あるてまれアスカちゃん劇場´   作:立花アスカの偽猫

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あるてまれアスカちゃん劇場まとめ(381~385)

◆『3Dを超えてけ』◆

 

「あ、ヤバい。くしゃみが………………ふぅ」

 

 

『くしゃみ助かる』

『聞こえた』

『ミュート助からない』

『お大事に』

『ミュートしないでもろて』

『我々にはくしゃみを聞く権利があるんだぞ』

 

 

「や、そんなの無いから。そう言えば素朴な疑問なんだけど。お前らよくくしゃみ助かるって言うけど、くしゃみなんか聞いてどうするの?」

 

 

『どうもしないが?』

『助かるんだぞ』

『興奮します』

『なんか幸せな気分になれるぞ』

『全身に浴びる』

 

 

「興奮するもアレだけど。全身に浴びるって、えぇー」

 

 

『画面越しにどうやって浴びるんだよwww』

『セルフ霧吹きやぞ』

『霧吹きは草』

『え、逆に聞くけど浴びないの?』

『4Dの映画館かな?』

 

 

「あぁーあるよね。水しぶきがかかったり、風が吹いたり、香りがしたりする映画館。……行ったことないけど」

 

 

『たしか椅子が動くんだよね』

『黒猫も4D化しちゃう?』

『4D化は草』

『まぁ2D、3Dと来たら順番的に4Dだし』

『3Dを超えてけ。止まるんじゃねぇぞ』

 

 

「いやいや、しないしできないから。そもそもVTuberの4D化なんてできるのかも疑問だし、聞いたこともないでしょ」

 

 

『お前がファーストペンギンになるんだよ!』

『でも、面白そうではある』

『ガチ恋距離まで飛び出したり、匂いとかも感じられたりとかヤバくない?』

『ガチでくしゃみ浴びれそう』

『ええやん』

『触ったりは流石にできないよね』

 

 

「う~ん、流石に触るのは無理だと思うよ。……あっでも、推しのおっぺえマウスパッドを手元に置いたら、疑似的に触った気分になれるかも?」

 

 

『おぉ!?』

『ナイスアイディアじゃん』

『でも黒猫はおっぺえ(がない)マウスパッドやんけ』

『それってただのマウスパッドですよね?』

『平たい胸族』

『草』

 

 

「は? あるが???」

 

 

『ないよ』

『ママ公認なんだよなぁ』

『黒猫のマウスパッドって硬くて使いづらくね?』

『返品いいですか?』

『黒猫が4D化したら肘置きにまな板置いてそう』

『草』

 

 

「お前らなっ、……ふぁ、ぶぁっくしょい!?」

 

 

『!?』

『くしゃみ助かる』

『おっさん?』

『霧吹き用意しててよかった』

『黒猫のくしゃみ、アルコールみたいな匂いするな』

『アルコールは草』

 

 

「助からなくていいから!? あぁーはずっ。あとでアーカイブを編集しとこ。じゃあ今日はこれで配信終わりまーす。ばいにゃー」

 

 

『ばいにゃー』

『編集助からない』

『風邪引くなよ』

『俺らが先に風邪引きそうだけどな』

『黒猫のせいで顔びしゃびしゃになっちゃった』

 

 

「……ふぁ~。よしっ。編集終わったし、歯磨いて寝よ」

 

 

アスカ

「あれ、燦ちゃん? もう配信終わっちゃったんですか?」

 

 

「うん。ちょっと色々あってね」

 

 

アスカ

「いろいろ、ですか? ふふっ、アーカイブで見るの楽しみです」

 

 

「や、別に楽しみにするようなことはないんだけど……。あっ、そんなことよりアスカちゃん。その手に持ってるのは……」

 

 

アスカ

「これですか? 見ての通りフ○ブリーズですけど、これがなにか?」

 

 

「えっと、……アスカちゃんは4D視聴したりしないよね?」

 

 

アスカ

「???」

 

 

「あっいや。分からないならいいから! ……アスカちゃんは自分の顔に霧吹きするような人になったらだめだよ。お願いだから、そのままのアスカちゃんでいてね」

 

 

アスカ

「は、はぁ。そんなことをする人はたぶんいないと思いますが。燦ちゃんがそこまで言うなら気をつけますね」

 

 

 

 

 

◆『何もないがある』◆

 

アスカ

「……はぁ」

 

 

「アスカちゃん、どうしたの? 元気ないね」

 

 

アスカ

「あ、燦ちゃん。最近、落ち込むことがあって……。それでちょっと、ね」

 

 

「もしかしてアンチのこと? あんないちゃもん気にしなくていいのに! アスカちゃんが虚無だとか無味無臭だとか。よく知らないくせに好き勝手言ってほんとありえないんだが!?」

 

 

アスカ

「あは、ありがとう燦ちゃん。でも、その人たちの言うことも一理あるかなって」

 

 

「そんなことないって!?」

 

 

アスカ

「ううん。もし燦ちゃんと出会ってなかったら、私はきっと他のVTuberさんに埋もれて注目されることもなかったと思うんです。有名になるような面白い配信はできてないし、燦ちゃんみたいな個性は私にはないから。だから、無味無臭って評価はその通りかもって、自分でも思っちゃった」

 

 

「アスカちゃん……。でででっでも! なんていうか、その、逆に無味無臭ってよくない? ほらっ、消臭剤とかなら、変に香りがあるよりは無味無臭の方がいいし!」

 

 

アスカ

「たしかに消臭剤ならそうかもしれないけど。ちょっと違うような……」

 

 

「あっあっ、今のなし!? アスカちゃんは無味無臭じゃないよ!? えとえと、芳香剤よりめちゃいい匂いするし! あとあと、えっと……ぺろっ」

 

 

アスカ

「ひゃっ……。燦ちゃん?」

 

 

「無味じゃなくて、あ、味もちゃんとあるから……」

 

 

アスカ

「はぁぅ。……無味無臭ってそういうことじゃないよぉ、もぅ」

 

 

「えへへっ」

 

 

アスカ

「でも……、ありがとう燦ちゃん。燦ちゃんに元気分けてもらったから、落ち込んでいたことすっかり忘れちゃった。だからもう私は大丈夫だよ」

 

 

「そっか、それならよかったぁ。アスカちゃんに悲しい顔は似合わないもん。アスカちゃんの笑顔が、私は一番大好きだよ」

 

 

アスカ

「あぅ。もぅ、……ずるいよ。…………でも」

 

 

「ん?」

 

 

アスカ

「燦ちゃんがこんな私でも好きって言ってくれたから。私は私を好きになれた。何もないことなんてないって気づけたの」

 

 

「アスカちゃん……」

 

 

アスカ

「ありがとう、燦ちゃん。私がこうして笑顔でいられるのは、空っぽだった私を満たしてくれた燦ちゃんのお陰だよ。だから……、えっと。これはそのお礼です……」

 

 

「んむっ!?」

 

 

アスカ

「あは、……私も大好きだよっ!」

 

 

 

 

 

◆『黒猫っていつもそうですよね!』◆

 

「本日は寿司スポーツTVというゲームをします。えっと、このゲームはお題に応じてみんながコメントするとそれがゲームに反映されて、そこからランダムに選ばれたコメントを私がタイピングすることで遊べる協力型のゲームなんだって」

 

 

『ほへー』

『説明が長い』

『最近のゲームはすごいねぇ』

『新しい参加型のゲームだな』

『面白そう』

『新感覚タイピングゲーム的な感じかな』

 

 

「じゃあ、早速始めていきます。ゲームが始まるとお題が出るから、みんなは『♯』をつけてコメントして参加してね。……あ、あと課金アイテムもあって、概要欄のリンクから購入して使ってくれると、ゲームが有利になるらしいからよろしく!」

 

 

『寿司がランナーになってトラックを走るのかwww』

『シュールで草』

『課金アイテムで速く走れるんだってさ』

『札束ビンタで加速だ!』

『これタイピング早くても課金アイテムないと辛くね?』

『逆に言うとタイピング遅くても課金次第で上位に入れるってことでもあるけどな』

 

 

「あ、始まった! 最初のお題は『配信者の好きなところ』だって。みんな、コメントお願いね!」

 

 

『任せろ!』

『♯特にない』

『♯おバカ』

『♯顔』

『♯ひらがなのほうがらくそう』

『♯おんなずき』

 

 

「えと、炎上芸。次は、まな板。って、お前ら喧嘩売ってる? 売ってるよね???」

 

 

『タイピングに集中してもろて』

『漢字とカタカナだめだめで草』

『誤変換多すぎ』

『♯もちつけ』

『いつから競歩になったの?』

『走れ黒猫!』

 

 

「無茶言うな!? あっほら、お題変更だって! 次のお題は『配信者が言いそうなこと』だからな。お前ら、次はちゃんとコメントしろよ!」

 

 

『りょ』

『♯今日のパン2何色?』

『♯タピオカってカエルの卵だよ』

『♯ゆいままだーいすき、あるてま2期生の黒猫燦だにゃんっ♡』

『♯茶髪乳デカ陽キャ』

『♯あるてまをぶっ壊す!』

 

 

「たしかに似たようなこと言ったことあるけど!? 私の過去の失言を晒し上げる配信じゃないんだが! あと、最後のは言った覚えないからな!?」

 

 

『そうだっけ?』

『言いそうなことコメントすればいいんだろ』

『♯リスナーくん大好き!』

『♯みんなのこと愛してるよっ!』

『♯ざぁこ、ざ~こっ。ざこりすなー』

『♯アスカ愛してる』立花アスカ✓

 

 

「抱かせろ……って、いやさっきからお前らの願望だろ!? 私に言って欲しいことじゃなくて、私が言いそうなことをコメントしろよ!」

 

 

『気づいたか』

『同じようなものだろ』

『しれっとアスカもコメントしてて草』

『え、じゃあアスカちゃんに愛してるって言わないんですか!?』

『身体だけの関係なんだろどうせ』

『黒猫っていつもそうですよね! アスカのことなんだと思ってるんですか!?』

『黒猫サイテー』

『おいやめろwww ゾンビパロ作られちゃうからwww』

 

 

「や、それは、その……あ、改まって言うのは、はずいし……」

 

 

『へたれるなよ』

『次のお題、新しい終わりの挨拶の言葉だってさ』

『はぁ、仕方ねぇなぁ』

『♯アスカ愛してる』

『♯アスカ愛してる』

『♯アスカ愛してる』

 

 

「っ、お前らぁ……。アスカ、愛してる。アスカ愛してる。アスカ、愛してる!」

 

 

『っ……!! 私も、愛してます!!!』立花アスカ✓

『てぇてぇ』

『やさしいせかい』

『やさいせいかつ』

『これが俺らの絆パワーだ!』

『世話が焼けるぜ、まったく』

『あ、誤字った』

『アシカ愛してるは草』

『黒猫っていつもそうですよね(呆れ』

『この黒猫ぽんなんです!』

『ぽんな黒猫燦、だからぽんな黒猫燦』

『♯だっふんだ』

『ズコー』

 

 

 

 

 

◆『タイプ診断?』◆

 

アスカ

「あるてまのタイプ診断、ですか?」

 

 

「うん! 簡単に言うと、自分に性格が似てるあるてまメンバーが分かるゲームなんだけど、テストプレイをして欲しいって頼まれてて。よかったら一緒に遊んでみない?」

 

 

アスカ

「おもしろそうですね! ぜひ、遊んでみたいです!」

 

 

「じゃあ、一緒にプレイしよう!」

 

 

アスカ

「はい! あ、さっそく燦ちゃんが出てきましたね」

 

 

「そうそう。私だけじゃなくて、ゲーム内にはあるてまメンバー全員が、ストーリーに沿って立ち絵で登場するんだよ」

 

 

アスカ

「なるほど。あ、すごい。表情の差分とかもあるんですね」

 

 

「うん、すごいよね。あ、早速選択肢だよ。私は試しに一回やってるから、アスカちゃんが選んで」

 

 

アスカ

「分かりました。う~ん、じゃあ一番上の選択肢かな? 待ち合わせ場所には、余裕を持って30分前くらいには到着してますね」

 

 

「アスカちゃんならそうだよね。私なら絶対一番下の時間ギリギリを選ぶもん」

 

 

アスカ

「もぅ。そんな風に、時間に余裕を持たないで行動するから、燦ちゃんはよく遅刻しちゃうんじゃないかな。私との待ち合わせならともかく、お仕事のときはもっとちゃんとしないとだめだよ」

 

 

「うっ、……気をつけます」

 

 

アスカ

「私もモーニングコールとかで協力するから、少しずつ一緒に改善していこう」

 

 

「うん。ありがとアスカちゃん」

 

 

アスカ

「どう致しまして。あっ、どうやら診断結果が出たみたいですよ。えっと、結果は……夏波結さんタイプ。ですか」

 

 

「しっかりものタイプだって。よかったね、ってあれ? もしかしてあんまり嬉しくなかった?」

 

 

アスカ

「そういうことではないのですが。その、できればタイプは燦ちゃんがよかったです……」

 

 

「え? いやいや、気持ちは嬉しいけど。アスカちゃんまで私と同じタイプだったら、絶対に相性最悪だっただろうし! だから、アスカちゃんは結タイプでいいんだって!」

 

 

アスカ

「……でも、それって夏波さんと燦ちゃんが相性いいってことでもあるよね? そんなの、……ずるい」

 

 

「えぇー。ずるいって言われても……。結はもちろん好きだけど、えと、そういうんじゃないし」

 

 

アスカ

「ほんとに?」

 

 

「うん、ホントだって」

 

 

アスカ

「……じゃあ、燦ちゃんのタイプを教えてください。……そしたら信じてあげます」

 

 

「たっ、タイプ!? えと、それはその……えっと」

 

 

アスカ

「燦ちゃんのタイプは、夏波さん? それとも……」

 

 

「ぅ、その……、ぁぅ。……ぁ、……アスカちゃん」

 

 

アスカ

「っ!? ……あはっ。それでは続いての選択肢です」

 

 

「え、次の選択肢?」

 

 

アスカ

「はい。口、ほっぺ、おでこ。好きなところを選んで、その……マウスでクリックしてください。では、……どうぞ」

 

 

「……ごくっ。じっじゃあ、えと、ここで……」

 

 

アスカ

「っ……ぁ、んっ。……えへへっ。燦ちゃんはここ、選ぶんだね」

 

 

「あぅ。えとえと、そっそれで。診断結果はどうなったの?」

 

 

アスカ

「あは、えっとね。診断結果は……」

 

 

「う、うん」

 

 

アスカ

「黒猫燦は、立花アスカのタイプでした。……ふふっ。私たち、相性バツグン。だね♪」

 

 

「あぅあぅ」

 

 

 

 

 

◆『TAT』◆

 

アスカ

「燦ちゃん、ハッピーハロウィン!」

 

 

「ハッピーハロウィン、アスカちゃん! わぁっ、おいしそうなお菓子!」

 

 

アスカ

「ありがとうございます。今年もお菓子たくさん作ってきたので、よかったら一緒に食べませんか?」

 

 

「食べる! ……ん~っ、おいしー!!!」

 

 

アスカ

「あは、よかったぁ。まだまだたくさんあるのでいっぱい食べてくださいね!」

 

 

「うん! いただきますっ!」

 

 

 

……

…………

………………

 

 

 

「ふぅ、おいしかった。ごちそうさまでした」

 

 

アスカ

「ふふっ、お粗末さまでした。……ところで燦ちゃん?」

 

 

「なぁに、アスカちゃん?」

 

 

アスカ

「トリックオアトリート」

 

 

「ん?」

 

 

アスカ

「燦ちゃんは、私にお菓子をくれないの?」

 

 

「……え?」

 

 

アスカ

「だって、ハロウィンだよ? お菓子を用意してないなら……、あはっ。いたずら、しないとね」

 

 

「あっえっ、待って!? お菓子? いたずら? え、だって、あっあっ、そうだ! コンビニ行って、いますぐ用意するから!?」

 

 

アスカ

「だ~めっ」

 

 

「わぷっ!?」

 

 

アスカ

「……あは、どんないたずらしちゃおっかな?」

 

 

「あ、アスカちゃん。めっ目が怖いよ。おおお落ち着こう! あっそうだ。家の中探せばたぶんお菓子あるから! だからねっ、ね? アスカちゃんが上に乗ったままだと探しにいけないから、退いてくれると嬉しいなって……」

 

 

アスカ

「もー、仕方ないなぁ。いたずらできないのは残念だけど……」

 

 

「ほっ。分かってくれt、ぴゃっ!?」

 

 

アスカ

「あはっ。口元についてたお菓子、ごちそうさまでした!」

 

 

「お、お粗末さまでした? ……って。むうぅ~っ。これじゃあ、トリックオアトリートじゃなくて、トリックアンドトリートだよ。もぅー」

 

 

アスカ

「……じゃあ、私にもいたずら、する?」

 

 

「っ、ごくり。しっ、していいの?」

 

 

アスカ

「して、くれないの?」

 

 

「え、あっその……」

 

 

アスカ

「んっ。……燦ちゃんのえっち」

 

 

「い、いたずらだから……」

 

 

アスカ

「もぅー。……いたずらだけ、だよ?」

 

 

「う、うん。いたずらだけ、だから……」

 

 

アスカ

「あはっ」

 

 

 

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