でも本人が言ってるんだし、公認非公式設定ってことで。つまり実質公式設定みたいなものだよね?」
『???』
『設定生やすな!』
『運営と配信者で解釈が違うの草』
『ちゃんと許可取りなー』
『勝手に豊胸手術するな。運営とママが泣くぞ』
燦
「う、……それを言われると。って、天然ものだが!?」
『天然素材のまな板だね』
『草』
『天然でも養殖でも大きさは一緒やで』
『もっと牛のお乳飲んでもろて』
『じゃあアスカちゃんに頼もう』
『アスカちゃんの牛乳!?』
『アスカは牛だった?』
燦
「アスカちゃんに牛って言うのはだめだって! ただでさえ、最近、クリスマスとかで食べ過ぎて体重を気にしてるのに……」
『あっ、ライン超えたわ』
『こいつすぐ言う』
『お口にチャックつけようね』
『クリスマス、食べてすぐ寝たら牛になる、牛になったアスカ。……なるほど、そう言う繋がりか』
『そう言えばサンタコスで一緒に寝たって……』
『個人情報って知ってる?』
『燦ちゃん? 私、言ったよね? 秘密だよって』立花アスカ✓
『本人おるやん』
燦
「ちがっ、そういう意味じゃなくて……、リスナーヘルプ!」
『アスカちゃん。犯人はこいつです!』
『ごめん。無力な俺を許してくれ』
『普通にお前が悪い』
『土下座』
『カラオケデートに誘ってうやむやにしよう』
燦
「そ、そうだよ! リスナーもたまにはいいこと言うじゃん! アスカちゃん、よかったら歌の練習に付き合ってよ。ね? 一緒にしよ?」
『カラオケはダイエットになるからね』
『消費カロリーとか分かるし』
『一緒にデュエット(ダイエット)しよ?』
『……』立花アスカ✓
『黒猫くんさぁ』
燦
「今のはリスナーが悪いよね!? 私、悪くないy、あっあっ、ごめんなさい!」
『……もー、次はないからね』立花アスカ✓
『天使がいた』
『仲直りできてよかったね』
『もー? やっぱりアスカちゃんって……』
『しーっ』
◆『ミスったーさすねこ』◆
燦
「今日はアスカちゃんとコラボで、ゲーム『落ちるガイズ』をしようと思います。アスカちゃん視点は、概要欄のリンクから飛んでください」
アスカ
「よろしくお願いします」
『8888』
『2枠同時視聴余裕です』
『オチが見えたな』
アスカ
「それでは早速、始めていきましょうか」
燦
「そうだね。……あっ」
アスカ
「燦ちゃん?」
燦
「久しぶりにやるから。アプデ、始まっちゃった」
『草』
『おいぃぃぃ!?』
『そういうとこだぞ黒猫』
『早速ぽんかよ』
『開始5分と経たずにコラボ終了?』
燦
「だ、大丈夫。すぐ終わるから! ……たぶん」
『たぶん』
『終わらないやつ』
『ばいにゃー』
『お疲れさまでした』
『おつ』
燦
「勝手に終わるな!?」
アスカ
「あはは……、アップデートが終わるまで、雑談でもしてましょうか」
燦
「そ、そうだね」
『雑談助かる』
『このぐだぐだ感が好き』
『落ち男しなくていいんじゃね?』
『今日は雑談コラボです』
『配信タイトル変えようぜ』
燦
「あ、終わった!」
アスカ
「よかったぁ。じゃあ、やろっか」
燦
「うん! 一緒に王冠取ろうね」
アスカ
「はい!」
『どっちも頑張れ』
『キングはただ一人』
『仲良く喧嘩しな』
燦
「あれ、バナナどこだっけ!?」
アスカ
「燦ちゃん、こっちだよ」
『ちゃんと覚えてもろて』
『黒猫えぇー』
『記憶力よわよわ』
燦
「渋滞になってる。あっあっ、置いてかないで。アスカちゃ~ん!」
アスカ
「燦ちゃ~ん!」
『なんだこれ』
『駆け込み乗車はご遠慮ください』
『寸劇すな』
燦
「こ、このステージをクリアすれば……」
アスカ
「はい、次が最後になりますね」
燦
「頑張ろう!」
アスカ
「うん! 最後まで一緒だよ」
『てぇてぇ』
『王冠は半分こにしよう』
『気を抜くなよ』
アスカ
「燦ちゃん、急いで!」
燦
「ごめん、先に行って! 絶対に追いつくから!」
アスカ
「……うん、ゴールで待ってるから。絶対だよ!」
『もう少しだ!』
『あと3人! 急げ!』
『間に合えぇぇぇ!』
燦
「あっ」
『うん、知ってた』
『ゲーム中ずっと脳内でSASUGAの実況が流れてたの俺だけ?』
『ナカーマ。テレビでちょうどSASUGA放送してたからかな?』
『俺も。相性いいよね』
『すげぇよ、黒猫は。新しい切り抜きのアイディアまで提供してくれるんだもん』
『よっ、ミスったーさすねこ』
燦
「ミスったーさすねこじゃないが!? うぅ~、ごめんねアスカちゃん」
アスカ
「大丈夫だよ。二人でもう一回挑戦しよ?」
燦
「初めからになるけど、……いいの?」
アスカ
「あは。一緒にクリアするって、約束したよね?」
燦
「……うんっ!」
『アス猫てぇてぇ』
『お前らがナンバーワンだ!』
『でも、黒猫に合わせてたら耐久配信になりそうだけど』
『黒猫ってソロプレイで王冠取ったことあったっけ?』
『……アスカちゃん超がんばれ!』
『今夜は徹夜かな』
次回、2度目の祝200話記念のお話です
たぶん掲示板回になると思います