スターダストクルセイダース~俺のスタンドがイカれてる件について~   作:四五茶

13 / 64
暗青の月―①

 香港に到着し、店内で食事を楽しもうとした時、フランス人の男が俺達の食卓に交った。が、どうやらスタンド使いだったらしく、アヴドゥルのマジシャンズ・レッドと対決するが、アヴドゥルの年季の勝ちで勝負は決し、その誇り高い精神力からフランス人の男を承太郎が救った。彼の名前は、ジャン=ピエール・ポルナレフ。妹の仇を討つためにディオに協力していたらしく、ディオの討伐する過程で若しかしたらポルナレフの仇敵と対峙するやもしれないことから同行することに。

 

 彼を評すならば、おちゃらけなムードメーカーのフランス人であり、実に俺と仲がいい。先程も女の子達の撮影を一緒に楽しみながら、ポルナレフに記念写真をスマホで撮影してあげた。ポルナレフは印刷できないのかと言ってきたが、残念ながら印刷は出来ないと答えた。その代わり、ポルナレフに検索エンジンからエロサイトを教え、現在ポルナレフはだらしない顔をしながら俺のスマホを楽しんでいる。

 

 今は海上、というのもジョセフの提案で海路でエジプトを目指すことになったのだ。マレー半島を回ってインド洋を突っ切るというアイディアは非常にクレバーだと思う。それにこの潮風もそうだが、クレバースレイヤーを釣り竿にし、魚を釣って遊ぶのも実に楽しい。承太郎と花京院は制服のままだが暑くないのだろうか? 俺なんてボクサーパンツ一丁で絶賛日焼け中というのに、もっとエンジョイすればいいのにな。

 

「おひょぉ~! おい大輔! これマジで凄いな! ちょ、ちょっと船室行ってきていいか!?」

「スマホはここに置けよ? 絶対に、ぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇったいにスマホは置いていけよ!?」

「そんな殺生なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! た、頼むから……!」

「馬鹿野郎! 俺だって我慢してるんだからさ、我慢しろよ! ポルナレフ!」

 

 が、この馬鹿は船室に一目散に逃げようとし、俺はクレバースレイヤーを使いポルナレフからスマホを回収した。そして健全な花京院に手渡し、スマホを使って遊ぶことを許可すると、花京院は目を輝かせながらスマホに夢中になってしまったようだ。うむうむ、若いってやっぱりいいな!

 

「ちょ、大輔! なんで花京院はいいんだよ!?」

「花京院は学生だし、お前と違って健全なんだよ、バーカ」

「んだとぉ!? ……っち、じゃあ釣った魚でバーベキューしようぜ!」

「そいつぁいい! アヴドゥルさんに焼いてもらおう!」

「「わははははは!」」

 

 ポルナレフとアホなことをやっていると、奥の方で水夫が子供を取り押さえていることに気がついた。ジョセフは何故他に乗客を乗せているのかと水夫に尋ねると、どうやらこの子供は密航者のようだ。何でも下の船倉に隠れていたらしい。

 

「来るならこい! タマキン蹴り潰してやるぞ!」

「ふん! 海上警察に突き出してやる!」

「お、お願いだ! 見逃してくれよ! シンガポールにいる父ちゃんに会いに行くだけなんだ! 何でもするよ! こき使ってくれよ」

 

 マ、マジか……。なんて健気な子なんだ……。密航までして会いに行くとは相当な勇気がいるし、何より非常に親思いのいい子じゃないか!

 

「ジョセフさん! 許してあげましょうよ! いいじゃないですか、こんな健気な子なんですよ! それに食料は俺が確保しますから!」

「し、しかしだな……」

 

 俺はジョセフを何とか説得しようとしたが、水夫の判断で密航は絶対に認めるわけにはいかないらしく、この件をキャプテンに報告するようだ。なんて可哀想な……、何とかならないもの――っ!?

 

 

 ――バシャン!

 

 

「オッホホホ! 飛び込んだぞ! 元気いい!」

「ポルナレフ! てめぇ……、あんな健気な子に対して何だ! その言い草は!」

「いや、絶対アレ嘘だって。大輔、お前よく騙されるだろ?」

「ぐっ……」

 

 反論できない俺であるが、ここから陸地まで大分距離があると思うんだが? 

 

「クッ……。ほっときな、泳ぎに自身があるから飛び込んだんだろうよ」

 

 承太郎め、何て冷たい野郎だ。よし、ここは元水泳部の俺が飛び込んで助けに――。

 

「マ……、マズイっすよ! この辺はサメが集まっている海域なんだ!」

「なっ!?」

 

 前言撤回、流石にサメの餌になりたくないぜ。だが――。

 

「クレバースレイヤー! あの子を引っ張り上げてこい!」

 

 人型から銛の形状になり、すぐさま子供に向け放たれる。ドボンという音を発した瞬間、子供の胴に何重も結びつき、ゆっくりと船まで引き上げることに成功しようとした、その時――。

 

「っ!? サメだ! サメが迫っているぞ!」

 

 ジョセフが指差した方向にサメが突如現れ、一気に距離を詰めていく! 一旦子供を解放し、鮫を迎撃するか? いや――。

 

「じょ、承太郎! ヘ、ヘルプミー!」

「っち、やれやれだぜ……」

 

 承太郎は飛び込んだ瞬間、鮫をぶん殴り見事迎撃に成功してくれた。流石は承太郎、一家に一台の万能生物だ。が、問題はここからだった。承太郎が吹っ飛ばした鮫を一瞬で殺したナニかが承太郎に向かって急速で迫ってきているではないか! 子供だけならばすぐに引き上げれるが、承太郎は……、自分で何とかしてもらおう。オラオラすれば何とかなるって、頑張れ!

 

「承太郎頑張れ! 俺は子供だけ助けるぜ! ヒャッハー!」

「て、てめぇ……。絶対後でぶん殴ってやる!」

 

 俺は子供を急ぎ引き上げながら承太郎にエールを飛ばし、承太郎に勇気を与え続け、花京院が承太郎を見事に救ってくれたようだ。その後、俺の左頬がぶん殴られるという残酷な未来は確定したわけだが、どうやらこの船にスタンド使いがいるような、泣けるぜ……。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。