Earth Defense force Another Storm Story 作:ヨッシー119
Act.1 発生
「なんだこいつは・・・・デカすぎる・・・・」
甲斐は焦っていた。眼前に広がる光景に、そしてこれは現実なのかと目を疑った。横たわる仲間の死体、硝煙のの臭い、そこらじゅうで鳴り響く爆発音。そして・・・・目の前にいる大型の宇宙船に・・・・・・・。
2035年 5月10日 AM9:00 EDF駐屯地
「ふぁ〜〜」
「こら!甲斐!気を抜くな!」
「す、すいません!」
と怒鳴られているのは
「何も怒鳴らなくたって・・・こちとら学業に仕事に忙しいのに・・・・」
とぶつぶつと文句を言う甲斐だが確かに気を抜けなかった、戦場では気を抜いたら死ぬ。過去に何度も経験がある甲斐はそんなことを思った。
「集合!今日は来栖グループの社長と御令嬢が視察に来るから失礼のないように!」
「了解!」
装備の手入れをしながら甲斐はふと考えた。
「来栖グループ?あの財閥の・・・?」
甲斐は令嬢である来栖茜のことを思い出していた、成績優秀で確か6ヶ国語話せるとかなんとか、スタイル抜群だとか、まあ会うことはないだろうと心にしまった。
ドガガガガガガガ!!
バァンバァン!
凄まじい銃声を鳴り響かせて甲斐と部隊の仲間たちは銃を的に撃ちまくる。
「いったいこれがなんの役に立つんだよ・・・・」
「さあな、でも金もらえるから最高だな」
などと文句を言っているやつらもいるが実際甲斐もEDFに不満を持っていた。異常なまでの基地、訓練、兵士、最新の装備・兵器。果たしてなんのためにこんなことをするのか、はたまた何かに備えているのか甲斐はもちろん他の兵士たちにもわからない。連日基地の周りに市民が集まり猛抗議をしているニュースが流れる。甲斐はうんざりしていた。
「はあ、馬鹿らしい」
甲斐が銃をホルスターにしまうと突然けたたましいサイレンが基地中に響いた、そして停電が起こり、無線からは・・・
「こちらレンジャー8!未知の怪物と交戦中!至急応援を求む!ぐわあああああああああ」
甲斐は困惑した。
「何が起きたんだ?とりあえず外に・・・」
ドカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!
突如爆発が起きたかと思うと察知した甲斐だったが判断が遅れてしまい、爆発に巻き込まれてしまった。
「うう・・・・」
甲斐はそのまま気絶してしまった–––––––––––––––––
2035年 5月10日 AM11:00 EDF駐屯地
「うう・・・」
甲斐は目覚めると状況を確認した。まずは身体の状況。
「うっ・・・」
頭から血を流し、腕の骨は折れているだろう。甲斐はファーストエイドキットを取り出しいくつかの包帯と消毒、止血剤を取り出し、腕の骨を直した。
「っ・・・!?」
腕を戻した時の激痛が体に響いたが腕を直し他に怪我をした部分を治療していく。ようやく治療を終えた甲斐はあたりを見回した、暗い・・・。ヘルメットのライトをつけた時、甲斐は驚愕した。
「!?なんだよ・・・これ・・・・」
甲斐の眼前には仲間の死体が転がっていた、ところどころに腕や足、酷いものだと首が転がっている。この状況下で生きているのはもはや強運の持ち主だと感じるレベルだった。甲斐は立ち上がると装備の確認をし落ちていたM4を持った。
「すまん、借りるぞ」
少し前まで喋っていた仲間がみるも無残な姿になっている、礼を言いながら銃と予備弾薬を取った甲斐は進み始めた。
「何があったんだ・・・・?」
驚くのも無理はなかった壁にはいくつもの穴が開いておりまるででかいモグラが通ったような跡がいくつもあった。
「きゃあああああああああああ!」
突然叫び声が聞こえ甲斐はその場所へ走った。銃を構えクリアリングをする。するとそこには人よりは数倍はある怪物と襲われている少女の姿があった。
「あっ・・・・ああああ・・・・」
今まさに殺されそうなところを甲斐は怪物に向かってM4をぶっ放した。
ドガガガガガガガ!
引き金を引くたび反動と衝撃がくるが甲斐にはなんの問題もなかった、怪物は呻き声をあげ三十発、全弾撃ち尽くした時には血を吹き出し倒れて動かなくなった。
「大丈夫か!」
「は・・・・い・・・・・」
少女の顔を見て甲斐は驚いた。
「来栖茜?」
「神宮君?」
そこにいたのはクラスメイトの来栖茜だった。
2035年 5月10日 PM12:30 EDF駐屯地
「少しは落ち着いたか?」
「うん・・・」
茜を助けた甲斐は基地内の医務室へ移動した。そこでしっかりとした治療をし普通に歩けるくらいにはなった。
数分前
「神宮君・・・・お父さんが・・・・うっ、うっ・・・」
「茜・・・・」
怪物を倒した甲斐だったが茜の父が死んでいるのを察知した甲斐はかける言葉がなかった。甲斐は茜を強く抱きしめるしかなかった。そこから無残な姿の茜の父親の顔に布をかけ一礼してからその部屋を後にした。
現在
「新しいコンバットフレームを納期したから様子を見るんだって・・・・そしたら怪物が現れて・・・・・わたしをかばってお父さんは・・・・・」
「そうだったのか・・・・茜俺たちは生き残って地上に出るぞ、敵の目的がわからないし、何より状況もままならない。装備だって・・・・・」
「うん・・・・この先に新しいコンバットフレームがあるんだって」
「それを使って脱出だ、案内してくれないか?」
「わかった」
甲斐は先陣を切り、茜がその後に続く。基地内は迷路のようになっていてとても広い、おまけにとても暗いのだ。苦労して目的の部屋に着いた二人だったが。
「くそ!」
「どうしたの?」
「ロックがかかってる、非常時の権限は隊長クラスしかないんだ」
「私に任せて」
そうすると茜はIDカードを取り出し非常用のコードを打ち込んだ。
「全部お父さんが教えてくれたの、私も役に立つでしょ」
「ああ。!?茜!危ない!」
「え?」
甲斐が声を出したのと同時に扉が開いた。しかしそこは怪物の大群がいた。怪物が鋭い前足を振りかぶり茜に向かって振りかぶる、甲斐は銃を構える余裕がないと感じ茜を抱え背中を向けた、怪物の一撃は甲斐の背中に当たった。
「ぐっ・・・」
体勢を立て直しサブウェポンのソーコムピストルを構え全弾撃ち尽くす。すぐにリロードをし茜の手を握りそこから一目散に駆け抜けた。後ろからは大量の怪物が向かってくる。だんだんと距離が縮まるがとても逃げられるようなものではなかった。傷のせいで体力の限界を感じた甲斐はそこで膝をついてしまった。
「茜!逃げろ!早く!」
「でもそれじゃあ神宮君が!」
「いいから早く行け!間に合わなくなる!」
怪物に弾を撃ち込むが多勢に無勢である。こんな話をしているうちにどんどん怪物は迫ってくる。しかし二人の眼前に怪物が来てしまった。ここまでかと二人は悟った。するとその時、カチャと音がしたと思ったらものすごい銃声が響いた。
「「!!??」」
二人は驚くと銃声のなった方をみた、そこには一人の兵士がいた。
「ストーム1・・・?」
甲斐はそう呟くと再び倒れてしまった。